土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

高知の生き物もどっさり!

生物観察を通じて、海洋環境や里山管理のありかたを素人目線で分析します。

生き残りし者の使命
寒風吹きすさぶ物部川の河口にある建物、
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凱旋門のようなこの建造物の壁に、これから厳しい冬を越えようとする一頭の昆虫を見つけました。
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越冬期らしい色合いのセグロアシナガバチです。今の季節見られるのは唯一、長期休眠能力を持つ女王。多くの仲間の献身的な労働奉仕により生まれしオスと、巣を離れ交尾を終えて、ここにいる新女王なのです。
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彼女の使命は、自らを産した女王の果たした使命を継続させること。多くのものを託されここに生かされているのです。

アシナガバチ類は、今は多くの人に認識されていないんですが、本来は生態系における益虫。葉野菜に打撃を与える農業害虫を捕食して人の営みを助ける働きと、スズメバチ類よりは温和とはいえ巣に近づき過ぎると刺されることもあり、益虫的貢献よりも衛生害虫として強く認識されています。

それでも、人間と共生関係にあるミツバチの巣を襲い壊滅的打撃を与えることが無いため、女王を見つけてもスズメバチほど積極的な駆除は受けません。人と接点がなければ、罠まで仕掛けられて駆除されることは無い蜂なのです。

この女王も、このあと上手く越冬できれば春に覚醒し、まずは春の花蜜をすすりながら蝶の幼虫が活動しだす頃に巣を作り、コロニー運営によって100頭に至る蜂を産み、秋には数頭の新女王とそれより多いオス蜂にすべてを託し一生を終えるのです。

前記の如く、今では住宅壁面や軒下に営巣すると即座に駆除されるアシナガバチたち。聞くところによると、女王たちは自ら生まれた巣の環境を覚えていて、その近くや似た場所で同じように営巣しようとするんだとか。

そこは経験によって、巣が排除されにくい場所でもあったわけなのです。それもまたアシナガバチたちの生きる術なのです。

南国市で活動する冬羽のホシムクドリ
12月10日の事です。物部川でウミアイサを見ていた時、
ウミアイサ











物部川のウミアイサ
いつも親しくしていただいている野鳥観察家さんに、新しい渡り鳥の情報をお教えいただきました。

12月14日はふたご座流星群の流れ星がピークだった様。それに因んだ訳ではありませんが星の美しい野鳥なんです。
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その渡り鳥とはホシムクドリ。名前を伺った時、私はその野鳥を知らなかったのでご自身が撮影された画像をもとに丁寧に説明してくださったのです。
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ホシフグ
ホシフグなら知っていたんですけどネ・・・

ホシムクドリが観察できる場所もピンポイントで教えていただきました。でも野鳥ですから、当然いつもそこにいる訳ではありません。
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その日は、そのまま帰宅。いただいた情報を整理し、今一度ホシムクドリについてネット上で調査。特に画像での活動状況を見てイメージを膨らませ、翌日は子供のころ遠足へ行く気分でお教えいただいた場所へいったんです。

つまり、真昼間の星観測です。
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ネット情報では冬鳥として西日本に越冬飛来するホシムクドリは単独または少数で活動しているとありました。

でも昨日伺ったホシムクドリ情報だと、ここでは10羽ほどのホシムクドリが活動していたんだとか。

それは参考にと見せていただいたデジカメデータ画像では留鳥ムクドリと混群活動していました。でもこの日の朝は、ムクドリの姿は殆ど見られません。
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そんなこともあろうかと思い、ほかにどんな野鳥と行動を共にしているかも頭に叩き込んではいたんです。その中のひとつがタゲリだったので、タゲリのいる場所を見つけそれを見ていると数羽の小鳥がせわしなく歩き回っていたのです。

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その小野鳥がホシムクドリでした。ロシヤ南東部あたりを繁殖地とする個体の少数が日本を越冬地と定め毎冬飛来するホシムクドリ。そのほとんどは南西諸島や九州での越冬なんだとか。
星椋鳥










ムクドリ科ムクドリ属ホシムクドリSturnus vulgaris、夏羽は深紫の光沢が美しいそうですよ。
そんな野鳥と苦も無く巡り合えた幸運に感謝です。もちろんお教えいただいた先輩にも。
ホシムクドリ 高知 (2)

銀鏡ギンカガミ
古代は自分自身を映し身形体裁や化粧を確認するとき、金属板を磨いた金属鏡を用いたんだとか。骨董品店で銀の鏡を見たことがあります。もっともそれは長年の経年劣化によって表面に硫化膜ができ、くすんで用を足さない状態でした。
ギンカガミ (1)












ギンカガミ
画像は友達のぽんちゃんにいただいた銀鏡ギンカガミ)。つまり魚のギンカガミで、魚にも銀鏡が存在するのです。ギンカガミはギンカガミ科ギンカガミ属、一属一種の変わり種魚種です。

とは言っても、似た光沢の別科魚種は割合多くいるんで特別な感じは持ちません。そんなギンカガミの光沢は特別ではないんですが、逆三角形の容姿は面白いですよね。人間ならナイスバディーなんでしょうが、魚だと変です。しかも逆三角形でも筋肉質とは程遠く、刃物のように薄っぺらい体型。つまり変というより扁なのです。

天敵にとって正面からは薄っぺらで視認し難く、側面からだと逆に巨大に見え、しかも輝くことで余計に目立ち見かけで容積を誤認させるのです。そして、どうせ長距離を高速では泳げないんですから複雑な泳ぎ方をすれば、見失ったり・・・ある意味、見る角度によって普段見ている物と全く違う形に瞬時に変化する得体のしれないものを、貴方は美味しそうに思えますか⁉

こんな扁な魚種は多くはないんで一般には知られてないだけの話で、実はギンカガミ一種だけではないのです。個性豊かな容姿は生態系における成功事例でもあるのですから。人の使っていた銀鏡は現在では色褪せても、自然界のギンカガミは自らの本質を磨き輝きを放ち続けているのです。
シマガツオ










シマガツオ
つい先日ブログ記事にしたシマガツオもそのひとつ。大いに側扁しているのです。

さらにさらに体色は銀の光沢ではありませんが、
ミナミハタンポ











ミナミハタンポ
ハタンポ科ハタンポ属のミナミハタンポも大いに側扁魚。しかも体表光沢は金属の銅よりも美しくも思えます。

これらは暖海の魚種、主たる天敵は遊泳力では殆どの魚種が逃げ切れない鰹・鮪類なのです。しかも、鰹・鮪類が最も嫌う潮通しが悪い海域や塩分濃度が変化する内湾にも侵入します。

これらの体色と光沢は生命の輝き、生きていればこそのもので死後鮮度が損なわれるとともに急速に変色していくのです。ですから、可食魚でありながら体長も10からせいぜい25cm程度の個体が主で流通での価値は雑魚か下等魚、漁獲後は流通にすら回らず漁師さんの食卓に上る魚たちなのです。

つまり人間にも天敵対策は十分に有効なのですね。

でも漁師さんが食べるくらい美味しい魚種でもあるんですね。料理するのも食すのも苦労はするんですが、側扁魚はその苦労の価値もある美味しい魚も多いのです。ご自身で釣られた時は試してみてはいかがでしょうか。

ぽんちゃん、画像提供ありがとうございました。そして、ぽんちゃんがギンカガミへ託した想い、少しは私も読み取れていたでしょうか。

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