土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

2019年05月

妻の里山に現れたクワガタムシはレッドアイ
妻の里山で5月中旬に見つけた樹液が溢れ出しているタブノキ。5月21日そこにクワガタムシが現れて以来、この樹でクワガタムシを見なかったことは一度もありません。というか一週間以上前に見たコクワガタの雌雄はペアとなって居着いてしまった様です。
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この日は樹の下の方へ降りてきて蜜場で♂が♀をがっちりとガードしています。

それもその筈で、上の方からは別の♂もこの♀に興味を示している様。
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でもこの♂では、先にいた♂には太刀打ちできないみたい。ここには居着けない個体です。

前からいる比較的大きなコクワガタの♂が、この日は近くまで降りてきていたので、改めて見て気付いたのですが、
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この個体、レッドアイなのです。

でも♀が希少個体のレッドアイでなければ、交配しても次世代は残念ながら普通個体。そしてこの♀はいつも樹皮に顔を埋めているので眼が見えません。
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それでも、この希少個体の特徴が自然環境の中で次世代へ反映することは先ずありません。ですから希少個体なのです。もっと近くで見てみたい個体ではありますが・・・

騙し(ダマシ)に擬き(モドキ)に偽(ニセ)
何でもありなのか動物界‼ でもそれは人間が勝手に用いた動物の和名、汚名を着せられた者たちはとても不名誉な気持ちなんでしょうね。
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里山の雑木林の中に潜む、見るからに怪しそうなこの甲虫もそんな不名誉な虫のひとつなのです。

この昆虫はゴミムシダマシ科の一種、ユミアシオオゴミムシダマシ。3cm足らずの甲虫ですが、それでも一般のゴミムシ類よりは大きいのです。
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ユミアシと言われるのは、前あしの腿節(たいせつ)よりも長い脛節(けいせつ)がみごとに弓状に反っているから。早く言えば内反膝なのです。そんな甲虫は特に珍しくもないのですが、ユミアシオオゴミムシダマシのそれは細く長い美しい曲線なので、特徴として名に値するのです。
ユミアシゴミムシダマシ












ユミアシオオゴミムシダマシ

クワガタムシの飼育材たる朽木を自然環境下から採取してくると、キマワリ同様に飼育ケースに成虫が湧いていることがあります。
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キマワリ

勿論、実際には湧き出る筈もなく朽ち木に幼虫が潜んでいただけなんですが。成虫も幼虫も温厚で他の幼虫を駆逐することのない昆虫ですから、飼育ケースに出現しても慌てる事はないんですよ。

さて、
ハチモドキハナアブ










先日blog記事にすたばかりの、ハチモドキハナアブは擬き(モドキ)の一種。

さらに、
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この海水から汽水域に生息するクロホシフエダイ(若魚)には、酷似したニセクロホシフエダイという偽(ニセ)者⁈がいるんですよ。

ダマシにモドキにニセ、語呂が良い名前に仕上がっていれば命名者の誉ですよね。

令和元年初夏初めての沢
今年の初夏は季節の蜻蛉を見に行くことを忘れていました。私の季節の愉しみ方は、その季節、最も輝いて私の心に染み入る場所を自らの足で探し行ってみる事。それとともに、出来ればその輝く季節の裏側がどのようにして、そのクライマックスに導かれていくのかを自身の感性で感じてみたいと思っています。

当然新しい発見を求めて初めての場所へも行ってみたいのですが、一年を通じて行くことが出来るいつもの近場も、定期的に数多く訪れようと思っています。そして景色や風景は生を感じてこそ輝くものだと思っています。
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例えば初夏の沢での輝く生は、昆虫の中での高次消費者たる蜻蛉。その蜻蛉の中での捕食者次列を沢という環境で制限を設け観ることが興味深いのです。といっても、沢蜻蛉の全てを見ることではなく、それ以上上流のない場所で生まれ育ち次世代へ移行していく蜻蛉たちの生活環の見えない部分は想像しながら、最も輝いている季節の中での活動を観て楽しんでいるのです。

ですから、源流部直下のこの沢はとっても魅力的で、季節に輝く場所のひとつでもあります。これより先を産卵域とする蜻蛉は非常に限られてきます。

そんな沢の初夏蜻蛉といえばやはり早苗蜻蛉たちでしょうか。この沢では初夏には二種類の早苗蜻蛉が活動し、その二種間でも食物連鎖の次列階が確立しているのです。
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ダビドサナエ
初夏に限ってこの沢の早苗蜻蛉に限って言うと、下位がダビドザナエで上位がヤマサナエ。そのほかに、少数のヤマサナエに酷似したキイロサナエも現れます。
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ヤマサナエ
そして、この沢のキイロサナエ⁈には不思議な紋の個体もいるのです。そして季節が進み6月になると早苗蜻蛉類では頂点に立つ捕食者、コオニヤンマも現れます。
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キイロサナエ⁈】
初夏は、ヤマサナエ以上の捕食能力を持つ蜻蛉は多くはありませんが、偶にこの沢に飛んで来る、早苗蜻蛉ではないクロスジギンヤンマコヤマトンボが数少ない上位捕食者。
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ヤマサナエに捕食されるダビドサナエ
オニヤンマが現れるのはまだ先の季節で、同時に現れるコシボソヤンマ黄昏ヤンマ。季節ではなく、活動時間帯を分けることで競合を避けるのです。
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コガネグモに捕食されたヤマサナエ
今年もなんとかこの沢で、令和元年初夏の沢蜻蛉の活動を見ることができました。
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初夏の沢に来たコヤマトンボ


今まで何度かブログ記事にしたことがある、双翅目ガガンボ科に属する昆虫のガガンボ。その特徴は多くの種において脚が極めて長く、蚊と比べて大型。見つけた場合には比較的容易に捕獲できても、人間の暮らしには利・害ともに少なく、命尽きるとすぐに自己分解するようにバラバラ死体化するためか専門研究者も多くはない様で、同定が非常に困難な昆虫群とされています。

そのガガンボの英名がCrane flyなんですね。完全変態昆虫で、幼虫は湿った土壌中や水中で生活。水田に生息するものは稲の根に害を及ぼす種もあるんだとか。
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クレーン 起重機塔
このガガンボがクレーン フライと呼ばれる理由は、fly と呼ばれる昆虫同士の比較にあるのです。
flyとは、広義には翅を持って飛ぶ渓流魚の口に入る様な小虫。中でも双翅目を指すのです。その蠅等を主とする双翅目の中でもガガンボの場合は、体形がよく似た蚊と比較して大型で脚が更に長いことからそう呼ぶ(Crane fly)国もあるのです。
帝大蚊(ミカドガガンボ)








日本最大級のガガンボ ミカドガガンボ
画像は大きさ4cm近く、開帳は実に8cm強にも及ぶ日本最大級の大型ガガンボ。

ガガンボは漢字で大蚊と書き、名前由来は蚊母なのです。
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ミスジガガンボ
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ところが全てのカカンボがミカドガガンボに準じる大きさでもなく、5mm位のガガンボもいれば鮮やかな光沢を発する種も存在します。
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ヒトスジシマカ
画像のミスジガガンボなどは、まるで大型の藪蚊。白と黒のゼブラ模様が藪蚊といわれるシマカ類を思わせるガガンボの一種です。
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この上画像のガガンボ、大きさは3cm程あり、足は良く目立つ白黒のゼブラ模様。その長さはザトウムシを彷彿とさせる、まさにクレーン フライと呼ぶにふさわしい個体です。
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そしてこのガガンボ、私は初めて見るタイプで種も分からない個体。多くのガガンボがそうである場合も珍しくない、ガガンボは初めから同定が難しい双翅目だと観念してしまっているのです。

ガザミグモの特徴豊かな腹部
ガザミグモ











カニグモ類という徘徊性の蜘蛛がいます。得意技は植物の花や葉に身を潜めての待ち伏せ捕食。その格好が身構えた時の蟹に似る為に付いた名前は蟹蜘蛛。今日はそのカニグモ科の記事です。
ガザミグモ










ガザミグモ♀
本来は蜘蛛も蟹も同じ節足動物門。

でも、グルメが好むのは勿論カニで、中世の武士が憧れるのは、概ね気持ち悪いクモやムカデといった、勝ち虫とも呼ばれる陸上の節足動物たちなんですね。それは歩き方の違いから理想的な生き方へと想像を膨らます様で、クモやムカデは例え物陰に隠れたとしても前進あるのみ。対してカニは前を向きながら横ばっかり歩いているのですから。

更に学術的分類ではクモは鋏角亜門、カニは甲殻亜門と分岐していきます。ところが分岐して互いに新天地を求め、違う世界で環境順応して尚、互いは常に比較される様で陸上、特に植物の上で活躍しながら蟹に喩えられる変な蜘蛛がいるんです。
タイワンガザミ











ガザミ類の一種 タイワンガザミ♂ むろと廃校水族館にて
しかも今日ご紹介するカニグモはカニの中でも更に細分化されたワタリガニ科ガザミ属の蝤蛑ガザミ)に喩えられている蜘蛛なのです。カニ類において遊泳力に優れるワタロガニ科は、渡りという徘徊にも似た行為で広く移動します。
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片や造網巣を設けず徘徊といわれる移動により索餌活動を行う徘徊性クモ類のなかで、特に待ち伏せ捕食に特化して進化を果たしたクモ類がカニグモ科の各クモ種たちなのです。
アズチグモワカバグモ







左:アズチグモ 右:ワカバグモ
以前ご紹介した植物の花色に隠蔽擬態したアズチグモや、葉色に合わせ身を隠すワカバグモたちもカニグモ科の1属のクモです。
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その特徴は、鎌を振りかざすような前2対の発達した脚。この4脚でがっしりと獲物を鋏み込む様に捕獲し牙から毒液を注入し自身より巨大な昆虫類を捕食するのです。
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ところがカニグモ科のガザミグモの場合は、人から見ると特に花にも葉にも隠蔽しようとする意図が感じられず、深く茂った葉の中に埋もれ捕食昆虫を待ち伏せしています。
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ですから摂餌機会は圧倒的に前記のカニグモたちより少ないのでしょうが、その少ないチャンスでの精度を高めるために捕獲脚は非常に進化し、後部2対の脚とは全く異なる強靭な造りとなっているのです。
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孤高のハンター揃いのクモたちの中で、カニグモたちは標的をより確実に仕留める為に、生息環境に融け込みますが、ガザミグモは少し異色で多くの徘徊性クモの様によく動き回る姿も目にします。カザミグモは待ち伏せだけを捕食手段とせず、より柔軟に狩りの手段を考えるハイブリッドなカニグモ類なのかも。

最後に・・・

蜘蛛にカニグモ科がいる様に、蟹にもクモガニ科が存在するんです。
タカアシガニ












クモガニ科タカアシガニ属の高脚蟹タカアシガニ
私のブログに何度も登場するタカアシガニもその一種なんですよ。

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