とりい動物クリニック

静岡県庵原郡富士川町南松野59 TEL 0545-56-3030 FAX 0545-56-3033

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2007年09月

眼科勉強会。 - 2007年09月29日

今日は忙しかったです。
ずっとひっきりなしで診察、処置、手術、検査等が入っておりましたので、かなりこたえました。
手術は、フェレットの副腎腫瘍摘出手術がありました。
以前に同様の副腎腫瘍の摘出があり、結果が悪性腫瘍(副腎腺癌)だったので心配していました。
定期的にエコー検査を行ない、結果腫瘤を発見!
かなりショックでした。
再発してしまうとは・・・

今回も同様の手術を行ない、また病理診断を行なうのですが、仮に同様の診断となったときの今後のケアーを十分に考えなければなりません。

どうしよう・・・
この後は情報合戦です。
今後の治療方法をいろいろと調べるつもりです。

あとは半年前に行なった猫の皮膚肥満細胞腫の摘出手術後の経過を調べる為の、腹部エコー検査です。
今回も腹部臓器には特に異常は認められませんでした。
通常は猫の皮膚に形成されている肥満細胞腫は内蔵型には移行しないと言われていますが、他の文献では転移の危険性について述べられていました。

以前に内蔵型の肥満細胞腫で大変辛い思いをしたこともありましたので、今回の猫ちゃんにはかなり用心して検査を行なってきました。
何もなさそうでちょっと安心です。

今晩は眼科の勉強会がありました。
ここ最近の症例で、よく分からない病気や実際のワンちゃんを眼科の先生に診察して頂きました。
今日も大変勉強になりました。

明日は通常通りの診察を行ない、日曜日は午前中の一部分のみ予約診療を行ないます。
午後は浜松で血液病の勉強会があります。

大変ですが・・・・本当に大変です。笑



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軍手! 4 - 2007年09月27日

昨晩、島田でレクチャーシリーズがありました。
整形外科セミナーの第2回目でした。
大変興味深い内容で、田舎の町医者がどの程度の外科手術を行なっていくのかをとても考えさせられました。
また、高度な検査機器に頼らずに、身体検査を行ないきちんと病気の診断をしていく重要性を改めて認識致しました。

今日は午前中から何故かとても忙しく過ごしました。
木曜日なので午前中診療なのですが、あっという間に1時になっていました。

今日の午後は大型犬の胃内異物の摘出。
朝方に軍手を飲み込んでしまったワンちゃんが来ました。
レントゲンで確認をしたところ、軍手かどうか分からないのですが、何かが胃の中にありました。
「きっとこれが軍手なんだろう。」と判断し麻酔下で内視鏡を用いて異物の摘出を行ないました。

しかしその問題の軍手が、食べ物と混じりあい、内視鏡で見るとよく分からない状況。笑

いや、笑ってられません。内視鏡で摘出不可能な場合は開腹して胃切開になります。

様々な摘出鉗子を使用し、水分と食塊を吸い込んで、重たくなった軍手を徐々に内視鏡により引き出しました。

結果は無事に摘出です。
ホー
軍手








無事に摘出出来て何よりです。
ワンちゃんは元気に帰っていきました。
胃炎の治療をしばらく行なう予定です。
「もう軍手食うなよ〜」

あとは肥満細胞腫の摘出を行ないました。
肥満細胞腫というのは肥満細胞と言う細胞が腫瘍化した悪性の皮膚腫瘍です。
グレード分けによってはかなり悪制度の強いものがあります。
ワンちゃんの体格の肥満とは関係ないのですが、実は今日手術を行なったワンちゃんは肥満犬で肥満細胞腫摘出でした。

手術は無事に終わったのですが、皮膚を縫合するのに少々手こずりました。
手術した場所が突っ張るのでしばらくは心配です。
(勿論突っ張らない様にある程度の工夫はしているのですが・・・)
MCT







摘出した組織は病理組織診断を行ない、今後の対応方法を検討します。
完全切除されていると良いのですが。
心配です。

今日は昨日の勉強会の疲れもあり、早く寝たいなあ。
明日は眼科の勉強会があります。(症例の準備しないと〜あせる〜)

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学会が終わって。 - 2007年09月25日

日曜日に学会が終わりました。
今回は金曜日の午後からずっとでした。
夜も10時過ぎまでナイトセッションに出席したので、飲みにいく時間もあまり作れませんでした。
(多少は行きましたけどね・・・勿論)
でも3日間みっちりと勉強出来ました。

今回は消化器病にターゲットを絞って徹底的にBoot Campしてきました。
少しは力がついたのではないかと思います。
あとは普段の仕事の中で実践することが必要です。
きちんとしたアプローチ方法で、確実に診断することを心がけたいです。

でも楽しみにしていた学会が終わり、何だか自分の中では楽しい祭りの後の様な感覚に陥っています。
何だか寂しい様な気持ちです。

秋は学会シーズンですので、この後もいろいろな勉強会等が多く行なわれます。
今週は水曜日、金曜日、日曜日と続きそうです。

話は変わり

異物摂取の猫ちゃんがやってきました。

異物







異物







まだ大変若い猫ちゃんなのですが、普段から異物摂取の癖がある様です。
今回は食欲廃絶、頻回の嘔吐で来院しました。
検査結果が、写真の通りです。
血液、ウイルス、尿検査、糞便検査を行ないましたが、他には大きく異常所見は認めませんでした。

レントゲンの写真と、オーナーさんのお話より、異物摂取による腸閉塞でほぼ断定しました。
手術を行ない、無事に摘出しました。
摘出された異物は、乳児用の哺乳ビンの乳首の先端です。
こんな小さくても体格の小さな猫ですと詰まってしまいます。

今晩は点滴のみを行ない、回復の度合いを見て食事を与えていく予定です。
とにかく早く無事に回復して欲しいです。
異物

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日本臨床獣医学フォーラム - 2007年09月21日

今、東京に来ています。
日本臨床獣医学フォーラムの年次大会に出席する為です。

午前中に出発し、車でやってきました。
首都高速が予測を上回る渋滞で、到着にずいぶん時間がかかりました。

2時半からのスタート予定だったのですが、3時過ぎに到着。
既に満員でイスにも座れない状態。

ゲ〜ゲ〜

このまま夜の7時半まで立ち見は辛すぎる〜
小休憩中に座るところを探し出して、何とか着席。
今日は消化器病の講演が7時半まで、その後糖尿病の講演が9時半まで続きました。

明日は朝から、消化器病の講演です。みっちりと勉強をしてきます。

病院は勤務医のK先生がやってくれています。

患者様、病院のスタッフみんな、いろいろとご迷惑おかけ致します。

精一杯勉強して帰りますので・・・


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明日から東京に出張です。 2 - 2007年09月20日

明日から東京に出張です。
金曜日、土曜日、日曜日とみっちりと学会で勉強することになります。
どんな新しい話が聞けるのかとっても楽しみです。

そんな訳で(かどうか分かりませんが・・・)
今日は何だか忙しかったです。

午前中の診療もぼちぼち忙しく、勤務のK先生が休みの予定だったのですが、急遽休み返上で来てくれることになり大変助かりました。
午後の時間も乳腺腫瘤摘出手術があり、次に傷口の縫合のワンちゃん、最後に血液、尿、腹部エコー検査の予定の猫ちゃん等でばたばたしてしまいました。

先ほどやっと終わったところです。

乳腺腫瘤の摘出は、以前に反対側の摘出が終わっていたのですが、残りの側にも腫瘤が形成されていたので今回は残りの側にある腫瘤摘出を行ないました。

乳腺種







乳腺種








 腫瘤は1ヵ所に限定して形成されており、触診上は境界明瞭で比較的硬く、凹凸感があり、遊離性にも富んでいました。触診だけで良性と判断は出来ないのですが、手術は出来そうな状況でした。

 術前検査でも血液検査で異常なし、胸部レントゲン検査でも異常を認めず、問題なしと判断し手術を行ないました。

 手術は予定通りに行ない、無事に終了しました。麻酔から無事に覚めるとほっとします。

 摘出した腫瘤は病理組織検査を行ない、腫瘤の診断を行ないます。良性腫瘍ならば良いのですが、検査結果がくるまでは心配です。

 このまま無事に経過すれば、2日後に退院出来そうです。





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脂肪腫。 2 - 2007年09月14日

今日は大型犬の脂肪腫の摘出手術が有りました。

体の各所に脂肪のかたまりが出来て、FNAでは(なんて説明したら良いのだろう?注射器の針をつかっておできの細胞の一部を採取し検査する方法。)脂肪腫と判断していました。

大型犬の脂肪腫はいろいろなところに出来てくれます。
今回は大腿部、臀部、頚部腹側に認められ。それぞれ切除しました。
脂肪腫







ポッコリとおできが認められます。
おできは赤く変色し、炎症を起こしている様子。
オーナーさんも大変心配され、摘出を勧めることになったのです。

通常は脂肪腫の場合は、患部を切開しおできの部分のみを切除します。
しかしこの場所は皮膚と固着し、切開しても脂肪のおできだけを取り除くことが難しそうです。

それで

結局
皮膚と一括して切除しました。筋膜にも癒着しており、何だか細胞診での結果が心配な状況です。
筋膜と一緒に切除して手術完了です。

脂肪腫







きれいに行っていると思うのですが・・・
皮膚が足りなくなる部位なので、少々心配もしましたが、良性腫瘤とのことでマージン(余白)も少なく切除です。

他の部位は切開して脂肪のおできのみを取り除きました。

あとは眼瞼にもおできが見られました。
眼瞼にはマイボーム腺腫という良性腫瘍がよく形成されます。

病理組織検査の結果が待たれます。



あとはDICの患者さんが好転せず、かなり切羽詰まった状況です。
ワンちゃんは現在自宅に戻り、オーサーさんご家族と一緒に過ごされています。

この後はどのようなサポートが私に出来るのか?そして治療として何が残されているのか、落ち込みながら考えています。

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エアコン修理完了! 3 - 2007年09月13日

ようやくエアコン修理が完了しました。
木曜午後で休診でしたので、その間に業者さんに入って頂き、エアコンの修理をして頂きました。
修理といってもエアコン本体の老朽化も有り、新品に付け替えた状況です。

でもこれでようやく手術室も快適になりますし、安心してエアコンを使用出来る様になります。
また入院室も快適になります。(最近はエアコンの調子が悪く、あまりスッキリと冷えませんでしたから・・・)

エアコン修理







エアコン修理







あまり古いエアコンを使用していますと、不潔になったカビや細菌がエアコンの風と一緒に飛んでしまいます。それが心配で心配でなりませんでした。
ようやくスッキリです。
毎日の様に使用していますから、酷使していたんでしょうね。

今晩はレントゲンのセミナーが有りこれから出かけてきます。

DICのワンちゃんは今日輸血を行ないました。
輸血により状態は少し良い様ですが、まだまだどのように推移するか予測出来ません。
明日の血液凝固検査結果により、評価しようと思います。

あ〜心配。


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DIC - 2007年09月12日

よくない天気が続きます。
明日も曇りがちな天気の様ですね。

今日はワンちゃんの潜在睾丸の摘出手術が有りました。
とはいっても、去勢手術と同様の意味を持ちます。

潜在睾丸とは、精巣が陰嚢の中にない場合を呼びます。
つまり、ペニスの横にあったり、場合によっては腹腔内にあることも有ります。

手術は去勢とほぼ同様の術式で完了する場合も有りますが、腹腔内に有る場合は、開腹手術が必要となります。
潜在睾丸をもった場合にその精巣が、腫瘍形成を起こしている場合も有ります。(その場合の精巣のサイズは大きくなったり、大きくなかったり)

今日のワンちゃんは、腹腔内ではなかったので、無事に終了です。

明日は元気になって退院出来るものと思います。



また今日は、播種性血管内凝固症候群(DICとよびます)となったワンちゃんを治療しています。
元は乳腺癌があったので、その影響(局所再発、転移)による病態と考えています。
胸部レントゲンでは以前の写真と比較して、今回の検査では怪しい影が認められました。(もしかして)

(PT,APTT,FIB,FDPといった)血液凝固系の検査の結果は深刻なものでした。

現在、プレドニソロンと低分子ヘパリンで輸液治療をしていますが、輸血が必要となるかも知れません。
出血して紫斑となった部位が大変痛々しいです。
状態が改善することを期待しています。

あすはいよいよ手術室のエアコンの修理の日です。
この夏はエアコンの故障で、暑い中でも手術ガウンを装着し汗だくになって手術をしていたので・・・

ついに待ちに待った日が来ます。
ようやく快適に手術室が利用出来る様になるかな??
(なってくれないと困るけど・・・)

エアコンが最も必要とする時期が終わりますね。笑
でも残暑も有るし・・・


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かなり疲れました・・・ 1 - 2007年09月10日

先週、金曜日からの勉強会等のイベントの連続で、少々疲れました。

金曜日は地域の先生方との勉強会。
土曜日は名古屋で中部小動物臨床研究会の定例会。
日曜日は東京で全国開業獣医師学生交流会。
と連続で、寝不足状態です。笑

土曜、日曜とも車で向かったのですが、日曜日は東名高速の事故による渋滞でえらいめに遭いました。
かなり早めに出発したのですが、早々に事故の情報。
東京に到着出来るのが、かなり遅れてしまいそうで、渋滞も次第に規模が大きくなっている様でした。

一緒に同行したY先生と相談して、東名高速を断念、秦野中井インターで下車し国道246号で行くことに決めました。
そこで更に大渋滞。笑

これでは完全に到着が遅れると考え、Y先生が知り合いの先生方に電話をして、渋滞の状況等を調べて頂き、最善のルートを探索しました。

はじき出したのが、16号線にでて、八王子から中央道にのり、首都高速で新宿まで移動する方法でした。

これが吉と出て、多少は遅刻してしまいましたが、会合には何とか出席することが出来ました。

そんなこんなで、今晩はかなりバテています。

GがTに3連敗で自力優勝も消えて、かなりショックです。

また明日は良いお話を書きたいと思います。


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ヘモバルトネラ症! - 2007年09月08日

現在、ヘモバルトネラ症の猫ちゃんが入院しています。

重度の黄疸、貧血を呈し血液検査、レントゲン検査、尿検査を行ないました。

判明したのが、猫白血病ウイルスの感染、ヘモバルトネラ症の感染、それに併発する(と思われる)肝機能障害、脾(臓)腫大でした。

ヘモバルトネラはHemobartonella felisとよんだり最近はMycoplasma haemofelisと呼ぶようです。

血液塗抹標本で観察、診断しました。
開院してあまり確定することがなかったので、「この辺ではヘモバルないのかな?」なんて思っていましたが、有りました。

今後は黄疸と貧血を呈した猫ちゃんはきちんと黄疸の類症鑑別を進めて診断をするのが必要と感じました。

今朝は大変状態が悪く、今後の状況が心配されましたが輸血を行ない、状態がちょっと落ち着いています。
お薬が効いてくれると良いのですが、しばらくは安心出来ません。

輸血を行なった病院の供血猫ちゃんはご苦労様です。
しばらくは供血猫ちゃんには御馳走三昧で接待します。

これから勉強会が有り名古屋に向かいます。

明日は午前中は予約診療します。

診療終了後、勉強会が有るので東京に向かいます。

あ〜しんど〜。

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