物語シリーズ2 25話 (1)
羽川翼との対話で、異様に慌ただしかったこの数ヶ月の間に起きたできごとを知った貝木泥舟。
ポイントは3つ。
①もともと霊的に乱れている地域だったからキスショット・アセロラオリン・ハートアンダーブレードがやってきた。
②臥煙伊豆湖は霊的な乱れを束ねるために、キスショット・アセロラオリン・ハートアンダーブレードを神様の座につけさせようとしていた。
③しかし阿良々木暦が拒否したために、千石撫子が蛇神様になってしまった。
でもあの蛇のお札を用意していたのは臥煙伊豆湖だったわけだし、どこかしらの段階で臥煙は、千石撫子を神様にしようと目論んでいたんじゃないか……と邪推してしまうけど。

それにしても貝木泥舟、一応あの街で商売していたはずなのに、何も情報収集していなかったんだな……。


物語シリーズ2 25話 (6)
羽川翼から見た、千石撫子はどんな人物なのか?
「気弱とか、内気とか、人見知りとか、大人しいとか……そういう印象は持ちませんでした。私が彼女から受けた印象は、相手にされていない、でした」
と語る羽川の顔が、テレビに映っている。テレビを通して見ている、そんなふうに感じたからだろうか。千石撫子にとって、全てがテレビの向こう側のショーのようなもの。ショーの部分しか見せない女の子。


物語シリーズ2 25話 (15)
貝木「戦場ヶ原にも言ったが、あの娘を騙すことはたやすいよ。心配するな、羽川」
という貝木の台詞。「心配するな羽川」のところで、羽川の顔が映る。特に表情は描かれていないが、貝木の言いぶんに懐疑的なものを感じているのだろう。

さらに羽川は、「いえ、私も厳密にはそれ自体には心配しているわけじゃないんですよ。ただ……その……」
と忍野メメに家族はいるか?と尋ねる。例えば、「姪」のような人物は。
この流れで尋ねる、ということは「姪」を名乗る何者かが手を回している可能性について考えているのだろうか。
しかし、忍野メメには家族はいない。天涯孤独。姪どころか、兄も弟も姉も妹もいない。では忍野扇とはいったい……?


物語シリーズ2 25話 (26)
キャバクラ……なでこ参拝を続ける最中、貝木泥舟は一度かつて忍野メメが根城にしていた学習塾跡を尋ねる。
そこで出会ったのが、沼地蠟花という名前の女の子。『花物語』の登場人物で、次なるストーリーへの布石だ。テレビ放送は『恋物語』で完結するようだけど、公式サイトには『花物語』がリストに入っている。映像化されるのは間違いなさそうだけど、いつになるのだろう? 媒体はテレビだろうか、それともニコニコ動画のみだろうか。
物語シリーズセカンドシーズン:各話あらすじ
(恋物語第6話の予告編動画。やっぱり予告編の絵は貝木泥舟が描いていたのか)


物語シリーズ2 25話 (28)
決行予定日。まだ日の出が登る前の暗い時間。戦場ヶ原ひたぎと最後の対話をする貝木泥舟。


物語シリーズ2 25話 (29)
電話を構えているカットがシュール。なんとなくドラえもんのタイムトンネルみたい。
目玉のようなものがびっしり現れるが、結局なんのシンボルだったのかわからなかった。


物語シリーズ2 25話 (84)
戦場ヶ原「最後に一度、会っておく?」
貝木「いや、その必要はない。悪い冗談はよせ」
妙に心残りのありそうな、別れを惜しむような言葉のやりとり。「心にもないことを」と言いながら、本心を語っているような、そんな場面。


物語シリーズ2 25話 (33)
戦場ヶ原「取り入ればって……あなたにとって人間関係って駆け引きでしかないのね」
貝木「駆け引きなんてしたことねえよ」
貝木の恋愛は片思いで終わっているから。駆け引きをしようにも、その機会すらなかった。


物語シリーズ2 25話 (39)物語シリーズ2 25話 (38)
戦場ヶ原「……あの、こういうことを成功した後、つまりあなたの仕事が成功した後、あなたが私を助けてくれた後で言うと感じが悪いと思うから先に言わせてもらうわ。私を助けたからといって、いい気にならないでね」
じわりと闇が払われていく。使われている背景は恋物語第3話で使われたものと同じもの。ただし、ここでは薄暗いもののくっきりと奥まで見えている。あたかも、戦場ヶ原自身にわだかまっていた闇が払われるように。2年間抱いていた想いと恨みに決着を付けるように。
物語シリーズ2 25話 (41)物語シリーズ2 25話 (42)
街に朝日が差し込んでくる。さらに人物のいない背景画。あたかも、全てに決着がついた、全てを精算した……というような。
互いを想いつつ憎み、別れる。恋愛映画でもなかなか描かれない情緒。三木眞一朗、斎藤千和の演技がシーンを素晴らしいものにしている。


物語シリーズ2 25話 (43)
駅へ行くと、斧乃木余接と遭遇する。まだあのマイブーム続いているのか。
物語シリーズ2 25話 (44)
背景のスクリーンが台詞に合わせて変化する。この場面は斧乃木余接が「イエーイピースピース」やっているので、それにちなんだものを。


物語シリーズ2 25話 (45)
対話をはじめて、なぜかひっくり返る斧乃木余接。

物語シリーズ2 25話 (50)
次に貝木の背後に回る。背景が、ベンチを挟んで、まるで鏡のように同じものが描かれている。斧乃木余接は、貝木の背後に回りつつ、貝木に隠された真実を話し始める。貝木の隠された“背景”を語り始める。
物語シリーズ2 25話 (54)
貝木泥舟はかつて、とある宗教団体を詐欺に引っ掛けて壊滅させた。戦場ヶ原の母親が入信していた宗教団体だ。
戦場ヶ原ひたぎを助けるために。
これが貝木泥舟のもう一つの側面だった。悪ぶった顔に浮かぶ、もう一つの側面。悪だからこそできる正義が隠されていた。
しかし貝木泥舟の想いは伝わらなかった。もはや救えぬ母親を、まだ救える機会のある娘から引き離した。それが、終わりのない恨みを買うことになった。貝木の仕事は……ある意味で失敗したのだ。
物語シリーズ2 25話 (59)
今度は画面全体が反転する。奥のスクリーンに、ひっくり返しても顔に見えるだまし絵が描かれている。貝木泥舟に隠されたもう一つの顔を、悪の面をひっくり返したもう一つの顔を明らかにさせている。
物語シリーズ2 25話 (67)
斧乃木「あなたはこういう時、必ず失敗する。してきた」
しかし、貝木は肝心な時に失敗する。成功しても望みが得られない。……と斧乃木余接が警告する。


物語シリーズ2 25話 (68)
貝木泥舟は再び自身の考えに沈む。
貝木「戦場ヶ原にはじめて会った時……つまり2年前、俺は彼女のことを、脆そうなガキだな、と思った」
脆くて、すぐにでも壊れそうな娘。いや、すぐに壊れそうな母娘。母親はすでに壊れていた。だからこそ娘は壊れないうちに引き離さないといけなかった。恨みを買ってでも。
それから2年経ち……戦場ヶ原は成長していた。「つまらない女」と思えるくらいに。つまり、助けの必要のない女に。


本日のナデコダヨー。
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物語シリーズ2 25話 (74)
そろそろ願い事をおしえてーの撫子に対して、貝木泥舟は言う。
貝木「言葉なんて信用ならないからだろう。口に出して誰かに言った瞬間、それは気持ちとすれ違う……」
そう、その通り。言葉は純粋に心を映さない。言葉に当てはめた瞬間、そこから純粋なるものは失われ、言葉が持っている文化や背景にあるものに矯正され、型にはめられ、自身の感情や感覚がその社会にある典型的なものの何かに当てはめられる。
言葉は文化や歴史を背負っている。それは逆に言えば、言葉を発する瞬間、言葉が持っている文化や歴史に捕らわれる、という意味である。
そしてその言葉を引用しようとしても、その相手が本当に言わんとしている真実をなぞることはできず、引用した時点で引用元が抱えていた葛藤は消え去り、引用者の葛藤の話にすり替わってしまう。
語りは騙りに陥る。
これが、物書きが往々にして抱える苦悩である。

が、この場面で重要なのは、願いを言葉にするとその瞬間に魔力が失われる……ということ。千石撫子の願いは、すでに叶わない……と話を持って行くためのもの。
物語シリーズ2 25話 (79)
貝木「だからその願いは叶わない」
重要な場面。カット、動画を多く使って印象的に描いている。
貝木「お前が殺したいと言っていた阿良々木暦は、それに戦場ヶ原ひたぎも、忍野忍も、昨日の夜、交通事故で亡くなったんだよ」
すると…
物語シリーズ2 25話 (83)
撫子「貝木さんも私を騙すんだね」
騙しは失敗だった。

しかし“も”って何だろう?

物語シリーズ2 25話アンケート
来場者数:1万4558 総コメント数:8020

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