2011年05月21日

GTTの酸素バーナーをお使いも方へ : 拡散希望

スタジオモリオ・豊島さんから以下インフォメーションを頂きました。 
GTT社の公式資料を訳したものなので、どんどん広めて欲しいとのことです。 
皆様、よろしくどうか。 


GTTご愛用の皆様へ(カーライルご使用の方にはご参考までに) 

突然のメール失礼致します。 
昨夜、大変重要と思われる事を学びましたので皆様にご報告いたします。 

酸素バーナーは各メーカーや各バーナーで適正なガス圧が異なるようです。当然といえ 
ば当然なのですが今までは盲目的に10対1を守ってきました。これはどうもカーライ 
ルの適性圧力比のようです。後日カーライル本社にその事実を問い合わせます。 

GTT本社から入手しました一覧表を添付します。左端の縦の欄がバーナー名。その次 
の欄がプロパンの圧力。3番目の欄が酸素の圧力を示しています。 

表の単位はPSIという米国で一般的な圧力単位です。日本のキロパスカル(KPa)に変 
換する為には、6.89475729 を掛けると算出できます。簡単に計算するために6.9を 
掛けることにいたします。メガパスカル(MPa)の場合はその千分の1です。 

以下、GTTの表を元に換算しました。 

単位は KPa の千倍の MPa で表示しています。 
(お手持ちの可変式圧力調整期の目盛りの単位をご確認下さい) 


適性ガス圧力表(ご注意:数値はメガパスカルです) 
(小数点以下3桁目は四捨五入しました) 

クリケット プロパン0.04、酸素0.07 

ボブキャット 同上 

リンクス プロパン0.06、酸素0.10 

チータ プロパン0.06、酸素0.17 

ファントム プロパン0.07、酸素0.24 

スコーピオン プロパン0.04、酸素0.10 

ミラージュ プロパン0.07、酸素0.24 

デルタ 同上 

コブキ プロパン0.07、酸素0.28 

デルタマグ プロパン0.14、酸素0.55 

コブラ 同上 

バイパー 同上 

<注意書き> 

上記の燃料はプロパンを対象としています。表にはLPMという数値が表記されていま 
す。これは1分間に何リットル必要かという数値です。都市ガスの場合は、プロパンの 
2.5倍の体積(リットル)を消費します。 

上記の数値はバーナーの最高出力時の流量(圧力)です。実際の使用時にはこの公表値 
より低い数値での使用となるでしょう。
各自の用途に合わせて調整してください。但し 、一般的な判断基準として
酸素圧力がプロパン圧力の4倍という数値は妥当な基準です。 

表にあります数値の中で、ハイフンで結ばれた二つの数値が記入されている欄がありま 
すが、この場合は、大きい数値を参考にしてください。 


tonbodama_gure at 16:51|PermalinkComments(3)TrackBack(0)

2010年03月18日

分相、失透、結晶化とは

*ご注意*

ここでの回答は、十数年前の過去ログからの引用で、「昔を懐かしむ」なんてニュアンスも含まれています。答えには理屈も原因 も、ヘタすりゃ安全性すらわかんない、なんて場合がありますから、念のため管理人注釈は入れますが信用する・しないは読者個人の自己責任でお願いします。


[255] 分相、失透、結晶化とは

投稿日時: 2000年1月18日 19時50分

表面のざらつきは経験してますが、分相、失透、結晶化とは
どんなことなのでしょうか?

[257] Re: 分相、失透、結晶化とは

投稿者  : HTB
投稿日時: 2000年1月18日 23時25分

分相、結晶化、等は、どちらかと言うと、
パイレックスなどの硼珪酸ガラスで顕著な現象なんですが、ソーダガラスでもなります。

分相は、
ガラスがまだ軟化してない温度(200~300℃ほどの余熱程度の温度)で、
何度も加熱したり、長時間加熱していると、硬く頑固な珪素の多い部分と、
軟らかく、薬品に侵食されやすい部分とに細かく分離していくような現象です。
ガラスは液体ですから案外低い温度でも変化が進んで行くんです。

失透は、
ガラスを、やんわりと曲がる程度の温度域に長く保持していると
起こる現象で、一部の成分が結晶になりたがってる常態です。

そうなりやすいガラスは曲がる位の温度域を、息や風で速く冷まして通過させてやれば、
その現象を避ける事が出来ます。
うっすらとざらついた程度を「失透」と呼び、「失透」程度なら、
再び高温で加熱して、その後、固まりきるまでは速くさましてやれば元通り、
キレイなガラスになります。

結晶化は、
度の過ぎた失透のなれの果てで、もう元には戻らない位の程度を言います。

ガラスセラミック(結晶化ガラス)や石英ガラス、多孔質ガラス等は、わざと分相や結晶化させて、
分離した軟弱な部分や、結晶にならなかった部分を薬品で溶かし出して作っているそうです。
( それをもう一度加熱して成形したり ...)

[259] Re: 分相、失透、結晶化

投稿日時: 2000年1月19日 17時24分

私やってました。
やんわりと曲がるくらいの温度で長時間の作業を。

長時間作業する場合は、分相と失透の中間の温度(400~500度かな?)で
やれば良いのですね。
そして、危険な温度域は速く通過させる・・・

これはまた大きなブレークスルーになりそうです。
お忙しいところ、ありがとうございます。

[260] Re: 分相、失透、結晶化とは 

投稿者  : HTB
投稿日時: 2000年1月19日 23時22分


>長時間作業する場合は、分相と失透の中間の温度(400~500度かな?)で
>やれば良いのですね。

じわじわ~っと、のーんびり曲がる位の温度なら失透は起こりませんから、
カチカチまで冷ます必要は無いですよ。
冷ましすぎると、模様を付けて再加熱の時に長時間焼き込むハメになり、
色の変色、退色等の原因になってしまいますから。

分相については、アクセサリーでは何も問題無いでしょうし、
目に見えた変化も有りません。だから、こっちは気にしないで。
( パイレックス等の耐熱ガラスでは、水や酸に侵されやすくなり、白くザラつく、
耐熱性能が落ち、火にかけると割れてしまう、といった実害が有りますが。)

>そして、危険な温度域は速く通過させる・・・

その通りです。

投稿者  : HTB
投稿日時: 2000年1月21日 09時15分

失透等はすべての色に等しく可能性が有る訳ではありませんので、
ガラスどうしの相性のこと、失透の事などは日頃チェックしておくと良いですね。
バーナーの火力が弱い場合や火口の径が小さい場合は、このテの問題が発生しやすいです。


解説:GURE@管理人

きました。HTBさんの真骨頂です。失透と結晶化についてはアタクシの本でも解説しましたが、元ネタはこれです。専門用語がポンポン飛び出すんで読んでて頭がピヨピヨしちゃいますが、実に的確に発現状況を解説しておられますねえ。で、「どうすれば防げるか」「どうすれば直せるか」なあんて事は、詳しく教えちゃくれないんですよねえ^^ こういう純粋な「知識」にくらいついて、自分なりに一人で対策を試行錯誤するって言うダンディズムがこの当時からあったのかも。「出来ない事は、出来る事を楽しむためにある」ってことですね。

tonbodama_gure at 15:26|PermalinkComments(2)TrackBack(0)ガラスの性質について | HTBさんの神レス

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2010年03月17日

腐食すり加工の後処理について

*ご注意*

ここでの回答は、十数年前の過去ログからの引用で、「昔を懐かしむ」なんてニュアンスも含まれています。答えには理屈も原因 も、ヘタすりゃ安全性すらわかんない、なんて場合がありますから、念のため管理人注釈は入れますが信用する・しないは読者個人の自己責任でお願いします。

 
投稿日時: 2000年1月16日 04時50分
見よう見まねで玉をまき,過去ログを参考にして艶消しにしようとして
酸性フッ化アンモニウム水溶液(これしか手に入らなかったので)
に漬けこみ処理しておりますが,そのあと幾ら洗っても表面のネバネバ感がとれません。
玉に溶液が残っていてはたいへんなので,かびキラーや重曹水やら水酸化ナトリウムやらの
アルカリ液に浸して中和したりもしましたが,スッキリと落ちた気がしません。
諸先生方はいかな処理をなさっているのか教えていただけないでしょうか?



投稿者  : HTB
投稿日時: 2000年1月18日 00時35分

濃度が濃すぎる、又は漬けている時間が長すぎる、ではないでしょうか?
表面の侵食が深く、表面付近が多孔質ガラスの様になり、
その孔に溶液が残留しているのではないかと思います。
多くの方が使っている溶液は10~20%の濃度のものです。
他に、多孔質になり易い要因として、
分相、失透( 共に、ある温度域でガラスがザラつく現象 )したガラス、そうなりかかっているガラスは薬品の侵食で細かな穴が出来やすいです。
また、不透明系のコロイド着色ガラスの方がより多孔質になりやすい筈です。

単に濃度や時間の問題でなる可能性よりも、
こちらのガラス自身の変質が要因でなる可能性の方が大きいかも知れません。

分相、失透の他に、結晶化もです。
大雑把に言えば、みんな似たような現象です。
失透と結晶化は、実際に制作の中で経験されて解る事と思います。

投稿者  : フチコマ
投稿日時: 2000年1月18日 09時57分

お使いのガラスは、佐竹の鉛ですか? 濃度は何パーセントで、何分くらい浸けていらっしゃるのでしょうか?
私は佐竹の鉛の場合は、20パーセントの溶液に、4~5分ほど浸けています。
(モレッティの透明系は、これでは全然だめでしたけど。)
たしかに、洗っているときは、ちょっとヌメッとした感じがしますね。
私は台所用の中性洗剤で洗うだけですが・・・

乾いた状態でも、ネバネバしているのですか? 
私の場合は、もうちょっと強い液を使って、洗い方が足りないときは、
部分的に白い粉のようなものがついた状態になっていて、爪で擦ると落ちるのです。
その場合は、もう一度ブラシできれいに洗います。

まずは、難しいことは置いておいて、時間を短くして1~2分から試してみて、
それでも気になるなら、詳しい状況を入れてまた投稿するってぇのはどうでしょうか?


解説:GURE@管理人

初期の技法掲示板にさっそうと現れ、数多くの神レスを残してくれたガラスの生神、HTBさんです。
とにかく専門知識が豊富、かつ話が上手いので今みたいに

売ってないから作れない
面倒だから試さない
教えてもらえるまで待とうっと

で済んじゃうような事例に対して、今すぐホームセンター行って何とか自力でやってみようという知恵と勇気を全ての読者に下さいました。有り難いですね。

ああHTBさん。今何してるんだろう。久しぶりにお話してみたいですね。よろしかったらご連絡下さい。って、知らん顔して作品展に来てくれてたりして。んで、毎年顔あわせてたりして^^

質問者の方は相当に化学の知識がおありなようで、身の回りにあるもので試行錯誤を繰り返した上で質問をされています。現在ではほとんど見ることが出来ない、こういう知識の交換会って大事ですねえ。それにしても、当時エッチング液が買えない時は、フッ化アンモニウムなんて使ってたんですね。傷口にしみるんだよなこれ。ちなみに製品のエッチング液、濃度は確か6~13%でしたかね。

もちろん使用は自己責任で。今は安全な製品が普通に売ってるってことを、忘れないで下さいね。

でですね、同じエッチング加工出来る薬品に、

フッ化水素

ってのがあるんですが、

これ超毒薬です。

針穴が開いたゴム手袋からの一滴で皮膚から骨に浸透して体を腐食させ、七転八倒の激しい痛みが10日以上続きます。で、運が悪けりゃ切断手術~。ってこれを経験してしまった師匠が言ってました。そういえば毎年必ずこれがらみの死人が出てますな。だから絶対使うなよ。これは命令です。まあ普通は売ってくれないけど。ちなみにこれ専門の加工業者がありますが、当時とんぼ玉一個加工して30円くらいと聞いた記憶があります。

で、フチコマ姐さんもいい味出してます。当時はかなーり珍しいモレッティー使いで、数少ない使用法や経験談を語ってくれています。蛇足ですが、今はアタクシのカミさんです。


tonbodama_gure at 23:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)表面処理(酸化還元含む) | HTBさんの神レス

2010年03月16日

エッチングクリームでスリスリ

*ご注意*

ここでの回答は、十数年前の過去ログからの引用で、「昔を懐かしむ」なんてニュアンスも含まれています。答えには理屈も原因も、ヘタすりゃ安全性すらわかんない、なんて場合がありますから、念のため管理人注釈は入れますが信用する・しないは読者個人の自己責任でお願いします。


1998年12月

Q:

エッチングクリームと言うものを買って、作ったとんぼ玉の表面をスリスリにしようと使ってみたのですが、むらが出来たり、上手くいきません。どうしてでしょうか?


A:by GURE 投稿日 : 98年12月26日<土>00時18分

答え一発!!「寒いから」。
低温度だと、反応速度が落ちるんですな。かといって温めると乾燥しちゃってこれまたむらむら・・・。てんで、あたくしのやり方をおおしえしましょ。

1. 500ccくらいのポリの薬品ビンを買ってくる。
2. なかにエッチングクリームを4,5 本投入。(¥1000のやつね。)
3. 水で2,3倍に薄める。

これでOK。これだと薬液の中に浸けておけるので乾燥もないし、液のキレもいいのですんげー長持ちします。あたくしは一回つくると2年はなんの補充もなく使えます。(GURE注:経験上、5年以上使えました。)おためしあれ。ただし、コアガラスみたいな大物はムラが
目立つのでやめましょう。

つづき。

Q:その液体に何分くらい浸けとけばいいですか?

A:夏で3-5分、冬はその二倍浸けてます。


検証:

結構馴れ馴れしい口聞いてますねえ、アタクシ^^; なので、ちょっと言葉遣いを直しました。

当時は、エッチングリキッドがなく、エッチオールのクリームしかありませんでした。ちなみに40mlで1500円でした。それでも画期的だったんですけどね。今でもそうですが、鉛>ソーダ>ボロガラスの順に効きが遅くなります。当時は佐竹ばっかりでしたので、この辺ははしょられています。

ちなみに当時、安くて多くて効きが良いリキッドが少量ながら出回ってたんですが、サリンの原料になる薬品が使われていたせいで輸入禁止になったと言う事がありました。
なので、「ヤバい薬」なんていうイメージがついてまわっていましたねえ。
アタクシはあわてて3本購入して、今でも大事に使っています。モレッティーに良いんだこれが。

tonbodama_gure at 19:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0)表面処理(酸化還元含む) 

2010年03月15日

ごあいさつ

こんにちは、小暮で御座います。
ホームページを持って14年目、一時は大いに盛り上がっていたとんぼ玉関連掲示板も、時の流れでしょうか、ここ2・3年はすっかり閑古鳥の鳴くゴーストタウンとなりますた(笑)。

とは言えせっかくの珠玉のご意見、死蔵するのももったいない。と言う様な訳で、幾つかあった掲示板から特に技術・技法や役立つご意見なんかを連連とまとめてゆこうと思います。

基本的に質問者の名前は伏せて、専門知識の公開などこちらで必要と思われた場合のみ回答者の名前(ハンドル名)を公開致しますが、問題があるって方が居りましたらご連絡下さい。つっても過去ログ置き場でずっと公開されてたわけですが^^

リクエストやご意見、新しい質問など、ここが長生きするために必要なことなら何でもお待ちしております。

まあ、古い時代のもんですから今更、なんてものだらけですが、温故知新という事で。

当然今と違って成分表やらどこぞの検査結果とかっていうデータなんか皆無。試行錯誤と経験から、
「こうしたら何故かわから無いけど出来た」
「結果が出ればいいんだろ?ほれ。」
みたいな回答ばかりです。

従って、答えには理屈も原因も、ヘタすりゃ安全性すらわかんない、なんて場合がありますから信用する・しないは読者個人の自己責任でお願いします。とりあえずこちらでウラは取ってますが。

意外と「今さら聞けないんだよなあ(・∀・)」なんてのが、いい感じであるかもよ。

どうぞ御ユルリと、こんな時代もあったネ、みたいな気持ちで面白がってくれれば重畳です。

宜しくどうか。


GURE 拝


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