土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

カテゴリ:高知のトンボ > 北川村「モネの庭」マルモッタン

最高気温34℃にも負けず
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蜻蛉の逆立ちは暑い日の証拠
そんな猛暑日も寸前の炎天下で屋外取材を敢行してきました。陸上では未だ台風10号の影響もまだ少ない8月12日の事です。
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近くまで来ても、いつ以来だったか記憶がなかったので調べて見ると、去年の秋からずっとご無沙汰だった北川村モネの庭マルモッタン
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私が来た8月12日11:00の気温は既に外気温33℃。それなのに、多くのお客様が入場されていました。さすがにこの時期、大型バスの団体は少ない様ですが、県外のお客様が大半、この日はアジア圏のお客様も多く入場されていました。
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この日の最高気温は猛暑日一歩手前の34℃の予想。でも遥か沖合の台風の影響も少し現れてきたのか適度な風がやむことなく渡っていきます。夏台風の風だと蒸し暑そうに思うでしょうが、森の木立の中を通てくる風は思いのほか涼しく心地よいのです。
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さてモネの庭、夏の見どころといえば水の庭の熱帯スイレン。4月、藤棚のフジの花と呼応するように咲き始める水面の温帯スイレンとは別に、遅れて6月下旬に咲き始めるのが熱帯スイレンです。
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8月はその熱帯スイレンの盛期なのですが、入り口インフォメーションの8月一押しは幸福のブルービーことルリモンハナバチ。実際には、日本にはルービーは日本に複数種存在するんですが、このルリモンハナバチが一番人気、つまり幸福への御利益が多いと思われているようです。最も毛深く花粉を運びそうなところが、縁つなぎを思わせるのでしょうか。
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そしてそんなルリモンハナバチの個体数は毎年増加しているように感じます。

ですから今の季節、モネの庭には幸せを繋ぐブルービーに肖って若いカップルが年々増えているように見えます。因みに私の場合、ここへ30回以上来ても妻と来たのは二度。一度は家族総出で、もう一度は二人できたのですが、その一度も妻のたっての希望によって園内では時間を決めて自由行動。積んできて積んで帰っただけです。

さて、そのルリモンハナバチなんですが、モネの庭ではオミナエシが咲く頃に訪れると先ず空振りはありません。ここではそれだけ個体数が多いのです。
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この日もルリモンハナバチはミゾハギナガバミズアオイ等、複数の花に誘われていました。モネの庭には労働寄生という特殊な生活環を持つハナバチを育む生態系が見事に確立、毎年変わらず維持され続けているのです。
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全身が瑠璃色の光沢に輝くハバチ
この日は、青色というより全身が瑠璃色のハバチ、ルリチュウレンジが桜の葉で休んでいました。
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そしてこの季節、ルモンハナバチの撮影に最も適した場所は花の庭の噴水池の傍ら。ここに咲くオミナエシに止まるルリモンハナバチが最も撮影し易いのです。その分、人も多いんですけどね。
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気が向いたら丸い噴水池も覗いてみてください。ここには周りの水辺から飛来してきた現在では希少な昆虫、複数のゲンゴロウ類が多数泳いでいます。
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無機質に見えるこの池にこれだけのゲンゴロウがいれば、水の庭のスイレン池にはさぞかし多くのゲンゴロウが潜んでいるのでしょうね。
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実に生態系豊かなモネの庭であることを来るたびに実感します。

モネの庭の特別な秋を見つけに
高知県東部北川村の小高い丘と背後の低山雑木林を敷地とする広大な自然環境を生かした庭園、モネの庭マルモッタン。その秋の見どころと言えば先ずは紅葉
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駐車場近くで私たちを出迎えてくれるのは紅葉したドウダンツツジの階段。10月下旬には、樹々それぞれの秋の装いが段階的に楽しめるのです。
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春から様々な睡蓮が目を楽しませてくれた水の庭の南池畔の落葉広葉樹。人の管理する広大な洋風庭園の紅葉は、近くの雑木林でみる紅葉とは少々異なっています。
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つまり秋の紅葉の美しさを庭園で楽しむ配置が考えられているんですね。それは単種で圧倒するのではなく、様々な種をもって短い秋の季節の移り変わりをより長く感じられる様に工夫され、色合いの調和豊かに楽しませてくれるのです。自然の摂理を重んじた西洋庭園ならではの人々の想いが伝承され、見事に表現されているのです。

これを四季折々に味わえるのがモネの庭マルモッタンの素晴らしいところだと感じています、ここへ来るたびに。
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水の庭の北東に広がるのが、スギ・ヒノキの仲間メタセコイアの森。針葉樹でありながら秋には一斉に紅葉するのです。

針葉樹の紅葉、それがみられるのは殆どが外来種なんですが、現代では学校や公園等様々な場所で見られます。そんな中でモネの庭マルモッタンのメタセコイアの森の紅葉は圧倒的。でもその色彩は、日本人の紅葉感覚からすれば、少々違った色合いなのです。

島国で生きてきた日本人にとっての特異な文化から生まれる美意識では花は桜、紅葉はモミジと頑ななのです。逆にその分、モネの庭の秋景色は、異国情緒をミックスした素敵な空間と感じるのではないでしょうか。
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モネの庭マルモッタンの庭園運営が、ヨーロッパのそれと同じように自然を大切にしていることは折に触れ記事にしていますが、それを証明する昆虫のひとつゲンコゴウ。この日もその姿が水の庭で見られました。
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10月下旬になっても強烈だった猛暑を思い出させる、熱帯スイレンの名残花、数輪咲くその睡蓮の脇を飛ぶ秋の蜻蛉がネキトンボ。
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ネキトンボは和名に茜の字が含まれない蜻蛉ながら歴としたアカネ属の一員。つまり広義には日本古来の秋の赤とんぼのひとつなのです。春からずっと多種多様なトンボたちが成虫活動してきたモネの庭の水辺。今、その水面を独占的に活動しているのはネキトンボなのです。
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でも、池畔の草花や樹の枝に目を向けると複数種のアカネ属の姿があります。画像はヒメアカネの♀。
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モネの庭には、多種多様なトンボ種が、四季折々に活動できる、豊かな水辺環境が継続維持されています。
それは水辺だけでなく、それを取り巻く環境にも。
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池畔の木漏れ日の中に入ると、水辺の周りの豊かな森に生息するオオアオイトトンボが雌雄で見られました。大型個体は5cmを超えるイトトンボの一種、イトトンボといえど体長はアカネ属赤とんぼより大きいものもいるのです。更にトンボとしては成虫活動期は比較的長いアカネ属よりもさらに長く成虫越冬種が存在するのもイトトンボの仲間の特徴なのです。

オオアオイトトンボ、このイトトンボを初めて見た時、私のイトトンボに対する概念が大きく変わりました。
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僅かに残る熱帯スイレンの池畔を飛ぶ蝶、秋の渡りの真っ最中のアサギマダラです。近年、秋には多くのアサギマダラが飛来し、テレビニュースでも紹介される事の多いモネの庭マルモッタン。
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私は今まで、この季節には一度もここへ来てなかったようで、モネの庭で見るアサギマダラは初めてなのです。
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一方で、こちらは紅葉の背景としたアザミの花に止まる蝶、お分かりになりますか。
蜻蛉が少なくなる季節、モネの庭には蝶がたくさん飛んでいるのです。
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勿論、来園者の多くの方々からも、その現象に対し感嘆の声が漏れ聞こえてきます。

秋の蝶、有名なのはアサギマダラなんですが、タテハチョウ科ヒョウモンチョウの仲間も数多く見られます。
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そんなヒョウモンチョウの中で特別異彩を放っているのがメスグロヒョウモン。

墨絵のような深い趣が滲み出ているのが♀。雌が黒い色合いなのでメスグロヒョウモン。このヒョウモンチョウは雌雄の色彩が全く異なり♂は慣れないと、多くのヒョウモンチョウと見分けが難しく、私は裏羽を凝視しないと識別できません。
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この蝶たちを花に潜んで狙っているハラビロカマキリ。
まもなく産卵を行う本個体は腹部が張り裂けそうに膨満しています。
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西洋的に表現する庭園の美。

目を凝らしてみると、人それぞれの感性で語れる無限の魅力が北川村モネの庭にはあふれています。

高知でルリモンハナバチに出逢いたいなら
この夏は訪花昆虫の中でも数多くのハチを記事にしてきましたが、高知でルリモンハナバチナミルリモンハナバチ)を観るなら、やっぱりモネの庭マルモッタンなのです。
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オミナエシとルリモンハナバチ
モネの庭マルモッタンにルリモンハナバチが現れるのは8月に入ってから。特にオミナエシの花が盛期を迎える好天の日中に、ルリモンハナバチの活性は上がります。
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ミソハギとルリモンハナバチ
といってもルリモンハナバチは訪花植物に対し柔軟に対応。オミナエシの他にも水の庭のスイレン池に咲くミソハギや、

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シソ科の花等、他にも様々な花に飛んできます。数は相当数見られるんですが、同種間でも吸蜜距離には煩い様に見え、密集することなく適度に分散しています。花数の多いモネの庭マルモッタンの事ですから。
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吸蜜中のルリモンハナバチは、驚かさなければ飛び去ることはありません。そして、最も写真が撮りやすいのはオミナエシの花。たの多くの花より、一所に留まる瞬間が多少長いのです。
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オミナエシには訪花機会も多く、形状も細部まで判り易い写真が撮れます。
顎の中心から中舌を伸ばし吸蜜するルリモンハナバチ。多種多様な花型に対応できる中舌形状です。

実はこのルリモンハナバチ、他のハチの存在によって生きられる種なのです。
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そのハチの主たる一種がこのスジボソフトハナバチ。ルリモンハナバチは自らの営巣能力を持たず、コシブトハナバチ類の巣に産卵し、孵化した幼虫は、他のメスバチが集めた花粉を食べ羽化に至る労働寄生お行うハナバチなのです。

一見楽に見えるルリモンハナバチの生活環ですが、他の生物の動向に歩調を同じくして生活する制約を受け、その繁栄は結構前途多難なんですよ。

人の生業を見守る里山の証言者たち
以前は夏になると、農村に湧き出すように出現していたゲンゴロウ類。今は香南市の里山の水田を回っても、その姿を見る事が少なくなりました。
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そんなゲンゴロウと久々に再開させてくれたのが『北川村「モネの庭」マルモッタン』。2015年4月に、ここに複数種のゲンゴロウが生き続けていることを知ったのです。
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ここで見られるゲンゴロウの種類は、西日本や南西諸島の主たる種コガタノゲンゴロウ。それと、それより小型のハイイロゲンゴロウです。
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コガタノゲンゴロウの繁殖は暖地では5月頃から10月頃まで緩やかに継続され、初夏まではこの噴水池では姿の見られないこの噴水池でも、お盆過ぎになると放散飛翔によって個体数が徐々に増加してくるのです。勿論、この噴水池でゲンコロウは種の継続は出来ません。
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そして今年もここではゲンゴロウが健在でした。昔、あんなにいたゲンゴロウが何故に人の傍らから姿を消したのか。稲作栽培法の変化や治水管理の設備変更などが大きな要因だと推測されます。
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ゲンゴロウたちは環境悪化が局所的に留まっていた場合、高い飛翔力で新天地に向かって活路を見い出せるのです。反面で節足動物は総じて化学薬品に脆弱で、ゲンゴロウ類は完全変態性昆虫で蛹化を経ないと飛翔力を得られないのです。
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そして蛹化は水辺の土壌で行われ、池や湿地がコンクリート養生されているとゲンコロウは生息できないのです。ですから人工的な施設でゲンゴロウが息づいている事は、その取り組みが自然の理に適っている証なのです。
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モネの庭マルモッタンの庭園創りは、見せかけではなく西洋のそれの神髄を源から再現したものであることを、東洋の温暖地の昆虫が代弁してくれているのです。恵まれた気候と豊かな自然が保全された田舎だから、里山だからできる事を追求したモネの庭マルモッタンは世界に誇れる生命の聖地だと私は思います。
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北川村モネの庭マルモッタンが私たちに語りかけたいのは、生命が鮮やかに彩る一瞬の美を真に価値深いものにする、その過程の重要性なのです。
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8月後半の週末に
今夏の半端ではない豪雨と猛暑日で、広大な屋外施設『北川村「モネの庭」マルモッタン』には、二か月もご無沙汰。ここで展開される多くの生き物たちの営みを見損ないました。
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豪雨の後は、高知でも日中は連日35℃前後の気温で日没後も熱帯夜。
日中は太陽に身をさらす気分にはならず、遠出の自然観察は涼が感じられる山奥の沢を巡った程度。

豪雨によって、私の暮らす地域で大規模災害は発生しなかったのですが、被災地域の復興を心配しつつ、自然の動植物と親しむ例年の活動は少し物足りない今年の夏が過ぎていこうとしています。
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そんな8月末の週末に久々にモネの庭マルモッタンに行きました。
木陰や水回りなど涼を楽しめる場所を選んでの行動に限定をして。

お盆過ぎくらいから朝は肌寒く感じるようになってきたんですが、日中はいまだに30℃を軽く超えるのです。
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お盆休みは終わっても学校はいまだ夏休み。週末ともなれば多くのお客様の入り込みが見られる、高知県東部の超人気観光スポット『モネの庭マルモッタン』です。
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わたし的には、近場の溜池の蜻蛉を見ていてここに来たくなったんですが、
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入場者の皆さんから口々に聞こえてくる会話では、この季節『モネの庭マルモッタン』で一番人気の植物は熱帯スイレン


昆虫は、
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近年、毎年のように西日本各地で紹介されることが多くなったこのハナバチの様です。実際この日も、モネの庭マルモッタンでは池の周りを中心に様々な花で吸蜜していました。

その両方の盛期が共に楽しめるのも、実は8月のお盆過ぎなのです。
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長葉水葵水カンナの花の咲く光の庭は、
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自然と西洋式庭園が見事に調和する素晴らしい水辺です。でも残念なことに、今年はこの池でみられるマルタンヤンマの羽化産卵も時期を逸し見逃してしまいました。
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オミナエシが咲き、ルリモンハナバチが飛びかう花の庭に中心にある噴水池には、近頃はあまり見なくなった水棲昆虫たちの姿が見られるんですよ。
例えば、
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これはミズカマキリ。自然豊かな田園地帯の溜池には今でも多く見る事の出来る水棲昆虫。カマキリと名が付いていますがカメムシに近い不完全変態昆虫です。
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さらに今ではもっと珍しくなった複数のゲンゴロウ類の姿も見られます。

豊かな水量と化学薬品に頼らない自然環境維持を行い、人の管理する人工施設として水質と土壌を維持している壮大で洗練された自然テーマパークらしい光景です。スイレン池で繁殖し、放散飛翔しているのです。
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いつ来ても自然との調和の素晴らしい『モネの庭マルモッタン』は今夏も健在です。

近々、妻同伴で食事にも来たいと思っています。

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