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今回は、「会社の現物出資について(全8回)」の第4回目です。


現物出資で会社設立(全8回)〜第4回「現物の価格はどうやって決めるの?」


さて、今回は現物出資をする場合の現物の価格設定についてのお話です。
これは以前から、質問が多かった内容です。

よく読んでおいてくださいね。


1、現物出資は会社との売買契約である

まず、価格設定のお話をする前に思い出していただきたいのが、第1回で書きました「現物出資=売買取引」という話です。

出資者は、その出資者個人が有する財産を会社に引き渡す代わりに、会社から、その出資財産の価格に応じた株式(持分)を受け取るということになります。

もっと平たく言えば「物々交換」のようなものと言ってもいいかもしれません。


さて、そうなると取引ということですから、その現物財産が実際にどれだけの価値があるかが大事な要素となってきます。

この「実際に」というのがミソです。

出資しようとする現物財産が、「今の世の中で果たして幾らくらいで売れるのか?」が重要となってくるのです。


2、価格設定は市場価格を参考にする

現物財産の価格について、よく質問を受けるのが「現在の貸借対照表にある価格でいいのか?」ということです。
特に法人成りの場合は、多いケースです。

車などの固定資産は、土地を除き、使用するに応じて年々価値が下落します。

そこで、毎年減価償却を行い、固定資産の価格を低くしていきます。
そして毎年下落した分は減価償却費として費用計上されるのです。

通常、車は6年、パソコンは4年といった具合にその年数内で、年々減価償却されます。

減価償却には定額法や定率法といった方法がありますが、ここでは分かりやすく定額法を例にとって、お話することにします。


例えば200万円の車を新車で購入した場合、6年後の残存価格を20万円とした場合、残りの180万円を6年かけて均等償却していくことになります。

この場合、1年あたり30万円ずつ減価償却費として費用計上されます。

そして1年後の車の価値は170万円、2年後は140万円となっていきます。
(定率法の場合は、最初のうちの償却額が定額法よりも大きくなります。)


少し寄り道しましたが、ここで冒頭の「現在の貸借対照表にある価格でいいのか?」という質問に戻りましょう。

上記の例の場合、購入してから2年経過していれば、貸借対照表上の車の価格は140万円ということになります。


さて、2年落ちの車を現物出資する場合、上記の減価償却という方法で求めた140万円という価格で設定してもよいでしょうか?


考えてみてください。

ヒントは最初で申し上げました「現物出資とは売買契約である」です。


わかりましたでしょうか?


そうです。答えはNOです。

現物出資が売買取引である以上は、実際に世の中で売れる値段である必要があります。


車の場合、よく「一度乗ったら価値は半減する」などと言われます。
(実際は車種にもよりますが)

つまり定率法にしろ定額法にしろ減価償却によって現れた財産の価格は、必ずしも現在の実際の価値(市場価値)とは一致しないということです。

バランスシート(貸借対照表)にある固定資産の価格は、必ずしも実際の市場価値を表していません。


ですから、現物出資財産の価格は実際に世の中で売れる値段である必要があるのです。

「世の中で売れる値段」、つまり「市場価格」です。


車やパソコンなどの場合、実際の中古市場で売買されている価格を参考にして価格設定することになります。

物によっては、業者に見積もりを取ったり、査定を依頼して決めた方がいい物もあるでしょう。


これら価格設定には、あまり神経質になる必要はありませんが、実際の価値との乖離が大きいと、取締役にはその乖離部分を填補する責任が生じますので、価格設定の際には控えめにするように心掛けると良いでしょう。


あと有価証券についてですが、これは実際の市場価格を上回らなければ問題ありません。(厳密には定款認証時の市場価格となります。)

それから不動産については、不動産鑑定士の評価証明に従うことになります。


その他、増資の際など、個人が会社に貸し付けているお金を現物出資する場合(債権放棄)は、その残りの債権額の範囲内であれば可能になります。


以上、今回は現物出資財産の価格設定についてお話させていただきました。


「現物財産の価格=実際に売れる値段」

このことを良く認識しておきましょう。


さて、次回からは現物出資のデメリットについて先に挙げておきましょう。

現物出資を行うのであれば、しっかり押さえておきたい所ですので、よく確認してくださいね。