2005年05月27日

ベルベット・ゴールドマイン/トッド・ヘインズ監督 

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カンヌ映画祭「最優秀芸術貢献賞」を受賞し話題になった作品。
へインズ監督は、グラムロックフリークであることからスタート
している。しかし彼は完全なる「後追い」なので、あくまでも現代の
視点でグラムを捕らえている。この映画はタイムスリップが多く、
「あれ?」って感じになる時がある(当初、字幕スタッフから時代を
表示したら、という案もあったようだが却下された)

この映画の「鍵」となるのが、『オスカー・ワイルドのエメラルドの石』
これが次々に登場人物に受け継がれていく。
オスカー・ワイルドは、「ドリアン・グレイの肖像」で知られる19世紀の
作家。彼は19世紀にあっては固く禁じられていたゲイの下半身の快楽を
裁判によって克明に世に知らしめた象徴的人物。
実は、へインズ監督は、「クイア」を主張する人物。「クイア?」
ゲイ・レズビアン・トランスセクシャル、トランスジェンダー、
インターセックス、その他精神と肉体の全てにおいてあらゆる性の
少数者を含める言葉。…だそうです。

物語は70年代初頭のロンドン。“モッズ”“パンク”の狭間から“グラム”
が生まれる。グラムの語源は「グラマラス」。
ハリウッドのグラマー女優のイメージと、SF的未来のイメージが
融合して生み出されたのがグラム・ロックである。
視覚的な音楽を通じて既成の概念を打ち破り、音楽、ファッション
において後のアーティストに大きな影響を与えた時代。

いつの時代もそうですが、その時代に逆らった事すると“うしろ指”
さされるでしょう?保守的な人々は、彼等のことを「俗悪、異端」などと
なじった。しかし、ビートルズを失った若者達は、妖艶なメイク、ラメ、
スパンコール、孔雀の羽根を身に纏う中性的魅力に満ちた彼らに
魅了されていった。

この映画のタイトルは、デヴィッド・ボウイのシングルB面に納められて
いるナンバーからとられている。
「ベルベットの金鉱。ゴージャスで妖しくて柔らかくてキラキラして優しく
挑発的で危うい」「愛とエロティシズムの象徴」まぁ、その名の通り
各シーンは「ホモセクシャル」「バイセクシャル」「麻薬」「乱交」と
何でもあり。グラム・ロック時代の若者の生き方、ファッション、音楽
そしてその中を伝説的に生きた2人が繰り広げるライヴステージと
ノンフィクションながらかなら実話に忠実なストーリー。
それぞれの登場人物が全て「常識の枠」に囚われることなく「自分
らしいスタイル」で生きてゆく。栄光と挫折。過去と未来。愛と破局。人生の葛藤。夢と希望。


ラストシーンの「あの頃、僕達は世界を変え
ようとして、自分を変えてしまった…」という台詞に、ジャック・フェア
リーの歌声が重なる。かつて無名時代のスレイドが歌った「2HB」。
ここが脳裏に焼きついたな…。

デヴィッド・ボウイは、72年に“ジギー・スターダスト”というアルバム
を制作する。これは彼自身が作り出した特殊なキャラクターで映画の中で
はブライアン・スレイドが「マックスウェル・デーモン」として登場する。
ステージ上で“ベィビーズ・オン・ファイヤー”の演奏中フェラチオする
ようにブライアンがひざまずいて、カートのギターの弦を舐めるステージ
パフォーマンスは、実際ボウイがジギー時代バックバンド“スパイダース
・フロム・マーズ”のギタリスト、「ミック・ロンソン」とのアドリブを
再現したもの。

ブライアンとカートがベットインする現場をブライアンの妻マンディーが
目撃するシーンも、ボウイの妻アンジーの「暴露本」によれば、ボウイ&
ミック・ジャガーであるらしい。

私は、この映画の中でオスカーのエメラルドを最初に受け継いだグラム
の先駆者たる「ジャック・フェアリー」が1番印象的だった。
なにしろ“妖しい”その容姿たるや、初期ジェネシスのピーター・
ガブリエルが「The Musical Box」を歌ってるのと、オーバーラップ
する程。彼が随所、随所に登場するんだが「イイ味出してる」
彼“ミッコー・ウエストモレランド”は、年齢、経歴不詳。
アンダーグラウンドシーンで、ダンス・ミュージックで人気の高いバンドの
メンバー。ブライアン役の「ジョナサン」は、バズ。カート役の「ユアン」は、
あの、ニルヴァーナのカート・コバーンに瓜二つ。
新聞記者役のアーサーは、コージー・パウエルに感じが似ている。

渋谷の小さな映画館での上映だったから、観てない人多いかも
しれない。DVDでも発売されているので、音楽ファンは、是非観て
欲しい。俺は、DVDも、サントラも、「ジギー・スターダスト」も、
買ってしまう程、ハマってしまったことは言うまでもなーい♪

追伸…目が痙攣まで起しているのに、映画パンフを総まとめして
手打ちしたんだよ。まるで馬鹿だろ?・・・(+_;)


ブライアン・スレイドと、ボウイ!!実に夢があり怪しく素敵な映画!



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ベルベット・ゴールドマイン【菫色映画】at 2005年05月30日 22:44
学生時代に聴き込んだものってやはり思い入れが深い。 またそれが、新しいジャンルのロックに踏み込むきっかけとなったアーティストの作品と...
「ジギー・スターダスト」デヴィッド・ボウイ【徒然ネット】at 2008年01月08日 19:32
この記事へのコメント
この映画は観てないっす。
Mott the Hoopleとか好きなのに・・・失格者ですかね?
似非グラム・ロック・ファン!
今度DVD買って観ます。
あっ、デヴィッド・ボウイ好きの友達にDVD借りればいいかな。

文中に、初期ジェネシスのピーター・ガブリエルが〜って
いうのがあるんですけど、
Inside Genesis Gabriel Years 1970-1975っていうDVDで観たんですか?
このDVD買おうか迷ってます。
それとも何かキレイな映像お持ちとか?

eighteenだからといって無理はイケマセンよ♪
私は明日、転勤になる友人の送別会に行きますが
徹カラになだれ込まないうちに帰ります。
日曜はライブに行くから自重☆


Posted by かとれい at 2005年05月28日 01:14
>かとれいさま
買うには高いかもしれないよ>5300円!(^O^)/

レンタルにあると思うので、話のタネに時間のある時にでも。

ガブリエルの映像は友達からいただいたビデオだよ〜♪

日曜は、DIO?
Posted by Tommy at 2005年05月28日 22:31
>Tommyさん
最近低価格化が進んでいるのにDVD高いですね!

そんな貴重なガブリエルのビデオをくれるお友達がいる
Tommyさんが羨ましい☆

はい、日曜はDIOです。初DIOなので楽しみ♪
名古屋特派員から良かったと報告を受けております。
Posted by かとれい at 2005年05月28日 23:24
デビッド・ボウイのようになりたい。
マイケル・モンロー@HANOI ROCKSのようになりたい。
アクセル・ローズ@GUNS N' ROSESのようになりたい。

ボウイは自分に取ってのカリスマです。
こんな風に歳を取りたい!
Posted by METALLICAN at 2005年05月29日 00:39
>かとれいさま
この映画は、とても面白いので、良かったらレンタルして
観てくださいませね♪

そのお友達は、○amelファンクラブの会長よ♪
彼は、ジェネシスにも詳しいのよね。

私は、Spiritual Beggarsの大ファンなの。
今まで、毎回ライヴ行ってたわ。彼らだけなら行ったのに…。
DIOファンのみなさま、ごめんなさいm(_ _)m

> METALLICANさま
ボウイは、年齢重ねても、かっこいいよね〜!!

私は、ブリジッド・バルドーのようになりたいわ♪
可愛い子悪魔みたいな女性にね。

Posted by Tommy at 2005年05月29日 17:05
こんばんは。
TBありがとうございました。

こちらの記事は詳細で、しかも興味深い内容ですごいですね。
わたしのを書き直したくなってきました(笑)。

ジャック・フェアリーに注目されたんですね。
たしかにあの何もかも不詳の妖しさは気になるところです。

わたしもDVDとサントラ買ってしまいました。
同志がいることがとてもうれしかったです^-^
Posted by リュカ at 2005年05月30日 22:41
とても深いレビュウですね。
こういうしっかりしたの読むのスキでございます!
メッチャ読み込んでしまいました。
これ読んでたらDVD欲しくなりましたあ!

この映画勿論観ましたが公開当時のことなんでかなーり忘れている部分も多いです。
でも映画のラストは印象的でしたね。
うん、インパクトありました。

サントラも優良ですね。
まあ、各々の趣味にもよるかもしれませんが個人的にはとてもスバラシイ選曲やと思います。
ENOを一発目に持ってくるとこがもう、ツボです。
Posted by りー at 2005年05月31日 00:33
こんばんは。

大変遅くなってしまいましたが、TBありがとうございます。

レビュー、とても興味深く読ませていただきました。

私もこの映画には非常に心動かされるところがあり、もう一度観たい衝動に駆られるたびにレンタルしているので、もうそれに費やしたお金ではたしてDVDが何枚買えるかわかりません(笑)

J・フェアリーといえば、ステージで歌う「20th〜」も最高に格好よかったですね(^^)
Posted by Sachi at 2005年05月31日 19:51
>リュカさま
コメントありがとうございます。
わ〜〜〜〜〜〜!嬉しい〜〜〜〜〜〜!!
TBいっぱい、いっぱい打ったけど、戻って来なかったので
1人、ふて腐れてました!(笑)
女性ですよね?>リュカさま?

私は、この映画の映像の美しさにも惹かれたんですよね。
ファッションだって目を見張る。音楽も素晴らしい。
素敵ですよね!!ピカピカしてるよね!(^O^)/

>りーさま
コメントありがとうございます。
長いつたない文章を読んでいただけただけでも
嬉しいです!!わーい♪

最初、レンタルでビデオ借りて来て観てたんですけど
どうしても所有したくなっちゃってね♪
Posted by Tommy at 2005年05月31日 22:26
>Sachiさま
コメントありがとうございます。
「夢に色」あるんですか?
私だけかと思ってましたよ〜〜〜〜〜〜!
でも、明るい場面よりも暗い場面が多いっすけどね…。

DVD良いですよ!!画像も綺麗だしね♪
J・フェアリー、妖艶な魅力がありますね。
日本で言えば、三輪明宏みたいかな?(笑)
Posted by Tommy at 2005年05月31日 22:26
トラバありがとうございました。素敵なプログですね。自分的にはこういうプログにしたいと心のうちで思っています。ロックに詳しい方のようなのでTommyさんのサイトをみせていただこうと思ったら、なぜかフリーズしてしまいました(^^;せっかくだったのに悲しいです。 ベルベはサントラももっているし、パンフももっていますよ。大好きな映画の一つです。
Posted by 美帆 at 2005年06月03日 22:05
>美帆さま
コメントありがとうございます。
美帆ってのは、本名ですか?可愛いな…。

私は「Tommy」なんてハンドルだから、男と思われてて
「女性紹介します」なんてメールばかり来ます……(;_;)

そちらのサイト、チラと観ました。
エロお好きですか?だったら仲良くなれそうです!(^O^)/

ロック好きでよかった!フリーズしない時に、も1回
来てやってくださいね!!

パンフの写真観ると素敵だなぁ…と思ってしまいますよね!!
いや!こんな映画は、もっと世界に広げるべきでしょう♪
これからもよろしくお願いしますね!(^O^)/
Posted by Tommy at 2005年06月03日 23:21
TBありがとうございます。。
「ベルベット・・」についてはいつか自分のブログでも書こうとは思ってましたが、なかなか良い観点ですね(偉そうに言ってスイマセン)
他の皆さんのコメントも興味深いですよ。。

美輪明宏 ボウイ ハノイなんかの名前も出てて結構ワタクシのツボだったりします。。

音楽 映画 エロ 大好きですよこういうの 笑

また覗かせていただきます。
Posted by Lestat at 2005年06月20日 00:49
>Lestatさま
わざわざ、コメントありがとうございます!m(_ _)m
同じものに興味を持っていただけて嬉しいっす!!

どんどん遊びに来てくださいね!!
お待ちしております!!

エロ最高!(*´▽`)ノ.゜*:・'☆
Posted by Tommy at 2005年06月20日 18:55