そこへアカストとクリタンドルがアルシノエを伴ってやって来る。二人はそれぞれにセリメーヌからの手紙を携えている。
セリメーヌは誰にでも快い返事を返していたのだ。
こうしてクリタンドルとアカストとオロントは、セリメーヌの元から去って行く。
アルシノエはアルセストに最後の忠告を与えようとするが、アルセストはそれを受け付け無い。
アルシノエも去って行く。
アルセストに詫びるセリメーヌ。
それに対するアルセストの答えは「義理を知らない人間とは貴女の事だ。憎めるものなら、憎しみもします。しかし、どんなに躍起となって貴女を憎もうと思っても、僕の心の中には、貴女を憎む覚悟が出来ていないんです。僕は貴女の大それた罪を忘れたいと思います。心の中では、貴女のなさった事を何によらず大目に見る事が出来るでしょう。しかしそれも、一切の人間から離れようとしている僕の計画に同意して下さらなければ駄目です。これから行って住もうと思っている人里離れた所へ、直ぐにも僕と一緒に行く決心をして下さらなければ駄目です。心有る人たちが寄るとさわると貴女を爪弾きしてはいても、僕がなお貴女を愛する事の出来る道はただこれだけです」。
それを拒絶するセリメーヌ。
セリメーヌも去る。
「到る所で裏切った仕向けをされ、さんざ不正な事を仕掛けられた僕は、悪事が時を得顔にばっこしている渦中を離れ、人里離れた場所をこの地上に探し求めて、何の束縛も無く、名誉を重んずる人間として生きるんです」そしてアルセストは去って行く。
セリメーヌは誰にでも快い返事を返していたのだ。
こうしてクリタンドルとアカストとオロントは、セリメーヌの元から去って行く。
アルシノエはアルセストに最後の忠告を与えようとするが、アルセストはそれを受け付け無い。
アルシノエも去って行く。
アルセストに詫びるセリメーヌ。
それに対するアルセストの答えは「義理を知らない人間とは貴女の事だ。憎めるものなら、憎しみもします。しかし、どんなに躍起となって貴女を憎もうと思っても、僕の心の中には、貴女を憎む覚悟が出来ていないんです。僕は貴女の大それた罪を忘れたいと思います。心の中では、貴女のなさった事を何によらず大目に見る事が出来るでしょう。しかしそれも、一切の人間から離れようとしている僕の計画に同意して下さらなければ駄目です。これから行って住もうと思っている人里離れた所へ、直ぐにも僕と一緒に行く決心をして下さらなければ駄目です。心有る人たちが寄るとさわると貴女を爪弾きしてはいても、僕がなお貴女を愛する事の出来る道はただこれだけです」。
それを拒絶するセリメーヌ。
セリメーヌも去る。
「到る所で裏切った仕向けをされ、さんざ不正な事を仕掛けられた僕は、悪事が時を得顔にばっこしている渦中を離れ、人里離れた場所をこの地上に探し求めて、何の束縛も無く、名誉を重んずる人間として生きるんです」そしてアルセストは去って行く。