物語シリーズ2 23話  (3)
結構いいホテルにご宿泊の貝木泥舟。別にそういうつもりで描いたのではないと思うけど、貝木のポーズと、背景の絵が呼応しているように見える。たまたまだと思うけど。
枕が二つあるのが気になるけど……
物語シリーズ2 23話  (5)物語シリーズ2 23話  (6)
物語シリーズ2 23話  (7)物語シリーズ2 23話  (8)
いつものように背景画が流れるけど、どれも「2つ」ずつ描かれている。ランプと絵画の数が2。窓の数が2。ソファの数が2……。なんだろう、この2に対する執着は。


物語シリーズ2 23話  (13)
今回もオープニングないのかな……と思ったけど来た! でもなんだこりゃ! いつの時代のオープニングだ。
デジタル以前、撮影台の時代はSD以下の画質なので、今の感覚で見ると、ぼんやりしているように見える。これでも当時、鮮明だと思って見ていたんだよな……。ビデオ技術の進化を見ると、人間の目が肥える速度って恐ろしいなと思う。
波の動きは望遠レンズ風で思いっきり平面的に。スカートのなびきは線の動きをリピートさせているだけ。「風になびいている」というより、スカートが回転して見える。これも当時よくあった表現。後で出てくる千石撫子のスカートのなびきと比較するとわかりやすい。


物語シリーズ2 23話  (12)
スポーツカーに乗っている貝木泥舟。当時はとりあえずこういう車に乗っていればオシャレだと思っていた。
雲の形を実線で、まるでわたせせいぞうのようなイメージ。車のディテールは、光と影がしつこく描かれており、メカに関して言えば当時の方が描写が執着的だった(リアルとは言わない)
光が当たった瞬間、リング状の光が画面一杯に散る。さすがに当時、ここまで極端な演出はなかったと思うけど……。
フォントが大きすぎ。でも当時のアニメは確かにこういう大きなフォントを使っていた。


物語シリーズ2 23話  (14)
背景が真っ白な透過光。90年代頃まで、こういう演出は非常に多く使われていた。
指の表現が酷い……。さすがに90年代にもなれば、指の描き方にもキャラごとの個性が反映されるように描かれていたけど……。
物語シリーズ2 23話  (15)
同カット、サングラスを外したところ。実線がすべて黒。目の縁が異様にくっきりしている。鼻のラインもくっきりと。これから、2000年代に向けて、徐々に鼻が後退していくわけである。
物語シリーズ2 23話  (18)
現代のデザイン。顔だけ見ても、すっきりとして洗練されているのがわかる。顔だけではなく、色彩や指の表現。髪の毛の線が紫で描かれている。当時にも実線を変える技術はあったけど、動画用紙をトレスマシーンにかける時に、色付きのカーボン用紙を挟まなければならず、この一手間がちょっと大変だった。テレビアニメで実線を変える技術が使われることはあったけど、それはよほど予算のある作品に限られていた。今はコンピューターでボタン一つだものな…。


物語シリーズ2 23話  (20)
わかりやすい比較。アニメカラーは最大でも500色くらいまでしかなかった。今ほど洗練された色使いができなかった当時、影色のオレンジがきつすぎて、浮かび上がりすぎる。
これも当時は綺麗と思って見ていた……。
20年後くらいに今のアニメを見たら「古っ!」とか言うのだろう。アニメはそういう意味での普遍性を得にくい弱点を抱えてる。絵柄そのものが流行に振り回されやすいから……。


物語シリーズ2 23話  (24)物語シリーズ2 23話  (25)
このように描かれたのは2人の過去が関係している。かつて、そういう仲だったらしい戦場ヶ原と貝木。過去の世界を表現するために、しかし数十年というほどの過去というわけではなく、同じ絵柄で表現すると差があまりわかりにくい。そこで、表現ごと10年ほど遡った絵にして、過去が表現されたというわけだ。
上の2カットは、頭を切り裂いて、その断面から古いイメージが出てきている。戦場ヶ原の頭からは貝木が、貝木の頭からは戦場ヶ原が。2人の頭の中では、あのようにイメージが記憶されている、というわけだ。
でもあまりにも突飛すぎて、見ている方はすっ転ぶが。


物語シリーズ2 23話  (17)
それで、このにょろにょろなんだろう? 蛇のモチーフかと思ったけど……。


物語シリーズ2 23話  (29)物語シリーズ2 23話  (34)
夜も更けた時間での逢瀬。戦場ヶ原の警戒心もわからないでもない。体を向かい合わせず、間に大きな柱を置いて、同じ構図なのに、2人は同居していないように見える。何がなんでも同じ場所に立つまいとする意思が見える。


物語シリーズ2 23話  (31)
でも会話の途中でなぜかほほえみを入れる戦場ヶ原さん。何だろう?
オープニングと比較してもわかるけど、黒の実線は顔と制服にしか使われていない。


物語シリーズ2 23話  (33)
いつものようにミスタードーナツに行くことになったのだけど……ここどこだ? いつものグランドキャニオンじゃないぞ。ここは、カナダかどこかか?


物語シリーズ2 23話  (38)
貝木「お前、もう少し後先考えて発言したほうがいいんじゃないか。どうせそんなふうに考えなしに千石撫子とも話したんだろうよ」
完全論破されて困る戦場ヶ原さん。こういう表情は非常に珍しい。隙を見せると、結構かわいい顔をする。


物語シリーズ2 23話  (40)物語シリーズ2 23話  (47)
貝木「それが今日、千石撫子にあった感想なんだが……」
左が「千石撫子に会った」と語る前。右が「会った」と語った後。いつものように幾何学模様の影付けだけど、この差で話のトーンが変わったのがわかる。


物語シリーズ2 23話  (44)
びっくり仰天の戦場ヶ原だけど……1万円入れれば出てくるんだけどね。(魚みたいな顔だ)


物語シリーズ2 23話  (43)物語シリーズ2 23話  (50)
背景が壁紙からタイル張りに変わる。何か演出的な意図があるのだろうか……としばらく考えた末…………単なる設定ミスという結論に至った。
物語シリーズ2 23話  (46)
さらに背景を間違える。
物語シリーズ2 23話  (63)物語シリーズ2 23話  (64)
戦場ヶ原の背景の窓。3つ……。
しかし右のカットでは2つ。どうやら2つが正解のようだ。いつものシャフトといえばそうなんだけど、なんで今回はこんな妙なミスをしたんだろう?
貝木の腕が3つに増えるミスもあるし。


物語シリーズ2 23話  (54)
窓の外を、航空機が通り過ぎていく。かすかな音、赤く明滅するライト。場所は違うけど、沖縄のカフェと関連があるように描かれている。


物語シリーズ2 23話  (51)
貝木「あの娘を騙すのはたやすい」
阿良々木と戦場ヶ原と無関係の第3者が、「阿良々木と戦場ヶ原は事故で死んだ」と言えば解決する。いたって簡単な解決方法。しかしそれは当事者にはできず、また当事者にはどうしても思いつくことができない考え方だった。なにせ、当事者にはできないことだからだ。


物語シリーズ2 23話  (61)物語シリーズ2 23話  (62)
貝木のドーナツを強奪する戦場ヶ原。背景の幾何学模様のトーンが消えて、静かなピアノ曲が始まる。緊張が解けて、物語が解決に向けて動き出した。その動きを表現されている。
ところで貝木、今回はナイフとフォークは使わないのだろうか。


物語シリーズ2 23話  (65)
さらに貝木は、阿良々木をどう説得するかの解決策を提示して……茫然とする戦場ヶ原。
物語シリーズ2 23話  (67)
感激のあまりに涙の戦場ヶ原。震える声の演技は、さすが斎藤千和。一瞬だけど、ここぞと力を込める。
この短い間に、貝木は戦場ヶ原の珍しい表情をいくつも引っ張り出す。やはり過去に何かあったのだろうか。


物語シリーズ2 23話  (70)
バーで飲み直す貝木。手帳に新しい絵ができたけど……なんだこれ?


物語シリーズ2 23話  (73)
スターバックスであやとりのやり方を調べているところにやってくる斧乃木余接。
「イエーイピースピース」
……いったい誰に影響されたんだ。キャラ付けするたびに、殴りたくなる。数日後にはきっと黒歴史化しているんだろうな。


物語シリーズ2 23話  (84)
斧乃木「なんなら金を払うと言ってたよ。300万円」
その直後、高速で雲が流れていく。無論、時間の流れを表現している。ほんの一瞬のように思えて、実は30分も思案していたのだ。


物語シリーズ2 23話  (86)物語シリーズ2 23話  (87)
斧乃木「本来、千石撫子という人間が神様になる予定はなかった」
バックからライト。これはつまり、その時の台詞を強調している。台詞を太字で書くようなもの。太字にして強調し、その一言が重要であることを伝えている。


物語シリーズ2 23話  (88)ミケランジェロ 最後の審判
ミケランジェロの『最後の審判』を元にした絵。比較してみると一致する部分が多いことがわかる。
21話の天井画にも『最後の審判』が使われていたけど、どうやら本来の意図はこっちだったようだ。千石撫子と忍野忍、どちらを神の座につけるか……。

しかし色々と解せない。臥煙伊豆湖ならば、貝木泥舟が言うことを聞かないくらい読めているはずだっただろうに。それに、忍野忍が神様になろうとしたら、暗闇が現れてしまう。「本来、千石撫子という人間が神様になる予定はなかった」という台詞も気になる。撫子は最初から神様になる予定だったんじゃないだろうか。
物語シリーズ2 23話  (89)
「もしも手を引かないのであれば、お前とはもう、先輩でもなければ後輩でもない」
という臥煙伊豆湖からの伝言だけど……挑発しているようにしか聞こえない。ということはやはりそういうシナリオなのかな。


物語シリーズ2 23話  (90)
再び伏見稲荷を背景に思考する貝木泥舟。この時天秤にかけたのは戦場ヶ原の泣いた顔。そういうものを判断材料にするのが意外。


撫子パート再び。
物語シリーズ2 23話  (56)物語シリーズ2 23話  (57)
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物語シリーズ2 23話  (100)物語シリーズ2 23話  (101)
今回は短め。

物語シリーズ2 23話  (97)物語シリーズ2 23話  (98)
スカートの描き方。まず風がワンピースの中を巡り、全体が大きく膨らむ。それから風が外に逃げていく。スカートがぱっと大きく広がる。オープニングのスカートのなびきかたと比較してほしい。
物語シリーズ2 23話GIF
わずか4秒。しかしわかりやすいリピートは使われていない。オープニングと比較すると、今のアニメーションは本当に複雑になったんだな……と感慨深く思う。
しかし、自然主義的に考えると、本来スカートはもっと大きく、下半身全体が露出するくらいの勢いでひるがえなければならない。これは不自然な表現だけど、明らかに不自然な表現を当たり前のものとして描けるのがアニメの利点だ。


物語シリーズ2 23話  (104)
問題は概ね解決したようなものだけど、貝木はどうしても撫子の壊れっぷりが気になる。あれは神様になったからなのか、元々なのか……。あのクローゼットの中身を確かめるために、千石ハウスに潜入する。

物語シリーズ2 23話  (105)
今さらだけど、このヘビイチゴ。ロングサイズでは描かれていない。本来、この部屋にあるはずではないもののようだ。
あるはずのないものがクローズアップされる。これは設定ミスではなく、違和感を出すための“敢えて”だろう。一見可愛らしく見える部屋に充満する違和感みたいなものを表現しているのだと思われる。


物語シリーズ2 23話アンケート
来場者数:1万3201人 総コメント数:1万7618

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