土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

2017年04月

混群の中のウズラシギゴールデンウィークのシギ・チドリ編Ⅱ)
チドリやシギといった旅鳥たちの春飛来もピークを迎え、香南市の水田にはその混群があちらこちらで見られます。先日ご紹介したばかりのウズラシギが、今日はもっと美しく撮れました。
ウズラシギ














ウズラシギ夏羽

今の季節、香南市の田園で最も個体数が多いチドリ科の旅鳥がムナグロ属ムナグロ
Pluvialis fulva。10羽以上の群れを成しています。
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ムナグロの群れ

ムナグロは雌雄同型同色でありながら、いろんな換羽状態と成長段階の個体が群れをなしているので、慣れないととても同一種とは思えないのですが、ムナグロの群れをつぶさに見回すと他のチドリ科の旅鳥が混群している事が多いのです。
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トウネンとムナグロ

この日は、4月26日にウズラシギと一緒に行動していたトウネンがそのままムナグロの群れに入っていました。
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ウズラシギとムナグロ

しかも、先日は1羽だけだったウズラシギが今日は複数確認できます。混群していると互いの大きさが比較しやすく、大きさで種を判断する助けになります。因みにムナグロは全長24cm、ウズラシギが全長20cm、トウネンは全長15cm程度です。

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そして今日の主役のチドリ目シギ科オバシギ属の鶉鴫ウズラシギ。ウズラシギも雌雄同色で、種としての形態特徴は、夏羽において頭部から体上面は赤褐色味を帯び、黒褐色の縦斑が密にあるのです。特に頭頂は赤褐色が濃く遠方から見た時、赤茶色の帽子を被っているように見えるんですね。
ウズラシギ











ウズラシギには白いアイリングがあり、白い眉斑はぼんやりと不明瞭。背と翼には黒褐色の鱗模様。喉から下の体下面は白く、赤褐色味を帯びたV字型の縦斑があるんです。
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嘴は微妙に下に湾曲し、頭部とほぼ同じくらいの長さで、先が黒く、基部は肉色。足は緑黄色ですが、水田の泥で判り難く基部がその色であるのが辛うじて分かります。
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ウズラシギの幼羽は白い眉斑は明瞭で、上面は茶色の羽縁が多い。喉から胸、脇にかけては赤褐色で細かい黒褐色の縦斑がありV字斑はないのです。
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ムナグロ
水田のムナグロの群れ、その周りの隅々まで要観察なのです。


大型なチドリゴールデンウィークのシギ・チドリ編Ⅰ)
といってもチドリとしてそう見えただけの話です。コチドリよりもイカルチドリよりも明らかに大きいのです。どれくらいの大きさかと言えば、今の季節に水田の畦道をたくさん歩いているムクドリくらい大きいのです。
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これがその大きなチドリ。4月22日の16時頃、香南市岸本の水田に渡来していました。
大したことないじゃないの。なんて思っていますよね。でも、
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コチドリ
全長が約16cmのコチドリなら早苗に対しこれくらいの大きさですからチドリとしては大きいのです。
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灰色がかった茶色のような淡い体色に比し、目と嘴が真っ黒で艶々と輝いています。
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ということで、このチドリは大きさから判断して、オオチドリオオメダイチドリなんでしょうが、目が大きいチドリといってもチドリはどれも比較的、目はパッチリと大きく・・・
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ですから、食性による行動生態でオオチドリは陸上の節足動物を好む為、乾いた土壌の上にいることが多く、オオメダイチドリはカニが好物で索餌は水辺で行うという習性をもとに判断すると、
大目大千鳥オオメダイチドリCharadrius leschenaultii のようです。
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今日はこのオオメダイチドリを水田で目撃したんですが、元来オオメダイチドリメダイチドリと比べると、河口部に形成する干潟にいることが多いとか。

ということで、干潮時に香宗川の干潟を見に行くと、
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そこにいたのがこのチドリ。遠くて大きさも判断つかないのですが、
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香宗川の河口部、干潟にいたのはメダイチドリ?でしょうか。

凄いのは初鰹だけじゃない
毎年、お盆過ぎからが本格的な漁期となる三陸沖の鰹漁。その海域で水揚げされた鰹は東物ともトロ鰹とも呼ばれ、脂の乗りを特徴とする豊潤な旨さがたまらない特別な鰹なんです。が、ここ数年は漁獲量が減少傾向にあり、昨年は特に不漁だったと聞いています。
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ところが、今年の高知は本格的な初鰹のシーズンに入り、室戸沖を中心とする鰹の接岸が好調で水揚げ量は昨年の8倍くらいあると、嬉しい情報がニュースで流れています。
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しかも、高知近海で上がる鰹は新年からずっと、初鰹のイメージよりも遥かに脂がのっているのです。
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この日私が手に入れた鰹も、原魚で2kgほどの典型的な初鰹サイズ。でもご覧の様に適度に脂がのっており、もちもちした食感を楽しむことが出来ました。

春になると高知近海で上がるマグロ類も、あっさりとした味わいに変わります。そんな時期に脂ののった近海鰹が食べられるなんて、ホントに高知県民でよかったと心の底から思っています。

さて、普段の年はこの季節に脂ののった天然魚が食べたければ何を選ぶのか? というのが今日の主題なんですよ。私の場合、ある小型の青物を選びます。
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その魚がこちら。青物といっても高知では3月初めに産卵を終えたばかりのゴマサバではありません。アジなんです。
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マアジのお造り
それも出来ればマアジより、まもなく産卵期に入る肥えたアオアジマルアジ)がいいんですね。

そんなイチオシがアオアジなんですが、
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今日はちょっと違った選択をしてみました。柵取りした腹節、この魚を見て魚種名を当てられる方がいれば凄い方です。
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こちらは背節の柵取り、身の厚さと脂ののりは素晴らしいものです、勿論鮮度も。
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結構、平たい魚なんですよ。全長は40cm超、重さは1kg以上ありました。でも、このサイズはこの魚種としては最大級の大きさです。
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さて、魚種名がお判りになられたでしょうか?

田園の夏鳥たち
田園の水路にフジの花が咲く季節。
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春、田園に集うのは千鳥や鷸だけではないのです。この日は早朝から田園の上空を、画像には収まらないほどの多くの鷺たちが舞っていました。
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その多数の鷺たちは水田の思い思いの場所へ舞い降りていきます。
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この白鷺といわれる白い鷺の集団。周年高知で暮らす留鳥のダイサギとコサギに、この季節になると新たに2種類の鷺が合流します。つまり4種の白い鷺たちが、一堂に会してここに集っているのです。
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この鷺たちは人の営みが大好き。いつの季節も、どこにいても地域の人の傍らで暮らそうとしています。人からは少々鬱陶しがられる時もあるんですけどね。そんな白鷺たちの中に、一種だけ夏羽を纏うと羽毛が部分的に色づく種がいます。
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それが、このアマサギ。繁殖期の姿がこれなんです。
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アマサギの体長は50cm前後、アマサギより一足早く高知に戻っている夏鳥チュウサギ(体長 68cm
)よりも随分小さく見えます。
アマサギ












この美しく輝く繁殖羽を纏ったアマサギも未だその準備は途上。
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嘴も脚も目の先までもが、もっと色づくんですよ。

白鷺とは呼ばれないアオサギ。
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こちらは目先の色合いがMAXに達しています。
田園の鷺たちからも、しばらく目が離せませんね。

トウネンウズラシギ
香南市香我美町、田園に朝が来ました。
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朝日に輝く煌びやかな水面。そこにいたのは、田植えを待つ水田で索餌する小型のシギたち。

一説によると多くの旅鳥たちは、上空から見た水田群を生態系豊かな湿地と錯覚して舞い降りてくるとか。でも、確かに人によって管理された水田にも、豊かな生態系は存在するのです。
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三羽のシギ科渡り鳥は小さい2種と別種の一羽の混群です。
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【コチドリ】
小さい方のシギ科の旅鳥は近くの水田で見られた、体長16㎝ほどのコチドリよりも小さいくらい。
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ですから、その旅鳥の名前は今年生まれた幼鳥の如くとの意で、付けられた和名が当年トウネン
Calidris ruficollis。トウネンは、チドリ目シギ科オバシギ属に分類されています。
ウズラシギ












トウネンの全長は体長15cmほどとスズメくらいです。
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ホウロクシギ
今年、この場所で私が最も早く目撃したのが、広域を季節移動するシギ科のなかで日本へ渡来する最大種の
ホウロクシギ。トウネンはその嘴の長さよりもずっと小さいシギ科の渡り鳥なんです。
トウネン












こんなに小さな身体でトウネンは、ホウロクシギと同じ地球規模の渡りを行うのです。

でもトウネンは、日本に渡来してくるシギ科の最小種ではありません。最も小さな種はトウネンと同属の
雲雀鴫ヒバリシギCalidris subminuta。その全長は、トウネンより僅かに小さく14cmほど。

トウネンとヒバリシギは混群する様子をよく目撃されています。
でも今日、二羽のトウネンと一緒に行動していたのは、やはり同属の
鶉鴫ウズラシギCalidris acuminataのようです。因みにウズラシギの全長は概ね20cmほど。何れもが小さく可愛いシギたちです。

浜辺や田園で見かけたら、優しく旅の疲れを労ってやってくださいね。

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