2005年07月16日

必要なのはズボンではなく・・・

ある非常に著名な音楽家の言葉にこういうのがある。

「戦争になったら兵隊全員ズボンをおろして戦ってみなよ。どんなにくだらないことかわかるだろう」

この言葉にたいへん感銘を受ける人も多く、ある友人もそうだったのだが、わたしは、ちょっとへんだなぁ、と思った。みなさんはどう思われますか。

わたしがへんだと思った理由はこういうわけだ。
たとえば、『神聖モテモテ王国』(ながいけん/小学館)のファーザーのように、宇宙の原理にしたがってノーパン・ノーズボンライフをおくるのがもっとも正しいことだ、と主張し、日常生活をおくる人がいたら、どう思うだろうか。あるいは、東京証券取引所の連中がみなノーパンで仕事をしていたらどうだろうか。サミットの首脳たちがみなノーパンだったら? 会社のオフィスや学校の教室がみんなノーパンで仕事や勉強していたら?
きっと、なんだかその人たちが滑稽に思えるだろう。でも、だからといって、ノーパンの人たちがやっている行為(仕事や会議、勉強)自体がくだらない、または滑稽であるわけではない。ノーパンであることがくだらなく、滑稽であるだけなのだ(もっとも、これはある文化が生んだ「偏見」によるおかしさでしかない、ということも付け加えておこう)。

もし、戦争・殺し合いがくだらない、無価値なことだ、滑稽だ、といいたいのなら、それだけをいえばいいと思う。人殺しに必要なのはズボンではなく、殺意なのだから。

tora_savage at 21:45│Comments(0)TrackBack(2) diary 

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. カリビアンBOM  [ 宮下彩子 ]   2005年07月16日 22:00
シネマのオーディションと聞いて、女優デビューの第一歩!と気合十分のゆうなちゃん。審査員の前で迫
2. おのこもすなる  [ COMMENTARIVS ELEGANTIAE ]   2006年01月04日 13:57
トラックバックとぞいふものをためしてみむとてすなり。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: