以前、ニコニコ動画で見たアニメ「ジパング」のレビューでも書こうと思う。

 この作品は、ハワイでの米軍との合同演習に向かう海上自衛隊イージス艦「みらい」が途中ミッドウェー島付近で低気圧に遭遇し、1942年にタイムスリップしたところから物語が始まる
 この作品のテーマは、自衛隊は戦場で何ができるか、ということだろうか。日本は、自衛隊は戦後現代に至るまで戦争を経験しなかった。それは幸運なことかもしれない。だからかもしれないが、戦場に放り込まれれた時の「みらい」乗組員の発想は決死の戦闘を繰り広げる日米両軍のそれとはズレまくっていた。敵と見なして攻撃を仕掛ける米軍に対して「専守防衛」である。そして、目先の人命を助けることのみに懸命で何のビジョンも描けていない彼らが、早期講和を果たし理想の国家「ジパング」の建設を目指す元帝国海軍の協力者草加を「裏切り者」と呼ぶ。
 そんな彼らも、米軍機の攻撃を受けて艦を損傷し5名の死者を出すことで、少しだけ自分の甘さと置かれた境遇を悟り、そこでアニメは終了する。


 しかし、海上自衛隊監修というからには、イージス艦の作戦行動シーンの描写はある程度の正確性を備えているだろう。実際にイージス艦はどう戦うのか、そのイメージを掴む上において、この作品は見る価値があると思う。