「無差別」

　プーチンの暴挙が止まない。
民間人は攻撃していないと嘘をつきつつ。
子供や学校、病院、住宅を攻撃している。
狂人と言うしかない。
ウクライナは、いつかロシアに攻めてくる。
今叩いておく必要がある。
クリミアは海に出てゆく重要な拠点だ。
これを占領するのがロシアの為だ、と。
何の事はない、領土拡大の野望だ。
それに武力を用いた。
しかも、無差別に殺している。
　これに近いことが日本にもあった。
戦国時代の織田信長だ。
比叡山の焼き討ちが、これだ。
宗教信徒が武装している。
信長の野望に立てついてくる。
宗教信者のやることじゃない、と。
女子供も含めて、皆殺しをやった。
信長の野望は全国制覇だ。
それを邪魔する奴は、問答無用で殺した。
人を殺すことで、みんなに恐れられた。
それで、のし上がってきた。
　それが時を経て、英雄視されている。
信長ばかりでなく、秀吉、家康然りである。
武力による統一しか方法のない時代だったのか？
しかし、今日本では通用しない。
ところが、ロシア、中国、北朝鮮等では通用している。
独裁者による、勝手し放題が・・・。
武力主義者に、話し合いは通じない。
経済制裁で解決しようとしているが・・・。
その間にも、罪なき人命は失われてゆく。
武力には、武力か！
短絡的にそう思ってしまう。
国連も無力だ・・・。
人類は何時になったら成熟するのだろう？
独裁者の前には憲法9条などは空念仏だ。
奴らは無差別に仕掛けてくる。
プーチンが信長に見えてきた。
　　　　　　　　　　殺してしまえホトトギス　寅次郎











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「母乳信仰」

　白鳥神社境内に大銀杏の樹がある。
銀杏は３億年前から地球に存在するとか。
絶えないのだから生命力は凄い。
イチョウの木は燃えにくい。
水分を豊富に含んでいて樹皮が厚い。
そのため防火用に植えられている。
神社やお寺の境内や学校に多く見られる。
街路樹としても多い。
白鳥神社境内には雄雌二本が仲良く並んでいる。
オスは大きく、メスはその１／４位の大きさ。
夫婦としてはアンバランスだ。
秋には交配してギンナンの実を沢山つける。
その実が落ちる頃、周りは黄金色の絨毯だ。
近所の人達が、その実を拾いに来られる。
オスの方は直径が130cm程、推定樹齢330年位か。
明治の白鳥大火は今から115年前。
この銀杏はその猛火にも耐えている。
雄の大銀杏に乳房が3個ある。
チチが出来るのは樹齢数百年以上の古木である。
雌雄別ではチチの形成は雄木に顕著らしい。
イチョウは信仰の樹でもあったようだ。
戦前、戦中、戦後は食糧難の時代。
栄養失調で母親の乳は出ない人が多かった。
今の様に、代用の人工乳の無い時代。
このチチは藁にもすがる気持であった由。
母乳がよく出る様にと信仰の対象にもなった。
チチを削って煎じて飲んだり、ご飯に混ぜて食べた。
叉、チチを撫でたり、拝んで祈願する。
これ等の事が全国であった様だ。
　この乳こぶは一体何者なのだろう？
乳こぶは柔らかい細胞で、でんぷん質だとか。
中にはゼリー状の液体もあるらしい。
だが正直言って何者なのか？正体は未だ不明との事。
こんな狂歌もあります。
“桃栗３年、柿８年、柚の大馬鹿１８年、
銀杏の気違い３０年、妻の不作は６０年”
豊かに実るまでには時間がかかる様でもあります。
生命力豊かな樹です。是非、参拝してください。
　　　　　　　　　　　　胸が豊かになるかも？　寅次郎







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「手作り法要」

　母の7回忌法要を務めた。
コロナ禍で1年遅れになった。
それでも親戚に陽性者がいて全員揃わなかった。
自分流でやってみようと企んだ。
読経は自宅。
その後のお斎も自宅。
お膳の基本は仕出し屋弁当。
それ以外に副食を自宅で作った。
茶碗蒸し、いかねぎの酢味噌あえ、ソーメン、
芋の煮っころがし、ゼンマイの白和え、牛のたたき等々。
デザートはイチゴ。
女房と娘たち二人と孫娘が料理担当。
娘は材料を買い出しに行く。
孫はゴマやクルミをすりこ木でつぶす。
御華束の餅は、自宅で搗いた。
前日の夜、子供、孫たちが家に来た。
丸もちは、みんなで丸めた。
大きさはまちまちになってしまう。
手作り感が出て、良しとした。
ご院主には7個を包んで出す。
みんなには一個づつ付ける。
机は組のものを借りてきて並べた。
立派な宴会場が出来た。
お斎を頂く前に、御院主の食膳の言葉を合唱。
2時間余り飲んで食べて語った。
自宅でやるので、終りを気にしなくていい。
孫達も同席して、みんなとおしゃべり。
近くにいても、なかなかゆっくり語る機会がない。
“親戚、身内が仲良く生きてゆく事”
これこそが先祖が望む事だと、ご院主は言う。
宴もたけなわの頃、帰りたい人が出てきた。
普通、こうゆう席は、ご院主より先に帰ることは無礼とされる。
主賓より先に帰る事は、通常でもやってはいけない。
昨今、こうゆう作法も知らない人が増えてきた。
長老の一人が、たしなめていた。
こうゆう事を学ぶのも、こうした機会である。
お金を出して、簡単にレストラン等で済ます昨今。
ゆっくり、故人を偲ぶこともなく終わる。
　　　　　　　　　　　　少し逆らってみたかった　寅次郎





















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「七回忌」

　昨今、法要が少なくなった気がする。
コロナのせいか？
宗教心が希薄になったのか？
コロナに邪魔されたが7回忌をやる事にした。
その前に、法要とは何か？
今までは、故人を供養し冥福を祈る場かと思ってきた。
少し違った。
その前に、供養とは何か？
仏壇に香華を捧げ、経を読み、冥福を祈る事かと思った。
これも少し違った。
供養は故人と向き合う場だと言う。
故人と対話して、偲ぶ事だと言う。
加えて、死と向き合う場でもあると言う。
死生観を持ち、生を豊かにする。
自分自身を見直す機会とも言う。
先祖との繋がりを知り、家族の絆を深める。
供養とは故人の冥福を祈るだけではないのだ。
依って、法要も故人の冥福だけを祈る場ではない。
法要は故人や先祖が喜ぶ事をする場である。
　“親孝行したいときには親はなし”
墓に布団も着せられず、遺骨にご馳走も振舞えず。
せめて立派な葬式か法事をやって罪滅ぼしに・・・。
親鸞は違うと言う。
先祖の最も望む事をするべし。
それは“正しく生きて幸せになってほしい”言う事だ。
法事はそうゆう事を学ぶ場であると言う。
　されば、7回忌の意味は？
人は死すと6つの世界に生まれ変わる。
六道とは、天、人間、修羅、畜生、餓鬼、地獄道。
六道を越えて、悟りの世界が７つ目だと言う。
7は迷いを越える数字で大切にされる。
そうありたいと願うのが７回忌らしい。
　昨今のデータでは一周忌は90％。
7回忌は20％しか法要が営まれていない。
日頃、疎遠の者が一堂に会する事は大切な事だ。
故人を弔う気持ちが希薄になりつつある。
早い、安い、手軽、だけでいいのだろうか？
こんな事を思いながら明日、7回忌をやってみよう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　南無阿弥陀仏　寅次郎



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「星と龍」

　コロナ、ウクライナ、年度末・・・。
何だか落ち着かない。
雑用が多い時期でもある。
人事を始め、移動の季節。
イライラする事が多い。
でも、雪も消え少し落ち着いた。
久々に読書。
葉室麟の絶筆とは知らずに読んだ。
歴史は好きだが、南北朝時代は不案内。
正義の武将・楠木正成の物語。
楠木正成は戦前のエース！
微かな記憶がある。
国語の教科書にも載った事を。
天皇に最後まで忠義を尽くした武将。
皇居の前に、馬上の楠木像がある。
当時の大日本帝国の象徴だったとか。
太平洋戦争後は天皇様の権威も変わった。
依って、楠木正成も影が薄くなった。
葉室は移ろいやすい日本人を嘆いたか・・・。
最後に毅然とした男・楠木を書きたかった様だ。
当時、正成のような存在を世は悪党と呼んだ。
悪党とは悪人ではない。
幕府に従わない者達の事。
楠木は鎌倉幕府に従わなかった。
楠木の後ろには後醍醐天皇が居たから。
これに足利尊氏や新田義貞等が呼応する。
そして鎌倉　幕府は滅亡する。
だが御醍醐の失政で足利、新田は離れて行く。
ここで葉室さんは力尽きた。
本の終わりに“未完”の二文字。
この先が正成の真骨頂かと期待したが・・・。
読者としても残念であった。
ここから南北朝の戦いが始まる。
天皇家の戦争とも言える。
星が後醍醐天皇で龍が楠木正成との事。
　中学の修学旅行で稲村ケ崎に行った。
ここで新田義貞を知った。
海に刀を投げ込み、潮を引かせて渡った・・・。
　　　　　　　　　　　　もっと知りたくなった　寅次郎







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「竹起雪消」

“倒されし竹はいつしか起き上がり
　　　　　倒せし雪はいつか消えゆく“
三寒四温の今日この頃。
大奥は春の準備をせよと言う。
畑も芽吹いてきた。
越冬した玉ねぎ、にんにく、イチゴ等。
スックと立ち上がってきた。
誰も何も言わないのに・・・。
その時が来れば、立ち上がるのだ。
その時を、どうして知るのだろう？
彼らに日めくりはない。
去年の日記はない。
唯一、温度だろうか？
俺はまだいやだ！という奴はいない。
もう少し寝ていたいという奴もいない。
人はそれにつられて、土を耕し始める。
彼らに教わっているのだ。
コンポストを仕入れてきて撒いた。
石灰も撒いた。
　俺は冬の後始末。
我が家は樹木に雪囲いはしない。
面倒だからではない。
樹木を過保護にしないのだ。
雪の重さに耐えよ！
さすれば強くなる！
折れそうになる寸前で、雪を落としてやる。
と言う教育方針なのだ？
家の周囲とガレージの屋根は消雪設備をする。
我が家は井戸水である。
水温は常に14度。
夏冷たく、冬暖かく感じる温度。
この温度で雪は融ける。
家の周りに、井戸水を噴出させる。
水を出しておけば、決して雪は積もらない。
有難い天然水だ！
雪が消えてしまうと邪魔者扱いだ。
だが夏にも活躍してくれる。
打ち水をしてくれる。
　　　　　　　　　自然派万歳！　寅次郎

















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「寝ぼけた」

　一ヶ月程前の話だ。
目覚まし時計をチラッと見た。
6時15分・・・起床。
外に出て、何時ものように深呼吸3回。
今日は何だか、少し暗い感じがする。
曇っているせいかなぁ・・・。
トイレを済ませて居間に行く。
暖房のスイッチをオンに。
もう少し寝ようと、床に入る。
隣の妻は高いびき・・・。
起きる気配は微塵もない。
何となく変だなー・・・。
もう15分位寝られるかナー・・・。
目覚まし時計を見た・・・。
3時35分・・・？
目をこすった。
間違いない。
何だこりゃ・・・。
3時30分を6時15分と見間違えたのか？
短針と長針を・・・。
布団の中で、一人苦笑い。
まだ3時間程眠れる・・・。
儲かった・・・気がした。
眠りにかかった・・・。
何だか眠りが来ない？
落ち着かない・・・。
隣の妻は高いびき・・・。
何かを催促しているようだ・・・。
ハッと気が付いた。
暖房をつけたままだ・・・。
寒いけど起きて、居間へ・・・。
柱の時計を確認したら3時40分。
一人苦笑い・・・。
遂に、俺にもボケが来たか・・・。
布団にもぐりこんだ。
高いびきは消えていた・・・。
スイッチを切って安心したのか・・・。
翌朝、カカは知っていた。
3時頃、何してたの・・・？
　　　　　　　　　　るせぇ！・・・　寅次郎





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「落選川柳」

　中日新聞に時折、投稿している。
一昨年、一度入選して掲載された。
だが簡単には掲載されない。
以後も懲りずに応募している。
日の目を見ない駄句。
何処かで読んでもらいたい。
てな事で、恥ずかしながらブログで。
北京冬季オリンピックが終わった。
中国の醜さが目立つ大会でもあった。
バッハ会長は中国に忖度した。
中国の不倫女子テニス選手に電話した。
そして何事もなかった事を証明した？
そこで一句
“バッハさん　めぐみさんにも　電話して”
安倍も岸田も口ばかりで何もしない。
バイデンさんも同じ事。
頼るはバッハさん、男と見込んでお願いします。
タダじゃ嫌だ？
岸田が払います！いくらでも！
二句目はウクライナ関係。
“プーチンの　辞書に平和の　二文字なし”
ナポレオンの辞書に、不可能の文字はなし。
プーチンよナポレオンの末路を知ってるか！
セントヘレナの獄舎の露と消えた事を。
三句目
“コロナ君　プーチンロシアを　攻めてくれ”
今のプーチンに勝てるのは、コロナ君しかいない！
貴方は世界の救世主になれるかも知れない！
コロナ弾をクレムリンに打ち込んでくれ！
四句目
“プーチンに　黒帯しめる　資格なし”
加納治五郎も怒り心頭だ！
奴に黒帯を贈ったのは誰だ！
森喜朗か！
ロシアに飛んで直談判して来い！
さもなきゃウクライナに行き、戦え！
ウクライナに愛を！
プーチンに墓場を！
　　　　　　　　　5･7･5が武器の　寅次郎







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「春は駆け足」

“倒されし竹は何時しか起き上がり
　　　　　倒せし雪は何時か消えゆく“
昨年は雪が少なく温暖化だった。
2月7日にグランドの雪をトンボした。
そして14日に練習が出来た。
今年は一ヶ月遅い。
グランドには50cm程の雪あった。
ところが、急激に温かくなってきた。
3月10日夕方、グランドを見た。
雪は多い所で10cm位。
所々、土も覗いていた。
翌、3月11日、東日本大震災の日、
この日を境にして、温かくなってきた。
雪を消そう！
消雪隊をLINEで募集！
雪を踏み、トンをして、雪を弄った。
13日の日曜日、練習可能！
午後1時、集合！のLINEが鳴る！
急遽、11名が集まって来た。
昨年と比較して、丁度一ヵ月遅れ。
体育館の板の間とは違う。
フローリングの硬さは、老体に良くない。
滑る怖さもある。
柔らかい土の感触は、女性の柔肌に近い？
ふっくら感が、足に伝わる。
老体の疲労度も違うだろう。
フルスイングができる。
思いっきり走れる・・・
でも、走れない・・・怖いから？
グランドの片隅には残雪がある。
遠くの山々は、まだまだ冬景色だ。
1時間も動いたら、汗ばんできた。
微風が心地よい。
ビールが頭をかすめる・・・。
3時迄みっちり動いた。
ミカンの差し入れがあった。
ビタミンと水分補給。
間違いなく、生きている！・・・実感。
　　　　　　　　　　動ける事に感謝！　寅次郎













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「鯖寿司」

　伊勢のお土産に頂いた。
鯖寿司を２本。
鯖は足が速いと言う。
早速、その夜に1本頂いた。
鯖の肉は厚く、シャリもねっとりと甘かった。
日本酒をチビリチビリと独酌で・・・。
我ら山賊には、海賊の餌がたまらねぇ！
女房は刺身を食べない。
残りの1本は翌日の楽しみに残した。
その夜、友達が自前のどぶを持ってきてくれた。
一緒に飲もうとは誘えなかった。
冷蔵庫に鯖寿司は1本しかないので・・・。
この辺が、俺のケチ臭いところなんだ。
欲深いと言うか・・・。
美味しいものは一人で食べる！
隠れて食べる？
この鯖寿司は押し寿司になっている。
従って、シャリはびっしりと量は多い。
一人で1本は、超満腹である。
それに、どぶろくがお供である。
くだらねぇTV相手に、チビリチビリ。
腹の皮が突っ張ると、目の皮が弛む。
これは世の常。
いい心持で、夢路に着いた。
翌朝、トイレが大変！
猛烈な下痢！　半端じゃねぇ！
スッキリした、とトイレを出る。
5分もしない内に、トイレが呼ぶ！
固形物はない！　総ては液体だ！
シャー！シャー！シャー・・・。
体中の水分が全部出ちゃうんじゃねぇか？
いったん収まるが、又数分後位に・・・。
喉が渇き、お茶を飲むと、又、シャー！
何も受つけねぇ・・・。
大腸がん検査の時と同じだ！
体の中はスッカラカン！
バチが当たったのだ！
鯖の足の速いのを甘く見た。
そうじゃやね、美味しいものを独り占めしたバチだ。
　　　　　　　　　　　　　　　二日間断食だった　寅次郎



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「11年前・何してた」

　東日本大震災から１１年が過ぎた。
テレビを見ていると、様々な事が思い出される。
日記と己のブログで追ってみた。
テレビはどのチャンネルもこれを追っている。
大津波が家を、車を、田畑を舐めるように飲み込んでゆく！
ウソだろう！・・・・信じ難い・・・。
チャンネルをバチャバチャ切り替えても、みな悲惨な光景。
誰もなすすべがない！　いや、術を知らない！
只、画面を睨みつけているだけ・・・。
翌日、東京の友達に電話。
これは日本沈没だ！と叫ぶ。
宇都宮の友人は電話の応答がない。
その日の夕方に彼に電話が繋がった。
停電で、暖はとれない、風呂、トイレ総てダメ。
携帯は充電できず役に立たない。
人間は何とだらしないものかと知った。
横浜の現場に居た奴は、高い釣り足場の上だったと言う。
このまま揺れ落ちて、一巻の終わりかと観念したと言う。
女房は茨城の実家（石岡）に電話するも繋がらない。
夕方何とか通じた、家の中の物が散乱して恐怖を感じた。
今、停電で総てがストップして水がないと言う。
コンビニの品物はすでに売り切れている。
早急に、野菜や水を梱包して送った。
輸送も混乱して、何時着くかは分からないらしい。
親しい仲間から電話が来る。
傍観者ではいられない！と。
何かできる事を探そう！
動き出した。
災害5日後に、1回目の支援物資と義援金を送る。
ソフトボールの仲間、喫茶・茶々、寅次郎個人の義捐金。
4月13日、東京の友人と車に物資を積んで東北へ走る。
7月に藤政会、大型バスで気仙沼へ。
10月、気仙沼銘酒・男山250升購入、ソフトの大会に使用。
翌年も2回、福島、気仙沼へボランティアに行く。
桜の植樹にも行った、逆にサンマや大漁旗が届いた。
11年過ぎても現地と繋がっている。
植えた桜は咲いたか？
今日2時46分　黙祷を捧げた。
三陸道も青森まで繋がった。
　　　　　　　　　　　　今年は行ってみたい！　寅次郎






























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「さいけつ」

　賛成の諸君の起立を求めます！
俺は常に野党系だから、起立は少ない。
反対の方が多いから・・・。
依って、民主主義は好きくない。
その採決じゃない。
採血だ。
血を抜いて検査する奴だよ。
これも好きくない。
これをやる日は、朝は何も食うな！
水だけは許す！
理由は何も言わない。
腕をまくって出せと一方的に言う。
指で腕を叩いていたが、出ないねー・・・。
反対の腕！
この寒いのに、両腕をまくらされた。
こっちも出ないね・・・。
出ても良さそうな太い腕なのに・・・。
太いのが好きなの？（心でつぶやいた）
叩いて、次にこすってくれる・・・。
おかしいね・・・。
人見知りするんかなー・・・。
俺も喋った。
別嬪さんを見ると出にくいんだよ！
看護婦が片目をつぶってニッコリ！
更にこすって来た。
これ以上のお世辞は言えない・・・。
この辺でいいか！
看護婦は言いながらブスリッ！と差し込んだ。
何時もより手荒い感じだ。
別嬪さんの一言が嬉しかったのか？
つい、力が入ってしまったのか・・・。
40分後に、結果が出た。
主治医は大きな丸をくれた。
総てがいい結果だと言う。
別嬪看護婦が良い血を採ってくれたのだ。
俺もこの歳でようやくお世辞が言えるようになった？
帰り際、廊下で同級生の別嬪に出会った。
軽い脳梗塞が出て来たと言う。
　　　　　　　そうゆうものは出ない方がいい　寅次郎









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「安全祈願」

　白鳥町内の二企業社が参拝に来られた。
二社共、お若い経営者だ。
従業員の方も当然若い。
スーツの方と、会社の制服の方と。
金髪の方も、ピアスの方も見える。
全部で7名が来られた。
二社共、建築が主体の企業。
業種は足場工事、左官工事等。
危険度の比較的高い仕事である。
神社に直接来られる事は稀である。
産土の神社に来られる事がである。
総代長を10年務めているが稀である。
旅に出ると大きな神社に参拝する。
その時は、お願いをする事がある。
地元の氏神様に改めて来られるのは稀だ。
何か、認められたようで、非常に嬉しかった。
自分の会社は年頭に参拝している。
会社の在る氏神様に社員全員で行っている。
お神酒を供え、安全を祈り、訓示する。
持参した酒で直会をして会社に戻る。
これが一年のスタートである。
建設業では大きな工事は現場で行う。
現場に神の領域を設ける。
四隅に青竹をたてしめ縄を張り巡らす。
宮司の來駕を仰ぎ、神事を行う。
　今日来られた二社は小企業。
小さい工事を沢山、請け負われる。
と言う事もあり、神社に来られた。
若い経営者として立派だと思った。
昨今、ややもすると神仏を粗末に思う節が多い。
今日の人達、姿形は現代風の若者である。
だが心は、古式ゆかしき日本人だ。
玉串奉奠も形通りに納められた。
初穂料と言う、言葉もご存じであった。
会話の受け答えもしっかりしている。
日本も捨てたものじゃない。
彼等が居る限りは・・・。
この日、境内にニホンカモシカが現れた。
　　　　　　　　　　　　よき神事だった　寅次郎








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「球友が次々と」

　半月前に、チームの代表が逝った。
面倒見のいい、親分肌の人だった。
阪神狂で気が合い、よく飲んだ。
息子さんが行方不明で一人暮らし。
そんな事で、若者を可愛がられた。
コロナ禍で見舞にも行けなかった。
何とか面会室で15分間会えた。
その一週間後に、旅立たれた。
頭脳は最後まで明晰だったと聞く。
その葬儀の最中に、岐阜から訃報。
岐阜のチームの監督が逝去。
75歳の若さで野球は熟知していた。
ノックを見れば技量は一目瞭然。
チームのメール窓口でもあった。
パソコンは奥さんがやられていた様だ。
奥さんが、私のブログを楽しんでいると話された。
酒席でも陽気に語り合った。
その旅立ちから半月後。
我がチームの生え抜きが逝ってしまった。
お悔み欄を見た時は、信じられなかった。
間違いだろう・・・嘘だろう・・・と。
淋し見舞に行き、寝顔を見た。
少しやつれて居た。
昨年暮れの納会には出て来たのに・・・。
思えば22年のお付き合いだった。
大阪のねんりんピックが最初の頃。
山梨県石和への遠征は9年続けた。
ストリップ劇場通いは楽しかった。
自分の記録を紐解いてみると、
昨年までに1,０00試合以上、戦っている。
年間に平均45試合位だ。
勝っては飲み、負けては飲み・・・。
酔えば喧々諤々、口角に泡。
それが健康維持の秘訣でもあったか？
今年は記念のタオルを作った。
そこには「生涯現役」を朱書きした。
このお三方の棺に入れた。
物事には終わりの有る事を知らされた。
　　　　　　　　だが、まだ終わりたくない　寅次郎













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「3回目接種」

　接種会場控室は知り合いが多い。
１回目、２回目も同じ会場だった。
そして、顔ぶれも同じ。
2回目は7ヶ月以上前だった。
殆どの人が半年ぶりである。
よく見ると、皆さん、先輩ばかりだ。
今日は80歳以上の接種日の様だ。
その中で拙者が一番若い！　新人だ。
車椅子の方もかなりおられる。
話声が聞こえてくる。
「この前来て見えた××さん亡くなられましたねー・・・」
「次は誰だろうね・・・」
俺に聞くなよ！
順番札を握って大人しく待つ。
看護師に呼ばれて受付が始まる。
家で書いてきた問診票を出せと言う。
今朝、慌てて書いてきた。
20問ほどあり、該当ヶ所に☑印を付けろとある。
ワクチン接種は前にも受けましたか・・・・・ハイ☑
コロナワクチンを説明書で理解しましたか・・ハイ☑
基礎的な事ばかりで全部ハイ☑
ところが後半の質問は
最近、熱が出たり病院にかかりましたか？
今日は体に具合の悪い所はありますか？
今日の接種に疑問はありますか？
こんなのばっかり。
前半と同じだと思い、全部ハイ☑にしてしまった。
後半の質問は総てイイエ☑が正解。
受付の看護婦は俺を睨んだ。
点数にすれば50点以下である。
不合格！
今日は接種できません！
お帰り下さい！
まあまあまあ・・・・。
「今日は綺麗な看護婦さんで良かったなー」
聞こえる程度に、独り言・・・。
「全部、直しておきました、次へ行ってください！」
年増の看護婦が俺の左肩をつかんでブスリッ！
　　　　　　　　　　　ワクチンを舐めていた　寅次郎







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「維新・佐伯候補」

　昨年秋の衆議院選挙結果。
　　金子しゅんぺい　110,844
　　今井まさと　　　 91,354
　　佐伯てつや　　　 14,171
大方の予想を覆して金子の勝利。
選挙の前に、野党共闘が成立。
そんな事もあり、勝者が読めなかった。
今井は、今まで選挙をやる度に、票を伸ばしてきた。
誰しもが金子と今井の一騎打ちを予想。
事によると今井が僅差で勝つのでは？
そんな気配すら漂った。
そこへ、維新が割り込んできた。
野党共闘には加わらず、単独で候補を擁立してきた。
これは自民党の陰謀では？
野党を分裂に追い込み、自民有利の展開にと言う。
これで空気は動いてきた。
五分の戦いから、自民若干有利にと。
それでも今井は、街頭に立ち頑張った。
選挙戦に入ったら、自民が猛烈に動いた。
党の幹部が、続々と4区に入った。
危機感をあおりにあおった。
結果は自民が悠々当選を果たした。
維新も全体としては大きく躍進した。
立件民主党は脱落、原因は種々あった。
今井は未だ、次へと動き出さない。
そんな折、維新の佐伯候補が急逝した。
何という運命のいたずらか・・・。
今井に少なからずダメージを与えただろう。
ただそれだけで、世を去るとは如何にも儚い。
彼とて、日本の将来を夢見て政治を選んだのだろうに。
維新は身を切る政治を！と叫んでいた。
最高裁判所を岐阜に誘致して地方の活性化をも謳った。
明治維新に夢を託していたようにも見えた。
可児市議から再三県議にも挑戦している。
へこたれない男にも見えた。
51歳、志半ばで、黄泉に向かうとは・・・。
維新・佐伯のポスターはそのまま張ってある。
敵とはいえ、勇気ある若者であった。
　　　　　　　　　　　ご冥福を祈ります　寅次郎





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