キリコ展 放蕩息子

”キリコ”と習ってきたけれど、”デ・キリコ展”とあった。
（いつから ”ｄｅ” が増えたんだ？）

あの奇妙な絵の人。
ギリシャ生まれのイタリア人か。。


形而上絵画。(って、なんだ？）
彫刻の台座の木組みに三角定規を沢山並べたような絵。
＋＋＋＋
形而上とは；
形をもっていないもの。
哲学で時間・空間の形式を制約とする感性を介した経験によっては認識できない物。超自然的、理念的な物。
＋＋＋＋

（さっぱり分からない。。）


私には奇妙で奇異で気味が悪く、ノペッとしたフェンシングの仮面のような＜顔無し＞が怖いとさえ思えた。
色も強烈だった。大島渚の＜儀式＞の野原の不気味な赤い空を思い出す。

彼はサンタクローチェ広場を眺めていたら突然全てが形而上的に見えたとか。。
へえ。。私も其処へ行ったけど。。
そもそも物が突然異質に見えた事なんて無かった。
(他人の言葉で眼前が急にズームアップして＜真っ黒けっけ＞になった事はあるけれど。。）


友人は子供の頃から彼の絵が好きだった。絵に見入ってしまい空想が膨らんで行ったそうだ。
人は感じ方がこんなにも違うんだと友人の感性に驚いた。


”放蕩息子”。
この話はキリストの寛容・愛を表現しているのだが、放蕩三昧の息子らしき男はちっともくたびれて居らず、父らしき男の方が疲れて表情が無い(顔が見えない）。
どっちがどっちだか分からなかった。





(放蕩息子‐これは別作品です。）


エルミタージュのレンブラントの作品に私は衝撃を受けてその絵から暫く動けなかった。
その息子は海外をふらついていた私だと思った。


会場のスタッフに尋ねた。
”どっちがどっちですか？”

学芸員が常駐していただろうからそちらに尋ねれば良かったと後で思ったが、その時は其処まで気が廻らなかった。。


そこで友人に、”９月にそっちへ行くから見たらおせーてね。”

でも気になってしょうが無かったので、直接財団に尋ねた。


”はい、若い男が放蕩息子でキリコを反映しています。”


なんだ。。そう言う事か。
それで健康そうなぽっちゃり男なんだ。。
ユーモアがあるんだなあ。

それにしてもキリコ氏は友人のご主人に良く似ている。。

エンジェル
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