2007年12月12日

左へ受け渡す

前回 「観客にはあなたの右手ではなく、左手にモノが入っていると信じてほしいわけです」 と書きましたが、そのためには 「演者自身も信じなくてはいけない」 という考え方があります。

細かいニュアンスはこの際無視することにして、ここでは上記の考えが正しいと仮定しましょう。

となると問題はどうやって信じるのか?です。

自分では事実 (そうではないこと) を知っているわけですから、「本当に信じる」 ということは結構難しいものです。
おそらくより正確にいうならば、「どうしたら自分で納得できるのか?」 ということになるのだと思います。
そこに疑問を感じているうちは、仮に見た目の動作 (フェイク・トランスファー) が完成されていたとしても、そのストレスを観客に悟られてしまいます。

ではそういった理由づけ (エクスキューズ) としてよく引き合いに出される有名な、そして理想的な例をあげてみましょう。
無論よくご存知のことかもしれませんが、そのような方は復習のつもりで…… 一応私の考えも含まれております。(念のため)


 ,△覆燭魯泪献奪ウォンドの持つ不思議な力を観客に見せたいと思っています。
それは小さな品物を消してしまうという、とても魅力的な力です。

◆,佞噺ると、あなたの右側にボールとウォンドがありました。

 あなたはごく自然に 「右手で」 ボールを取りあげますが、ここで、ウォンドを使うときは (常に) 右手に持たなくてはいけないことを思い出しました。 (……おっといけない!)

ぁ,△覆燭魯Εンドの方を見つめ、流れ上、当然右手のボールを 「左手に」 受け渡します。

ァゞいた手でウォンドを取り、いつものポジションに保持します。 (これで良しと)

Α,海海悩玄蠅離棔璽襪鮓つめ (今日もうまくいってくれよ……)、所定のポジション (握り締めること) にしてから、ウォンドでいつもの 「おまじない」 をかけます。

А〆玄蠅鮃げると (いつものように) ボールが消えています。 (ホッ……よかった (^^)/)

かなり細かく感じるかもしれませんが、基本的にはパスを行うたびに上記のような自分自身納得のいく心の動きや、受け渡しの理由を考えておかなくてはなりません。

当然 「仕事」 の量が増えれば増えるほど、上記のような想定をしっかり作り、かつキチンと表現することは難しくなりますので、一般的にいって 「仕事量」 は少ない方が良いわけです。


さて、ここからが前回の冒頭でふれたことに関連してくるのですが、上記サンプルにおいては、い涼奮でボールを握りしめてはいないことに注意してください。

い任話韻法 崋け渡して」 いるだけです。

あなたの表向き (見た目) の動作においては、「さあ、今からおもしろいこと (ボールの消失) をご覧にいれましょう!」 というのは、Δ涼奮になってからなのです。

おそらく一般的によく行われているのは、い涼奮でボールを握りしめてしまう方法であり、スライハンドがうまく、かつ上記の流れに概ねそっている場合、通用するのは確かなのですが、あくまでも理想としてはΔ涼奮まで待つべきだろうと思います。

「握りしめる」 という行為は、あきらかに 「今から消えますよ」 といった意思表示をすること以外に正当な理由付けがありませんので、「握り締める」 という行為を観客が把握する段階においては、この段階で (すでに) 裏の仕事を終えている必要があると思うのです。


ところで前回 「この部分に関する実例を提示します」 と書きました。

「この部分」 がどこにかかっているのかと言うと、「受け渡した瞬間に手を握る」 という動作が、日常ではどういったとき起こりえるなのか? ということなのですが、長くなりましたのでこれはまた次回に。





tomoyuki_magic at 17:16│Comments(0)トリック 

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