時節柄女王です‼
以前、真冬に椿の花で蜜を吸う姿をご紹介したクロスズメバチ。その時は、限られた角度しか見えなくて、種の特定ができませんでした。
※クロスズメバチの仲間も危険度の高い狩り蜂たちです。もし、自然界で遭遇した場合は十分にご注意ください。
ところが今日は、芽吹いて間もない紫陽花の葉でじっとしている、冬眠明けのクロスズメバチを居着けました。
この季節ですから、この個体も女王です。
基本的には働き蜂よりも攻撃性が低いとされる女王。その理由は、これから単独で初期の営巣を行い産卵し、みずからのコロニーを形成して秋には次世代の女王を世に送り出すのです。
その使命を今は自らが背負っているので、争そい事は極力行わず身体にダメージを受けるリスク回避をするのです。でも刺す時は刺しますからね、凶暴なスズメバチの仲間なのですから。
今日は正面へ回り、種を確かめてみます。
ここは、標高600mほどの山間で、この日は気温が低く、大人しくしていかしたので・・・ この角度でもう種類は分かります。というか、標高にある山間部で見つけたんで、初めから想像はできていたんですが。
【シダクロスズメバチ】
ピンクの丸の部分が酷似するクロスズメバチとシダクロスズメバチを識別する紋様部位特徴となります。
複眼下内側の黄色紋がこの様に強く湾曲していて、頭盾中央の黒帯が下縁まで貫いているのはシダクロスズメバチ。本種は、クロスズメバチより若干ながら山地性であることも知られています。
コメント
コメント一覧 (17)
以前、旬の鰹様がスズメバチを昼から早朝にかけて調査されていた記事がありました。
実体験からなる美文と美麗な画像で大変すばらしい記事だと感じました。
私も夜の山でスズメバチ類の威嚇や攻撃を受けたことが数知れずあるので、生唾ものというか、錯覚ですが羽音と体当たりしてくる感覚が再現されながら読ませていただきました。多分、今年もドキッとする事があるでしょう。エサが溢れている場所に自ら入って行くわけですから。
用心します。
スズメバチの仲間の危険性は、わが国に生息する昆虫に限らす、動物としても最大級の危害件数が毎年記録に残ります。単に治療で終わるのではなく、犠牲者が出ない年はありません。
その危険性の最大要因が遭遇率で、複数の危険種が普通に人の生活圏と同じ場所で活動しているからですね。つまり、都市部であっても、完全に接触を回避することが出来ないと考えるべき昆虫なのです。
ところが一方では、生態系においては重要な働きがな解明されており、地域の生物相の安定化に大きな役割を担っています。
そんなスズメバチ類の屯する場所に、カブ子さんや私は幼少の頃から率先して侵入していきましたよね。
雑木林のクヌギの古木の洞に、どでかいヒラタクワガタがいるのに、周囲をスズメナチががっちり固めていて、採集できず悔しい想いをしたことが何度あったのか・・・
今の時代的に考えれば、この上なく危ない遊びを夏中普通に続けていました。
そこで、得たものは何かと答えられなくても、自然界の仕組みを考える題材は数多く与えてもらえましたよね。今でも、そんなスズメバチたちを見たら、場所や季節でその地域の生物環境が頭の中に満ち溢れてきます。
スズメバチは人を自身の餌とは認識していないのは明確で、敵と認識させるか否かが危険性を増大させます。こちらにその意思があるのか無いのかは問題ではなく、スズメバチの判断なのです。
でも、時にはこちらもスズメバチたちを敵とみなし駆除しなければ、今までの生活が維持できないケースに直面します。
スズメバチたちの生活環境も変化しているとともに、自身の生物としての勢力拡散意識も働き、人とのせめぎ合いは無くなることは無いのでしょう。互いに互いを知って、危害を軽減していくのが最良の方法なのかも。
あまり、人間が住んでいるところには、いないんでしょうか?
それに女王様、単独でいるんですな。
蜂や蟻の仲間は全ての種ではないものの、女王と人が呼ぶ特別なメスを中心とした組織による社会生活を行い、生態系の中で活躍することで地球環境維持に貢献することで、生物の使命においても成功を収めています。
そしてそんな昆虫の一部は、人間と共生関係を持つことにより、棲み処を提供されたり、天敵の危害を軽減してもらったり。そしれ、人の栽培する農作物の結実を手助けしたり、蜜を提供したりと。
鯖の干物が大好きな主婦さんがイメージした女王とは、そんな花蜂の一種ミツバチの事なんでしょうね。
同じ社会性を持ったスズメバチ等の狩り蜂は、たった1匹のメスが前世代から託された全てを担い、毎年春に単身で組織づくりを1から始め、晩秋には自らの身体も自らの創った組織も消滅し、あるべき個体数の次世代のメス(女王候補)とオス蜂を自然界に放出できれば、その女王は自らが担った責務を全うしきったのです。
そんなスズメバチの女王は、形だけいうと夏に多く見られる働き蜂のそれと変わらないんですよ。最初は女王自らが働き蜂の職務も代行しなければなりませんから。
ただ、普通のメス蜂(働き蜂)にはない体力と、昨年末にオスからもらった精子を体内に保管しているのです。そんなスズメバチの女王は明らかに他の働き蜂より大柄です。
シダクロスズメバチは、やや山間部に棲み分け傾向がありますがクロスズメバチは、椿の花の咲く季節には庭にいても不思議ではありません。
女王といえど普通イメージするスズメバチより小型なので、仮に目撃してもスズメバチの一種と認識しない人が多いのかも。
蜂の与える危険度は、黄色に黒縞という警戒色のイメージが如何に強いかが伺えますね。
花蜂たるミツバチと狩り蜂たるスズメナチ類の生活環は、同じ社会性昆虫でも違っている部分も多いのです。ミツバチの働き蜂は越冬能力を持っています。
女王の巣立ちたる分蜂は人との共生関係のなかで、人に見守られて更新される場合も多く、自然下で野生的にそれを行う能力をミツバチは保有しています。人が作るミツバチの巣箱は、在来湯のニホンミツバチとhttp://blog.livedoor.jp/tosakatsuo/archives/27974655.html
外来種のセイヨウミツバチ
http://blog.livedoor.jp/tosakatsuo/archives/11549845.html
とはかたちも違って、それぞれの住みやすさの追求もしているんですよ。
養蜂家にとって、分蜂と既存巣の保全は重要な要素です。
ミツバチは、分蜂も組織的に行い、女王の寿命は長くそのなかで唯一、複数年組織の中心的役割を担い続けます。
最近は地球外生命の探査技術が日進月歩で、これはいよいよ見つかるのかもと思わされるほどの成果が出つつありますが、恐らく地球程に生命が進化するには地球並みに生命がひしめき合い、過酷な生存競争で拮抗状態に陥るほどでなければ無理でしょう。そう思うとこの美しい自然のここに至るまでの歩みの厳しさや、変わらず待つこの先の険しさを思わずにはおれません。
地域の生態系はそんな微妙な関係を数多の生物が、気候変動の中でバランスを保つために必死に生きる事で維持されています。
そんな中で、その変動に対し最も余裕をもって営みを行えるのが人間で、その余裕の使い方を生態系の一員として逸脱すれば、その報いは間違いなく、命ある人間自身にも影響を与えることになるのは紛れもない事実です。
今、存在する在来スズメバチ種を重大な危険生物として無条件に駆除し続けることによって、バランスを失う生態系において、次なる外来のスズメバチ種はもう日本のすぐ近くまで勢力拡大を果たしている事は、情報公開された真実なのですから。
怖くても急な動きを起こさず、ゆっくりと後じさりをして逃げたものでした。
最近は、渓流釣りもすっかりご無沙汰です。
昆虫は複眼でも、目と目が合うと複眼の中に瞳が現れ明確な意思を語りかけてきます。多くの人はそれを錯覚というのでしょうが、意思疎通は行えるのです、間違いなく。
私も、少なくても昆虫たちを別世界の生き物だとは思っていませんから。
突然のご連絡失礼いたします。
ウェブサイト『ハチの知恵袋』を運営しております、古川と申します。
『ハチの知恵袋』では、日本一わかりやすいハチのお悩み解決サイトを目指して情報を集めております。
この度はぜひ土佐料理 鰹様にお力を貸していただきたく、ご連絡させていただきました。
現在、サイト内で掲載する「シダクロスズメバチ 」の画像を探しており、こちらのページを拝見いたしました。
撮影が困難であったと思うのですが、シダクロスズメバチの全体像が分かる貴重な写真だと感じました。こちらのページ上から2番目の画像をぜひ当サイトで紹介させていただけないかと思っております。
また、「ルリモンハナバチ」に関する投稿や「ヨツスジトラカミキリとトラフカミキリ」の投稿を拝見し、私自身とても勉強させていただきました。ありがとうございます。
以下が掲載させていただきたい記事のURLとなっております。ご覧いただけますと幸いです。
https://hachi-chie.com/suzumebachi-type/ (スズメバチの種類を紹介する記事)
https://hachi-chie.com/interest/hachi-type/ (ハチの種類を紹介する記事)
もし記事内での掲載を許可いただけた場合は、引用元として土佐料理 鰹様のサイトURLを記載させていただきます。
画像の掲載が完了いたしましたら、改めてご連絡いたします。
突然のメッセージで本当に恐縮です。
よろしければ、掲載の可否をご連絡いただけますと幸いです。
何卒宜しくお願いいたします。
(『ハチの知恵袋』 古川)
https://hachi-chie.com/
ご丁寧なご連絡有難うございます。どうぞお使いになってくださいませ。この「シダクロスズメバチ 」は冬眠明けの女王です。未だ気温の低い高地で撮影したもので、活性が低く安心して接写できました。
人は狩り蜂たちと上手に付き合う方法も模索すべきだとは思っています。農業上は非常に重要な益虫でもありますから。
迅速なご連絡、誠にありがとうございます。
また、掲載の許可をいただきまして大変嬉しく思っております。
お心遣いに感謝申し上げます。
難易度の高い接写、ここまで綺麗に撮影されている写真は滅多に拝見できません。大切に紹介させていただきます。
記事に追加させていただきましたら、改めてこちらのコメントにてご連絡させていただきます。
仰る通りですね…蜂たちから受けている恩恵も大きいものです。益虫としての側面、そして共存する視点も忘れずに活動してまいります。
この度は、ご協力くださり本当にありがとうございます。
お世話になっております。
掲載許可をいただきましたクロスズメバチの画像を、記事内で紹介させていただきました。
https://hachi-chie.com/interest/suzumebachi-type/
(→「クロスズメバチ属のシダクロスズメバチ 」として紹介)
https://hachi-chie.com/interest/hachi-type/
(→「クロスズメバチ属」のスズメバチとして紹介)
ご確認いただけますと幸いです。
土佐料理 鰹様のお陰で、より読者に伝わりやすい記事にすることができました。
『土佐料理 旬の鰹がゆく!』様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。この度はご協力くださり、誠にありがとうございます。
ご丁寧なご報告とお取り扱いに感謝いたします。これを機会に、高知発の蜂の取材も積極的に行っていきます。