2007年05月28日

『王の男』、観ました。







監督:イ・ジュンイク
出演:イ・ジュンギ, カム・ウソン

 『王の男』、観ました。
旅芸人のチャンセンとコンギルは、横暴な座長の率いる一座を逃げ出して、旅を
続けていた。やがて2人は、暴君ヨンサングンとその妾ノクスの関係を皮肉った
芝居を演じて、巷の人気を集めるようになるが、それが禍(わざわい)して役人に
捕らえられてしまう。2人は厳罰を覚悟するものの、意外にもヨンサングンは
2人の芝居を面白がり、2人は宮廷に召抱えられる……。
 観始めて十数分、主人公芸人の2人は、明らかな“男色関係”にあるはずなのに、
アレレ?、ちっとも生々しく…濃厚な…ホモセクシャルへと発展しない(笑)。それは
その後、王を加えた“三角関係”になっても同じこと。勿論、映画では彼ら以外に
“女性”もいるのだが、見る限り“(女形の)引き立て役”程度で印象が薄い。
となれば、どうして映画は“男だけ三角関係”に拘ったのか考えてしまう訳だが、
それは観ていく過程で少しずつ分かってきた。で、ボクの考えはこうだ。彼ら
3人の中心には“愛”がある……が、それだけじゃない。例えば、コンギルと
チャンセンには《仲間》として分かり合える“信頼”と“絆”とが脈打ち、一方、
コンギルから見た(実の母を殺された)王の間には、《母性》としての“憐れみ”や
“同情”が横たわる。恐らく、そこに女性が一人入れば、“愛”だけが前面に
押し出され、その周囲の感情が霞んで見えてこない。男だけ3人の方が、
その辺りでスッキリして描き易かったのではないか。つまり、言い換えれば、
この映画における面白さの真髄は、その奇妙な三角関係が微妙なバランスの
上で成り立ち、ついには崩れていく“危うさ”なのだ。
 さて、この映画を観ていけば、必然的に浮かび上がってくるキーワードがある
はずだ、それは《身分》。王に気に入られ、遊女から“后”にまで伸し上がった
ノクスしかり…、又、そんな王と后を笑い飛ばす芝居にして、あわや死罪から一転、
王を笑わせたことで“王の芸人”となった主人公一行しかり…、彼らに共通する
ものは、自らの実力・能力によって今の地位を築き上げたのではなく、単に“王の
気まぐれ”に左右された方が大きい。しかし、よく考えてみれば、そんな王の
“絶対的な権力”でさえ、その偉大な父の死から偶然譲り受けたに過ぎない。
観ながらボクが当たり前のように感じたのは、王となり、その王冠を被る者は、
それに相応しい者がなるべきだということ。映画終盤、王の逆鱗に触れ、その
罰によって盲目となった主人公芸人が、再び…、しかし“最後の芝居”を演じる
ことになる。盲目の彼が綱渡りをしながら言うことには「見よ、私こそ王なのだ」と。
つまり、我らが王は“地上数メートルの綱”の存在でしかない。いくらあがいても、
“天”は遥か上空に…、“神”とは比べるに値しない。しかも、愚かな王が足元を
一歩でも踏み外せば、そこには“死(失脚)”が…。いや、それ以上に、王の
愚かさの最たるものは“盲目”だったこと。その周囲にいる敵と味方さえ判別出来ず、
本来最も信頼を寄せるべき側近の助言にすら耳を貸さなかったこと。映画の…、
その結末は、成るべきして成ったと言える。だとしたら、こいつは悲劇じゃない、
哀しい位に可笑しい“喜劇”だよ。



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2007年05月25日

『プラダを着た悪魔』、観ました。







監督:デイビッド・フランケル
出演:メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ

 『プラダを着た悪魔』、観ました。
大学を卒業し、ジャーナリストをめざしてNYにやってきたアンディ。オシャレに
興味のない彼女が、一流ファッション誌“RUNWAY”のカリスマ編集長ミランダ・
プリーストリーのアシスタントに大抜擢される。しかし、それは今まで何人もの
犠牲者を出してきた恐怖のポストだった……。 
 ったく。どうもこうして“オンナの虚栄心”ってやつには終わりがないのか…。
いや、そんなこと、今更やっと気付いたわけでもあるまいが(笑)、改めて、
この映画を観てそう思った。さて、舞台となるのは、とある有名ファッション誌の
編集部。そこは言わずと知れた世界の最新ファッションブランドが集結する。
プラダのスーツに、グッチの時計に、シャネルのバッグに…。しかし、映画は、
ともすれば“単なるファッションショー”になりがちな展開を、あくまでも
それを“添え物”として、コミカルだが“人間ドラマ”の方に重点を置いたのが、
この映画成功の要因だ。観ながらオイラが感心してしまったのは、主演となる
2人は基より、その周囲の“丁寧なキャラクター作り”と、“分かり易く整理された
役割分担”だ。例えば、会社ナンバー2のナイジェルは、ヒロインが仕事での
悩みを打ち明けられる“唯一の相談役”として…。第一アシスタントのエミリーは、
ヒロインにとって“初めての先輩”、そして“初めての同僚”として…。また、
恋人のネイトは、ヒロインが悩み、行き詰った時、安らぎと笑いを与えてくれる
“帰るべき、心の家”だろう。彼女は、そんな彼らの良きアドバイスに耳を貸し
(時には貸さないこともあるが)、本来の自分があるべき姿と、居るべき場所を
探していくのだ。
 次に、この映画の性質上、やはり“主となる敵対両者”について、書かずに
通り過ぎることは出来ますまい。それにしても、ヒロインのアン・ハサウェイは、
その小さなお顔の半分くらいが“目”じゃないかって思えるほど…、とにかく
オメメがクリッとコケティッシュな美人さん。そんな彼女が、大御所メリル・
ストリープの存在感と五分に渡り合うとはいかないまでも、必死になって食らい
付く。その姿は、映画の中のヒロインと“実際の彼女の奮闘ぶり”をダブらせて
観ればなお楽しい。ただ、ひとつ気になったのは、物語の設定上、セレブの
世界に入る前の彼女は、アカ抜けない“只の平民”だったはず。それが体から
溢れ出すオーラによって、そう見えない。いくらダサい格好で隠してもみても、
白鳥はやっぱり《白鳥》でしかない。《ガチョウ》には見えない(笑)。


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2007年05月23日

『時をかける少女(劇場版アニメーション)』、観ました。






監督:細田守
出演:仲里依紗[声優]

 『時をかける少女(劇場版アニメーション)』、観ました。
他人の恋には前向きで、自分の恋には後ろ向きの女子高校生・紺野真琴17歳。
ある日、偶然にも「タイムリープ(時間と空間の跳躍)」を覚えてしまったことで、
親友であった男友達の間宮千昭と津田功介との「友情」と「恋」に微妙な変化が
起こっていく…。 
 筒井康隆の“原作”も読んでるし、原田知世主演で映画化された“オリジナル”も
確か(?)観ているはず。だけど、今回の『時をかける少女』は今までのどれとも違う。
良い意味で、ボクの予想を裏切ってくれた。夏の眩しい太陽、運動場に生える
芝生の緑、晴れわたる青い空、そして、地平線から湧き上がる白い入道雲‥‥。
今回、イメージを一新した『時かけ』は、若さのエナジーが放出し、さわやかな
風が駆け抜ける…、そんな“疾走感”に満ちた作風だ。それから、どんな時も
明るく、笑ったり…、泣いたり…、怒ったり…、飾らないヒロイン像も、この映画に
ピッタリ。映画を観る前はどうにも心に引っかかっていたこと…、何故“実写”
ではなく、“アニメーション”にしたのかという理由も、何となく今は分かる。
アニメーションだからこそ出来る、枠に捉(とら)われない自由な感覚‥‥。
少女が“過去に戻る”お話なのに、作品の印象が“未来に広がっている”ように
感じたのは、そんなところに隠された秘密があったのかもしれない。
 一方、シナリオ面についても、原作にはない大胆なアレンジが施されていて、
初めての人には勿論、今までにこの話を観たり読んだりして、知っている人が
観ても大丈夫。いや、むしろ、旧作と見比べてみるというのも、この映画での
ひとつの楽しみ方かもしれない。中でも、伏線としての小道具や、それぞれの
シーンが効果的に使われていて、随所でハッとさせられることしきり。ブレーキの
壊れた自転車、踏み切り前の仕掛け時計、伯母に渡すはずの桃、その伯母が
修復している不思議な絵などなど…、意外なところで意外な人と意外なものに
出くわして、思わずニヤリ。映画の最後は、これまた意外な展開で「なるほど、
こう来たか」って感じで、再びニヤリ。だけど、エンドロールで、ボクの瞳から
涙が一粒零(こぼ)れ落ちたのは、映画にダブらせ、過ぎ去った遠い日の
初恋を思い出してしまったから。映画のヒロインと同じく、ボクもタイムリープが
出来たなら…なんて、やっと手にした幸せと家族があるから、今は言わない(笑)。



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2007年05月21日

『スパイダーマン3』、観ました。

3
監督:サム・ライミ
出演者:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ

 『スパイダーマン3』、映画館で観ました。
ある日、謎の黒い液状生命体がピーターに取り憑き、全身を黒く染めていく。
黒いスパイダーマンとなったピーターは、新たなパワーに酔いしれるが、今まで
感じることのなかった怒りを制御することができない。そして親友ハリー・
オズボーンとの決闘。悲しき運命の連鎖が、彼を究極の闘いへと導いてゆく…。 
 改めてこのシリーズ、人気の秘密は何かと聞かれれば、ソニーピクチャーズ
(コロンビア)を支え持つ大ヒット“メジャー作品”でありながら、いかにもサム・
ライミならではのB級テイスト満載、そんな“確信犯的なチープさ”にあるんだろう。
言い換えれば、それは他のアメリカンヒーローものには成しえない、不思議な
”親しみ易さ”とでもいうのかしら。例えば、映画では、国民的ヒーローである
スパイダーマンの正体が、およそ“精悍(せいかん)さ”とは程遠い、実は
“しがない大学の貧相な学生”だったことにもリンクする。さて、今作『3』では、
従来までのサービス過剰で“なんでもエンターテイメント路線(?)”から、
明確な“メッセージ性”も加味されて、すべてが程好く配置されたバランス感を
窺(うかが)わせる。まぁ、そのメッセージが何たるかはレビューの中で追々
書くとして、「今作の見所はココだ」とひとつに言い切れない“お得感のある
映画であるのは間違いない。ただ、個人的に“ヒーローものの娯楽映画”として
観るには、2時間20分はちと長いと感じたけどね。
 それにしても、こいつは“近年ハリウッド映画のトレンド”なのか、復讐への
否定、報復への批判…、強いては、そこに“イラク戦争におけるアメリカの影”を
ダブらせて描いたものがよく目立つ。例えば、この映画では主人公ピーターを
はじめ、親友ハリー、同僚カメラマンのエディらが、それぞれに激しい復讐の
炎を燃やす。中でも、主人公ピーターが“(スパイダーマンとしての)超人的な
強さ”を手に入れたことで、自分自身を見失い、いつしかダークサイドに堕ちて
いく様は、まるで“現在のアメリカの悲劇”そのままだ。だとしたら、これからの
アメリカがどこに進めば良いのか…。映画終盤、心の行き場を失ったピーターに
その伯母が言う、「まず、自分を許すことから始めなさい」と。つまり、過去の
自分を責めるのではなく、今自分が出来ることを考えるべきなのだ、と。いざ
決戦のとき、以前よりも一回り強く、逞(たくま)しく蘇ったスパイダーマンが、
大きくはためく星条旗の前を駆け抜けていく。そんな彼を迎える人々の拍手が
鳴り止まない。まるでその姿こそ、“来たるべき、本当のアメリカの姿”だと
言わんばかりに…。確かに、この映画が世界中の誰もが楽しめるハリウッド
エンターテイメントであるのは紛れもない。だが、一方で、そのメッセージは
“アメリカ国内”に向けて発信されている…と、ボクはそんな風に感じた。


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2007年05月20日

『バベル』、観ました。

Babel
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊地凛子

 『バベル』、映画館で観ました。
それは、モロッコで放たれた一発の銃弾から始まった。命中したのは夫婦の絆を
取り戻すために旅をしていたスーザン。辺境の地で救助もままならない状況に
苛立つ夫リチャードをよそに、事態は国際テロ事件へと発展する。一方、銃の
所有者は日本人男性と判明。妻の自殺以来、聾唖の娘ミチコとの心の溝に悩む
ヤスジローである。その頃、乳母に託していたリチャードとスーザンの子供達は、
メキシコへと連れられ、生死の境をさ迷っていた‥‥。
 未だ『ディパーデッド』を観てない段階で、果たしてこの『バベル』が本年度の
オスカーを取るべき作品だったかどうかなんて、今のボクに言う資格はない。
が、しかし、少なくとも、この映画の菊地凛子こそ、その助演女優賞に相応しい
演技だったと、ボクは確信する。ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・
ガルシア・ベルナル、役所広司など、錚々たる世界の兵(つわもの)たちの中に
混じって、尚ひときわの異彩を放つ。その、深い哀しみの瞳、切ない息づかい、
ぽっかりと開いた心の空白…、孤独な少女は“その隙間を埋めるための誰か”を
探し、自らの心を閉ざす。彼女の父も…、親友も…、相手は目の前にいるのに、
“この心”が届かない。観ながらボクは、もどかしいほどの焦燥感に支配され、
そんな彼女が背負っている“孤独の重さ”に押し潰されそうになった(涙)。改めて、
この作品を“並の傑作”から“それ以上のもの”に押し上げたのは、紛れもなく
“彼女の力”によるものだし、“彼女無し”ではありえない作品だと思う。
 さて、映画は、たった一発の銃弾よって引きこされる“愚行の連鎖”が、世界の
各地に飛び火して、散らばっていく様を描いた群像ドラマ。また、映画タイトル
となった“バベル”は、人間が神に近づこうとして建てた高い塔のこと。ただし、
本編中の台詞で、その“バベル”については一切触れられていない。恐らく、
ここでの“バベル”は《神》を指し、映画は“神の視点”で人間の愚かさを嘆くのだ。
それにしても、人は愚かだ。何故、互いに憎み合い、傷付け合わなければ生きて
いけないのか。旧約聖書によれば、その昔、神は人の傲慢さに怒り、言葉を乱し、
世界を分けたという。しかし、果たして本当にそうなのか。この映画で、観客の
我々が目撃するものは、激化する国と国との争いが、人々の憎しみを増幅し、
いつしか身近の仲間さえ信じられなくなっていく。周りに信じられる者がいない…。
これは、この世界に生きる者とすれば、それ以上の悲劇はない。幸いにも、
ボクには妻が居て、娘が居て、帰るべき“家族”がある。例えば、映画のアメリカ人
夫婦にとっての子供の存在しかり、メキシコ人ベビーシッターにとっての実の
息子の存在しかり、モロッコにて放牧を営む一家、その兄と弟の関係しかり、更に
同じく、それは東京に住む聾唖(ろうあ)の少女チエコにとっても…。その母の死に
ついて、彼女が何を見たのか、我らは知る由もない。彼女が若い刑事に渡した、
その便箋の中身が何だったのか、今はそれすら知る必要はない。大切なのは、
ラストシーンで彼女が服を脱いだ裸のまま……、いや、“裸の心”で、初めて
その父と手を握り合い、抱きしめ合ったことだ。“都会の孤独”を包む夜の中で、
“その場所だけ”が輝いて見えたのは、きっとボクだけの錯覚ではないはずだ。


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2007年05月19日

『博士の愛した数式』、観ました。







■原作 小川洋子
■監督 小泉堯史
■出演 寺尾聰/深津絵里/齋藤隆成/吉岡秀隆/浅丘ルリ子

 『博士の愛した数式』、映画館で観ました。
シングルマザーの家政婦・杏子が、事故で記憶が80分しかもたない数学博士の
もとへ派遣される。彼の純情で温かな心に触れた杏子は、「√(ルート)」と
呼ばれた10歳の息子と共に、少しずつ博士と心を通わせていく……。
 観終わって、優しい心に満たされる…、温かい心に包まれる…。そんな素敵な
作品だった。この映画を評価するのに、言葉はいらない。いや、言葉に出来ない。
まっさらな気持ちで観て、ありのままを“心”で感じれば良い。今、ボクたちの
周りに山積(さんせき)している問題は、虐待も…、教育も…、争いも…、
実は、我々が知らず知らずのうちに“自分自身”を見失い、何処かに“善意”を
置き去りにしてしまったからではないのだろうか‥‥。例えば、僅か80分の
時間の幅を行ったり来たり…、幾度その記憶のすべてが消え去ろうとも、決して
“豊かな心”だけは忘れなかった博士のように…、人が本当に“人間らしく
生きる”とは??、そのために“何が必要”なのか??、この映画は無言のうちに
ボクたちへ、優しく語り掛けているようだった‥‥。
 さて、今作監督は、黒澤明の助監督を経て、これが3作品目となる小泉堯史。
観終わったボクが感じたことは、やはり小泉作品の根幹にしっかりと脈打って
いるのは、(師匠である)“黒澤明”なのだということ。勿論、それは“技術”を
伝授されただとか、“スタイル”を真似ただとか、そういった類のものではなく、
もっと内面的な“人の心”という部分の影響だ。例えば、黒澤明遺作となる
『まあだだよ』では、教師と生徒の交流を描きつつも、教師が生徒に学問を
教える場面は存在しない。そこでの教師は生徒にとって、常に“心の師匠”で
あり続けるのだ。そして、今作『博士の愛した数式』でも、主人公の博士が
“ルート”少年に…、また教師となったルートがその生徒に対して…、授業で
数学の数式を教えるというよりも、むしろ、数学の魅力や数式の美しさについて
語っている。[教師]とは、一人の“教育者”である前に、一人の“人格者”で
なければならない。思うに、今の教育で一番欠如しているものは、この部分では
ないのかな。この映画で、博士は少年に“1の定義”にたっぷり時間を割いて
説明する。“1”を知らぬ者が“10”を知ることは出来ない。そして、100も、
1000も、100000000も、その始まりは常に“1”だということを、ボクたちは
忘れちゃいけないんだね。ラストシーン、授業を終えたルート教師に何処からか
「先生、ありがとう」の声が聞こえてくる。それは、たった“一人の声”だった。
しかし、数の大小ではない、スピードでもない。一人でも“その心を動かすこと”、、
それが“教育”なんだとボクは思う。



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2005年09月23日

『シンデレラマン』、観ました。







監督:ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ, レネー・ゼルウィガー

 『シンデレラマン』、映画館で観ました。
ボクサーとして華やかな戦歴を持つジム・ブラドックだったが、全盛期も過ぎ、
ライセンスを剥奪されてしまう。そのため日雇いの仕事をしながら妻や子供達と
暮らしていたが、その生活は貧しく、食べ物を買うことさえもやっとだった。
そんなある日、かつての友が現れ、一夜限りの試合を持ちかける…。
 『シービスケット』で感動出来ないボクだから…、やっぱりこの映画も
ダメだった(笑)。勿論、映画の出来は悪くない。テンポ良好、泣かせどころを
心得た演出と、キャストも皆素晴らしい。この手の“感動もの”に飢えてる人には
文句無しにオススメだ。ただ、ボクとしては、感動を“エンターテイメント”で
味付けする、、良くも悪くもロン・ハワード(監督)らしい作風が、どうにも
こそばゆく感じちゃう(笑)。まぁ、これは同じく『シービスケット』のレビューにも
書いたのだが、改めてここでもう一度だけ言わせてもらおう…。素直に観れない
オイラはもうすぐ38歳バースデー、、やっぱりかなり“スレてる”みたい(笑)。
 さて、映画は、将来有望なボクサーが栄光の目前で“挫折”、再びどん底から
這い上がっていく様を描いた“アメリカンドリーム”だ。そんな彼に、人々は
己の“夢”を託し、“明日への希望”を乗せる。この映画の良いところは、
運に見放された主人公が、神を恨むわけでもなく、運命を呪うわけでもなく‥、
「それでもまだ自分は恵まれている」と、強い信念のもとで生き続けていることだ。
そして、その“生き様”は、そのまま彼の“ボクシングスタイル”でもあるんだね。
手首を痛め、例えそれがどんなに辛く無様な試合になろうとも、決して彼は
最後までリングの上から逃げ出さない。つまり、彼にとっての誇りとは‥、
その家族にとっての誇りとは‥、勿論、“お金”でも“名誉”でもなく、彼が
生涯貫(つらぬ)き通した“そのスタイル”だったに違いない。


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2005年09月21日

『四月の雪』、観ました。







監督:ホ・ジノ
出演:ペ・ヨンジュン, ソン・イェジン

 『四月の雪』、映画館で観ました。
病院に駆けつけた見知らぬ男と女は、お互いの妻と夫が不倫旅行の途中で
交通事故にあったことを知る。その裏切りに絶望し、複雑な思いで看病を
続けるふたりだが、苦しみや悲しみを共有するうちにこらえきれない想いが
募り始める……。
 映画館の入って周りを見渡せば、男女比率は“1対9”、しかも37歳オイラが
最年少だと思えるほどの物凄い客層(?)でダブルの衝撃!、当然、そのほとんど
すべては、ヨン様見たさと思われるが(笑)、とにかく映画自体は良かったです。
今作も『八月のクリスマス』や『春の日は過ぎゆく』のホ・ジノ監督らしい
無駄な台詞や説明を極力排除した作風で、その行間から溢れだす“詩情”と、
人物の“心情”とを切ないまでに映し出す。特に今回はありそうでありえない、
この不自然な設定の中‥、互いが少しずつ惹かれ合っていく様を、最低限の
台詞だけで描いていくテクニックはさすが。運転中の煙草の気配りに…、
さっと手を握る瞬間の優しさに…、微かに微笑んだ顔の憂いまで…、そんな
さりげない仕草や表情にハッとさせられることしばしば。これならばヨン様
ファンはもとより、それ以外の人にも充分楽しめる作品だと思いますよ。
 (※さて、ここからは多少のネタバレも含まれますので、ご注意下さい。)
恐らく、この映画のラストシーンについては“賛否両論”、、どうにも白黒
付けたい人は納得できないかも。ただ、ボクの解釈としては、これって
“ハッピーエンド”だと思うのだよ。勿論、話の内容からして、すべてがメデタシ
メデタシで終わるはずもなく、誰かが傷つかなくちゃいけない。つまり、
それがエンドロール間際の「さぁ、これから何処に行きましょうか‥」という
台詞なんだと思う。彼らにも“その愛の先にあるもの”が見えないんだよ(涙)。
ひとつ言えることは、これから待ち受けている未来がどうであろうと、二人は
もう一度だけ会わなくちゃいけないってこと。だって、外は“季節はずれの
雪”が降っている‥‥。哀しみも‥、痛みも‥、そして互いの境遇さえも‥、
その雪がすべて隠してくれるから。その雪が消える前に…、二人の愛が溶けて
無くなる前に‥、主人公は車を走らせたんだ、愛する女性(ひと)のもとへ。


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2005年09月20日

『チャーリーとチョコレート工場』、観ました。







監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ、ダニー・エルフマン

 『チャーリーとチョコレート工場』、映画館で観ました。
世界的ヒット商品を出荷し続ける謎のチョコレート工場。その工場主ウィリー・
ウォンカ氏が、世界中から僅か5組の子供と同伴家族を工場に招待することに。
財力や食欲にものをいわせ、4組が決定。最後の1組は貧乏だけど、心優しい
少年チャーリーの手に…。
 『バットマン』さながら“ドイツ表現主義”的建築物は、チャーリー一家の
佇(たたず)まい。父との確執から和解へと進むくだりは、先の『ビッグ・
フィッシュ』
を連想せずにはいられない。そして何より、貧しくとも温かく、
小さくとも美しい“家族への愛”は、全てのバートン作品共通のテーマでもある
“弱者へのオマージュ”が見てとれる。うん、今作でもティム・バートン節は
健在だ。だけどね、大好きなティム・バートンだからこそ、今回はあえて
キビしめに言わせてもらう…、ボクにはサッパリ笑えなかったよ、この映画(笑)。
次々に繰り出されるギャグというギャグの全部が、ブラック過ぎて…、
シュール過ぎて…、ついていけないのは、単にオイラがオヤジだからゆえ?(笑)
しかも、それを裏付けるかのごとく、オイラの隣に座った女子高生は、手まで
叩いてゲラゲラゲラと大笑い。彼女に続けとばかり、慌てて笑うオイラの
努力も痛々しく‥‥、その瞬間、距離にして僅か30センチの座席間の隙間が、
オイラには何光年も離れた大きな隔たりのように思えてくる。鑑賞後のサークル
メンバーのみんなに聞いてみても、概(おおむ)ね映画は好評だと言うし、これは
何かがオカシイと異変を感じ取るオレ。そう言えば、最近の日本は全てにおいて
オカシイことだらけ。空前のヨン様ブームから始まって、自民党の圧勝劇に、
堀内巨人の低迷まで‥、きっとこれも“地球温暖化”が及ぼす悪影響に違いない。
ともすれば、いよいよ危険は我が身のまわりにも迫ってきたのかい??、
誰かこの異変に気付いて、さぁ、立ち上がれよ、早く!!、それにしても、やはり
この頃の日本は何かがオカシイ‥‥(笑)。


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『アレキサンダー』、観ました。

 『アレキサンダー』、観ました。
紀元前356年、国王フィリッポスとその妻にして息子を王にすることだけに
情熱を燃やすオリンピアスとの間に生まれたアレキサンダー。フィリッポスが
暗殺され20歳で王となったアレキサンダーは世界征服へと旅立つ…。 
 この映画が昨年度ゴールデンラズベリー(最低映画)賞にノミネートされ、
映画評論家一行(いっこう)からケチョンケチョンにケナされたは先刻ご承知。
それについてはオイラだって何も申すまい(笑)。だけと、チョット待てッ!、
だからと言って、この映画に全く観るべきものがないかと言えばそうではなく、
細部にまでこだわった衣装や宝石の数々と、絢爛たるバビロン調室内装飾の
美しさ、そして、脈打つような戦闘シーンのド迫力などなど‥‥、オリバー・
ストーンの創り出す圧倒的でダイナミックな映像美に、ぶったまげること
しばしば。やはり、何だかんだと言ったって、これだけの映像を作れる人は、
ハリウッド広しといえども、そう簡単には見つからないはず。仮に、この作品に
対する評価がどうであれ、それだけは認めざるを得ない事実だと思うよ。
 ならば、この映画失敗の原因はどこにあるのか聞かれれば、“夢の始まり”が
描かれていないこと‥‥それに尽きると思う。自分の父も‥、過去の偉大な
先人達も‥、誰も成しえなかった“世界統一の夢”を果たすため、軍を東へ…
更に東へと進ませるアレキサンダー‥。しかし、本作を見る限り、何が彼を
そう掻き立てるのか、そして最終的に彼は何をしたいのか、一向に見えてこない。
使命感?、野心?、名誉欲?、、いや、むしろボクには“傲慢な母”の監視から
逃れるために、遠く遠く故郷を離れ、長く長く旅を続けているようにさえ
思えてくる。つまり、その“急所”となる部分が欠落しているために、観る側は
彼の行動が理解できぬまま、ただただ首を傾げてしまう。ボクはこの映画を観て、
アレキサンダーが残した功績と、遥かなる旅の足跡(そくせき)は分かったけど、
彼の“心の本質”は見えてこなかった。うん、残念だけど、それが正直な感想だな。


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2005年09月17日

『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル』、観ました。

 『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル』、観ました。
しんのすけたちは「アクション仮面」最新作試写会の豪華客船ツアーへ。
そこに突然謎のサル軍団が現れ、島に大人たちを連れ去ってしまう。
しんのすけたちは勇気を振り絞って救出に向かうが‥‥。
 映画ファン、アニメファンの間でにわかに“傑作シリーズもの”との
評価の高い『映画クレヨンしんちゃん』シリーズ。それならモノは試しと思って
観てみれば、想像以上に笑わされ、想像以上に泣かされた。“子供”は
ゲラゲラ、ゲラゲラ大笑い、反対に“大人”はと言えば「こんなハズじゃ
なかったのに‥」と映画館で大泣きしたパパさんママさんも多いのでは。
特に今作は「仮面ライダー」や「ゴレンジャー」をリアルタイムで体験した
我らの世代には感涙モノの内容。この映画を、かつて子供だった全ての
大人たちへ‥‥。
 TV版「しんちゃん」は全国のお母さま方から子供に見せたくない番組
ベスト1にも選ばれる嫌われ者TVアニメ。しかし、この映画版『しんちゃん』を
侮(あなど)るなかれ。勿論、途中まではTVシリーズさながらにおバカ路線と
お下劣路線を突き進むのですが(笑)、映画の中盤を過ぎたあたりから
“ノスタルジック”が漂い始め、ついにボクは泣き出した(笑)。つまりは
前半の“おバカ路線”が伏線となって、後半はそのバカバカしいほどの
“純粋さ”に感動してしまう。それにしても、野原しんのすけという男、、
見掛けによらず熱い奴ッ!映画中盤、しんちゃんが悪の帝王パラダイス
キングに立ち向かう“怒りの叫び”は、グサッとオイラの心に突き刺さったゼ。
ただのファミリーエンターテイメントに留まらず、ここには家族の愛も、友情も、
動物愛護も、反戦も、すべてのテーマが詰まってる。こんなに素晴らしい
アニメ映画を親子いっしょに観られるなんて、今の子供たちは幸せだなぁ。


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2005年09月16日

『コンスタンティン』、観ました。

 『コンスタンティン』、観ました。
過去たった一度の自殺未遂の罪を償うため、天国行きを閉ざされたジョン・
コンスタンティン。彼は天国に行くために自らの特殊な能力を生かして、
悪魔祓(ばら)いのエクソシストとなるが……。
 こことは違う、別の世界にいる“何か”との戦い…、感情を押し殺した
黒い衣装の主人公……、明らかに本作が、あの『マトリックス』の路線を
狙った“二匹目のドジョウ(?)”だと分かるはず。主演は両作品ともに
キアヌ・リーブス‥‥ただ、先の『マトリックス』が神話的要素を取り入れ、
主人公を「伝説の救世主」としたのに対し、今作『コンスタンティン』は
黙示録に書かれた世紀末を予感させる内容で、主人公自身も「神に
見放された孤独な男」として描かれている。まぁ、しかし、観る側から
してみれば、二番煎じだろうが、三番煎じだろうが、面白くさえあれば
何でも良いんだけどサ。ならば、回りくどいこと一切なしに言わしてもらうと、
『マトリックス』をつまらないと感じた人には、まずこの映画も楽しめない。
一方で、『マトリックス』を面白いと感じた人でも、この映画を楽しめるとは
限らない……。オイラの言わんとしていること、分かるよね。つまり、そういう
ことなのダ(笑)。
 さて、映画は、オープニングの悪魔祓いから始まって、闇で蠢(うごめ)く
怪物たちとの死闘、そして幻想的な地獄の描写まで、見所は満載だ。
しかし、そのダークでオカルティックな内容とは裏腹に、観る側に身震い
するような“恐怖”が伝わってこないのが残念。それから、運命の槍に…、
魔除けのペンダントに…、手に刻まれた刻印に…、意味深なアイテムが
登場するものの、それが物語の中で生かしきれてないのも気になるところ。
聞けば、この監督さんはミュージッククリップ界出身の人らしくて、やはり
シナリオ作りに難有りとみた。勿論、ビジュアル面ではオッと思わせる箇所も
あるんだけどね。


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2005年09月15日

『甘い生活』、観ました。

 『甘い生活』、観ました。
作家を夢見てローマに出てきたものの、今ではしがないゴシップ記者に
甘んじているマルチェロ。彼の目を通して当時のローマの“華やかさ”と、
その裏側に潜む上流階級の “退廃”を描く‥‥。
 「フェリーニのような才能はもう二度と現れないだろう‥」と言ったのは
黒澤明。まさに『甘い生活』は“その言葉”を実証するような傑作、
フェリーニ以外には作れない名画だと思います。ボクにとって、これが
2回目の鑑賞となる『甘い生活』ですが、独立した“エピソード”の羅列、
“3時間”を超える上映時間は決して観やすい映画ではない。しかし、今回
観直してみて思うのは、ヘリに“吊るされたキリスト像”のオープニングから、
網にかかった“醜い巨大魚”のラストシーンまで、すべてのエピソードは
それぞれの“象徴的な映像”の上で成り立っているということ。そして、
それらに共通して描かれるテーマは「実像と虚像」‥‥“偽の信仰心”と、
“見せかけの幸福”と、“作られたカリスマ”と、“いつわりの愛”と、
“かりそめの夢”と‥‥。そんな「虚像」ばかりの生活に慣れ、堕ちていく
主人公の“醜さ”を見よ。“人間らしさ”の欠片もない、道化のような
生き方で誤魔化す毎日‥‥そう、ラストシーンで彼が見た“太った醜い魚”は、
まぎれもなく“堕落した彼自身”だったのです。もう元には戻れない、
この堕落した生活から抜け出す勇気すらなくなった彼の“哀愁”が滲み出て
いました。


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2005年09月14日

『ウィンブルドン』、観ました。

 『ウィンブルドン』、観ました。
今年のウィンブルドンを最後に引退しようと考えていた落ち目のテニス選手
ピーターは、ホテルの部屋を間違えたことをきっかけに女子の優勝候補
リジーと出会う。気があったふたりは接近していき、彼女の応援でピーターは
次々勝ち上がっていくが‥‥。
 見かけによらず、オイラは中学・高校とテニス部所属。だから今でも
「ウィンブルドン」と聞けば血が騒ぐ(笑)。うん、そんな感じで、
何の気なしに借りて観たのであるが、これが意外や意外に面白い。
大抵、この手のスポーツ映画は、“ゲームの緊張感”やら、“スタンドの
臨場感”やらが、イマイチ伝わらないのが常なんだけど、今回はこの辺の
課題も見事にクリア。特に、プレー中の主人公がブツブツ、あーでもない、
こーでもないと独り言、、「動揺」と「開き直り」を繰り返す様が、
何とも観ていて楽しいのダ。だって、曲がりなりにも(?)経験者の
立場から言わせてもらうと、テニスは“メンタルなスポーツ”。ひとつの
凡ミスから…、ひとつのコードボールから…、ひとつのミスジャッジから…、
心が揺れ動き、突如として恐怖でボールが打てなくなる時があるんだよ。
本作では、そういう“心理戦”の面白さもしっかり描かれているし、
久しぶりに“10代の頃”に戻って、自分がプレーしているような錯覚を
覚えてしまいました。
 さて、映画は、引退間近のオジさんプレイヤーと、今や飛ぶ鳥を落とす
勢いの若き女子プレイヤーの恋物語。まぁ、話の展開は一言で言って、
王道を行く…、15分も観てれば、結末なんぞ簡単に読めちゃうんだけどサ(笑)。
何より“テニスの聖地”である「ウィンブルドン」、、その伝統を
重んじる“英国人の精神”みたいなものがよく描かれていて、中でも
主人公を決勝のコートに送り出す“人々の優しさ”には、思わず熱いものが
胸に込みあげてきた(涙)。「映画」と「スポーツ」をこよなく愛する
オイラとしては、結構こういうのにヨワいんだよね(笑)。


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2005年09月12日

『タッチ』、観ました。

 『タッチ』、映画館で観ました。
上杉達也と和也は双子の兄弟。隣に住む浅倉家の一人娘の南とは、小さな
頃からの幼馴染みだ。スポーツ万能で成績優秀な弟の和也に反して、兄の
達也は落ちこぼれ。和也は好きな南の夢を叶えるために野球部のエースとして
活躍していくが……。
 まず、最初に断わっておくと、ボクは「タッチ」の原作なるものを一切
読んでいないし、観ていない。当時、学生だったオイラは、その甘ったるい
画風から受けるイメージが、どうにもこそばゆかったのサ(笑)。だから、
本作でオイラの目的は‥‥長澤まさみ、この一点。『ロボコン』『世界の
中心で、愛を叫ぶ』
で感じたオーラを、映画館の大スクリーンで体験し、
この目で確かめてみたくなった。で、観終わったオイラの結論は‥‥ズバリ、
“圧倒的”の一語に尽きる。超満員のスタンドに居てなお、そこだけに
スポットが当たったような存在感…。グランドに降りそそぐ真夏の太陽よりも
熱いエナジー…。向日葵(ひまわり)のような笑顔と、一方でその悲しい
瞳からこぼれ落ちる宝石のような涙の粒……。彼女は単に「綺麗」とか
「可愛い」といった類(たぐい)のタレントじゃない、すべてが「眩しい」
女優さん‥‥うん、その形容がピッタリだ。
 さて、映画は見ての通り、「アイドル映画」と言ってしまえばそれまでだが、
決して悪い出来ではないと思う。風吹ジュン扮する上杉ママの苦しみも分かったし、
長澤のオーラとは対照的に“陰のヒロイン”を演じた安藤希の憂いも印象的。
それと、あえて“それぞれの青春”にピリオドを打たないことで、観る者に
想像の余地を残したラストも好きだ。ただ、いくつか気になったのは、途中
カメオ出演する“ある有名タレント”が目立ち過ぎて、映画の雰囲気を壊して
しまったことと、映画クライマックスにかつての“TVアニメ版の主題歌”が
流れることだ。やはり、原作は原作と割り切った上で、映画版は“映画版なりの
良さ”を追求すべきだと、ボクは思うんだけどなぁ。


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2005年09月10日

『セルラー』、観ました。

 『セルラー』、観ました。
愛する夫や息子と暮らしている高校教師ジェシカの幸福な生活は、突然、
自宅に侵入してきた男たちによって砕け散る。彼女は監禁された部屋の
壊された電話で外部との連絡を試み、見知らぬ青年の携帯電話に繋がるのだが…。
 冷静に考えれば…、いや、冷静にならずとも、その場でチョット考えれば
子供でも分かりそうな“ありえないストーリー展開”。警察に助けを求める
チャンスはいくらでもあったはずなのに、それをしないアナタはナゼ??(笑)‥‥
確信犯??、それとも、単なるご都合主義??、まぁ、この際そんなことは
どうでも良い。ひとつ言えることは、ありえないと分かっちゃいても
それを言わせぬ“パワー”がこの映画にあるってこと。スジ道なんて
通ってなくて良いじゃないか(笑)、面白くさえあれば、それで良い。
この映画で重要なのは、ノリの良さとスピード感。だから、文字通りの
ジェットコースタームービー、、乗ったら最後、途中下車は出来ないゼ(笑)。
 さて、今作タイトルとなる《セルラー》とは、すなわち“携帯電話”のこと。
その携帯電話の「便利さ」と「不便さ」を、巧みに利用して繰り広げられる
サスペンスの妙。しかも、スリルだけじゃなく、要所各所に配置された
コミカルな痛快ドタバタ劇。その両者の絶妙なバランスは終始崩れることはなく、
エンドロールまで一気呵成に突き進む。この映画最大の成功は、面識なき
2人の主人公、、片や‘女’はいつ殺されるか、身に迫った恐怖に絶叫し、
片や‘男’はわけも分からぬまま、慌てふためき紆余曲折を繰り返す。それを
携帯電話の電波が繋げる“見えない絆の危うさ”にある。それにつけても、
あれだけの長時間使いっぱなしの携帯電話の通話料金、しめてお幾らほどに
なったのか気になってしまうオレ、、庶民としての悲しいサガなのだ(笑)。


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映画こだわりセレクション・タイトル一覧

はじめに‥

私きのこスパが独断と偏見で選んだ3本を紹介します。
「ジャンル別」「監督別」では映画の良し悪しよりも“自分が好きな作品”を‥‥、
「俳優別」「キーワード別」では“演じた役柄(あるいは登場するキーワード)の
印象度”を考慮して‥‥、、
勿論、映画の好みは人それぞれで千差万別。。。
ワタシだったら‥‥、オレだったら‥‥、と、そんな風に自分のランキングと
比べながら観てもらえば幸いです。

【ジャンル別】
“サスペンス・ホラー”三本締め
“フィルム・ノワール”三本締め
“ギャンブル映画”三本締め


【監督・俳優】
“A・ヒッチコック”三本締め
“ティム・バートン”三本締め
“スタンリー・キューブリック”三本締め
“シドニー・ルメット”三本締め
“アル・パチーノ”三本締め

【キーワード】
2004年を振り返って 洋画・邦画ベスト3
“料理の映画”三本締め
“映画の中の映画”三本締め



  
Posted by toraneko7kinokosupa at 17:22

映画レビュー・タイトル一覧

【あ行】
『“アイデンティティー”』『アイ,ロボット』『アドルフの画集』『アビエイター』『甘い生活』『アメリ』『アモーレス・ペロス』『アルゴ探検隊の大冒険』『アレキサンダー』『インソムニア』『インファナル・アフェア』『インファナル・アフェア供震鬼崕曲』『ヴァイブレータ』『ヴィレッジ』『ウィンブルドン』『宇宙戦争』『美しい夏キリシマ』『エイリアンVS.プレデター』『エデンより彼方に』『えびボクサー』『オアシス』『オーシャンズ12』『オールド・ボーイ』『おばあちゃんの家』『オペラ座の怪人』

【か行】
『案山子(かかし)男』『隠し剣 鬼の爪』『過去のない男』『華氏911』『Carmen.カルメン』『カンバセーション…盗聴…』『逆境ナイン』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『キャットウーマン』『キューティー・ハニー』『恐怖のメロディ』『キル・ビル Vol.1 』『キル・ビル Vol.2』『キング・アーサー』『クジラの島の少女』『グッバイ、レーニン!』『クライシス・オブ・アメリカ』『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル』『ゲロッパ! GET UP』『恋は邪魔者』『皇帝ペンギン』『CODE46』『コーラス』『コール』『コールドマウンテン』『ゴジラ FINAL WARS』『五線譜のラブレター/DE-LOVELY』『コラテラル』『コンスタンティン』


【さ行】
『サイドウェイ』『殺人の追憶』『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』『シークレット・ウインドウ』『シービスケット』『四月の雪』『シベリア超特急2 完全版』『シベリア超特急5〜義経の怨霊、超特急に舞う〜』『下妻物語』『シャーク・テイル』『呪怨(じゅおん)[ビデオオリジナル版]』『呪怨2[ビデオオリジナル版]』『呪怨(じゅおん) 劇場版』『THE JUON −呪怨− ディレクターズカット』『シュレック』『シュレック2』『春夏秋冬そして春』『ジョゼと虎と魚たち』『真珠の耳飾りの少女』『シンデレラマン』『スイミング・プール』『スウィングガールズ』『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』『スクール・オブ・ロック』『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』『スパイダーマン2』『世界の中心で、愛をさけぶ』『秘書〜セクレタリー』『ゼブラーマン』『セルラー』『戦場のピアニスト』『千と千尋の神隠し』『ソウ<SAW>』

【た行】
『タッチ』『誰も知らない』『箪笥−たんす−』『デイ・アフター・トゥモロー』『ディナーラッシュ』『ディボース・ショウ』『地球の静止する日』『父、帰る』『父と暮せば』『血と骨』『チャーリーとチョコレート工場』『チルソクの夏』『月のひつじ』『天国の口、終りの楽園。』『トゥー・ブラザーズ』『トーク・トゥ・ハー』『ドーン・オブ・ザ・デッド』『毒薬と老嬢』『ドッグヴィル』『ドッジボール』『ドニー・ダーコ』『トロイ』

【な行】
『南極日誌』『21g (21グラム)』『28日後…』『ネバーランド』

【は行】
『バージニア・ウルフなんかこわくない』『裸足の1500マイル』『バタフライ・エフェクト』『パッション』『パッチギ!』『バッドサンタ』『バットマン ビギンズ』『春の日は過ぎゆく』『半落ち』『ピエロの赤い鼻』『ピッチ・ブラック』『ビッグ・フィッシュ』『ヒトラー 〜最期の12日間〜』『ファインディング・ニモ』『フォロウィング』『フリーダ』『ブリジット・ジョーンズの日記』『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』『ペイチェック 消された記憶』『亡国のイージス』『ボーン・アイデンティティー』『ボーン・スプレマシー』『僕の彼女を紹介します』『ホテル・ハイビスカス』『ホワイトハンター、ブラックハート』

【ま行】
『マイ・ボディガード』『マスター・アンド・コマンダー』『Mr.インクレディブル』『ミスティック・リバー』『ミニミニ大作戦(2003)』『ミリオンダラー・ベイビー』『ミリオンダラー・ベイビー(きのこヅマ編)』『モーターサイクル・ダイアリーズ』『モンスター』

【や行】
『許されざる者(イーストウッド版)』

【ら・わ行】
『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』『ラスト・サムライ』『LOVERS』『リクルート』『リディック』『Ray/レイ』『レイクサイド マーダーケース 』『レクイエム・フォー・ドリーム』『ロード・オブ・ザ・リング』『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』『ロスト・イン・トランスレーション』『ロボコン』『ロング・エンゲージメント』『WATARIDORI』『悪い男』
  
Posted by toraneko7kinokosupa at 16:23

2005年09月08日

『アビエイター』、観ました。

 『アビエイター』、観ました。
急死した父親の事業を継ぎ、僅か18歳で大富豪になったハワード・ヒューズは
映画製作に進出。ハリウッドでの成功という夢を叶えるが、世界最速の飛行機を
作りたいというもう一つの夢にのめりこんだ時、何かが狂い始める…。
 観ながらボクは、ここに“ある歴史的傑作の影”を垣間見る。若くして
巨大な富を得た主人公、しかし、そのサクセスストーリーの一方で、徐々に
周囲からは孤立して、“孤独”の檻の中に閉じこもる。そして、そんな彼が
夢の果てに求めたのは、幼き頃の“母の温もり”だった‥‥。そう、チョット
詳しい映画ファンなら、この底辺に流れるものがオーソン・ウェルズの傑作
『市民ケーン』だということに気付くはず。ならば、マーティン・スコセッシは、
単に過去の名作を今に蘇らせただけなのか‥‥いや、ボクは全く違う観方を
しているんだ。つまり、ここに描かれる主人公の姿が、そのまま“今の
アメリカ”なのではないかってこと。今や世界随一の巨大国家でありながら、
その行き先を見失い、迷走し続けるアメリカ…、強いては、その傲慢さゆえに、
世界から孤立しつつあるアメリカ……、スコセッシはこの映画を通して、
今のアメリカの危機的状態に“警笛”を鳴らしているように思えて仕方ない。
ボクは勿論『市民ケーン』も大好きな作品だけど、この『アビエイター』も
それに負けず劣らず物凄い映画だと思うよ。
 さて、この実在の主人公ハワード・ヒューズは、良きにつけ悪しきにつけ、
どこまでも“夢”を追い続けた一人の男。ときに、それが間違った方向へ
向かいそうな時も、決して後戻りはしない。まさに、彼が生涯愛し続けた
“飛行機”のように……。そして、ボクは思うんだ、そんな目にも止まらぬ
スピードで駆け抜けた人生だからこそ、せめて心休まる場所が欲しかった‥‥
それが“母の優しさ”。彼がその後の人生で“年上の女性”を愛していくのは、
そこに“母の面影”を探していたからではないだろうか。


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2005年09月07日

『過去のない男』、観ました。

 『過去のない男』、観ました。
暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負い記憶をなくしてしまった男。彼は港湾の
コンテナに住む一家に助けられ穏やかに時間が過ぎていくある日、救世軍の女
イルマと出会う‥‥。
 くしくも今作の直前に観たのが過激なレイプ描写が話題となった『アレックス』。
そのあまりにも“暴力的過ぎる内容”に途中で頭が痛くなり、ついには
観るのを 止めちゃった。打って変わって今作はゆったりとした時間の流れと、
しみじみとした “優しさ”が胸に染みる人間ドラマ。“暴力”に溢れた
今の時代だからこそ、こういう映画を観るとホッとする‥‥。
 これまでにアキ・カウリスマキの映画は『浮雲』『マッチ工場の少女』と
観てきた ボクですが、この三本目にしてやっとカウリスマキ作品の良さが
分かったような気がする。映像や台詞をキチキチに入れるのではなく、
「空白」と「間(ま)」を利用して“映画の美しさ”を表現する。テーマを
“直接的”に描くのではなく、「シュールな笑い」というオブラートで
包み隠しながら観終わった観客に“何か”を実感させていく。ならば、
この映画でボクが実感した“何か”とは……、絶望を経験して初めて気付く
“小さな幸せの形”だった。それを象徴するディテールは穴の空いたバケツと、
壊れたジュークボックスと、ゴミ箱に住む隣人と、更には屋外の演奏会に
合わせてダンスを踊る老人達‥‥全てが貧しいながらも、思わずホノボノとして
しまう美しい光景だった。そこには“人間本来の姿”があり、“温かい心”に
溢れていた。こんな貧困と暴力に満ち溢れた世界、、生きるってのは辛くて
哀しいことだけど、《それでもまだ世の中捨てたもんじゃないんだよ》って
優しくボクの肩を叩かれてるような気がしました。


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