プラチナサツキマス
渓流釣りをライフスタイルの源に、河川での様々な漁を経験した人にとって、鱒料理は少なからず憧れを持つものだと思います。
500年の歴史を持つ、西洋由来のフライフィッシュング。自前の擬餌針フライを優雅に操り、釣り上げるのは様々な鱒。それをロッジで洋食にあしらえ味わう至福の喜び。
それは東洋に暮らす我々日本人にとって、田舎の奥山で味わえる贅沢な西洋の薫り。スペシャリティな時間に浸りきれる、どこまでも非日常の西洋気分です。
フライフィッシャーが憧れる鱒料理
鱒(マス)類の解釈は広く、川で生まれ降海後に一定期間、海洋を航海する様に広域移動し再び産卵の為に母なる河川へ遡上するサケ科魚種の中にも鱒(マス)と呼ばれる魚種は少なくありません。
食材調達が益々グローバル化する中、決して境界が厳密でない鮭サケと鱒マスは国により区分方法が一律でなく、日本では鮭と呼ばれる魚が他国では鱒であることも少なくありません。
昭和時代、高知県人の私が鱒としてイメージしていたのは管理釣り場や、最も一般的に食材流通していた北アメリカ原産の虹鱒ニジマスOncorhynchus mykiss。
ニジマスの刺身
ニジマスは、山間部の川魚料理店でカワマス(川の鱒)として提供されている場合もあるのですが、実際にはカワマスの和名を持つ北米原産のイワナ属の魚種ブルックトラウト(小川の鱒)Salvelinus fontinalisが和名で言うカワマスの真の姿です。
そのカワマスは1902年日本に移入されて以降、本州中部以北の山間河川源流部に見られる様になっています。
東日本の源流域に見るイワナとヤマメ
外来の複数種は日本在来のサケ科魚種とも交配し現在では環境問題として認識されていますが、比較的高水温耐性を持つニジマスとは異なり多くが冷水域生息の魚種である事が、自然界のシールドとして作用し、四国を始め西日本各河川には定着し難いのです。
生活環の変更と餌で劇的に変化する鱒の食材価値
さて、近年積極的に挑戦が始まった鱒類の海水養殖。それには明確な目的とそれに対する成果が表れているのです。
例えば、養殖が比較的簡単なことでいち早く養殖が始まった外来鱒ニジマス。そこにも淡水養殖のみならず海での養殖が実用化しています。海水域で養殖されたニジマスは、トラウトサーモンの名前で流通することが多く、生産各地ではブランド化を目指し特別なネーミングが考案されてきました。
料理ジャンルを問わず今ご当地サーモンは大人気
そのニジマスは近年、四国でも海水域で養殖され、それにより食材品質も向上すると評判になっています。
それらは流通量も安定し、量販店の鮮魚コーナーでも販売されるようになってきました。
ご覧のように腹身には相当の脂がのる。これこそが海水養殖の特徴でもあるのです。ニジマスにも降海と陸封2型が存在し、これこそが鱒であるという印象なのです。
前述のように食材調達のグローバル化によって、近年流通量が飛躍的に増加したのが、北大西洋沿岸諸国が原産のタイセイヨウサケSalmo salar。タイセイヨウサケにも降海型と陸封型の2型が存在します。
河岸で流通するタイセイヨウサケ
タイセイヨウサケ(降海型)の身質
国際的レベルでタイセイヨウサケが流通しているのもまた養殖技術の向上によるもの。日本への輸出量は北欧からが種で、ヨーロッパで最初に海で養殖された魚がこのタイセイヨウサケなんです。
鱒を管理が容易な淡水ではなく、海水でわざわざ養殖する理由。そこには食材活用するにあたり重要なアドバンテージが存在するのです。そしてそれは、多くの人々がタイセイヨウサケを味わったことのある今、体感できていますよね。
輸入鱒とは食材価値において一線を画す在来種鱒
私たち西日本に暮らす者からしての鱒のイメージ。真っ先に頭に浮かぶのは桜鱒(サクラマス)ncorhynchus masouその陸封型がヤマメです。
サクラマスには全国に広く名を馳せる魅力的な亜種、琵琶鱒ビワマスOncorhynchus masou rhodurusが存在します。降海ではなく淡水の琵琶湖での回遊に順応した鱒。長い進化の歴史によって100%の海水では生活環を営むことが出来なくなった特別な日本固有の鱒なのです。
そんなビワマスは京料理には欠かせない鱒。
京都の奥座敷、貴船の夏を楽しむ川床料理の中、ビワマスは眩いまでの個性を発揮していました。
どうです、夏の川床料理の一重を独占するカワマスの圧倒的な存在感。
京料理の中でビワマスは心に残る味わい深い食材でした。
しかし、ビワマスは当然の事ながら、その基種たるサクラマスも四国には自然分布していません。高知に暮らす私のイメージでは地の鱒はサツキマスOncorhynchus masou ishikawaeでその陸封型がアマゴなのです。
仁淀川ダム上の支流に見るアマゴ幼魚(明瞭なパーマーク)
物部川ダム上の陸封型サツキマスであるアマゴ(婚姻色発色)
降海型のサツキマス。その天然個体たる河川のネイティブサツキマスは私たちの少年時代には、それなりに河川中・下流域で見る事が出来ました。それらは軒並み30~35㎝と型が揃い、ダム上の渓谷に生息するそれとは全く違う魚でした。
源流域成熟アマゴの身色
総じて降海する鱒の場合、河川残留型や陸封型に見られるパーマークは非常に不明瞭か消失してしまいサケのように銀化変態(スモルト化)します。
それは環境内での成長度の差異と無縁ではなく、やがて成長による身色変化は白身魚とは思えない様なオレンジ色に色づいているのです。そして前記の様に陸封型と比べ大きく成長し時には40㎝を越え全体的に厚みを増し、両型が混在する河川でも外的に見分けはできます。
そしてもっと明確に違いが分かるのが食味。淡水魚にはないまったりとした食感、豊潤な食味は名だたる海の高級魚を彷彿させる超特別な魚種です。
天然サツキマスを激減させる要因
サツキマスは現在、資源量が激減しています。その要因は嘗てサツキマスが遡上し資源循環をしていた多くの河川において、川と海との分断が急速進んだことにあります。河川のダムによる治水管理、そして地球温暖化による沿岸部の海水温上昇もその一因と考えられています。
さらに近年の放流による河川のアマゴの資源保全の中で、養殖池から河川への放流時期について一石を投じる研究発表もありました。
これは吉野川水系で7月下旬、釣りによって採捕したアマゴ3匹の画像です。
資源由来は養殖場からの放流確率の高いアマゴ、大きさから判断して昨年当歳魚で放流され、河川で年を越した2歳魚であろうと思います。
パーマークの消失が成長によって生じる事は明らかです。しかし2歳にして未だ完全にスモルト化している個体はいません。中央の個体も体形や尾鰭の鮮やかな色合いしてそれではないのです。
養殖魚は容易く摂餌できる環境で育ち、自然環境へ放流された当初は明らかに本来の成長は見込めません。海と分断されていない河川環境の中で、降海型と河川残留型の種としての棲み分けが、行われるのは当歳魚の段階でスモルト化した個体が海へ降り、パーマークが残存していれば河川残留すると研究発表されたのです。
しかも当歳魚でスモルト化する放流個体は0.3%程度だとも。河川でのサツキマスの両側回遊は、サツキマスの本来あるべき種の多様性とは、現在程遠い状況にあるのです。
ですから、サツキマスの海水養殖は様々な観点から将来に向けても非常に意義深いものであると称賛しています。
そんな近頃は食す機会が激減し、幻の魚と化したサツキマスの養殖が採算化し、流通が始まったと新聞やテレビが2021年秋、全国規模で情報発信されました。
旧高知県栽培漁業センター室戸支所にある水槽で兵庫県に本社がある赤穂化成株式会社さんがブランド名『プラチナサツキマス』として施設内養殖したのです。
それが食べられる施設は高知を代表する老舗旅館『城西館』と高知県東部の大人気観光拠点『北川村モネの庭マルモッタン』。プラチナサツキマスを食したくて、城西館の料理が提供される特別列車、志国土佐 時代の夜明けのものがたりの煌海の抄:ひがしこうちの彩り御前
そのお重を心ゆくまで楽しんだのですが、今回はその中にプラチナサツキマスは使われていませんでした。次回に期待です。
そしてこの列車の終着駅、奈半利駅から車で10分足らずの北川村モネの庭マルモッタンのレストランで初プラチナサツキマスを妻といただくことに。
室戸海洋深層水で育てたプラチナサツキマスのソテー
(カフェ モネの庭)
2種類のソースはトマトとオニオン、身の大きさを見れば成長度は容易に判断できると思います。ボリューム感はまさに鱒。
オレンジ色の身色も鱒に相応しい色づきです。私はトマトソースでいただくプラチナサツキマスソテーの味わいに魅了されました。
味わいも希少価値もプラチナ級‼
そんなプラチナサツキマスのソテーをモネの食卓を再現した洋皿カラーでいただく至福の味わい。三顧の礼を尽くすことでやっとプラチナサツキマスに辿り着くことができました。
概して日本の在来鱒は降海後に、鮭でイメージする様な広海域を移動することはなく、沿岸部に留まるとされています。そういう意味では深海200mから清浄性と低温の海洋深層水をくみ上げ限られた水槽スペースでサツキマスをストレスなく養殖する事は十分可能だったと考えられます。
生産量に無理をせず、提供先を熟考したことも生産者として素晴らしい選択だったのでしょう。次回は城西館の提供する高知県東部を代表する食材として、日本食ならではのプラチナサツキマスを心ゆくまで味わってみたいと熱望しています。
追記
実はこの3週間後、河川に遡上したサツキマスを2匹入手しました。
サツキマス 姿焼きで盛り付けると物凄い迫力‼
詳細は改めて記事にします。
渓流釣りをライフスタイルの源に、河川での様々な漁を経験した人にとって、鱒料理は少なからず憧れを持つものだと思います。
500年の歴史を持つ、西洋由来のフライフィッシュング。自前の擬餌針フライを優雅に操り、釣り上げるのは様々な鱒。それをロッジで洋食にあしらえ味わう至福の喜び。
それは東洋に暮らす我々日本人にとって、田舎の奥山で味わえる贅沢な西洋の薫り。スペシャリティな時間に浸りきれる、どこまでも非日常の西洋気分です。
フライフィッシャーが憧れる鱒料理
鱒(マス)類の解釈は広く、川で生まれ降海後に一定期間、海洋を航海する様に広域移動し再び産卵の為に母なる河川へ遡上するサケ科魚種の中にも鱒(マス)と呼ばれる魚種は少なくありません。
食材調達が益々グローバル化する中、決して境界が厳密でない鮭サケと鱒マスは国により区分方法が一律でなく、日本では鮭と呼ばれる魚が他国では鱒であることも少なくありません。
昭和時代、高知県人の私が鱒としてイメージしていたのは管理釣り場や、最も一般的に食材流通していた北アメリカ原産の虹鱒ニジマスOncorhynchus mykiss。
ニジマスの刺身
ニジマスは、山間部の川魚料理店でカワマス(川の鱒)として提供されている場合もあるのですが、実際にはカワマスの和名を持つ北米原産のイワナ属の魚種ブルックトラウト(小川の鱒)Salvelinus fontinalisが和名で言うカワマスの真の姿です。
そのカワマスは1902年日本に移入されて以降、本州中部以北の山間河川源流部に見られる様になっています。
東日本の源流域に見るイワナとヤマメ
外来の複数種は日本在来のサケ科魚種とも交配し現在では環境問題として認識されていますが、比較的高水温耐性を持つニジマスとは異なり多くが冷水域生息の魚種である事が、自然界のシールドとして作用し、四国を始め西日本各河川には定着し難いのです。
生活環の変更と餌で劇的に変化する鱒の食材価値
さて、近年積極的に挑戦が始まった鱒類の海水養殖。それには明確な目的とそれに対する成果が表れているのです。
例えば、養殖が比較的簡単なことでいち早く養殖が始まった外来鱒ニジマス。そこにも淡水養殖のみならず海での養殖が実用化しています。海水域で養殖されたニジマスは、トラウトサーモンの名前で流通することが多く、生産各地ではブランド化を目指し特別なネーミングが考案されてきました。
料理ジャンルを問わず今ご当地サーモンは大人気
そのニジマスは近年、四国でも海水域で養殖され、それにより食材品質も向上すると評判になっています。
それらは流通量も安定し、量販店の鮮魚コーナーでも販売されるようになってきました。
ご覧のように腹身には相当の脂がのる。これこそが海水養殖の特徴でもあるのです。ニジマスにも降海と陸封2型が存在し、これこそが鱒であるという印象なのです。
前述のように食材調達のグローバル化によって、近年流通量が飛躍的に増加したのが、北大西洋沿岸諸国が原産のタイセイヨウサケSalmo salar。タイセイヨウサケにも降海型と陸封型の2型が存在します。
河岸で流通するタイセイヨウサケ
タイセイヨウサケ(降海型)の身質
国際的レベルでタイセイヨウサケが流通しているのもまた養殖技術の向上によるもの。日本への輸出量は北欧からが種で、ヨーロッパで最初に海で養殖された魚がこのタイセイヨウサケなんです。
鱒を管理が容易な淡水ではなく、海水でわざわざ養殖する理由。そこには食材活用するにあたり重要なアドバンテージが存在するのです。そしてそれは、多くの人々がタイセイヨウサケを味わったことのある今、体感できていますよね。
輸入鱒とは食材価値において一線を画す在来種鱒
私たち西日本に暮らす者からしての鱒のイメージ。真っ先に頭に浮かぶのは桜鱒(サクラマス)ncorhynchus masouその陸封型がヤマメです。
サクラマスには全国に広く名を馳せる魅力的な亜種、琵琶鱒ビワマスOncorhynchus masou rhodurusが存在します。降海ではなく淡水の琵琶湖での回遊に順応した鱒。長い進化の歴史によって100%の海水では生活環を営むことが出来なくなった特別な日本固有の鱒なのです。
そんなビワマスは京料理には欠かせない鱒。
京都の奥座敷、貴船の夏を楽しむ川床料理の中、ビワマスは眩いまでの個性を発揮していました。
どうです、夏の川床料理の一重を独占するカワマスの圧倒的な存在感。
京料理の中でビワマスは心に残る味わい深い食材でした。
しかし、ビワマスは当然の事ながら、その基種たるサクラマスも四国には自然分布していません。高知に暮らす私のイメージでは地の鱒はサツキマスOncorhynchus masou ishikawaeでその陸封型がアマゴなのです。
仁淀川ダム上の支流に見るアマゴ幼魚(明瞭なパーマーク)
物部川ダム上の陸封型サツキマスであるアマゴ(婚姻色発色)
降海型のサツキマス。その天然個体たる河川のネイティブサツキマスは私たちの少年時代には、それなりに河川中・下流域で見る事が出来ました。それらは軒並み30~35㎝と型が揃い、ダム上の渓谷に生息するそれとは全く違う魚でした。
源流域成熟アマゴの身色
総じて降海する鱒の場合、河川残留型や陸封型に見られるパーマークは非常に不明瞭か消失してしまいサケのように銀化変態(スモルト化)します。
それは環境内での成長度の差異と無縁ではなく、やがて成長による身色変化は白身魚とは思えない様なオレンジ色に色づいているのです。そして前記の様に陸封型と比べ大きく成長し時には40㎝を越え全体的に厚みを増し、両型が混在する河川でも外的に見分けはできます。
そしてもっと明確に違いが分かるのが食味。淡水魚にはないまったりとした食感、豊潤な食味は名だたる海の高級魚を彷彿させる超特別な魚種です。
天然サツキマスを激減させる要因
サツキマスは現在、資源量が激減しています。その要因は嘗てサツキマスが遡上し資源循環をしていた多くの河川において、川と海との分断が急速進んだことにあります。河川のダムによる治水管理、そして地球温暖化による沿岸部の海水温上昇もその一因と考えられています。
さらに近年の放流による河川のアマゴの資源保全の中で、養殖池から河川への放流時期について一石を投じる研究発表もありました。
これは吉野川水系で7月下旬、釣りによって採捕したアマゴ3匹の画像です。
資源由来は養殖場からの放流確率の高いアマゴ、大きさから判断して昨年当歳魚で放流され、河川で年を越した2歳魚であろうと思います。
パーマークの消失が成長によって生じる事は明らかです。しかし2歳にして未だ完全にスモルト化している個体はいません。中央の個体も体形や尾鰭の鮮やかな色合いしてそれではないのです。
養殖魚は容易く摂餌できる環境で育ち、自然環境へ放流された当初は明らかに本来の成長は見込めません。海と分断されていない河川環境の中で、降海型と河川残留型の種としての棲み分けが、行われるのは当歳魚の段階でスモルト化した個体が海へ降り、パーマークが残存していれば河川残留すると研究発表されたのです。
しかも当歳魚でスモルト化する放流個体は0.3%程度だとも。河川でのサツキマスの両側回遊は、サツキマスの本来あるべき種の多様性とは、現在程遠い状況にあるのです。
ですから、サツキマスの海水養殖は様々な観点から将来に向けても非常に意義深いものであると称賛しています。
そんな近頃は食す機会が激減し、幻の魚と化したサツキマスの養殖が採算化し、流通が始まったと新聞やテレビが2021年秋、全国規模で情報発信されました。
旧高知県栽培漁業センター室戸支所にある水槽で兵庫県に本社がある赤穂化成株式会社さんがブランド名『プラチナサツキマス』として施設内養殖したのです。
それが食べられる施設は高知を代表する老舗旅館『城西館』と高知県東部の大人気観光拠点『北川村モネの庭マルモッタン』。プラチナサツキマスを食したくて、城西館の料理が提供される特別列車、志国土佐 時代の夜明けのものがたりの煌海の抄:ひがしこうちの彩り御前
そのお重を心ゆくまで楽しんだのですが、今回はその中にプラチナサツキマスは使われていませんでした。次回に期待です。
そしてこの列車の終着駅、奈半利駅から車で10分足らずの北川村モネの庭マルモッタンのレストランで初プラチナサツキマスを妻といただくことに。
室戸海洋深層水で育てたプラチナサツキマスのソテー
(カフェ モネの庭)
2種類のソースはトマトとオニオン、身の大きさを見れば成長度は容易に判断できると思います。ボリューム感はまさに鱒。
オレンジ色の身色も鱒に相応しい色づきです。私はトマトソースでいただくプラチナサツキマスソテーの味わいに魅了されました。
味わいも希少価値もプラチナ級‼
そんなプラチナサツキマスのソテーをモネの食卓を再現した洋皿カラーでいただく至福の味わい。三顧の礼を尽くすことでやっとプラチナサツキマスに辿り着くことができました。
概して日本の在来鱒は降海後に、鮭でイメージする様な広海域を移動することはなく、沿岸部に留まるとされています。そういう意味では深海200mから清浄性と低温の海洋深層水をくみ上げ限られた水槽スペースでサツキマスをストレスなく養殖する事は十分可能だったと考えられます。
生産量に無理をせず、提供先を熟考したことも生産者として素晴らしい選択だったのでしょう。次回は城西館の提供する高知県東部を代表する食材として、日本食ならではのプラチナサツキマスを心ゆくまで味わってみたいと熱望しています。
追記
実はこの3週間後、河川に遡上したサツキマスを2匹入手しました。
サツキマス 姿焼きで盛り付けると物凄い迫力‼
詳細は改めて記事にします。
コメント
コメント一覧 (4)
それこそがまさに鋭い考察だと思いますよ。
室戸のプラチナサツキマスは、海水飼育において地球の海洋潮流循環が悠久の年月を費やし、自然にブレンドされた特別な天然海水のメリットを活用し、施設内での養殖に成功したものです。
施設内養殖に見られるプラチナサツキマスの養殖。高知のウナギの加温養殖同様に出荷日に合わせたコンディション作りを可能とし、一年中ではないにしても相当期間、旬に該当する良好な品質を維持した出荷を実現したと報じられています。
ランチのセット価格で1600円でしたよ。2023年初夏現在、カフェ「モネの家」の定休日はモネの庭自体の休園日の他、 毎週火曜日と金曜日。ランチタイム 11:00~16:00(LO 15:00)となっていました。
土・日・祭日は爛漫効果で混雑が予想されるので、私は朝入園した時にカフェ「モネの家」に昼食予約をしました。庭園をゆっくり散策した後に、奈半利川のせせらぎを聞き、ユズの産地を渡る初夏の心地よい風に吹かれて、いただくランチは格別です。