「寅年の賀状」

　コロナは衰えを知らず第4波、第５波と続いが、年末から急速に衰え終息か？と思った。
だが、オミクロンなる新手が現れ、これが第6波に成長？
自粛にも関わらず、今年も生きている証のメッセージがやって来た。有難きかな。
くたばれコロナ！　我が琴線を搔き鳴らすモノを選んでみました。
人生は旅です・・月日は百代の過客にして・・Ｇｏｔｏ復活を願う、宇都宮の旅人・泰。
コロナで故郷に帰れないのが悔しいと嘆く、コロナの本場、東京の後家同級生・一子。
今年は寅年、二位では意味がない！と、静岡磐田の元ソフト監督・敬。
コロナ蟄居を命じられ“放送人のレクイエム”をテレワークで上梓。元NHK会長候補・秀。
コロナでねんりんピック水泳中止を悔やむ、各務原市の86歳老トビウオ・清水
一昨年、高齢につき賀状失礼しますと言いながら今年も宜しくと届いた、老親戚者・清
今年も仲良く喧嘩しようと、闘争心むき出し、高山のソフト監督・輝
毎日二人で４kmのウオーキングしております。埼玉県入間の元自衛隊空軍部隊の・久。
やろうとする事が億劫になってきました、体がやばいです？埼玉の後輩・浩（コロナ？）
今年は是非コロナをワクチン寅さんに退治してもらいたい！と仙台市の詩人・ふじ女史。
混声合唱団コーラルフレンズで9年続行。混成がいいと言う。安孫子のハーモニアン・陽。
“痛くとも歩けるうちはまだやれよ”　死ぬ事以外はかすり傷の根性ゴルファー同級生・勝。
訳の解らない新しい資本主義の岸田を信じる他ないのでしょうか？三田市のご意見番・剛。
今年の流行カラーは迷わず“黄色と黒のストライブ”　郡上八幡呉服屋の若旦那・周。
“温笑無敵”　今年もシニア中津川を率いて三塁コーチボックに立ち続ける老監督・敏。
オジサンの文章表現には脱帽です。脱いだら被り直そう！　茨城県石岡の姪・忖度崇恵。
無欲の行動に感心！各務原市の90歳篆刻家にお褒めの言葉。穴を彫りたい寅次郎。
人生も終わりが近づきました最後まで全力で！　近づくな！　地元鉄鋼会社会長・ノボル。
“八十路前　肩だけ若い　五十肩”　大事な所は九十？　西宮市六甲の元ゴルフ場社長・雅。
女房が１人、娘が4人、孫が9人、皆元気！印刷会社80歳の現役役員・英（夜も現役？）
還暦野球、古稀野球で八面六臂！後4年が現役目標。同級生野球小僧・宗（夜はベンチ？）
元運輸大臣から自筆の賀状拝受。政治家卒業後も生真面目さ不変。まだ隠居は早いですぞ！
愛妻に先立たれ“何とかやっています”の一行が身を刺す。八王子の同級生、老け込むなよ！
江戸川の池江璃花子のおじいさんから。パリに行くぞ！と。キョエの江戸川慕情がいい！
鹿児島に転勤した姪、鹿児島弁をば勉強しよっとか？　篤姫さぁになって帰ってきたんせ！
気仙沼の酒屋・第二笑口会議処のオヤジから“けっぱっとりやす”と。銘酒・男山が恋しい！
性格制御不能となり皆様に迷惑をおかけいたしました？意味不明の新年詫び状が米子から。
今年から目的等は無視、自堕落に過ごす事にした。開き直りで病魔に挑戦！春日井の博。
こちらみな元気にやっています・・住所も名前もない賀状が到着。筆跡鑑定に半日浪費。
今年の年賀はがきは3等が8枚、関東方面が多かった。今年の吉方角は関東方面か？
高齢になり、年賀状は今年限りで失礼します。こんな賀状が5通来ました。淋しきかな。
乱れない内に止められるのでしょうか？　面倒になったのでしょうか？　おめぇなんかと、もうつきあいたくねぇと仰せなのでしょうか？よく我慢してお付き合い下さいました。
有難うございました。
愚生は冥途からでも出す所存でござりますれば・・・。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　招待状を添えて　寅次郎























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「横井庄一氏」

　日本に帰還して50年が過ぎたと新聞報道。
この記事に興味が湧いた。
それは過去に、一度お逢いしているからだ。
その時、親しくお話をしている。
そして、一緒に写真に納まっている。
何故か？
出会いは昭和56年（1981）10月。
白鳥町に来ていただいた。
ご夫婦で来られた。
当時、愚生は成人講座の座長だった。
世相はオイルショックなどで物中心時代。
耐乏の極を経験した横井氏を招いた。
質素な生活を学ぼうと。
しかし、帰還して10年近く過ぎた氏も変化の兆し。
豊かな生活に浸かり始めていた。
むしろ、奥様の言葉に真実味を見た。
豊になり、誹謗中傷が絶えないと嘆息。
マスメディアに踊らされて、氏はタレント化。
やや期待外れであったと日記に記してある。
だが、孤独に生きた精神力には感服。
彼の足跡をダイジェストしてみた。
1915年　愛知県海部郡に生まれる。
1935年　陸軍に召集。
1944年　グアム島に配属。
同年7月、米軍により壊滅状態になり戦死とされた。
だが5人が生き残りジャングルで逃亡生活
1946年に5人組のうち二人が投降。
1964年の秋、残りの二人も台風で力尽きた。
独りになった横井は生き続けた。
1972年　地元の猟師に取り押さえられた。
グアム島派遣から28年振りに帰還。
その時の一声が“恥ずかしながら帰ってまいりました”
その年の夏、京都の女性と結婚し名古屋に住む。
1974年参議院選挙に全国区で出るも落選。
その後、メディアに引っ張りまわされタレント化。
1991年　春の園遊会にも招かれた。
1997年9月　心臓発作で逝去、82歳。
半世紀前、愚生は軽井沢バイパス工事に居た。
　　　　　　　　　　　　懐かしく記事を読んだ　寅次郎





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「ソフト始動」

　大寒に入りキャンプイン。
いや、集団自主トレと言うべきか。
週に一回、夜る体育館で体を動かす。
館内にネットを張り、壁や窓を防御。
テーバッテングのネットも準備。
バッテングマシン用の鳥籠も張った。
これだけすれば、かなりの事が出来る。
初日は11人が出て来た。
若手が多かった？
若手と言っても60過ぎだが・・・。
俺から見りゃ20以上も若い。
並みの年寄りなら、炬燵でテレビだ。
こ奴等は並のもんじゃねぇ！
中には自宅から走って来た奴がいた。
それも雪道をリュック迄しょって。
着いた時は、汗ビッショリ！
おメンチは車がねぇのか？
いや、晩酌をしたもんで・・・。
立派！立派！恐れ入りやした！
80代は俺ともう一人の二人だけ。
さすがに化石共は用心深い！
炬燵で晩酌して、肝臓のトレーニングらしい。
準備運動から始まる。
今年になりトレーニングコーチがダウン。
尿がスムーズに出なくなったという。
長年愛してきた般若湯のせいらしい。
止む無く、各自で勝手にほぐす。
続いてランニング。
すぐに息が上がる。
これも、正月に般若湯のいただき過ぎ・・・。
キャッチボール。
まともに取ると、手が痛い！
ノックでは足がもつれる・・・。
テーバッテングもまともに当たらない。
ゲージバッテング。
速球を打ち損ねると、手が痺れる・・・。
1時間半程、みっちり動くと汗ばむ。
風呂に入り、遅めの晩酌。
　　　　“動いたぞ　胃に沁みわたる　寒ビール”　寅次郎















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「演芸会再現」

　四半世紀前は元気だった。
町の楽しいイベントには殆んど出ていた。
春祭りの神輿。
お盆の変装踊り。
秋祭りの演芸会。
各組単位で趣向を凝らして挑んだ。
組内の殆どの人が参加してきた。
役を演ずる者、準備をする者・・・。
やる事は、自然と分担されていった。
誰が命令するでなしに。
神輿を作り始める・・・。
変装の衣装を作り始める・・・。
演芸の練習をし始める・・・。
総て、始めた時から、祭りは始まっていた。
おおよそ一ヶ月の間がお祭りだった。
これ等にはすべて酒がついて回った。
少し、練習して、お酒。
少し、造って、お酒。
お酒の時間が半分以上。
賄方は、昔のご婦人の担当？
各家庭から、残り物（？）を持参。
これが又、美味い！
さすが、旧い女（ひと）の味。
ここでの話に、時間を忘れる。
楽しい時代だった。
そこで人間が形成された？
酸いも甘いも噛みしめる人間に・・・。
昨今、これが全て消えた。
何故だろう？
テレビ、スマホが消したのだろうか？
昔の演芸会などのビデオテープが出て来た。
しかし、これを再生する器械迄が消えてしまった。
止む無く、高い金を出してDVDに作り直した。
試写したが、吉本以上の爆笑演技をしている。
これを見ながら、酒盛りをしようと企んだ。
だが、これもコロナに阻まれている。
この映像を見るに、半分位の人が消えている。
時移り、人変わる世、ボーッとしてられない。
是非、見せたい、見てほしい！
　　　　　　　　　　　冥途のみやげに　寅次郎























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「郷土文化史・郡上�供�

　昨年暮れ発行の2021号に載せていただいた。
同誌の執筆者、下牧穂積氏の取材を受けた。
氏は郡上市内の神社仏閣をシリーズで担当されている。
この度、白鳥神社に白羽の矢を当てていただきました。
下牧氏とは建設業で大変お世話になっている。
由緒ある同誌に掲載して頂くとは光栄な事。
昨年の秋の午後、取材に来られた。
初めての事で、こちらは総てがしどろもどろ。
神社の総代長9年目だが、まだ解らぬことが多い。
とても自信を持ってお話できるものではない。
資料をかき集めて、一夜漬けの勉強。
覚えても、直ぐに忘れる年頃？
やはり、しどろもどろである。
話しながら、カメラを向けられる。
これとて慣れない事で戸惑う。
カメラを気にすると、話すことを忘れる。
何ともだらしない応対になってしまう。
話しは、同行の美人秘書さんがメモされる。
メモされるとなると、言葉が硬くなる。
これが本に載るとなると滅多な事は言えない。
言葉がよそ行きになる。
普段の自分は何処かに行ってしまう。
秘書さんを鑑賞するゆとり等は全くない。
菅総理の記者会見は下手くそだ！
日頃は、こんな気で眺めていたが、その辛さが良く解った？
でもこうゆう事で、自分も神社を勉強しているのだ。
教える事は、二度学ぶ事だと言われる。
実感です。
神社も、ただひたすら守っているだけでいいのか？
時代は刻々と変化をしている。
時代について行けない事も出て来る。
守るべき伝統と、変化する伝統の見極め？
都市化、少子化、ＡＩ化等で、精神文化は衰退傾向。
右肩上がりの競争社会もそろそろイエローカード。
こうした時代に、郷土文化誌の果たす役目は大きい。
今回の表紙は“能の舞”である。
こうゆう機会に学んでみたいと思う。
多く読まれる事を念ずるばかりです。
　　　　　　　　　　　　　有難うございました　寅次郎

















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「骨 折」

　女房の友達に骨折する人が多い。
大腿骨骨折の人。
骨盤骨折の人。
恥骨骨折の人。
立て続けに3人の方が入院との事。
　昔、我が母も凍った道で転倒して骨折した。
入院してから孤独になり、痴呆が始まった。
高齢になると僅かな突起で転倒する。
自分とて同じ事。
転んで、周りを見渡してから起き上がる。
誰も見ていなかったか？
一人苦笑。
俺も老いたか・・・と。
昨日も、神社の参道を除雪。
屋根雪が滑り落ちて硬くなっている。
凍っていて、危険だった。
総代衆で片付けた。
神社に参拝にきて、怪我をされては本末転倒。
安寧を願いに来ているのに・・・。
神様のご利益に疑念を持たれる？
　高齢者は骨粗しょう症になり易い。
主に高齢の女性に多いとされる。
余り運動をしない。
ダイエットなどでの小食、栄養不足。
これ等が主な原因で骨がカスカスになる。
骨を包む筋肉も弱くなる。
少しの負荷で簡単に折れる。
大腿骨、骨盤、恥骨等は体の重要な位置にある。
体の中心で、動きの中心でもある。
手足の骨折とは訳が違う。
恥骨等は恥ずかしい骨と書く。
恥ずかしい位置にあるのだろう？
少しの負荷でも折れると言う。
オヤジが余分な負荷をかけたんじゃねぇのか？
と、女房に聞いたら・・・
“オトウサンッ！”
キーッと、睨まれた・・・。
　　　　　　　　　　　　不謹慎でした　寅次郎









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「伝承会」

　コロナは多くの事を止めている。
この2年、ソフトボールの試合は予定の半分。
町内の親睦会は総て中止。
自治会の事業も大半が中止。
神社は縮小しながらも行った。
自治会や総代会の任期は2年である。
事業を何もしないで、終える人も居る。
楽だと言えば楽である。
何もしなくても済んできた。
この先も、しなくていいのじゃないか？
ずぼらな考えが持ち上がる・・・。
やらなくてもいいモノもあるかも知れない。
整理するにはいい機会かもしれない。
でも、総て整理は出来ない。
中には、伝統的に受け継がれて来たものも有る。
2年間、空白だと、途切れる恐れは出て来る。
2年で卒業してゆくのだから。
神社関係は伝統行事や作業が多い。
2年務めても覚えきれない事がある。
何とか覚えたかと思うと卒業である。
継続は難しいものがある。
昔は、総代を長く務めた方達がおられた。
その方達が、伝統を守ってこられた。
神社と親しみ、神社を拠り所として見えた方々だ。
お祭りや神社のイベントが好きな人達だった。
その方々も高齢になられ、引いていかれる。
後継者は育たない。
お宮に対する思いや、考え方が変わって来た感じだ。
しかし、総てではない。
お宮の事に熱心な方もおられる。
敬神の念の熱い方々である。
その方々が遠慮なくお宮に来られる環境にするべきだ。
伝統文化伝承会の様な塊があればと思う。
任期は自由にして、伝統的な事を担っていただく。
総代さんは、定期的な事業をこなす。
総代会と伝承会の二本立てで神社を守ってゆく。
9年間、総代長を務めて見ての感想である。
伝承会に思いを託して・・・。
　　　　　　　　　　　　隠居を模索する　寅次郎













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「トラトラトラ」

　“ニイタカヤマノボレ一二〇八”
12月2日ハワイに進行中の艦隊に打電された。
12月8日にハワイを奇襲せよ、と。
その時のラジオの臨時ニュース。
“帝国陸海軍は、本8日未明、西太平洋において
アメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり”
その時、打電されたのが“トラトラトラ”
“突入せよ！”と言う意味だったらしい。
後に、この電文は“我奇襲に成功セリ”になった。
　今年は寅年である。
それも“五黄の寅”と言われ強い年らしい。
36年に一回の周期。
この年は、経済が大きく動くと言われる。
36年前の1985年、
バブル経済が始まって、景気はうなぎのぼり。
更にその36年前、1949年。
戦後4年目の日本経済はフラフラ状態。
そこにドッジラインと言う政策が敷かれた。
そして翌年、隣国で朝鮮戦争が始まった。
その物資補給で日本経済は急上昇。
戦後復興の足掛かりとなった。
36年サイクルの今年はどうなるのか？
コロナも終息するだろう？
空前の株高が来ると、週刊誌が吠える？
又しても、右肩上がりを吹聴しまくる。
選挙の年だからか？
　我が家の玄関に３匹の寅が番をしている。
銅板の寅は、同級生が叩き出してくれた。
阪神が日本一になった36年前に作ってくれた。
写真右の寅は白鳥神社から来たもの。
左はギネスに載った土鈴館から来たもの。
何れもいわく因縁の有る強者の寅達。
3匹で“トラ・トラ・トラ”である。
“ムカイコダラヤマノボレ”（裏の山）
何を奇襲しようか？
差し当たりオミクロンか？
本日天気晴朗なれども波高し！
ボーっとしててはチコトラに叱られる。
　　　　　　つまんねぇ奴を目指そう　寅次郎





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「続・掲示板」

　一昨日の新聞記事。
お寺での掲示板が載っていた。
４年程前からお寺に掲示しているとの事。
そして、これのコンテストまで開いている。
昨年は4ヶ月で2800余、集まったらしい。
お寺様らしい真面目なものが多い感じ。
なるほどなーと頷くモノが多い。
だが今一、心に刺さらない。
いいなーと思っても、すぐ忘れる。
何故だろう？
ユーモア―がない？
風刺がない？
刺激がない？
色気がない？
バカ野郎！
お寺に色香はご法度だ！
だから忘れるんだ・・・？
昔、藤沢に居た頃、こんな歌を覚えた。
“イロハ習いに遊行寺参り、
　　ハの字忘れてイロばかり“
人間、色気が無くなっちゃ終末だ。
女は灰になっても燃えているという？
色気は消えねぇらしい。
そんなのに出会ってみたいもんだ・・・。
　我が神社も一昨年秋から始めている。
一年余が過ぎた。
これは愚生が勝手に、言葉を拾って書いている。
誰も何もコメントが来ない？
読んでねぇのか？
理解が出来ねぇのか・・・？
最近のを列挙してみる。
“何とかなる　そう信じている人は　何とかなる”
　信じ方が足りないのか、そうならない・・・己。
“何もしない人は　道に迷わない”
　迷ってばかりいる・・・己。
“大丈夫　きっと良くなる！”
　疑い深いのか、そうならない・・・己。
“昨日のホームランでは、今日の試合には勝てない”
　過ぎた事に何時も酔ってる・・・己。
　　　　　　　　解っちゃいるけど・・・　寅次郎











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「黒部の太陽」

　年末年始、ゆっくり出来なかった。
総て、神社絡みであった。
TV等、見る暇もなかった。
見る気もしなかった。
紅白は歌合戦じゃない。バカ騒ぎ合戦だ。
他の局も大同小異、騒いでいるだけ。
落語など、日本の話芸をじっくり見せるものなし。
放送文化が低下、俗化、ミーハー化。
老人は対象外になった様だ。
正月過ぎ、一日だけ、何も無い日が出来た。
午前中は餅を喰らって寝た。
午後、TVで“黒部の太陽”をやるのを知った。
昔、見た記憶があるが薄れている。
TVの前で横になった。
題名の後に、協力会社の名が出て来た。
何と我が“日本国土開発�蝓匹�出て来た。
そうかー・・・。
会社に入った頃、先輩達が盛んに言っていた。
大町ルートは厳しい所だ！
余り、行きたい現場じゃねぇなー・・・等と。
その時は、ぼんやりと聞いていた。
TVを見ながら、会社の歩みを読んだ。
大町ルートとは、
大町から関電トンネル迄の道路16.1ｋｍ。
その内、トンネル入り口から３ｋｍを我が社が請け負った。
峻険な山腹に道路を作る大町ルート最大の難所。
これが出来ないと、資材の運び込みが出来ない。
雪が降れば工事は止まる、工期は極めて厳しい。
TVでやったように、やはり特命受注だった。
戦後の駆け出しの会社に良く、特命依頼が来たものだ。
重機土工を得意とする事で指名されたらしい。
会社は、熟慮を重ねた様だ。
国が注目する工事を、出来ませんとは言えなかった。
幕舎に泊まり込み、ドラム缶の風呂に入り、残業の連続。
映画の方は過酷なトンネル工事だった。
フォッサマグナとの非情な戦い。
想像を絶する土圧と水が人間を絶望に追い込む。
“人間　求めて苦労しようとは思わぬ
　しかし、求めてでも苦労しなければならぬ時がある“
　　　　　　　　　　　　　　　　土方の矜持を見た　寅次郎





























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「五黄の寅」

　占いには次の二つを組み合わせることが多い。
一つは9年周期の9星で五黄土星。
二つ目は12年周期の干支〜寅年。
五黄土星は星の中で一番強い星。
寅年は12支では金運が一番強い年。
従って今年は、金が大きく動く年と言われる。
これは36年目毎に現れる。
金運以外に、この年に生まれた人の特徴は、
・リーダーになる要素がある。
・強い正義感と信念を持つ。
・困難を克服する意思と行動力がある。
めちゃくちゃ強い星の下に生まれているとある。
だが、その裏返しは、超我儘である。
気が強くなるので、女子の生まれる事が嫌われる。
オヤジを尻に敷き命を縮めると言う欠点もある由。
女の場合、丙午に似た星である。
してみると五黄の寅は、男の星と言えるか？
36年前、日本はバブル経済が始まった。
日本はアメリカを買収するのではとまで言われた。
そして我が阪神タイガースが日本一になった。
だが、その6年後、バブルははじけた。
日本経済は不況の底へと落ちてゆく。
悲しいかな、我が阪神タイガースも最下位に。
日本経済の浮き沈みは、常に虎軍団と共にある？
デフレ脱却が叫ばれて久しい。
だが、日本経済は脱却が出来ず低迷のまま。
アベノミクスなどと言う、誤魔化し経済がのさばるのみ。
貧富の差のみ拡大。
富める者のみが、闊歩している。
その上、国の借金は天井知らずに伸びている。
正常ではない。
2年前からコロナが世界を席巻している。
コロナは世直しに来たと、俺は思っている。
人間共よ、少し我慢せよ！
右肩上がりから、いい加減卒業しろ！
足るを知れ！・・・と。
その事に気付かず、コロナ撲滅に躍起になっている。
強い運気でやっつけよう等と思わぬ事だ。
　　　　　　　　　　ワガママを知る年だ　寅次郎









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「我が書初めの歴史」

　今年は寅年、“虎千里の藪”と墨した。
狭苦しいさを脱し、広い視野で大きく活きたい。
昨年のを片付けていたら、昔のが出て来た。
時系列に整理してみると、小さな己の歴史が出来た。
これは郷里に帰って来てからのモノで40年分位か？
眺めていると、その時代時代の生き様が伺える。
感慨深いものがある。
昭和５０年９月　東京の会社からUターン。
仕事に追われる日々であった様に思う。
ゴルフ場の造成も終わり、２，３の会社を転々。
不惑を過ぎた頃、少し落ち着きが出た。
親父の死で、自分の人生が始まった感じ。
否応なく家督を継ぐ立場になった。
家を継ぐと言う事はかなり大変だった。
長い間、田舎を留守にしていたから。
人様とのお付き合いは、ゼロに等しかった。
仕事ばかりが人生ではないと気付き始めた。
地域と家庭と自分を大事に生きては・・・と。
こんな心境の変化が書初めに繋がった。
年の初めに、己が心境を文字にしてみる事に。
正月二日と言えば、屠蘇が抜けず二日酔い気味。
気の利いた文言は、おいそれとは浮かんでこない。
最初は子供達と一緒に書いた。
その次は、孫達と書く様になった。
かくして、この年中行事は40年の歳月を数えた。
全部は揃っていないが・・・。
眺めていると、過ぎた日が懐かしく蘇る。
あんな事、こんな事、あったでしょー・・・。
書初は元々、宮中儀式であったらしい。
それが江戸時代に庶民にも広まったとか。
書いたものは左義長で燃やす。
その炎が高く上がると字が上達すると言われた。
文字の上達を願うのが主眼だった様だ。
だが、俺の書初めは、その年の決意みたいなものだ。
燃やさずに残っていたのが、懐かしく、楽しい。
その時の気分で、字体がバラバラだ。
これ字体が、その時の心境をも現わしている。
一貫性のない、己の性格そのもの・・・。
　　　　　　　でも世界に二つとない宝物だ　寅次郎









































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「さるすべり」

　白鳥神社の拝殿横に立っている。
高さ約５ｍ余のさるすべり。
直径約45ｃｍ、外周140ｃｍ。
推定すると樹齢200年位の木であろう。
赤い夏の花が境内を彩る。
今迄、手入れ等しなくても元気良かった。
ところが、一昨年夏、あまり花が咲かなかった。
弱って来たのかと思い、周囲に施肥をした。
そしてこの12月31日、雪が30cmほど積もった。
その雪で、大きな枝が折れた。
今回は、湿った重い雪だった。
　さるすべりの名の由来は
サルも滑る程木肌が滑らかと言う所からだ。
ところが、この雪は滑らなかった。
今迄、折れた事は一度もなかった。
材質は硬くて、重くて、丈夫なきと言われる。
硬い木は柔軟性がない。
古木になり、更に柔軟性は衰えたか？
この地方は、一晩に70〜80cmの雪は降る事がある。
それにも耐えてきたのだが・・・老いたのか？
何の手入れもしない事が、樹の勢いを落としたのか？
高さ３ｍ位の位置にある、太さ15cm程の枝が折れた。
早速、手当をした。
さるすべりの木の知識がある訳ではない。
折れたカ所はねじれて折れたが、まだくっついている。
枝を持ち上げて、元の位置に戻して、折れたカ所を縛った。
その際、接着の役目をする薬品を塗布。
全くの素人藪医者の荒療治だ。
骨接ぎの要領である。
枝の支えは、そのままにして残した。
この木の周りは人に踏まれない様に柵をしよう。
こんな話をしていた矢先であった。
雪が解けたら、きちんと保護をしよう。
境内では貴重な一本のさるすべりである。
花が長く咲くことから、百日紅の別名もある。
夏場、我が神社の紅一点でもある。
総代は庭師の仕事もやらねばならん。
こう見えても俺は一級造園施工管理技士の免許持ちだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　忙しい・・・　寅次郎















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「我が年賀状の歴史」

　終活の真似事を始めた。
古い年賀状が出て来た。
自分が出したものも保存されていた。
時系列に並べると自分の小さな歴史が見えてきた。
　昭和28年、13歳で初めて年賀状を書いた。
それは一枚・5円のお年玉付き年賀はがきだった。
この年の物価を調べてみると
ラーメン：30円　喫茶店（コーヒー）：35円
物価は約1／10と読めるだろう。
最初の賀状は同級生の男子・SKに出している。
彼とはその後、頻繁に文通をしている。
当時の通信手段は手紙、はがきが主であった。
男同士の文通など、今では想像もできない。
LGBTの関係ではない、竹馬の友である。
　その後、自分は社会人になり故郷を離れた。
土木と言う職業柄、各地を転々とした。
住所が目まぐるしく変わるのである。
八王子を皮切りに、甲府、藤沢、東京芝浦、横浜、
福島原ノ町、埼玉行田、群馬赤城山、千葉木更津、
神奈川県平塚、伊勢原、藤野、栃木市、長野県軽井沢、
東京葛飾、千葉船橋、そして名古屋支店では春日井の高蔵寺、
そして昭和５０年、日本国土開発KKを円満退社して郷里に帰る。
　独身時代は総て手書きで出している。
その時の思いを短文にまとめて出している。
27才で結婚してからは夫婦名で、版画を彫っている。
子供が二人出来た頃からプリントゴッコで印刷。
それぞれの抱負などをプリントしての近況報告的。
子供が成長すると、賀状の中身はタイガース中心になる。
孫が出来ると孫中心。
その次は親子孫三代の家族写真が賑やか。
その時代が終わると、叉、夫婦だけの写真となる。
一人から出発して、二人になり、賑やかになる。
子や孫が成長して離れてゆくと、二人に戻る。
そして何れの日にかは、娑婆を出て、一人になる。
年賀状が、それを如実に物語っている。
その時、その時を懸命に生きて来ただろうか？
一生懸命だった様な気もするが・・・？
何か、やり残した事があるような気もする・・・。
　　　　　　　　　　　　いや、まだ時間はある！　寅次郎

































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「総代16人衆」

　今年のNHK大河ドラマは“鎌倉殿の13人”
頼朝亡き後をその家来13人の合議制でやろうとした。
そこに様々なドラマが展開さる様だ。
こちらは“総代16人衆”のお話。
白鳥神社の護持運営は総代衆が担っている。
白鳥区内16組から選ばれた人達。
任期は普通2年である。
総代の仕事は様々。
各神事の準備、参拝、片付けが主。
メインはお正月と秋祭り。
秋祭りは、神事と太神楽奉納。
これに係る様々な事の準備を裏方として勤める。
それは9月の一ヶ月間に及ぶ。
今一つは、お正月初詣の接待である。
12月に入り、その為の準備。
12月31日に最後の準備を終えて徹夜体制に入る。
境内では篝火を徹夜で炊き続ける役。
それは元旦の夕方まで続く。
本殿横のテント内ではお神酒を振舞う役。
これも徹夜から元旦の夕方まで続く。
この外での接待は過酷でもある。
寒さとの戦い、睡魔との戦いである。
でも、参拝者、総ての人と新年の挨拶が交わせる。
普通では経験の出来ない事である。
社務所内では、縁起物の販売。
縁側の戸は開け放たれ、寒気は否応なく入ってくる。
篝火の所よりも寒さを感じる時がある。
別棟ではおみくじの販売。
多くの参拝者が列をなして待たれる。
今年一年の運勢を占う、貴重な時と場所。
皆さんが一喜一憂される様は楽しくもある。
その結果は神のみぞ知る！
拝殿、本殿の屋根雪が落ちないかの心配。
足元の参道が凍れば、融雪剤の心配。
様々な配慮をしての　お・も・て・な・し！
16人衆が持ち場、持ち場での見事な働き！
無報酬の奉仕に、ただ頭の下がる思い。
そして、多くの参拝者に接し、白鳥神社の存在を知る。
　　　　　　　　　　　　　　　心の豊かさを感じる　寅次郎

























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