November 09, 2006

11月8日19時から20時の日記

昨日の放課後、
なんとなくまっすぐ帰るのが嫌で、
新宿南口の紀伊国屋に行ってみた。

三階で新書をいつもより丁寧に眺めて、
四階に上がった。
エスカレーターを上る途中、
『セックス・ボランティア』の文字が見えた。

あれってずいぶん前に出なかったっけ?
確か高校生のときだった気がする。

見てみると文庫本になっていた。
あのときはまだこっぱずかしくてあんまり読めなかったけど、
この歳になってみるとあんまり関係ないようで、
エスカレーター横という最も人目につくところで、
立ち読みしました。
視線が痛いのなんのって。

そんなに卑猥ですか?

帯そのままだけど、
障害者にだって性欲があって当然だと思う。
障害を持っているというだけで
自分とは異種の存在だと見なしてしまうんですか?

彼らにだって心はもちろんある。
理性だってあるし感情だってある。
ただちょっと自分をコントロールするのが苦手なだけ。
自己主張、自己表現が苦手なだけ。
友達に会えばふざけるし、
流行の音楽だって聴く。
コンビニで買い食いだってするし、
恋だってする。

僕だって苦手なことは沢山ある。
集団行動とか自己主張とか。

僕らと彼ら、
そんなに違うんですか?

一緒じゃん?

って思うようになったきっかけは、
中二のときに読んだ乙武さんの『五体不満足』
実感したのは先週行われた養護学校での介護体験。

立ち読みもそこそこにあたりをフラフラ。

四階は旅行関係も置いてある。
『ヨーロッパ鉄道の旅』とか見つけちゃった。
まだユーロスターとドイツのICEくらいしか乗ってないや。
寝台車はなぜか三回も経験してるけど。

『ドイツ暮らしの法律』なんていう本もありました。

あるところにはあるんだね。
そこから振り返るとトルコのガイドブックが。
もちろんワールドガイドを手に取る。
『地球の歩き方』じゃたぶん迷うと思う。

行きたいよなぁ。
最近イスラム圏が熱い。
トルコとかモロッコとか。
なんだってこうヨーロッパ・・・
いや、地中海世界は誘惑が多いんだろう。

ローマ帝国恐るべし。

ギリシアもいいなぁ。
後輩がうらやましいなぁ。
やっぱ行くしかないよなぁ。
卒業旅行一人とかダメかなぁ。

船で国境越えしたい。
ユーロ圏のスタンプには
右上に交通手段が示されている。
飛行機と電車はある。
あとは船だけなんだ。
ロンドン−パリ間をユーロスターじゃなくて、
ドーバー−カレー間をフェリーで行けばよかった。
っていうかブックまではしたのに、
カレー−パリ間の乗り継ぎは上手くいかなくて
無理だったんだ。

百万の兵力と言われるドーバー海峡。
幾多の侵略から本国を救ってきたドーバー海峡。
たかだか三十キロそこそこのドーバー海峡。
渡ってやりたかった。

残る可能性としては、
バーリ−ドブロブニク間、
セウタ−ジブラルタル間、
頑張ればトルコ−ギリシア間、
イタリア−チュニジア間とか。

あーくそ。。

とりあえず『遠い太鼓』読み直そうかな。

あ、話題が村上春樹になった。
『アフターダーク』を買いました。
で、読みました。
時間にして二時間半といったところでしょうか。
一時間で百頁が僕が現代作家の小説を読むときの平均速度なので、
まあトントンといったところでしょうか。

なにが?

どのへんが新境地なのでしょうか。
客観的な「視点」というところですか?
あえて「視点」と書くところがですか?
春樹さんの作品は途中で終わることが多い気がするけど、
これは途中というか未解決なことが多い。
他のは暗に示されてるのに。

どうでしょうか、そこの春樹愛好家の方。

ただ深夜の出来事っていうのには、
親近感を抱かずにはいられませんね。
僕も渋谷のデニーズで読書しようかしら。

渋谷だよね?

時間軸を戻して。
「『ロミオとジュリエット』に出てくる短剣って
『ハッピーダガー』って言うんだよ」
と言っていた春樹愛好家の話を思い出したので、
新潮社の『ロミオとジュリエット』を手に取る。

五幕三場

「・・・うれしいこの短剣・・・」

・・・うれしい・・・か。

続いて岩波文庫の『ロミオとジュリエット』

同じく、違うはずないよね、五幕三場

「・・・この短剣・・・」

・・・あれ・・・。

原書読みに六階行けばよかったのに、
と今になって後悔してみる。

ここでカップルに遭遇。

アフターダークを目の前にして手に取りながら

彼氏「俺村上春樹って読んだことないんだよね」

彼女「私『ノルウェイの森』なら読んだことあるよ」

彼氏「あ、あれならあるわ。『ライ麦畑で・・・」

訳書じゃん・・・。
著者はサリンジャーですよ。
でもライ麦畑のあと言葉を濁してた。

本当にお前読んだことあんのかよっ!?

なんて心の中で突っ込んでみる。

その後春樹を読んだことのない彼は
彼女に春樹についてのウンチクを垂れていました。

鼻で笑ってやりましたが、何か?

そんなこんなで紀伊国屋を出ると、
気持ち悪くなりました。

人、ひと、ヒト

気持ち悪い。

ビル、ビルディング、コンクリートジャングル

気持ち悪い。

クリスマスイルミネーションの準備

気持ち悪い。

あーなんでこんな東京嫌いになっちゃんだろう。
イギリスから帰ってきたときは
ここまでじゃなかったのに。

周りを見ても無機質なコンクリート。
無機質な薄情な人間。
星の見えない空は無機質な黒。
ネオンの色は無機質な安物の光。
生活感のない無機質な東京。

そりゃ東京在住の人は故郷喪失感にさいなまれるわ。

なんてゼミでやったことを実感。

その中にいると、
自分までも無機質になっていく気がする。
犯されていく気がする。
毒されていく気がする。
蝕まれていく気がする。
死んでいく気がする。






そんなことを思った昨日の新宿南口。

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この記事へのコメント

1. Posted by MAJICO   November 09, 2006 22:48
今日、藤沢の有隣堂で堂々と“セックス・ボランティア”買いましたが何か?ww
福祉やってると、「当たり前」や「当然」が何なのか分からなくなってくるよ…
2. Posted by 千秋   November 10, 2006 01:25
『セックス・ボランティア』、だいぶ前に私も読みましたね…
場所が私にとってあまりにリアルでした。

フランスからのドーヴァー越えは
カレー駅から港までの交通手段がタクシーしかなくて
えらい目に遭いました。しかも大雨で何も見えず。。


私が旅をすると必ず冷たい雨が降ります。

アテネのユースで同室だった日本人に、トルコの地球の歩き方を見せてもらって
少なくとも私が持っていた「トラベルストーリー」よりは優れてました。

私は今、アジアに何となく惹かれています。


故郷喪失感。
ぐさり。
3. Posted by いまり   November 10, 2006 07:26
アフターダークはすきになれなかった。
深夜のデニーズだけが印象に残ってるけど。
4. Posted by J.J   November 10, 2006 20:46
>>東京在住の人は故郷喪失感

同じようなことをボストンでメンバー相手に
つぶやいてしまった記憶が。
きっと切り貼りの繰り返しで出来上がったんだろうなって。
たまに思うことがある東京。


個人的には、ちょっと汚くて位がいいと思うんですけどね。
5. Posted by あらたく   November 11, 2006 01:10
MAJICO>
いや別に堂々と買った人には何も言及してないよ。ねー、いったい何が「一般的」だったり「普通」だったり、
「基準」だったりするんだろうね。

千秋>
え、リアルなの?どこがだ??
いや絶対ガイドブックはワールドガイドだって。
っていうかガイドブックなしが一番いい。
アジアは手ぶらで行きたいな。

いまり>
だよね。なんでこうデニーズが残るんだろう・・・。

J.J>
うーん、オリジナルの東京ってどんななんだろうね。
謎・・・。

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