とらつぐみのつぶやき

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1月9日は久し振りに映画館へ。『スターウォーズ』&『傷物語』を観てきた。

仕事をしながらラジオを流していると、色んな人が『スターウォーズ』の話をするのを聞いてしまう。大きなネタバレをする人はいないものの、色んな話をより合わせていくうちに、大雑把な話の輪郭線は見えてしまった。だいたい導入部はこんな感じで、こんなシーンがあって、結末はこうで……と。
こりゃいかん。誰かがでっかいネタバレをしてしまう前に、観に行かないとマズいぞ。そういうわけで、仕事が一段落したタイミングで、映画館へ。

※ ネタバレあります。

スターウォーズ7冒頭……。そういえば新『スターウォーズ』の製作はディズニーなんだっけな。ということは、オープニングにシンデレラ城出るんだろうな……。ディズニー製作だから、シンデレラ城は当然だとしても、これから大きな虚構がはじまるところに、別の虚構のモニュメントが挿入されるのはいただけないな……。
とか思っていたが、シンデレラ城はなし。【ルーカスフィルム】のロゴの後に、『スターウォーズ』のタイトル! ディズニー英断! ありがとうディズニー!

さて、本編に入り、すでに色んなところで話は聞いていたけど、本当にCGが使われていない。画面上に異星人が一杯出てくるのだけど、みんなメーキャップやスーツ。あるいは機械仕掛けの人形。
新章エピソード7が、エピソード1~3の延長ではなく、エピソード4~6の続きであることが意識されているからなのだろうか。わざわざ古い技術を前面に出しつつ、それを軸として新しい技術と新しいキャラクターが混在する映像構成になっている。
しかしながら、セットスケールは妙に狭く感じられる。ジャクーでの市場や、タコダナの城や、画面の密度はやや少ない。やや物足りなさがある。セットの向こう側の景色が閑散としているのが見えてしまって、なんとなく小さな世界観に思えてしまう。
その一方で、空中ショットに入ると、一気に世界観が開けていく。今まで何もなかったように思えた景色の向こうに、廃墟群がわっと飛び込んでくる瞬間、急に世界観の広さを意識させる。そして、別の世界観へパッと飛躍してしまう。もしかしたら、そういう世界観の見せ方が、今回のテーマだったかも知れない。
物語の視点は、今までより低く、人物に接近しているように思えた。変に俯瞰に行き過ぎず、人が観ているショット、あるいは観ることが可能なショットにこだわっている……例えば、タイ・ファイターの一群が空中にわらわら現れる瞬間や、空中を横切っていくスター・キラーの光線。それに脅威を感じる人々の顔。敵基地崩壊瞬間の、中にいる人達が基地を捨てて去って行く姿。そういった人々の顔や、心情を中心に描いているように思える。
そう思うと、なんとなく世界観が小さく見えたのも、「その人が観ている世界」というテーマにこだわったからかも知れない。
エピソード7は新しいキャラクターと古いキャラクターが顔合わせをしたのだけど、昔からのファンは、あの思い出のキャラクターたちの意外な復活に歓喜といったところだけど、やはり輝いていたのは新世代のキャラクターたち。
主人公レンは表情の作りや行動がどことなく少年っぽくて、可愛かった。それでいて、どこかしらに感じる爽やかな色気が、健康的でいい。立ち姿、フルサイズの画になった時の立った姿が綺麗。予告編を見て、気の強いレイア姫っぽい感じかな、と勝手に想像していたが、それとはまったくの別方向。今までのスターウォーズシリーズにない魅力を持ったキャラクター。新しい冒険活劇の主人公として、期待のできるキャラクターだ。
フィンやBB8も素晴らしく良かった。どちらも軽妙で、3人の兼ね合いが楽しい。特にBB8は、ドロイドでありながら、動きで巧みに表情を見せている。この見せ方がうまい。BB8に何かしら感情があって、他キャラクターたちと会話しているように感じられてしまう。どうやって動かしているのか、知りたい。
悪役カイロ・レンはシルエットがひろっとしていて、強そうな感じがしない。ダースモールのほうが強そういや、ダースモールやグリーバス将軍のほうが絶対に強い)。中身も今まさに思春期という感じ。ロックスターに憧れる町のヤンキーだけど、ワルになりきれない中途半端なやつ……みたいな。これはエピソード8で姿が変わるんじゃないかな? 今のままだとシリーズの悪役を貼るのはちょっと貫禄不足。何かしらの変化が出てこないと困る。
いろいろ言われていたレイア姫だけど、ネガティブな意見を一杯聞いてハードルが下がっていたせいか、そんなに悪いようには思えなかった。ハン・ソロと並んで写っているところは、美しい老夫婦という感じでわりと好き。ただ、ルークは痩せててほしかった。次回までに体を作っていて欲しい。
旧キャラクターと古い技術をわざわざ前面に出してきたエピソード7だけど、予想としては次回は旧キャラは退場して、新世代のキャラクターが中心のストーリーになるのではないだろうか。その時に新しいスターウォーズの真価、「新スターウォーズはこういう作品だ」という評価が定まるんじゃないかと思う。エピソード8が作り手としても山場になるだろう……。現時点で、新キャラクターたちにはあまりにも謎が多すぎるので、どう解明、語られていくかで監督の力量が試されるだろう。
でもJ・J・エイブラムスはエピソード8の監督はしないという。このまま続投してほしい、と思うけど……。



さて、『スターウォーズ』を見終えて、劇場を出ると、同じ劇場で30分後に『傷物語』。ベストなタイミング。これは見なくちゃ、とチケットを購入。(パンフレットを買う列に並んでいる間に、あー上映時間だー!)

傷物語『傷物語』はコラージュアートのような作品だった。線画、背景美術、CG、建築、実写、動画、その他といった素材が、質感を合わせず上へ上へと乗算されていく、という感じ。色調のみが赤(血の色だそうだ)に合わせられ、それ以外に素材を馴染ませようとはあえてしていない。しかし合わせようとしていないことが、様々なイメージ――ノーマルなアニメキャラの線画から、その他のイメージへのブリッジを容易にしているし、登場人物数人の世界観が大きく開けているような、そんな感じにもさせる。
写真やCGの上にキャラクターが乗っているわけだけど、この線画が非常に奔放。CGや写真といった“固定化した素材“ではない、ということが強く意識されているせいか、キャラクターの線画がよく動く。キャラクターの固有の形に捕らわれず、線が乱れ、線が崩れ、線が揺らぎ始める。線画が動けば動くほど、背景の素材とのギャップは大きくなっていくのだけど、そう描くことでむしろ画面全体の個性が強くなっていく。言ってしまえば、今までのシリーズ同様、ほとんどが“対話”で構成されているのだけど、それを劇場で鑑賞するべき画面に化けさせている。
『鉄血篇』の見どころはやはりキスショットとの初めての遭遇。尺使いすぎなのだけど、それだけに惜しまない作りをしている。一介の高校生が、うっかりこの世ならざるものに出会ってしまった、目撃してしまった、踏み込んでしまった衝撃。異常心理を見事に表現している。(目をカッと見開き、汗をダラダラと流し、過呼吸状態で喘いでいる……。極端すぎる恐怖演技だけど、画の作りがあまりにも堂々としていて素晴らしいので、引き込まれると同時に、阿良々木暦が感じているだろう戦慄に感情移入してしまう。神谷浩史さんの渾身の息芝居も見事)
まず映像の作りがよい。果たして具象なのか、イメージなのか……画面の作りが“確たる虚構世界”の創造より、どこかしら曖昧さ(「このキャラはどんなステージの上に立っているのか」という指示を徹底して廃している。もともと“書き割り”感の強いこのシリーズの画面構成だったが、より書き割り感を強くしている)、様々なイメージをどんどん上に載せていくスタイルなので、画像を追いかけていくと、具象なのかイメージなのかの端境が怪しくなっていく。そして地下鉄というある種の狭間世界へと潜り込んでいき、エスカレーターという無音の緊張感を経て、ついに怪異の遭遇という現象が描かれていく。
両手両足もぎ取られ、血まみれになったキスショットの肉体の不快さ。羽川という存在そのものがエロスというキャラクターの後にやってくるキャラクター。エロスという部分は継承する一方、同時に強烈なタナトスがそこに描かれていく。エロスの向こう側にある恐ろしさ、おぞましさが、極限にまで表現される。両手両足がもがれたキスショットが血を滴らせながら這いよってくる姿は、おぞましくあると同時に、やはりエロスが滲み出てくる。不気味さと淫靡さが濃厚に立ち上り、それが極限に達した時にやってくる吸血シーンにもやはり性の香り。その次にキスショットが幼女の姿になって現れるのだが、どこかセックスと出産を連想させてしまう。
『テレビ版魔法少女まどか☆マギカ』→『劇場版魔法少女まどか☆マギカ』の時にも感じたけれど、テレビの映像はあくまでも廉価版、量産型のようなもの。劇場版が本物。シャフトの映像作りの凄み、こだわり、独創性を感じさせる一作。テレビから劇場版へ、あまり変化のない「劇場版」が多い中で、はっきりと劇場版ならではの特別さを感じさせる作品だ。
ただ、物語のボリュームはやや薄く感じられた。……今までの『物語』シリーズと同じく、なんだけど。「あら、終わり?」という感じ。キスショットのシーンであれだけ尺を取っていれば、まあそうなるか……。

第2部については、観に行けるかどうかわかりません。今回、たまたまお休みが取れて劇場に行ったら、ちょうどのタイミングで『傷物語』がやっていた……という偶然があったから観たわけだけど、次も良いタイミングでお休みが取れるかどうか……。観たいけど、その時にならないとわかりません。
過労で倒れる……以外の時にも休める体制を作らないとまずいな……とは思っている。



BB8のおもちゃ、何か欲しいな……。

『ノラガミ』の第7話を見ていたら……あ、あれ? この背景、見覚えがあるぞ。
さっそく確認。

『ノラガミ』第7話↓
ノラガミ 7話
物語シリーズ2 1話
『物語シリーズ セカンドシーズン』第1話他↑

同じ場所だー!

ノラガミ 7話
同じシーンの別カット。展望台(?)のようなところから特徴的なアパートが見える。あの街は、この場所から撮影されたらしい。

ノラガミ 7話ノラガミ 7話
ノラガミ 7話では毘沙門がいた場所は? 背景画をよくよく確かめてみたけど……わかりませんでした。
特徴的なAの建物とBの建物までは見付かったのだけど、似たような屋根は一杯あるから……。
(もしかしたら、部分的な特徴だけを拾って、想像で描いた場所かも知れない。ロングサイズの時は、茶色の建物なんてないし)
ノラガミ 7話

もしかして、『化物語』と『ノラガミ』ってモデルになっている街が同じなのだろうか。カットを細かく検証したら、他にも同じ撮影ポイントが見付かるかも……。

もし同じ街だとしたら、あの街には怪異だけではなく、神様も一杯いたわけだ。気が乱れきって、妖怪大戦争だけではなく神様大戦争も始まっているとは。こりゃ危ない(笑)。臥煙伊豆湖がいろいろ手を回すわけだ。
スタッフも、そういうつもりでネタを仕込んだのかな?


物語シリーズ2 26話 (7)
騙しは失敗していた。なぜなら、撫子は最初から貝木を信じていなかったから。信頼していなかったから。
という以前に、千石撫子は誰も信頼していない。誰も相手にしていない。設定だけで生きている女の子。だから何を言っても、騙せるわけがなかったのだ。


物語シリーズ2 26話 (10)
物語シリーズ2 26話 (11)物語シリーズ2 26話 (14)
境内から溢れ出す大量の白蛇。……こんなにいたのか。撫子が少々の個体を彫刻刀で殺しても、問題はなかったんだな。山の神様が怒るほどのできごとでもなかったわけだ。

物語シリーズ2 26話 (21)
枯山水状態であちこちで蛇が渦を巻き始める。
……しかしどうやって作画しているのかは不明。詳しく見ていると、数秒おきに蛇が消えたり出現したりしている。
もしかしたら、数パターンの蛇をデジタル上で増殖させ、同じ場所をループで動くように設定しているだけかもしれない。

物語シリーズ2 26話 (12)
足に絡みつく蛇。これは作画。

物語シリーズ2 26話 (26)
ワンピースの色が赤に。肌の色にも赤が混じる。表情はいつもの笑顔だけど、王蟲のような警戒色を表現している。
この姿を見て、神々しさを感じたのか、貝木は美しいと感じる。


物語シリーズ2 26話 (40)
撫子「それでも現実問題、誰かのせいってことはあるでしょ? 出会い頭にしても行き当たりばったりにしても。私の場合、扇さんのせいってのが絶対あるわけだし」
と、言いつつシュシュをクローズアップで見せる。
蛇神のお札の存在を撫子に教えたのは扇。扇がどのように教えたのかは不明だけど。


物語シリーズ2 26話 (49)
絶体絶命の貝木泥舟。そこで起死回生の切り札……
「お前、漫画家になりたいのか?」


物語シリーズ2 26話 (52)
効果覿面! 露骨に動揺を見せる撫子。動揺のあまりに、神通力の赤が消えて、元通りの白に。


物語シリーズ2 26話 (57)物語シリーズ2 26話 (58)
クローゼットの中に隠してあったというノート。いや、ノートというより小型のスケッチブック。かなり描き込んでいるようだ。
キャラ設定は現実の人物がモデルになっているようだ。撫子らしきキャラクターと、月火らしきキャラクターが設定に描かれている。
物語シリーズ2 26話 (59)物語シリーズ2 26話 (60)
漫画本編。中学生ということを考えれば、かなりの高クオリティ。将来性ありとしてコンクールでは間違いなく引き上げられるレベル。
(作画は遠山えま。22歳でデビューした作家)
ただし、ストーリーそのものはありきたりなラブコメのよう。まだ中学生、高校生といった年齢なら、絵のレベルだけで注目されるが、それ以上になると、ストーリーもしっかり描かないと落選する。
ここで、新人賞を目指す人へのアドバイス。
漫画や小説や映画などでよくあるありきたりな展開は、絶対に描いてはいけない。よくいるキャラクターや、よくある展開や、よくある描写や、よくある台詞や、よくある設定や、よくある結末は、絶対に描いてはならない。そういうものを描いて新人賞を獲れるという可能性は確実にゼロ。
じゃあプロになっている人がどうしてありきたりで退屈なものを描いても許されるかといえば、そのありきたりなものを最初に生み出したのが彼らだから。彼らのオリジナルであり、著作物だから許される。
漫画や小説にプロになりたいのなら、「自分だけのオリジナル」を生み出すことである。


さて、貝木からもアドバイスがあるようだ。
物語シリーズ2 26話 (67)
貝木「誰に話を聞いてもよぉ、戦場ヶ原から聞いても、羽川から聞いても、両親から話を聞いてさえ、お前があんな趣味を持っているだなんて情報はなかった。そこまでお前は頑なに、あれらの恥ずかしい創作物を隠しきったんだ。お前は誰にも言わなかった。それはつまり、お前にとって本当の夢だからだろ」

貝木「お前は、神様になりたいわけでも、幸せになりたいわけでもなかった。漫画家になりたかったんだろ。だったら、なんでならないんだ」

貝木「自分で作ったものを、そんなふうに言うもんじゃないぞ千石。創作は恥ずかしいものだし、それに夢も恥ずかしものだ。それは仕方ない。当たり前のことだ。だが、少なくともそんなふうに、自分で卑下していいものじゃないんだぞ。それに上手かったじゃないか。才能ってやつがあるんじゃないか、お前」
千石「そんなわけないじゃない。なろうと思ってなれるものじゃないでしょ」
貝木「だが、なろうと思わなきゃ、なれないものだぜ。神様とか幸せとか違って。それに、神様ではなれないものだ。人間じゃなければ」

物語シリーズ2 26話 (68)……中二病という言葉が作り出されてから、人間の意識ははっきり変わってしまった。他人の夢を平気で笑い、卑下し、何の夢も目標もない人間を正当化する口実を与えてしまった。能力も意欲もないルサンチマンに、武器を与えてしまった。
中二病は恥ずかしい。
だがその人間の原石だ
それを自分で信じられないならば、誰が信じてくれるというのか。自分の可能性くらい自分で信じろ。信じて自分を育てようという意思がなければ、現状は何も変わらない。青信号をわたれず、モタモタしている人間に引き摺られてはならないのだ。
モタモタしているだけの愚図は放っておけ。才能ある奴は自分の足で一歩踏み出せ。

貝木「いろいろ調べた。だがそうだ。何も知らない。重要なことは、何も知らない。お前のことは、お前しか知らないんだから。だからお前のことは、お前しか大切にできないんだぜ。そしてお前の夢も、お前にしか叶えられない」
物語シリーズ2 26話 (73)
阿良々木を王子様として扱っていたのは、漫画の設定だったからだ。阿良々木が好きだったからではなかった。撫子にとって、現実はあまり重要ではなかった。漫画を描き、その漫画の世界こそが大切だった。だから、誰も相手にしていなかったのだ。
「漫画家になりたい」
これが本当の撫子だった。


物語シリーズ2 26話 (77)
説得……いや騙し完了。撫子は「蛇神」ではなく「漫画の神様」を目指すことを決める。

考えてみれば、なにもかもが嘘の撫子と、なにもかもが嘘の貝木。これほどのベストマッチはなかった。
そして今回、撫子と貝木は『真実』と向き合った。これが正しい道を示せた理由である。


物語シリーズ2 26話 (79)
貝木「こいつめ」
恋人同士にやる「こいつぅ~」みたいだけど。
そうではなく、ナメクジを注入。
ナメクジには蛇毒が効かず、身体の粘液で蛇を溶かしてしまうからだ。……という古くからある言い伝えだそうだけど、実際には蛇はナメクジを食べるらしい。じゃあ、なんでそんな話が伝わったのだろう。
貝木が注入したナメクジは相変わらず偽物だから、ナメクジの怪異は数日で消えるようだ。


物語シリーズ2 26話 (81)
今さらやってきた阿良々木暦。本当に今さら。戦場ヶ原の説得は失敗したようだ。


物語シリーズ2 26話 (85)物語シリーズ2 26話 (88)
口に腕を突っ込み、飲み込んだ蛇のお札を引き抜く貝木。撫子が元に戻る。
なんだ、ちゃんと除霊できるのか。ゴーストバスターとしての力は持っていたようだ。


物語シリーズ2 26話 (100)
ひたすら迷い続けた伏見稲荷。鳥居の迷宮であり、貝木泥舟の迷い。
これにもいよいよ出口が見つかる。


物語シリーズ2 26話 (97)
第三の男仕事を完璧に完了させて、立ち去る貝木泥舟。
このシーンの元ネタはキャロル・リード監督の『第三の男』。1949年の映画だ。
私もこの作品は見たのだけど……ストーリーはまったく思い出せない。
非常に有名な作品で、下水道を巡るシーンなどは沖浦啓之監督『人狼』などで引用された。
並木通りのこの構図を引用した映画監督は数知れず。大量のフォロワーを生んだ作品である。
でもストーリーが思い出せない……。


物語シリーズ2 26話 (99)
さて、『恋物語』もおしまい……と思ったら、まさかの伏兵。
そう、あの時の少年だ。撫子に振られたはらいせで、撫子を呪った少年。それで、阿良々木の不始末で呪いを返された少年。
少年にとっても因果応報で、貝木にとっても因果応報。因果応報の物語で、『恋物語』は完結する。
物語シリーズ2 26話 (98)
誰が少年をけしかけたのか? どうやら忍野扇のようだ。
忍野扇は貝木を追跡し、監視し、その仕事が達成させられたのを見て、始末した。
忍野しのぶを神様にしたい臥煙伊豆湖と、千石撫子を神様にしたい忍野扇。この2人にどんな対立があるのだろう。それが明かされるのは、別のエピソードのようだ。


物語シリーズ2 26話アンケート
来場者数:1万4280 総コメント数:1万2987

最終回だが少し評価を落としてしまった。シリーズ完結編としては、やや嫌な感じに尾を引くように感じられたのだろう。
が、実は『物語セカンドシーズン』はこれで完結ではない。初めから公式サイトには『花物語』がリストに入れられているし、その『花物語』の予告編が公開されている。あともう一篇、話は続く前提なのだ。
問題なのが、その『花物語』の公開が“いつ”で、“どの媒体”なのかがわからないところ(ネット配信になるんじゃないかと思う)。シャフトのことだから、忘れた頃にふらっと発表されると思うから、気長に待とう。

前回 恋物語第5話の感想を読む





遠山えま画像集
遠山えま2遠山えま6
遠山えま3遠山えま7

物語シリーズ2 1話 (6)
さて、完結ではないが、一応のところは一段落のついた『物語セカンドシーズン』。
『化物語』『偽物語』、前後編の短編として公開された『猫〈黒〉物語』と続くシリーズとして制作された、全26話のシリーズ作品。全体を通して見ると4クール50話を越えるストーリーになっている。これから『花物語』と『傷物語』が公開されるから(たぶん『終物語』も)、このサーガはかなり厚みのあるものになる。
物語シリーズ2 8話 (16)
『物語セカンドシーズン』は少しユニークな方法で描かれた。個々のエピソードが『猫物語』『傾物語』というように分割されているが、それぞれが何かしらで干渉しながら成立している。
異様に慌ただしかった8月末から9月はじめまでの数日間のストーリー。それから後半エピソードとなる10月から正月までのストーリー。
時系列としてどれが最初なのか、ちょっと判じにくいが、最初の物語は多分『傾物語』。『偽物語』が夏休み中のエピソードで、『傾物語』はその後の8月20日からスタート。その翌日のストーリーが、『猫〈白〉物語』じゃないかと思う。この間に『鬼物語』と『終物語』があり、最終的に『猫〈白〉物語』に合流する。
あまりにも複雑なため、最初から振り返ってみないと確証が持てないのだけど。
物語シリーズ2 12話 (31)
それぞれのエピソードが複雑に干渉し、ザッピングしながら物語が進行する。ではなぜそれぞれの物語をバラバラにし、独立させる必要があったのか。
一つには“視点”である。誰の視点で物語を進行させるのか。『猫〈白〉物語』は羽川翼の視点で、物語が進行する。『猫〈白〉物語』では、主人公は羽川だ。
一方、『傾物語』『鬼物語』では阿良々木暦の視点で、物語が進行する。『傾物語』『鬼物語』の主人公は阿良々木暦だ。
『恋物語』では貝木泥舟の視点で、物語が進行する。『恋物語』の主人公は貝木泥舟だ。
主人公を変更するのは、その人間が物語に深く干渉し、解決の道筋を立てるからだ。例えば『猫〈白〉物語』と『恋物語』には阿良々木暦はほとんど登場しないから、主人公である必要はない。それぞれがザッピングしているが、それぞれで一つの固まりになっているわけだ。
また視点を変えることで、「その人間が見ている世界」を打ち出すことができる。同じキャラクターを主人公にするならば、それぞれのエピソードをバラバラにしている必要はない。一つの連結した物語として描けばいい。
もう一つが“知識”。どのような順序で読者に知識を与え、理解を促していくのか。
今回のシリーズ全体の大きなキーパーソンになっているのは、忍野扇だ。忍野扇がはじめて登場したのは『傾物語』。ここでは、忍野扇は単に「忍野メメの姪で、阿良々木暦の後輩」として紹介されている。
その後の『囮物語』では、なぜか阿良々木が蛇のお札を持っていることを知り、そのことを千石撫子に教える人物として登場する。
『鬼物語』では、阿良々木と忍野しのぶが、忍野扇を人ではない何かではないかと推測しはじめる。
そして『恋物語』ではいよいよ本性を現す。臥煙伊豆湖の対立勢力で、物語全体を裏から操作する黒幕らしい……という姿を見せる。
臥煙伊豆湖も、初登場は『猫〈白〉物語』この時は謎の女として登場する。その後、『鬼物語』で臥煙伊豆湖は改めて“初登場”してみせる。ここでようやく何者なのか、が説明され、人物の奥行きが見えてくる、という構想だ。
臥煙伊豆湖はともかく、忍野扇に関して言えば、これ以外の登場順序はない。一見バラバラに見えるが、一貫している。バラバラにするだけの意味はちゃんとあったわけだ。
(ただ、『傷物語』が公開されなかったのが残念だ。本当なら、2013年春に公開が予定されていて、物語シリーズ全体の前編になったはずだっただろうに)
原作では、それぞれが独立した本として発表されたわけだけど、ということは西尾維新は数冊にまたぐ遠大な構想をざっと作り出し、具体化して見せた、というわけだ。その才能こそ「パない」というべきだろう。
物語シリーズ2 23話  (13)
『物語セカンドシーズン』はヒロインたちの物語である。そのヒロインたちが、ヒロインとしての像を失墜させていく物語である。
『猫〈白〉物語』の冒頭で、羽川は「“軒並み”がっかりしてもらう物語」と語っている。女神のように崇めたてられるヒロイン像を崩壊させ、超常的な、雲の上の存在ではなく、それぞれがそれぞれのアイデンティティを持ち、暗部を持つ“人間”である部分を突きつける……という前置きをはじめにしている。
完璧超人で人格者で、しかも巨乳の羽川は、その内に醜い嫉妬を抱えていたことを明らかにする。その嫉妬を抱え込んだことで、羽川は“人間”になる。超人すぎて“気持ち悪い”と思われた羽川に、いくらかのエゴが現れ、それを飲み込んでいく物語だ。
『傾物語』は少女であることが大きなアイデンティティとされてきた八九寺真宵を、大人になった姿で描かれる。アニメ(あるいはフィクション)の少女は永遠に少女であり続ける。永遠に美しい乙女であり、処女であり続ける。老いという醜さは見せない。その幻想を真っ向から崩壊させてみせたのが『傾物語』だ。
『囮物語』は作中でも非常に人気の高い千石撫子の暗部を見せる。千石撫子は、実は頭のおかしい女の子であるということを。狂気の面をこれでもかと描いてみせて、ファンを茫然とさせてみせた。
“軒並み”がっかりしてもらうための物語。
しかし、ただ単に読者を動揺させるために描いたわけではないだろう。女神のような存在であるヒロインたちに、その内面に抱える暗い面を見せ、精神的に自立する過程を描いてみせ、“ヒロイン”ではなく、“人間”として再生させること。おそらく、そういう狙いがあったのではないかと思われる。
物語シリーズ2 21話 (105)
今回の『物語セカンドシーズン』には残念に思う部分がある。
エピソードの合間に『総集編』が挟まれたし、『恋物語』の最終話配信直前には『化物語』『偽物語』『猫〈黒〉物語』の一挙放送が配信されたが、それらを見て比較してみると、今回の『物語セカンドシーズン』は過去のシリーズほどのクオリティがあるようには思えない。
特に動画部分には生彩さが感じられない。改めて過去に映像を見てみると、もっとしっかり絵を動かしていたことがわかる。今回の『物語セカンドシーズン』は、後半ほど動きがなくなってくる。止め絵があまりにも多いし、背景画には使い回しが多い。止め絵のクオリティについても、過去シリーズのほうが上だ。
実写との合成が多かった最初の『化物語』を再現するには、時間もお金もかかりすぎてリスクが高いのだと思うが、その後の『偽物語』までは(ストーリーは冗長だが)絵のタッチを自由自在に入れ替えるスタイルを持っていた。
しかし『物語セカンドシーズン』にはそれまでのシリーズが持っていた、作品としての映像的特質や個性が喪われているように感じられた。あまり出来の良くないイミテーションのようなイメージである。
制作スタッフについて詳しく見ていないが、ざっと見たところ『化物語』『偽物語』と比較して、動員されたアニメーターが2分の1になっている。制作体制的に何かしら事情があったと察するべきだったと思うが(別のプロジェクトにスタッフを取られたか?)、『物語シリーズ』というブランドを少し落ちるものにしてしまったのは残念に思う。
これから大本命である『傷物語』と、続編エピソードである『花物語』が準備されているが、そちらでは『物語セカンドシーズン』を覆すクオリティを持っていることを期待しよう。

前回 恋物語第5話の感想を読む

猫〈白〉物語第1話の感想を読む


物語シリーズ2 25話 (1)
羽川翼との対話で、異様に慌ただしかったこの数ヶ月の間に起きたできごとを知った貝木泥舟。
ポイントは3つ。
①もともと霊的に乱れている地域だったからキスショット・アセロラオリン・ハートアンダーブレードがやってきた。
②臥煙伊豆湖は霊的な乱れを束ねるために、キスショット・アセロラオリン・ハートアンダーブレードを神様の座につけさせようとしていた。
③しかし阿良々木暦が拒否したために、千石撫子が蛇神様になってしまった。
でもあの蛇のお札を用意していたのは臥煙伊豆湖だったわけだし、どこかしらの段階で臥煙は、千石撫子を神様にしようと目論んでいたんじゃないか……と邪推してしまうけど。

それにしても貝木泥舟、一応あの街で商売していたはずなのに、何も情報収集していなかったんだな……。


物語シリーズ2 25話 (6)
羽川翼から見た、千石撫子はどんな人物なのか?
「気弱とか、内気とか、人見知りとか、大人しいとか……そういう印象は持ちませんでした。私が彼女から受けた印象は、相手にされていない、でした」
と語る羽川の顔が、テレビに映っている。テレビを通して見ている、そんなふうに感じたからだろうか。千石撫子にとって、全てがテレビの向こう側のショーのようなもの。ショーの部分しか見せない女の子。


物語シリーズ2 25話 (15)
貝木「戦場ヶ原にも言ったが、あの娘を騙すことはたやすいよ。心配するな、羽川」
という貝木の台詞。「心配するな羽川」のところで、羽川の顔が映る。特に表情は描かれていないが、貝木の言いぶんに懐疑的なものを感じているのだろう。

さらに羽川は、「いえ、私も厳密にはそれ自体には心配しているわけじゃないんですよ。ただ……その……」
と忍野メメに家族はいるか?と尋ねる。例えば、「姪」のような人物は。
この流れで尋ねる、ということは「姪」を名乗る何者かが手を回している可能性について考えているのだろうか。
しかし、忍野メメには家族はいない。天涯孤独。姪どころか、兄も弟も姉も妹もいない。では忍野扇とはいったい……?


物語シリーズ2 25話 (26)
キャバクラ……なでこ参拝を続ける最中、貝木泥舟は一度かつて忍野メメが根城にしていた学習塾跡を尋ねる。
そこで出会ったのが、沼地蠟花という名前の女の子。『花物語』の登場人物で、次なるストーリーへの布石だ。テレビ放送は『恋物語』で完結するようだけど、公式サイトには『花物語』がリストに入っている。映像化されるのは間違いなさそうだけど、いつになるのだろう? 媒体はテレビだろうか、それともニコニコ動画のみだろうか。
物語シリーズセカンドシーズン:各話あらすじ
(恋物語第6話の予告編動画。やっぱり予告編の絵は貝木泥舟が描いていたのか)


物語シリーズ2 25話 (28)
決行予定日。まだ日の出が登る前の暗い時間。戦場ヶ原ひたぎと最後の対話をする貝木泥舟。


物語シリーズ2 25話 (29)
電話を構えているカットがシュール。なんとなくドラえもんのタイムトンネルみたい。
目玉のようなものがびっしり現れるが、結局なんのシンボルだったのかわからなかった。


物語シリーズ2 25話 (84)
戦場ヶ原「最後に一度、会っておく?」
貝木「いや、その必要はない。悪い冗談はよせ」
妙に心残りのありそうな、別れを惜しむような言葉のやりとり。「心にもないことを」と言いながら、本心を語っているような、そんな場面。


物語シリーズ2 25話 (33)
戦場ヶ原「取り入ればって……あなたにとって人間関係って駆け引きでしかないのね」
貝木「駆け引きなんてしたことねえよ」
貝木の恋愛は片思いで終わっているから。駆け引きをしようにも、その機会すらなかった。


物語シリーズ2 25話 (39)物語シリーズ2 25話 (38)
戦場ヶ原「……あの、こういうことを成功した後、つまりあなたの仕事が成功した後、あなたが私を助けてくれた後で言うと感じが悪いと思うから先に言わせてもらうわ。私を助けたからといって、いい気にならないでね」
じわりと闇が払われていく。使われている背景は恋物語第3話で使われたものと同じもの。ただし、ここでは薄暗いもののくっきりと奥まで見えている。あたかも、戦場ヶ原自身にわだかまっていた闇が払われるように。2年間抱いていた想いと恨みに決着を付けるように。
物語シリーズ2 25話 (41)物語シリーズ2 25話 (42)
街に朝日が差し込んでくる。さらに人物のいない背景画。あたかも、全てに決着がついた、全てを精算した……というような。
互いを想いつつ憎み、別れる。恋愛映画でもなかなか描かれない情緒。三木眞一朗、斎藤千和の演技がシーンを素晴らしいものにしている。


物語シリーズ2 25話 (43)
駅へ行くと、斧乃木余接と遭遇する。まだあのマイブーム続いているのか。
物語シリーズ2 25話 (44)
背景のスクリーンが台詞に合わせて変化する。この場面は斧乃木余接が「イエーイピースピース」やっているので、それにちなんだものを。


物語シリーズ2 25話 (45)
対話をはじめて、なぜかひっくり返る斧乃木余接。

物語シリーズ2 25話 (50)
次に貝木の背後に回る。背景が、ベンチを挟んで、まるで鏡のように同じものが描かれている。斧乃木余接は、貝木の背後に回りつつ、貝木に隠された真実を話し始める。貝木の隠された“背景”を語り始める。
物語シリーズ2 25話 (54)
貝木泥舟はかつて、とある宗教団体を詐欺に引っ掛けて壊滅させた。戦場ヶ原の母親が入信していた宗教団体だ。
戦場ヶ原ひたぎを助けるために。
これが貝木泥舟のもう一つの側面だった。悪ぶった顔に浮かぶ、もう一つの側面。悪だからこそできる正義が隠されていた。
しかし貝木泥舟の想いは伝わらなかった。もはや救えぬ母親を、まだ救える機会のある娘から引き離した。それが、終わりのない恨みを買うことになった。貝木の仕事は……ある意味で失敗したのだ。
物語シリーズ2 25話 (59)
今度は画面全体が反転する。奥のスクリーンに、ひっくり返しても顔に見えるだまし絵が描かれている。貝木泥舟に隠されたもう一つの顔を、悪の面をひっくり返したもう一つの顔を明らかにさせている。
物語シリーズ2 25話 (67)
斧乃木「あなたはこういう時、必ず失敗する。してきた」
しかし、貝木は肝心な時に失敗する。成功しても望みが得られない。……と斧乃木余接が警告する。


物語シリーズ2 25話 (68)
貝木泥舟は再び自身の考えに沈む。
貝木「戦場ヶ原にはじめて会った時……つまり2年前、俺は彼女のことを、脆そうなガキだな、と思った」
脆くて、すぐにでも壊れそうな娘。いや、すぐに壊れそうな母娘。母親はすでに壊れていた。だからこそ娘は壊れないうちに引き離さないといけなかった。恨みを買ってでも。
それから2年経ち……戦場ヶ原は成長していた。「つまらない女」と思えるくらいに。つまり、助けの必要のない女に。


本日のナデコダヨー。
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物語シリーズ2 25話 (74)
そろそろ願い事をおしえてーの撫子に対して、貝木泥舟は言う。
貝木「言葉なんて信用ならないからだろう。口に出して誰かに言った瞬間、それは気持ちとすれ違う……」
そう、その通り。言葉は純粋に心を映さない。言葉に当てはめた瞬間、そこから純粋なるものは失われ、言葉が持っている文化や背景にあるものに矯正され、型にはめられ、自身の感情や感覚がその社会にある典型的なものの何かに当てはめられる。
言葉は文化や歴史を背負っている。それは逆に言えば、言葉を発する瞬間、言葉が持っている文化や歴史に捕らわれる、という意味である。
そしてその言葉を引用しようとしても、その相手が本当に言わんとしている真実をなぞることはできず、引用した時点で引用元が抱えていた葛藤は消え去り、引用者の葛藤の話にすり替わってしまう。
語りは騙りに陥る。
これが、物書きが往々にして抱える苦悩である。

が、この場面で重要なのは、願いを言葉にするとその瞬間に魔力が失われる……ということ。千石撫子の願いは、すでに叶わない……と話を持って行くためのもの。
物語シリーズ2 25話 (79)
貝木「だからその願いは叶わない」
重要な場面。カット、動画を多く使って印象的に描いている。
貝木「お前が殺したいと言っていた阿良々木暦は、それに戦場ヶ原ひたぎも、忍野忍も、昨日の夜、交通事故で亡くなったんだよ」
すると…
物語シリーズ2 25話 (83)
撫子「貝木さんも私を騙すんだね」
騙しは失敗だった。

しかし“も”って何だろう?

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物語シリーズ2 24話 (11)
「手を引け」
怪しい手紙が届けられ、とりあえず冷たいシャワーを浴びる貝木泥舟。
体脂肪率の異様に低い体。体脂肪率が低いと、鍛えていなくても筋肉が浮かび上がってくる。


物語シリーズ2 24話 (16)
寂しくなって……ではなくて心当たりを尋ねようと思って戦場ヶ原に電話する貝木泥舟。
背景はやけにSFチックだけど、前回と同じホテルの一室。色設定だけ変えて、なんとなくSFっぽい風景にしている。
ちょっと気になるのは、枕が一つになっていることだけど……。


理由はこれ
物語シリーズ2 24話 (24)
ブレードランナー01
元ネタは『ブレードランナー』。テーマ的な理屈があるのではなく、たぶん「やりたかっただけ」じゃないかと思われる(一応、貝木の「海外?」の台詞の部分に上画像が登場する)
この画像を見て『スナッチャー』を思い浮かべた人は、ゲーマー。


物語シリーズ2 24話 (42)
ブレードランナー02
ビルの壁面をディスプレイにして人物を映すのは、このシーンが元ネタ。やけに賑やかな投光器や、空飛ぶ車などもそのまま再現している。


物語シリーズ2 24話 (57)GHOSTINTHESHELL 03
広告がベタベタと貼られている。正解じゃないと思うけど、何となく『GHOSTINTHESHELL』を思い浮かべる。
GHOSTINTHESHELL 01
やはり正解じゃないけど、ネオンがギラギラした光景というと、『AKIRA』か『GHOSTINTHESHELL』を思い浮かべる(『AKIRA』のDVD持っていないので『GHOSTINTHESHELL』)。あの当時の「未来的な風景」の心象的なイメージみたいなものだった。
画像は撮影台のほぼ最後の時代の映像。デジタルにはない、フィルム特有の溶け込み、滲みが出て、不思議と有機的空気があって美しい。撮影台技術の一番優れた時代の映像だ。


物語シリーズ2 24話 (58)
ムーラン・ルージュ縮小
特徴的な風車を載せたお店……といえばフランスのムーラン・ルージュ(画像はこちら→Wikipedia:ムーラン・ルージュ)。画像を探してみると、完全一致。キャバクラのイメージ繋がりだろう。


物語シリーズ2 24話 (18)物語シリーズ2 24話 (29)
伏見稲荷の風景は、貝木泥舟の心象風景。主に貝木が何かしらの考えにふけっている場面に登場する。今回でも、独白の場面を示す記号として使用されている。
今回はついに、その先の大仏がいる場所まで到達したけど……。これ京都?


物語シリーズ2 24話 (27)
今回、ずっとこのポーズの貝木泥舟。戦場ヶ原と電話で対話しているが、戦場ヶ原の映像は出てこない。
物語シリーズ2 24話 (26)
戦場ヶ原が発言する時はこのように存在を示す。
物語シリーズ2 24話 (32)
こちらも同様。貝木に赤い光を示して、戦場ヶ原が存在感を示している。
物語シリーズ2 24話 (34)
しかし戦場ヶ原が出てこない映像。時に対話ではなく、貝木一人による独白のようにすら見える。上画像では戦場ヶ原は存在すら感じさせない。独白に見えるように描かれているのではないかと思われる。
それにしても「キャッツアイ」という言葉を聞くと、羽川=猫を思い浮かべてしまう。
床の動く目が気持ち悪い……


物語シリーズ2 24話 (43)
貝木「ひょっとして、心当たりがあるんじゃないか……と思ってなぁ」
決め台詞のごとく言う貝木。まるで、心当たりがあるような言い回しだけど……?


物語シリーズ2 24話 (53)
戦場ヶ原「ええ、確かに知っているわ。そうやって私のことも捨てたんだものね」
貝木「何だお前、俺に捨てられたのか」
“捨てられた”……かつて「男と別れたことがない」と発言していた戦場ヶ原だけど、“捨てられた”は“別れた”うちに入れていないのか?


物語シリーズ2 24話 (62)物語シリーズ2 24話 (63)
物語シリーズ2 24話 (64)
電話を終えて、考えを絵にしてまとめる貝木泥舟。非常にいい心がけだ。文字で書くより、絵で書いた方が理解は確実に高まるし、後で見返した時にパッと見でわかる。私も、人並みに絵が描ければメモを絵で描くのだけど、そういう画力がない。


物語シリーズ2 24話 (68)
撫子のいる神社を目指すが、その途上でなぜか差し挟まれる伏見稲荷。鳥居繋がりだろうか? 貝木が描写されていないし(貝木の独白の場合、貝木自身が描写される)、なんとなく意味深。


本日の撫子さん。
物語シリーズ2 24話 (71)物語シリーズ2 24話 (72)
物語シリーズ2 24話 (75)
今回は短め。特にこれといった対話ははし。神様なので、日本酒は嗜むようになったようだ。


物語シリーズ2 24話 (82)
その神社から帰る途上で、キャッツアイ……じゃなかった。羽川翼が登場。髪の毛は白と黒のストライプ。学校に行く時は黒く染めている、という話だったけど、今回はそのまま。苛虎と融合した後であることを、わかりやすく示すためだと思われる。
雪が夕日の光にキラキラと輝く。羽川の登場シーンに相応しい。


物語シリーズ2 24話 (84)
タクシーの中。タクシーの外の風景が透過光の光のみ。もちろん、外の風景を描く手間を省くため。タクシーの中でするような対話じゃないと思うけど、止めの口パクでおさえようと思ったら、この描写が的確。


物語シリーズ2 24話 (90)物語シリーズ2 24話 (91)
タクシーの中。真っ直ぐに視線を向けてくる羽川に対して、貝木は目を逸らしてしまう。羽川は疑いを持たず、貝木と接している。貝木はそういう相手が苦手なのだろうか?


物語シリーズ2 24話 (87)
で、羽川が行っていたのはトルコのカッパドキア。『つばさタイガー 5話』でイメージとして描かれていたけど、本当に制服姿で旅をしている……いや、羽川だと一目でわかるようにするためだろう。

それにしても羽川の諜報能力でも見つからない忍野メメはいったいどこに行ったのだろう? 死んでる? いや死んでたらむしろ簡単に見つかるだろう。何か黒いものに飲み込まれたかな?


物語シリーズ2 24話 (94)
羽川は自身が泊まっているホテルの一室へと貝木泥舟を案内する。家には戻らないのか……(戻るような場所でもないか)
輪郭線のない、妙に幾何学的なイメージの部屋。緑、黄色と落ち着きのある色彩が使われている。貝木の部屋が全面真っ白と対照的。中央下、テレビと対になっているように描かれている緑の四角。ちょっと見るとソファに見えるが、これはベッド。


物語シリーズ2 24話 (95)
「神に誓うか?」と問われて、羽川は「猫に誓います」と答える。
直前に、北白蛇神社が出てくるので、ここで「神に誓う」と言ったら「千石撫子に誓う」という意味になってしまうのだろう。羽川の場合、守護動物が猫なので「猫に誓う」で正解。別に「猫に誓う」と女子高生の間で流行っているわけではない。


物語シリーズ2 24話 (96)物語シリーズ2 24話 (99)
このシーンで、警戒心を持っているのは貝木のほう。左は羽川を警戒している貝木の心象。右は、警戒がほんの少し溶けた、という意味の画像。ほんの一滴分、全面的に信頼したわけではないらしい。
(コートを脱ぐ羽川と、コートを脱がない貝木……というところも対比なのだろうか。羽川を信用していない貝木はコートを脱がない)
一方の羽川は、自分の部屋に案内するくらいだから、貝木を全面的に信頼している。貝木は部屋に連れ込まれてしまっているから籠絡される……みたいな気分になっているのかな。


さて、最後に、
物語シリーズ2 24話 (97)
「何でもは知りません。知っていることだけ」


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物語シリーズ2 23話  (3)
結構いいホテルにご宿泊の貝木泥舟。別にそういうつもりで描いたのではないと思うけど、貝木のポーズと、背景の絵が呼応しているように見える。たまたまだと思うけど。
枕が二つあるのが気になるけど……
物語シリーズ2 23話  (5)物語シリーズ2 23話  (6)
物語シリーズ2 23話  (7)物語シリーズ2 23話  (8)
いつものように背景画が流れるけど、どれも「2つ」ずつ描かれている。ランプと絵画の数が2。窓の数が2。ソファの数が2……。なんだろう、この2に対する執着は。


物語シリーズ2 23話  (13)
今回もオープニングないのかな……と思ったけど来た! でもなんだこりゃ! いつの時代のオープニングだ。
デジタル以前、撮影台の時代はSD以下の画質なので、今の感覚で見ると、ぼんやりしているように見える。これでも当時、鮮明だと思って見ていたんだよな……。ビデオ技術の進化を見ると、人間の目が肥える速度って恐ろしいなと思う。
波の動きは望遠レンズ風で思いっきり平面的に。スカートのなびきは線の動きをリピートさせているだけ。「風になびいている」というより、スカートが回転して見える。これも当時よくあった表現。後で出てくる千石撫子のスカートのなびきと比較するとわかりやすい。


物語シリーズ2 23話  (12)
スポーツカーに乗っている貝木泥舟。当時はとりあえずこういう車に乗っていればオシャレだと思っていた。
雲の形を実線で、まるでわたせせいぞうのようなイメージ。車のディテールは、光と影がしつこく描かれており、メカに関して言えば当時の方が描写が執着的だった(リアルとは言わない)
光が当たった瞬間、リング状の光が画面一杯に散る。さすがに当時、ここまで極端な演出はなかったと思うけど……。
フォントが大きすぎ。でも当時のアニメは確かにこういう大きなフォントを使っていた。


物語シリーズ2 23話  (14)
背景が真っ白な透過光。90年代頃まで、こういう演出は非常に多く使われていた。
指の表現が酷い……。さすがに90年代にもなれば、指の描き方にもキャラごとの個性が反映されるように描かれていたけど……。
物語シリーズ2 23話  (15)
同カット、サングラスを外したところ。実線がすべて黒。目の縁が異様にくっきりしている。鼻のラインもくっきりと。これから、2000年代に向けて、徐々に鼻が後退していくわけである。
物語シリーズ2 23話  (18)
現代のデザイン。顔だけ見ても、すっきりとして洗練されているのがわかる。顔だけではなく、色彩や指の表現。髪の毛の線が紫で描かれている。当時にも実線を変える技術はあったけど、動画用紙をトレスマシーンにかける時に、色付きのカーボン用紙を挟まなければならず、この一手間がちょっと大変だった。テレビアニメで実線を変える技術が使われることはあったけど、それはよほど予算のある作品に限られていた。今はコンピューターでボタン一つだものな…。


物語シリーズ2 23話  (20)
わかりやすい比較。アニメカラーは最大でも500色くらいまでしかなかった。今ほど洗練された色使いができなかった当時、影色のオレンジがきつすぎて、浮かび上がりすぎる。
これも当時は綺麗と思って見ていた……。
20年後くらいに今のアニメを見たら「古っ!」とか言うのだろう。アニメはそういう意味での普遍性を得にくい弱点を抱えてる。絵柄そのものが流行に振り回されやすいから……。


物語シリーズ2 23話  (24)物語シリーズ2 23話  (25)
このように描かれたのは2人の過去が関係している。かつて、そういう仲だったらしい戦場ヶ原と貝木。過去の世界を表現するために、しかし数十年というほどの過去というわけではなく、同じ絵柄で表現すると差があまりわかりにくい。そこで、表現ごと10年ほど遡った絵にして、過去が表現されたというわけだ。
上の2カットは、頭を切り裂いて、その断面から古いイメージが出てきている。戦場ヶ原の頭からは貝木が、貝木の頭からは戦場ヶ原が。2人の頭の中では、あのようにイメージが記憶されている、というわけだ。
でもあまりにも突飛すぎて、見ている方はすっ転ぶが。


物語シリーズ2 23話  (17)
それで、このにょろにょろなんだろう? 蛇のモチーフかと思ったけど……。


物語シリーズ2 23話  (29)物語シリーズ2 23話  (34)
夜も更けた時間での逢瀬。戦場ヶ原の警戒心もわからないでもない。体を向かい合わせず、間に大きな柱を置いて、同じ構図なのに、2人は同居していないように見える。何がなんでも同じ場所に立つまいとする意思が見える。


物語シリーズ2 23話  (31)
でも会話の途中でなぜかほほえみを入れる戦場ヶ原さん。何だろう?
オープニングと比較してもわかるけど、黒の実線は顔と制服にしか使われていない。


物語シリーズ2 23話  (33)
いつものようにミスタードーナツに行くことになったのだけど……ここどこだ? いつものグランドキャニオンじゃないぞ。ここは、カナダかどこかか?


物語シリーズ2 23話  (38)
貝木「お前、もう少し後先考えて発言したほうがいいんじゃないか。どうせそんなふうに考えなしに千石撫子とも話したんだろうよ」
完全論破されて困る戦場ヶ原さん。こういう表情は非常に珍しい。隙を見せると、結構かわいい顔をする。


物語シリーズ2 23話  (40)物語シリーズ2 23話  (47)
貝木「それが今日、千石撫子にあった感想なんだが……」
左が「千石撫子に会った」と語る前。右が「会った」と語った後。いつものように幾何学模様の影付けだけど、この差で話のトーンが変わったのがわかる。


物語シリーズ2 23話  (44)
びっくり仰天の戦場ヶ原だけど……1万円入れれば出てくるんだけどね。(魚みたいな顔だ)


物語シリーズ2 23話  (43)物語シリーズ2 23話  (50)
背景が壁紙からタイル張りに変わる。何か演出的な意図があるのだろうか……としばらく考えた末…………単なる設定ミスという結論に至った。
物語シリーズ2 23話  (46)
さらに背景を間違える。
物語シリーズ2 23話  (63)物語シリーズ2 23話  (64)
戦場ヶ原の背景の窓。3つ……。
しかし右のカットでは2つ。どうやら2つが正解のようだ。いつものシャフトといえばそうなんだけど、なんで今回はこんな妙なミスをしたんだろう?
貝木の腕が3つに増えるミスもあるし。


物語シリーズ2 23話  (54)
窓の外を、航空機が通り過ぎていく。かすかな音、赤く明滅するライト。場所は違うけど、沖縄のカフェと関連があるように描かれている。


物語シリーズ2 23話  (51)
貝木「あの娘を騙すのはたやすい」
阿良々木と戦場ヶ原と無関係の第3者が、「阿良々木と戦場ヶ原は事故で死んだ」と言えば解決する。いたって簡単な解決方法。しかしそれは当事者にはできず、また当事者にはどうしても思いつくことができない考え方だった。なにせ、当事者にはできないことだからだ。


物語シリーズ2 23話  (61)物語シリーズ2 23話  (62)
貝木のドーナツを強奪する戦場ヶ原。背景の幾何学模様のトーンが消えて、静かなピアノ曲が始まる。緊張が解けて、物語が解決に向けて動き出した。その動きを表現されている。
ところで貝木、今回はナイフとフォークは使わないのだろうか。


物語シリーズ2 23話  (65)
さらに貝木は、阿良々木をどう説得するかの解決策を提示して……茫然とする戦場ヶ原。
物語シリーズ2 23話  (67)
感激のあまりに涙の戦場ヶ原。震える声の演技は、さすが斎藤千和。一瞬だけど、ここぞと力を込める。
この短い間に、貝木は戦場ヶ原の珍しい表情をいくつも引っ張り出す。やはり過去に何かあったのだろうか。


物語シリーズ2 23話  (70)
バーで飲み直す貝木。手帳に新しい絵ができたけど……なんだこれ?


物語シリーズ2 23話  (73)
スターバックスであやとりのやり方を調べているところにやってくる斧乃木余接。
「イエーイピースピース」
……いったい誰に影響されたんだ。キャラ付けするたびに、殴りたくなる。数日後にはきっと黒歴史化しているんだろうな。


物語シリーズ2 23話  (84)
斧乃木「なんなら金を払うと言ってたよ。300万円」
その直後、高速で雲が流れていく。無論、時間の流れを表現している。ほんの一瞬のように思えて、実は30分も思案していたのだ。


物語シリーズ2 23話  (86)物語シリーズ2 23話  (87)
斧乃木「本来、千石撫子という人間が神様になる予定はなかった」
バックからライト。これはつまり、その時の台詞を強調している。台詞を太字で書くようなもの。太字にして強調し、その一言が重要であることを伝えている。


物語シリーズ2 23話  (88)ミケランジェロ 最後の審判
ミケランジェロの『最後の審判』を元にした絵。比較してみると一致する部分が多いことがわかる。
21話の天井画にも『最後の審判』が使われていたけど、どうやら本来の意図はこっちだったようだ。千石撫子と忍野忍、どちらを神の座につけるか……。

しかし色々と解せない。臥煙伊豆湖ならば、貝木泥舟が言うことを聞かないくらい読めているはずだっただろうに。それに、忍野忍が神様になろうとしたら、暗闇が現れてしまう。「本来、千石撫子という人間が神様になる予定はなかった」という台詞も気になる。撫子は最初から神様になる予定だったんじゃないだろうか。
物語シリーズ2 23話  (89)
「もしも手を引かないのであれば、お前とはもう、先輩でもなければ後輩でもない」
という臥煙伊豆湖からの伝言だけど……挑発しているようにしか聞こえない。ということはやはりそういうシナリオなのかな。


物語シリーズ2 23話  (90)
再び伏見稲荷を背景に思考する貝木泥舟。この時天秤にかけたのは戦場ヶ原の泣いた顔。そういうものを判断材料にするのが意外。


撫子パート再び。
物語シリーズ2 23話  (56)物語シリーズ2 23話  (57)
物語シリーズ2 23話  (92)物語シリーズ2 23話  (94)
物語シリーズ2 23話  (95)物語シリーズ2 23話  (99)
物語シリーズ2 23話  (100)物語シリーズ2 23話  (101)
今回は短め。

物語シリーズ2 23話  (97)物語シリーズ2 23話  (98)
スカートの描き方。まず風がワンピースの中を巡り、全体が大きく膨らむ。それから風が外に逃げていく。スカートがぱっと大きく広がる。オープニングのスカートのなびきかたと比較してほしい。
物語シリーズ2 23話GIF
わずか4秒。しかしわかりやすいリピートは使われていない。オープニングと比較すると、今のアニメーションは本当に複雑になったんだな……と感慨深く思う。
しかし、自然主義的に考えると、本来スカートはもっと大きく、下半身全体が露出するくらいの勢いでひるがえなければならない。これは不自然な表現だけど、明らかに不自然な表現を当たり前のものとして描けるのがアニメの利点だ。


物語シリーズ2 23話  (104)
問題は概ね解決したようなものだけど、貝木はどうしても撫子の壊れっぷりが気になる。あれは神様になったからなのか、元々なのか……。あのクローゼットの中身を確かめるために、千石ハウスに潜入する。

物語シリーズ2 23話  (105)
今さらだけど、このヘビイチゴ。ロングサイズでは描かれていない。本来、この部屋にあるはずではないもののようだ。
あるはずのないものがクローズアップされる。これは設定ミスではなく、違和感を出すための“敢えて”だろう。一見可愛らしく見える部屋に充満する違和感みたいなものを表現しているのだと思われる。


物語シリーズ2 23話アンケート
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物語シリーズ2 22話 (5)
トイレから戻ってきた貝木泥舟が急に乗り気になったので、ぽかーんと驚く女の子。この子、誰だ?
ああ、戦場ヶ原か。鼻眼鏡がないからわからなかった。……蒙古ひだ大きいな。
物語シリーズ2 22話 (3)物語シリーズ2 1話 (97)
右が夏休み終わり頃の戦場ヶ原。髪が少しのびたのだ。それが違和感だったみたいだ。


物語シリーズ2 22話 (11)物語シリーズ2 22話 (16)
背景の飛行機。場面は違うけど、飛行機の存在で関連づけている。背景はあくまでも書き割りで、同じ場所ということを示している。


物語シリーズ2 22話 (18)
貝木「お前、お前たち。いったい千石撫子からどんな恨みを買ったんだ? いったい何をして殺されるところまでいったんだ?」
戦場ヶ原「それが……わからないわ」
……そういえば、なんで殺される、ということになったんだっけ? この話は過去にやっただろうか?


物語シリーズ2 22話 (22)
まばたきを3回。まばたきのたびにストロボ音。この作品ではよく使われる表現だが、妙に曰くありげなカットだ。なんだろう?


物語シリーズ2 22話 (29)
話し合いが終わり、さて帰るぞ……というところで。
「ところで、貝木。……その、帰りの飛行機代を貸していただけないかしら」
さすが戦場ヶ原さんだ。


物語シリーズ2 22話 (30)
再び飛行機の貝木。この姿勢で手帳に絵を描く。
物語シリーズ2 22話 (32)物語シリーズ2 22話 (33)
今回の話を図にまとめたもの。まさか予告編画は貝木が描いていたとは思わなかった。
アホ毛が出ている施設は阿良々木の家、阿良々木の通う学校を示している。蛇が書かれているのは千石撫子関連を示している。顔が乗っているのはたぶん神原駿河。もう一つの学校は何を示しているのだろう?



物語シリーズ2 22話 (35)物語シリーズ2 22話 (38)
路上に置かれた大量の門松。一応、画面に描かれていない群衆をほのめかすものとして描かれているのだけど……大量の門松が路上に置かれている光景はなかなか異様。あと、斜めにカットされた竹が恐い。刺さりそうだ。


物語シリーズ2 22話 (42)
撫子の友達の父親……と騙って千石ハウスに潜入する貝木泥舟。ネクタイのクローバーに貝木らしさが残っている。


物語シリーズ2 22話 (43)
千石撫子の部屋。『なでこメドゥーサ』の時と比較すると、やけに狭く感じる。この構図に収まるようレイアウトを設計したせいか、それとも大人の視点で部屋を見ている想定だからなのか。


物語シリーズ2 22話 (47)物語シリーズ2 22話 (48)
物語シリーズ2 22話 (51)物語シリーズ2 22話 (53)
撫子アルバム。可愛くて気持ち悪い。いかにも作り物めいた可愛らしさ。
両親は結局、撫子の外面しか見ていなかった。“可愛い”という外面のイメージを押しつけられ、それを“設定”として演じ続けてきた撫子の屈折……。
この後に及んで、両親は今も撫子の外面イメージを維持するために部屋の掃除をし続けている。千石家周辺はみんな歪んでいるのだ。もともと歪んだ両親だったのか、撫子が可愛かったために歪んだのか……。


物語シリーズ2 22話 (46)
それはそれとして、この本棚はいったいどこに設置しているのだろう? ぼんやりと見ているときは気付かなかったけど、後で見ると部屋全景にはこの本棚は出てこない。
違和感や嘘を示すためにこう書かれたのだろうか?


物語シリーズ2 22話 (55)
戦場ヶ原に連絡を取る貝木泥舟。戦場ヶ原は今夜阿良々木と過ごすらしい。…………。ついに今夜か。
それはさておき、戦場ヶ原は「千石家に行ったことがある」と。しかし「千石撫子には会ったことがない」とも言う。
この証言には問題はないのかな。なぜだか妙に疑り深く見ちゃってるが……そんな驚くようなオチはないかもしれないのに。


物語シリーズ2 22話 (58)
北白蛇神社へ向かうことになった貝木泥舟。破壊されていた鳥居が補修され、立派な灯籠が建てられている。信仰が取り戻され、社が再建された……という話だけど、信者の姿はなく閑散としている。
物語シリーズ2 22話 (59)
コーエン兄弟監督の『ファーゴ』を思い出すカメラワーク。真上から描かれているために、参道周辺のものが、真っ白な雪の上に幾何学的な模様のようになって浮かび上がる。
物語シリーズ2 22話 (60)
賽銭箱にはあの蛇のマークが描かれている。鈴がないな……。撫子が登場してくるから邪魔になるのはわかるけど、本来、お金ではなくあの鈴で神様を呼び出すのだけど。この神社に男性神がいない、ということを仄めかしているのかもしれない(鈴と紐は男性器を現している…という説もある)
物語シリーズ2 22話 (62)
「撫子だよ!」
物語シリーズ2 22話 (61)物語シリーズ2 22話 (63)
真っ暗だった境内に明かりが入る。一応、神様らしい神通力は身につけているようである。


物語シリーズ2 22話 (65)物語シリーズ2 22話 (66)
物語シリーズ2 22話 (68)物語シリーズ2 22話 (69)
物語シリーズ2 22話 (74)物語シリーズ2 22話 (78)
物語シリーズ2 22話 (87)物語シリーズ2 22話 (91)
この神様は1万円でエッチなサービスしてくれるそうだ(そうは言ってない)。しかしローマでは娼婦は神殿の管轄だったし、売春と性交は宗教的な儀式行為だった。お金はもちろんお布施。いつの間にか聖性が剥離されて俗化してしまったが。そういう意味で、エッチなサービスをしてくれる少女神は正しい姿なのかもしれない……か、どうかは知らないが。
蛇髪が真っ白なので、服の印象を含めて画面が真っ白なイメージ。神様のイメージにはなっているが、蛇の髪の毛が恐ろしい。2次元にすると何でもオブラートがかかってしまうが、現実にいたら不気味だろう。


物語シリーズ2 22話 (73)
「なんと撫子、好きな人をぶっ殺せるの!」
言っていることがいろいろ破綻している撫子。暦お兄ちゃんが好きで、80年代の漫画が好き、という『なでこメドゥーサ』冒頭で挙げられた設定は今でも律儀に守りながら、しかしそれまでのプロセス「なんで好きになったのか?」「どうして殺そうと思ったのか」が全部抜け落ちてしまっている。

物語シリーズ2 22話 (95)
そんな撫子に、貝木泥舟はにわかに同情心を持つようになる。「片思いをし続けることができれば、失恋もなくて幸せ」……貝木もまた、臥煙遠江という片思いをしていた女性がいたが、交通事故で喪ってしまった。片思いで終わってしまった……いや片思いだから終わりようのない恋。撫子と貝木、共通することろは多い。
一瞬、貝木は本性に戻りそうになるが、あっさりと元に戻る。


物語シリーズ2 22話 (91)物語シリーズ2 22話 (92)
物語シリーズ2 22話 (94)物語シリーズ2 22話 (99)
神様になったことで、人間的な部分が消えて、設定だけの存在になってしまった撫子。糸が切れたように天真爛漫。みんなが思い描いていた通りの姿になった。
そんな撫子に、
物語シリーズ2 22話 (100)
「何せ俺は、お前の信者第1号だからな」

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物語シリーズ2 21話 (1)
第2期物語シリーズ最終エピソード『恋物語』。戦場ヶ原の語りで始まるのかと思いきや、まさかの貝木泥舟の語りで始まった。
しかも……
「人は真実を知りたがる。あるいは、自分の知っているものを真実だと思いたがる。つまり真実が何かなどは二の次なのだ。何が真実で何が嘘なのか、気をつけながら……つまりは常に疑いながら、心に鬼を飼いながら“読む”ことをお薦めする。もっとも、その時点で俺の罠にはまっているかも知れないと、付け忘れておく俺ではないが。ではでは、虚実入り交じる描写、あることないこと織り交ぜて、戦場ヶ原ひたぎと阿良々木暦の恋物語を語らせてもらおう。真実かどうかは知らないが、クオリティは保証する
まさかまさかの冒頭から「読者を騙しますよ」という大宣言。大風呂敷を広げてきた。自分からハードルを上げてくるとは、なんという強気。よほど面白い結末が用意されているのだろう。期待だ。


物語シリーズ2 21話 (9)
なぜか元旦の京都にいる貝木泥舟。描かれている人々が背景美術で描かれている。背景の人達は、あくまでも“書き割り”に過ぎないという割り切りで描かれている。
元旦の京都……というのも何かの伏線だろうか。


物語シリーズ2 21話 (19)
京都の元旦を満喫する貝木泥舟。そこに、千ヶ原ひたぎと名乗る謎の女からの電話がかかる。
「繋がらなかったら……ぶっ殺すから」
鈴木です、とごまかすが「ぶっ殺す」とまで言われたら応じないわけには行かない。相手は電話番号まで調べてくる相手だ。所在を知られるのも時間の問題。
……という身の危険を感じたからではなく、貝木は貝木自身の個人的な興味から…「詐欺の被害に遭い、酷い目に遭った人間が、同じように他人を騙そうと思うものなのか」という好奇心に突き動かされて沖縄へ向かうのだった。
いや、本当に殺されるかも知れないと思ったからかも知れないけど。


物語シリーズ2 21話 (29)
沖縄へ到着。植物の赤・緑の鮮やかなコントラスト。空と地面のピンクと青緑のコントラスト。陰影表現を使わない代わりに、色彩でこれでもかと熱帯の雰囲気を描き出している。一応元旦なんだが……元旦の沖縄って気温どれくらいなんだろう? 調べてみると……元旦でも13度前後なのか。


沖縄に到着する鈴木と千沼ヶ原だけど……
物語シリーズ2 21話 (33)物語シリーズ2 21話 (34)
物語シリーズ2 21話 (38)物語シリーズ2 21話 (39)
なんなんだ、このカットの運びは。
で、その結果……
物語シリーズ2 21話 (40)物語シリーズ2 21話 (41)
貝木「よし勝った」
いったい何を張り合っているんだ、この2人は。


物語シリーズ2 21話 (44)
それはさておき、千沼ヶ原改め戦場ヶ原の依頼とは、神となってしまった千石撫子を騙してほしい、というもの。
『囮物語』のラストの、「半年待ってほしい」と言いくるめて逃れてお終い、と思ったがそうではなかったらしい。さらにもう一段、撫子神を騙さなければならないようだ。
鼻眼鏡だと話がしまらないな……。


物語シリーズ2 21話 (45)
戦場ヶ原と向かい合う貝木泥舟。赤く塗られた観葉植物を背景にして、赤と緑のコントラストの印象を強めている。赤と緑しか使わない思い切った色指定だ。


物語シリーズ2 21話 (59)
2人が座っている座席の真上にはミケランジェロの『最後の審判』が描かれている。文字通り、撫子神という審判を前にしている戦場ヶ原ひたぎ。生か死か、キリストの役を詐欺師の貝木泥舟に託している。


物語シリーズ2 21話 (48)
「漠然と言われても困るな。もちろん俺に騙せない人間などいないが」
と言いながらグラスを遠ざける。戦場ヶ原の話には興味がないという意思表示。
物語シリーズ2 21話 (52)
「刺されるのは嫌だな。仕方ない。話くらいは聞いてやろう」
今度はグラスを戦場ヶ原の側へ。譲歩を示す。


物語シリーズ2 21話 (110)
それはそれとして、ホッチキスを見せて脅迫する戦場ヶ原。……ナイフとかじゃなくて、ホッチキスで脅迫する人は珍しい。ホッチキスを脅迫の道具に使うのは、戦場ヶ原くらいなものだろう。


物語シリーズ2 21話 (46)物語シリーズ2 21話 (50)
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物語シリーズ2 21話 (76)物語シリーズ2 21話 (77)
物語シリーズ2 21話 (83)物語シリーズ2 21話 (84)
眼鏡ひたぎさんまとめ。
かなりシリアスな対話で、眼鏡のレンズを光らせたりといろいろ工夫されているのだが……鼻と髭のせいでどうしても締まらない。そこはかとなくユニークな場面になっている。

貝木「そもそも彼氏彼女というのは、元旦に一緒に初詣でするものじゃないのか」
確かに今回のシリーズで阿良々木と戦場ヶ原って一度も顔を合わせていないんじゃないだろうか? 放置プレイもここまで極まると、可哀相になってくる。


物語シリーズ2 21話 (75)
ちょっと気になったこのカット。コーヒーカップの消失は作画ミスだろう。DVDで復活するだろうと思われる。


物語シリーズ2 21話 (111)
座っている姿を横から。貝木泥舟3度目の衣装チェンジだが、このシーンは床と壁の色に合わせられている。カット割りも、背後の観葉植物ではなく、壁と床を見せている構図が多い。
気になったところは椅子の高さ。結構高い。30センチ以上はありそうだが、戦場ヶ原は無理なく座って踵を地面に付けている。膝の下が長いのはアニメの基本スタイルだが、こういった場面で戦場ヶ原のスタイルの良さがわかる。

物語シリーズ2 21話 (87)
戦場ヶ原「羽川さんは私の友達で、クラスメイト。おっぱいが大きい子よ」
「おっぱいが大きい」という情報は必要……だな!


物語シリーズ2 21話 (93)
戦場ヶ原「なんなら……私の体を売っても構わないわ」
珈琲をぶっかける貝木泥舟。意外にも、そういうのを許さないという感性はあったようだ。詐欺師にも一片の良心を見る瞬間だ。


物語シリーズ2 21話 (97)
その後、トイレにこもり、自問自答を始める貝木泥舟。戦場ヶ原や阿良々木暦のために助けてやろうという気はあるか? 千石撫子のためには? 暦の妹である月火のためには?
順番に名前を挙げていくが、そのために活動しようという気持ちにはなれない。しかし……
物語シリーズ2 21話 (103)
神原駿河……臥煙伊豆湖の姪であり、臥煙遠江の娘。臥煙伊豆湖の姪になら恩を売っておくだけの価値と意義がある。
物語シリーズ2 21話 (104)
「YESだ」
戦場ヶ原を助けることを決める。
三木眞一朗の1人芝居、見事だった。一人きりの演技だが単調さはなく、見事に引きつける。いい芝居を観た……という気にさせる。

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物語シリーズ2 20 (20)
今回はエピローグを除けば湖のこの一幕のみ。
臥煙伊豆湖ねえさんのお話が始まります。……それにしてもこのおばさん、見た目は可愛いのに何でこんなに恐いんだろう?


物語シリーズ2 20 (30)
頼み事を聞く前に頼まれごとを聞いて欲しい……という臥煙伊豆湖。その1つ目が神原駿河に会わせて欲しい…というもの。神原駿河は以前、臥煙駿河という名前だった。臥煙伊豆湖にとって駿河は、姪にあたるという……。
というこの話は猫物語(白)で一度取り上げられた話。見ている側は、その辺りの設定を“すでに知っている”ものとして進められる。一見、時間をバラバラにされているが、見ている側の知識としては一連なり、というユニークな作りだ。
しかし曰くありげな関係にどんな秘密があるのかはまだ不明。


物語シリーズ2 20 (44)
さていよいよ“暗闇”の正体の話。“暗闇”が狙っているのは忍野忍ではなく、実は八九寺真宵。
八九寺真宵は本来、母の家に辿り着いた時点で成仏していなければならない。しかし「浮遊霊になった」と偽って現世に留まってしまった。
いるはずのない怪異。存在するはずのない怪異。これを排除するために“発生”したのがあの“暗闇”だった。


物語シリーズ2 20 (48)
謎のカット。動画用紙5枚ぶんの縦長の画。
背景は寝ている場面だけど、八九寺真宵自身は立ってポーズを取っている姿で描かれている。たぶん、似たカットがどこかで一度使われていて、それを連想させるように描いたのだと思うけど……。何か思い当たるような気がするんだけど思い出せない……。


物語シリーズ2 20 (55)
説明する臥煙伊豆湖。場面は学習塾へ。学習塾を場面にすることで、忍野メメと同じポジションになる。
そういうえば背景に木が描かれていたけど、学習塾をイメージしたのだろうか。

物語シリーズ2 20 (68)
八九寺真宵とあまり同じカット内で同居することがない臥煙伊豆湖。何かしらの意味があるのだろうか。八九寺というより、八九寺の鞄と対話している感じ。はじめからいないもの扱いなのだろうか…。

物語シリーズ2 20 (71)
物語シリーズ2 20 (78)物語シリーズ2 20 (81)
上のカットは八九寺が目を覚まして、阿良々木を頼ろうと縋り付く場面。臥煙伊豆湖の判じ解きと向き合っている。
左下のカットは八九寺真宵の立ち位置を柱で区切っている。阿良々木自身が八九寺が原因だと気付いて、八九寺と距離を置く。2人の間にかすかな断絶が現れる。
右下は柱から出てきて、八九寺が阿良々木の背中に抱きつく。そうして、阿良々木を説得しようとしている。
いずれもカメラ位置は同じ、レイアウトの切り方がやや違うだけ。しかし舞台演劇ふうの演出法で、同じ場面でありながら単調に陥らず変化を示している。


物語シリーズ2 20 (85)
ここから第2幕。同じ場面だけど、臥煙が去って違う場面のように舞台が作り直されている。
水面に映っている木が印象的。画面のように湖に木が映り込むなんてありえないが、ふとすると殺風景でもあるこの場面に鮮やかな色づきを与えている。
水底の学習塾の場面の後だから、木が水の底に沈んだ……みたいな感じだったりするんだろうか。


物語シリーズ2 20 (87)物語シリーズ2 20 (90)
ロングサイズで描かれた2つのショット。絶対的法則ではないが、カメラが背後に回った時は過去を語り、カメラが正面に回った時は現在について語られる(カメラが背後に回って、未来を語る場合も)
もしも実写だったら、こういった俳優の語りが中心のカットは、カメラが人物に近付いていくはず。しかしアニメの場合、むしろ逆に人物からカメラが引いていく。
なぜかといえば、アニメは複雑な表情が描けないから。アニメ・漫画において表情の作りはパターンで作られる。だからこそ情緒的な場面ほどカメラを引いて、カメラを引いて周囲の風景をみせることで、情緒を引き出す。
ただし、やはりこういった場面では正面から描くのがいい。カメラがキャラクターと正面と向き合って描くほうがいい。斜めのカットだと、キャラクターの心情がぶれて見える。
物語シリーズ2 20 (98)
中間となるカットはなく、要所要所でクローズアップへジャンプし、表情が描かれる。アニメらしい描き方だが、こういった場面では効果的。何より、一瞬だけ挿入される表情の描き方が素晴らしくいい。「ここが見せ所」とアニメーターが気合いを入れて表情を描いている。
それに声優の語りが、感動的なこの場面を素晴らしいクライマックスにしている。


物語シリーズ2 20 (104)
ここで阿良々木暦と斧乃木余接が入れ替わり…
物語シリーズ2 20 (106)
物語シリーズ2 20 (109)
物語シリーズ2 20 (110)
決定的瞬間はほんの一瞬で尾を引かず、さっとカメラを遠ざけて……
物語シリーズ2 20 (111)
物語シリーズ2 20 (112)
カット全体が輝く。エピソードの中でもっとも情緒が輝く場面。そして……
物語シリーズ2 20 (113)
「失礼、噛みました」
いつもの台詞。だからこそ感動的に響く。


物語シリーズ2 20 (122)
エンディング。ラストで八九寺真宵が消える……。


物語シリーズ2 20 (117)
さてエピローグ。今回の一件を忍野扇に話す阿良々木だけど……。
物語シリーズ2 12話 (49)
10月31日(囮物語)
「これも八九寺ちゃんがなかなか見つからないから。イレギュラーすぎなんだよなーあの子は」
八九寺真宵は消滅していない??

阿良々木暦が忍野扇に今回の一件を話しているのは4ヶ月後。忍野扇は八九寺真宵の消滅を知らずに探し回っていたのか、それとも実は消滅していないことを知っていて阿良々木の話に付き合っていたのか……。
この辺りはいつか明かされるのだろうか。

ロマンティックラッパー 八九寺先生



ではここで「看板」さんの傑作アニメーションコラージュ。こちらで思うさま「噛みました」を体験してください。

阿良々あららあららアララ木さん、失礼かみました【音MAD】

似たスタイルで作られた「ごろごろ」さんのこちらもなかなか。

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物語シリーズ2 19話 (4)
今さらの話だけど、そういえば『鬼物語』に入ってから一度もオープニングがない(ニコニコ動画のコメントでやっと気付いた)。オープニングがないのは、エピソードで尺がぎっしり埋まっているからだと思っていたけど……。
「坂本真綾がキャラソンを歌わないから」という話を聞いたけど、そういえば坂本真綾のキャラクターソングって聞いたことがない。なんだろう? みんな歌ってるんだから一緒に歌えばいいのに。このシリーズの場合、キャラクターソングというより、オープニングテーマ曲といえなくもないし……。


物語シリーズ2 19話 (135)物語シリーズ2 19話 (16)
「今じゃお前様! やっちまえ! 胸! 揉み放題じゃぞ!」
……誇り高き怪異の王がいったい何を……。


物語シリーズ2 19話 (26)
それはそれとして、この場に少女と幼女と童女が1人ずつ。
ちょっとよくわからないので辞書。
【少女】
1 年少の女子。ふつう7歳前後から18歳前後までの、成年に達しない女子をさす。おとめ。「多感な―時代」「文学―」
2 律令制で、17歳以上、20歳(のち21歳)以下の女子の称。
【幼女】
おさない女の子。
【童女】
幼い女の子供。どうにょ。
(goo辞書)

ということは、幼女と童女はだいたい同じくらいの年の女の子。一方少女は7~18歳くらいまでの女の子。八九寺真宵は10歳くらいだから少女に当てはまっていると言えるだろう。
もっとも、アニメや漫画は微妙な年齢差を表現するのが苦手なのだけど。実際だったら、もう少しはっきりと年齢差が出てくるものだけど。


物語シリーズ2 19話 (29)
ハーレム……かと思いきやそのハーレムを存分に満喫することはできない。阿良々木君、残念。でも泣くな。


物語シリーズ2 19話 (35)
そんなことをしているうちに八九寺真宵が目を覚ましましたよ。
物語シリーズ2 19話 (38)
物語シリーズ2 19話 (42)物語シリーズ2 19話 (43)
物語シリーズ2 19話 (46)物語シリーズ2 19話 (47)
物語シリーズ2 19話 (50)
そしてこの顔である。

物語シリーズ2 19話 (67)物語シリーズ2 19話 (68)
変なミス。同じ背景素材の同ポジカットだけど、キャラクターの位置がずれている。左はキャラクターが椅子から少し浮き上がっている。
動画用紙がずれたのかな? と思って同ポジカットを見ると背景がずれているのがわかる。ということはスキャン時にずれたのではなく、撮影の時に背景座標を少し間違えた状態でコンポジットしてしまったんだろう。


物語シリーズ2 19話 (80)
再び暗闇登場でその場から離脱。どこかの山奥へとやってくる。
奥に大きく滝が見えるけど、この距離感で画面奥を覆うくらいの滝となれば、恐ろしく巨大な滝、ということになる。水飛沫で画面が見えなくなるくらいに。しかしそんな壮大な滝というようには見えない。むしろ静かな印象。
もちろん絵画的な誇張。望遠レンズふうに描いて背景が立ち上がって見えている…といえなくもないけど、やはり絵画的に画面の奥を書き割りのように描きたかったのだろう。


物語シリーズ2 19話 (136)物語シリーズ2 19話 (137)
物語シリーズ2 19話 (138)物語シリーズ2 19話 (111)
このシーンでも話題の変化で画面全体の色調が変わる。同じシーンの対話だけが続く場面だから、いろいろと気を遣う部分もあるのだろう。
左上はこのシーンの基本となる色。
右上は忍野忍が出てこない、という場面。
左下は八九寺真宵が出てきて忍野忍がいま影の中にいない、という話。
右下は忍野忍がいないということが明らかになり、今後についてを話し合う場面。


物語シリーズ2 19話 (87)物語シリーズ2 19話 (89)
物語シリーズ2 19話 (90)物語シリーズ2 19話 (91)
幽霊相手だと事案にならないと思って触る触る。今回のエピソードだけでもどれだけ触ったのだろう?
物語シリーズ2 19話 (84)
八九寺真宵・斧乃木余接も負けじとイタズラ。さて、お腹には何が描かれているのだろう?


物語シリーズ2 19話 (124)
物語シリーズ2 1話 (99)「しばらく帰れない。しんぱいすれな」

もの凄い懐かしい気がするけど、『猫物語(白)』の第1話で戦場ヶ原や羽川に送られたメール。
ということは、羽川が戦場ヶ原の家に泊まった日と同じと思っていいだろう。
ばらばらに語られていた物語が、ようやく一連なりに繋がろうとしている。
羽川が阿良々木家で泊まり、忍野忍と出会うのは翌日の夜のはず。


物語シリーズ2 19話 (128)
山を下りて、行き着いた民家から電話を借りようとするけど…。

物語シリーズ2 19話 (134)
出てきたのは臥煙伊豆湖。
物語シリーズ2 19話 (131)
物語シリーズ2 4話 (47)臥煙伊豆湖登場シーンの直前、マーブルカラーの空が挿入される。
思い当たるものといえば、猫物語(白)での臥煙伊豆湖登場シーン(4話)。このシーンでも臥煙伊豆湖は渦巻き文様の空を背景に現れた。臥煙伊豆湖のシンボルカラー的なものだと想像されるけど……何かしらの伏線だったりするのだろうか?



物語シリーズ2 19話アンケート
来場者数:1万6659人 総コメント数:1万4060

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