響け!ユーフォニアム

響け!ユーフォニアム2 1話2015年4月から放送スタートした『響け!ユーフォニアム』は同時代に制作され発表されたアニメの中で、突き抜けた存在感を放っていた。「これはテレビアニメか?」というレベルの作画のクオリティ、安定さ、ドラマの濃密さ。サウンドの作り込み。そのどれもが同時代のテレビアニメのレベルから、1歩先へ進んでいる。「とんでもないアニメが無料で公開されているぞ」と唖然とするものだった。
前作『響け!ユーフォニアム』は作品として、物語として京都府大会優勝という鮮やかな着地、ドラマとして解放され、「第2期制作決定」の話を聞いた時は、「あれだけ綺麗な着地を決めた後なのに?」という心配があった。

響け!ユーフォニアム2 1話もちろん、そんな心配は杞憂に終わった。1年の時が流れていても『響け!ユーフォニアム』はまだクオリティ面で最前線だし、物語も前シリーズを引き継ぎながら「その向こう」を描ききった。当分は「音楽アニメ」というジャンルでは、誰も追いつけない、追い越される心配のない決定的な1作になった。もはや「京都アニメ凄い!」ではなく「京都アニメ怖い」のレベルだ。

第1話 まなつのファンファーレ

ほいほい、まず第1話から見ていきまっしょいや。
響け!ユーフォニアム2 1話第2期『響け!ユーフォニアム』第1話は1時間の特別版。全13話だけど、実質14話のボリューム。このクオリティのものをよくやるな……。
第1話は、前期13話の直後からお話をスタートして、設定的なもののおさらいと、各キャラクターたちの交流。駅の場面では高坂麗奈がみんなと一緒に下校するようになり、一匹狼だった麗奈の心境の変化を見せているし、夏祭りという印象的なシーンが最後に置かれている。
その上に、新しいキャラクターである鎧塚みぞれと傘木希美(正しくは前シリーズから顔は見せていた)の紹介。
エピソードのトピックスが多くて、1時間にしたのは正解。30分尺だったら、ちょっと収まりの悪い、厚みが薄い、説明不足な内容になっていたかも知れない。1時間にしたおかげで、新しいシリーズを良好なスタートで切ることができたように思える。


第2話 とまどいフルート

響け!ユーフォニアム2 2話第2話はアニメ界の伝統「プール回」ですね。ちょっとした「閑話休題」にもなっていて、後半エピソードが重くなるので、今のうちにこういった箸休めを入れるのはいいですなぁ。
何でもない場面だけど気になっていたのが、中世古香織と田中あすかの2人が同じ水着の色違いを着ていたこと。「たまたま被った」ではなく、きっと一緒に買い物したのだろう……。それじゃ、「これにしよう」と決めたのはどっちだろう?
第2話見ている頃は、独立心の強いあすかかな……と漠然と思っていたのだけど、後のエピソードを見ると、もし響け!ユーフォニアム2 2話かしたら香織の方かも知れない。この2人の関係には謎の部分があるのだけど、そのうち語られるのかな……? なんでまた香織は、ここまであすかにべったりなのかとか……。と思ったら、語られることなく2人とも卒業しちゃった。考えすぎだったのかな……?
おっと、女の子を見ていたら、なんか希美さんが真面目なお話を始めちゃったぞ。第2期では黄前久美子が何かと色んなところに首を突っ込むようになる。「傍観者」から「介入者」へ。第1期の時は塚本秀一が情報屋となって情報を集めてきてくれたけど、アレ以来出番が減ってしまって、結果的に久美子自身が介入者となって関わるようになった。
なんで久美子がここまで事件に遭遇してしまうのか……。別の見方をすると、あの吹奏楽部は問題だらけで、常に色んなところで色んな事件が起きていて、久美子はそのほんの一部に触れただけに過ぎない……とか?
響け!ユーフォニアム2 2話Bパートは合宿。わーい合宿だー! みどり、カレー大好きですぅー!
そこで死んだ魚の目になってしまう高坂麗奈。この次のシーンで、カレーを食べるシーンがあるけど、その動きがまた秀逸だった。ああいった描きにくいものをちゃんと動きで表現するのが京都アニメクオリティ。
第3話では、新山聡美先生はすでに結婚しているという話を聞いて安心する麗奈だけど、「孤高の一匹狼」のように思えて、やっぱり高校生。「人妻はむしろ好物」という人が世の中に一杯いる。でも「すでに結婚している」という話を聞いて安心するのは、まだまだ純粋なんだな……って。
響け!ユーフォニアム2 2話いろいろありすぎる合宿話の後半は、みぞれ先輩との遭遇。猫柄のシャツがとても可愛い。
ここでのテーマは「コンクールってどうなの?」。音楽の順番を付けるってどうなの? ……というこれが、しばらく作品のテーマとして語られるようになる。
創作する立場になって、最初の頃は「俺の作品を批評するなー!」とか思っていた。最初の頃は、みんなそう思うもの。でも考えてみれば、自分が素人だった頃は回りの色んなものに対して順番を付けていた。それなのに、自分だけ特別扱いするな……いや特別扱いしろ……というのは我が儘な話。そういうことに気付いて、やっと創作初心者から一歩進める。
創作の経験のある人、ない人、では批評のやり方ははっきりと違う。創作の経験のある人は、「何が難しいか」「何が大変か」がよくわかっている。それにやっぱり、「よく頑張ったな……」とねぎらう気持ちも出てくる。一方で、好み云々ではないシビアな目を持つこともできる。そういう審美眼がどんな意味で大事か、それがわかるようになってくる。

第4話 めざめるオーボエ

響け!ユーフォニアム2 4話4話。合宿は終わり、学校に戻ってきて、お話の続き。
……→のシーンを見て、「止めたらブラ見えるかな?」とか思っていた話は、ここだけの内緒だ。まあ、こんな場面でブラ見えちゃったら気になるから、描写するわけないよね。
「鎧塚みぞれ篇」クライマックスとなる第4話。このエピソードを経て、みぞれの音楽が、それまで平坦なものから、情緒豊かなものへと変わる。みぞれの心情的な変化と音楽が連動していることがよくわかるエピソードだ。
響け!ユーフォニアム2 4話その一幕。右の場面では、中心位置にピントが合わさり、左右に進むにつれてにわかに像がぶれているように見える。全体にゆるくレンズの歪みを想定して絵が描かれているので、撮影の効果が非常にいい具合に出ている。
京都アニメの撮影隊は本当に優秀で、どうやったらこんな自然に感じられるビデオ処理ができるんだろう? と不思議に思える。
響け!ユーフォニアム2 4話この少し後の場面では、陽光の中に引っ張り出されるみぞれの姿が描かれる。このシーンにおける光と影のコントラストが本当に美しく、私も絵を描く時、こういう色彩は表現できないだろうか? とこのシーンの絵を見ながらいろいろ試みたのだけど、どうもこんなふうにはならない。この撮影処理のレシピを教えてほしいところだ。


第5話 きせきのハーモニー

響け!ユーフォニアム2 5話5話はシリーズ前半のクライマックス。音楽的なピークをここに置かれている。そのBパート。およそ6分にも及ぶ演奏シーンは、間違いなく屈指の名シーン。絵と音の迫力、途切れることのない緊張感、黄金色に輝くシーンは、次第次第に輝きを増していき……。
演奏のラストには拍手を入れたくなる。あまりにも見事なシーンだった。
響け!ユーフォニアム2 5話演奏シーンも見事だけど、私が好きな場面は、演奏を舞台袖で見ている女子生徒達の姿。演奏シーンのダイナミックな動きに対して、このシーンが静の瞬間として置かれている。舞台からかすかに漏れる光と、その光に集まって祈っている少女達の姿――ちょっと宗教画のような雰囲気で、神聖さすらある。この静謐な瞬間が、演奏シーンとの見事な対極になっていて、より素晴らしいものになっている。
さて、エピソードのラスト、エンディングの後に挿入されるCパートで、結果発表――全国大会出場が決定する。
このシーンの鎧塚みぞれの「たった今、コンクールが好きになりました」がなぜかアニメ流行語に選出されていた。確かに名シーン・名台詞だけど、流行語ではないでしょう……。

第6話 あめふりコンダクター

響け!ユーフォニアム2 6話6話は文化祭。『不思議の国のアリス』をモチーフにした衣装の久美子達が可愛らしい。文化祭なんて、描くのが大変なのに、まあ妥協しないこと……。
Bパートに入ってからが、物語は本題。姉の黄前麻美子のエピソード、花屋で滝先生と遭遇するエピソード……。と、まあ色んな事件が次々と。
響け!ユーフォニアム2 6話何でもない場面だけど、注目したシーンは←。ベッドに寝転がって、スマートフォンをいじっている久美子。寝返り打ち、髪の形が崩れていく。枕に髪が残り、うなじがちらりと見える。久美子の髪型って、まあヘン(おれのこの頭のことなんつった! このヘアースタイルがサザエさんみてぇーだとぉ?)……とても個性的なんだけど、でもこういった場面でものすごく自然な動きを見せるから、なにか当たり前というか、普通の髪型のようにすっと入ってくる。そういうふうに受け入れてしまうのは、こういった場面で自然な描き方ができているから。うまい動かし方だな、と実はこのシーン、コマ送りで画像をキャプションしました。参考になるかな、と思って。

第7話 えきびるコンサート

響け!ユーフォニアム2 7話さあ7話ですよ。田中あすかママが出てきます。明らかに、頭のおかしい母親。どこの世界、いつの時代でも、子供は親に苦労させられるものです(ねーサファイアちゃん)
→の場面では、ずれたメガネを直す場面。ほんの数コマ、指がブレている。アニメの芝居は、どうしてもモンタージュ的になりがちなのだけど、でもこういった瞬間に感情の動きをアニメーションとして表現されている瞬間を見せられると、ハッとさせられる。
第7話で、身近なようで謎めいていた田中あすかの本質、仮面が引き剥がされてしまう。陽気さの裏に隠された暗さが明かされてしまう。
響け!ユーフォニアム2 7話田中あすかが部活に来なくなり、部内に動揺が広がっていく。そんな中で、小笠原晴香で部長としての役目を再認識する。田中あすかというハイスペックプレイヤーがいなくなって、初めて晴香が、あるいは部内のみんながそれぞれの力でなんとかしよう……と動き始める。エピソードの主眼があすかから少し逸れて、結果的に部内の心的成長と結束を強めるエピソードとなっている。
響け!ユーフォニアム2 7話さて、後半は駅ビルコンサートシーン。→のシーンでは人を掻き分けて走り寄ってくる久美子の動きが秀逸。このシーンで、何枚くらい動画枚数使ったのだろう?
それはさておき、このシーンのシャツ姿が妙に可愛らしく感じられてすごく好き。ただの緑のシャツなんだけどねー。

第8話 かぜひきラプソディー

響け!ユーフォニアム2 8話実は美容師になりたかったという麻美子と、それに反対する父親。父親の意見は別に正論でもなんでもなくて、「そういうものだ」という意見のまま、勝手に決めつけて、そのうえで父親の自分勝手な意思によるものだという視点が飛んじゃってしまっているところから、この対立が起きてしまっている。
ところで、この話題にはあまり触れている人はいないのだけど、アニメ・漫画の業界には次男三男末っ子が多い。長男、長女があまりいない。というこの話も、次第に変わりつつもあるけど。
この理由は、ごく普通の家庭の普通の親は、兄弟が2人いたら、「長男はちゃんと安定した仕事につけさせたい」……という心情から。
そういう理由で、アニメや漫画のストーリーは、末っ子的ボヘミアン視点の物語で語られることが多い。言い方を変えると、末っ子が主人公に選ばれる場合が多い。アニメや漫画の主人公に長男が少ないのは、そういう理由……末っ子が描いているから末っ子の視点になりやすい、と。
それもまあ、アニメや漫画も今やそれなりの職業と認められつつあるから、そういう話もなくなってくるのかな……?
麻美子、久美子の置かれている立場も、そういうごく普通の家庭に起こりうる話。やめたくもない音楽をやめた麻美子と、好きなだけ音楽をやれている久美子という話は、兄弟間・姉妹間で起きうる話。

第9話 ひびけ!ユーフォニアム

第8話で一日だけ復帰したあすか先輩だったが、再び姿を消してしまう……。第9話では久美子があすかの家へ行き、部活復帰してくださいと説得する。
響け!ユーフォニアム2 G2と、その前に、久美子と麗奈のシーン。「攻める麗奈」と「攻められる麗奈」の2つのカット。これは大判カットなのだろうか、それとも付けPAN? 大胆なカメラの移動と、アクションの鮮やかさ。ある意味、日常芝居の一部なんだけど、はっとされる一コマ。滝先生と手が触れた直後の、髪がふわっと広がる動きが、アニメ的な躍動感が生まれて素晴らしい。
響け!ユーフォニアム2 9話Bパート。ようやくあすか先輩のご自宅にお邪魔しに行きます。その道中でのできごと……。あすかに対してべったり愛情を注ぐ中世古香織。家へ行くと、「香織が選んだ」というコップなんかも出てくる。きっと第2話での水着も香織が選んだんだろう……。すると、←のシーンにはどんな意味があったんだろう? この一場面だけは、ちょっと引っ掛かったまま終わってしまった。

第10話 ほうかごオブリガード

響け!ユーフォニアム2 10話10話は取り上げたいトピックがたくさんある。ざっとまとめると、久美子にとっての2人の"姉”の話。麻美子とあすか。どちらとも親との対立で、やりたいことがやれない……という立場。その2人の姉に対する、久美子の想い。
前半は麻美子のお話。後半はあすかのお話と、綺麗に分けられているのもいい。
焦げがこびりついた鍋を力一杯擦りながら、じぶんの思いを清算する麻美子。久美子はその麻美子への思いを、あすかに対してぶつける。
響け!ユーフォニアム2 G3やはり見所は黄前久美子役黒澤ともよの演技。場面は、まあ言ってしまえばあまり面白くない。人気のない校舎の暗い一角。ただ立って喋っているだけ……。まさに、役者の演技に全てが委ねられているひと場面。相当のプレッシャーだし、確かな実力がないとあっという間にボロボロになってしまう場面だけど、若き名女優黒澤ともよは見事に戦い抜いた。演技の力だけで見ている人の気持ちを引き寄せて、解放へと導いた。相手役の寿美菜子も良かった。お姉さんとしての立場、それが崩されて弱さが現れる瞬間に、再び感動させられる。

第11話 はつこいトランペット

響け!ユーフォニアム2 11話そんな10話を受けての11話。あすかのおどけ方がそれまでとちょっと違う。こういうところにも心境の変化。以前みたいな仮面を、もう被ってもいないんだなー。
ところで11話は麗奈のお話。滝先生との出会いからはじまって、中学生時代、そして現在へとお話は流れていく。その滝先生、高校生時代はトロンボーン……おや? そういえばトロンボーンの3年生、桜井さんが声やっていたような……。

第12話 さいごのコンクール

響け!ユーフォニアム2 12話第12話。いよいよ全国大会。しかし音楽的ピークは第5話で終わっている。第12話には演奏シーンはないし、結果は銅賞。全国の壁は高かった……。
第12話で描かれるのはそういう音楽的ピークではなく、心情的な決着。それぞれの想いが、最後の最後で弾けていく。麗奈は滝先生に「好きです!」……これは「教師として」という意味と捉えられて、完全にスルー(部内の子にはバレちゃったけど)。田中あすかは父親との対面は適わなかったけど、滝先生を通して、メッセージを受け取る。あすかは念願叶ったことを知り、感激する。
最後に久美子。久し振りに会った麻美子に「大好き!」と告げる。
1人玉砕がいたけど、それぞれの想いが果たされ、終幕を飾る。銅賞という暗い結果から始まるエピソードだけど、その暗さから見えてくる希望の光……。そのバランスがいい感じだ。
響け!ユーフォニアム2 12話1つだけ残念だったのは加藤葉月と川島緑輝の2人。一応「主人公グループ」の一員だったのに関わらず、第2期にはこの2人に関するエピソードが何もなかった。葉月の恋物語は第1期の段階で玉砕して、しかも本メンバーですらなかったし、サファイアに関しては技術・メンタルともに鉄壁過ぎてなんのエピソードがない。ある種、2人の存在がマスコット的な安心感をもたらしてくれるのだけど、何かしらのエピソードがほしかった。

第13話 はるさきエピローグ

響け!ユーフォニアム2 13話いよいよ最終話。全国大会までの時間はあれほど濃密だったのに、最終話に入り、ふっと時間が飛んでいく。吹奏楽部に何か熱気のようなものが去ってしまった……。そんな感じすらさせる。
3年生が去った後の演奏シーン。あれだけ厚みのあった音が、なんとも寂しい感じに。わざわざ音の違いを見せる丁寧な作り。部室に敷かれていた絨毯もなく響け!ユーフォニアム2 13話なっている。
ああ、そうそう。吉川優子が部長に、中川夏紀が副部長になったね。この2人が次の1年でどのように関係が変わっていくのか、ぜひ見てみたいところ。「犬猿の仲」といいつつ、ベストパートナーに変わりそうな予感が、常にある2人だもの。どこかで続きが描かれないかな……。
響け!ユーフォニアム2 G4コンビニの1シーン。
振り返る久美子。コンビニに停車していたらしい車が動き、ヘッドライトが横切る。その光が、レンズに写ったように反射する。
動きも見事なんだけど、京都アニメの撮影隊はやっぱり優秀だな……って。
Bパートは卒部回。吹奏楽を支えた3年生達の引退。
演奏シーンに回想が被さる。……色んなことがあったね。
響け!ユーフォニアム2 13話演奏シーン、それぞれのキャラクターの視線が交差する。高坂麗奈と中世古香織も、ちょっと視線を合わせたような感じに描かれている。初期の頃の麗奈は、それこそ一匹狼。誰かを気遣うようなタイプではなかったけど、周囲に溶け込むようになり、変化があったことがわかる(麗奈はきっと、高校を卒業する頃には"特別"な存在ではなく、むしろ"普通"の女の子になるのだろう)
第13話の中心は、田中あすかと黄前久美子のお話(秀一? 誰だそりゃ?)。学校に残る久美子と、去って行くあすか。久美子にとって、学校にいる"姉”だった。麻美子の時と同じように、最初は距離を感じていたけど、今は"大好き"という久美子。性的な感情ではない。先輩と後輩という信頼の連なり。麗奈が好きという感情とも違う。でも深く、強い。
最終話である第13話。卒部式に卒業式。演奏シーンに回想が被さり、なんとなくしみじみとしてしまう。色んなことがあったな……。
第13話では、あすかと久美子のお話。学校を去って行くあすかと、残る久美子。久美子にとって、学校にいる"姉"だったあすか。麻美子の時と同じように、最初は距離があったけど、今は"大好き”という久美子。それだけの響け!ユーフォニアム2 13話成長と、信頼を間に築いていった2人。その思いが交わされていく。
シーンも素晴らしいけど、やはりここは黒沢ともよの演技が輝く。素晴らしい演技が、見る者を物語世界にしっかり掴んでくれる。本当に優秀な女優だ。
響け!ユーフォニアム2 13話「またね!」と去って行くあすか――。しかしそこには足跡が残されていく。去って行ったけど、ほのかに存在感を残して。父親から授かったノートという、はっきりしたものを久美子に残して――あすかの想いははっきりとそこに残ったのだ。
そしてそのノートに書かれていたのは――あの曲のタイトルは――『響け!ユーフォニアム』。
この作品のタイトルだし、振り返ると第9話のサブタイトルでもある。それなのになぜか思いもしないものを、ミステリで意外な人物が犯人だった時のような、ハッとさせられる瞬間がそこにはあった。
あまりにも鮮やかなラストシーン。間違いなく今年ベストワンのテレビアニメ、後に名作アニメとなっていくであろうこの作品。その最後を、作品のタイトル名という鮮やかな円環を作って終幕を飾った。
この作品に出会えて良かった。