前向きな方を応援しています行政書士の冨永です。
よろしく、お願いします。

「とみながのプロフィール」

無料レポート:こっそり教える得する会社設立

しがらみのない無料税理士紹介サービス<全国対応>

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

今回は、「会社の現物出資について(全8回)」の第7回目です。


現物出資で会社設立(全8回)〜第7回「全部現物で出資してもいいの?」


さて、今回は現物出資での会社設立を前向きに検討されている方へ向けてのお話です。

といっても、ちょっと番外編的なお話です。


現在の会社法のもとでは、その財産価格が500万円以内であれば、取締役の自己責任で現物出資が可能です。
(不動産は、不動産鑑定士の評価がいります。また、市場価格のある有価証券であれば、500万円の制限はありません。)

ということは、極端に言えば現金は全く無しで、現物のみ500万円分を用意して、資本金500万円の株式会社を設立することも可能なのでしょうか?・・・ということです。
(キッチリ500万円は、怪しいものですが・・・)

実際にこのような問いかけをされる方もおられます。


法的には、現金出資が必ずなくてはならないという規定は存在しません。

つまり、上記のように現物出資のみで会社を設立させることも可能なのです。


しかし、ここで資本金の意味をもう一度再認識してみましょう。


「資本金とは事業を行うに当たって必要となる自己資金です」


事業を行う為に必要になる資金ですから、当然資本金は使っていくことになります。
(ここは第1回「現物出資ってどういうこと?」を参考にしてください。)


通常、現金出資した場合は資本金は「現金預金」に姿を変えます。

そしてそれを使用すると、その「現金預金」は「固定資産」や「商品」などに姿を変えていきます。

※バランスシート(貸借対照表)では

 資産         資本
現金預金 300万円  資本金 300万円
          
          ↓(事業用財産を購入)

 資産         資本
現金預金 150万円  資本金 300万円
商  品  50万円
固定資産 100万円


では、もし現物出資のみで会社を設立した場合はどうなるのでしょうか?

この場合、資本金は「現金預金」ではなく、最初から「商品」や「固定資産」などに姿を変えていることになります。

つまり、「えんぴつ1本買うにしても会社には現金がない」ということになります。

これはマズイですよね。

確かに出資にあてた現物財産の価格は市場価格をもとに設定されていますから、その現物財産のどれかを売れば、おおよそ、その分の現金は確保できることになりますが・・・・。

※バランスシート(貸借対照表)では

 資産            資本
商  品     50万円  資本金 300万円
車両運搬具(車)150万円
その他固定資産 100万円

             ↓(事業資金を得るために車を売却)

 資産            資本
現金預金    150万円  資本金 300万円
商  品     50万円
その他固定資産 100万円


しかし、ここで前回の「現物出資のメリット〜減価償却→節税」を思い出してください。

この場合ですと、せっかく出資者個人から株式と引き換えにもらった車を売却しています。

これでは当然物が無い訳ですから事業用として使用することもできず減価償却もできません
ゆえにこれによって節税することもできません


このような事ではせっかく行った現物出資の意味がなくなってしまいますよね。


・・・とここでもう1つ聞こえてきそうな声があります。

「お金は自分(社長になるひと)が持ってるからいいよ」という声です。

では何かを買うために、あるいは何かの支払のために社長個人が出したお金は会社にとってどのようなお金となるのでしょうか?

※バランスシート(貸借対照表)では

 資産            資本
商  品     50万円  資本金 300万円
車両運搬具(車)150万円
その他固定資産 100万円

             ↓(社長個人が会社にお金を出す)

 資産            負債
現金預金    100万円  借入金 100万円
商  品     50万円
車両運搬具(車)150万円  資本
その他固定資産 100万円  資本金 300万円


上記のように、社長個人が出したお金が、会社にとっては個人からの借入金、つまり「負債」となるのです。

負債である以上、いずれ返さなければいけないお金ということになります。
(ちなみにこの社長個人からの借入金を現物出資に充てること(債権放棄)ができます。増資の際などに利用されます。)


もうお分かりでしょうか?

最初から負債(借金)を作るくらいなら、その分も資本金に充てておけば良いということです。


現物出資をする場合でも、当面必要となる分は現金で出資し、どのみち事業で使用する現物財産などがある場合には、プラスアルファとして現物出資するというのがセオリーです。


今回の記事は以上となります。


次回、最終回も番外編として現物出資と融資の関係について少し触れたいと思います。


今回もお読みいただき、ありがとうございました。