土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

カテゴリ:高知の食材 海産物(水産資源) > 高知の美味しいカニ

香宗川の干潟を徘徊するモクズガニの異常
香宗川河口部の汽水域で干潟をゆっくりと移動する巨大なモクズガニを見つけました。
香宗川のモクズガニ










甲幅が10㎝近くありそうな大型個体です。この角度から正確な雌雄識別は不可能ですが2つの点で性別の推測は可能です。

河川の上流域まで広く分布しているモクズガニなんですが、初冬になると性成熟したモクズガニは産卵のために河口部汽水域に移動しています。淡水域で見ることの多いモクズガニなんですが、実は通し回遊の生活環によってのみ世代交代を果たせる、河川を介し海水域から淡水域までを移動しなければならない蟹なのです。
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こちらは昨年の12月に仁淀川の汽水域を徘徊していた、別の大型の成蟹です。
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ここで、本題の性別の話に戻るとこれら2個体はたぶん♂です。その理由は先ず、ざっくり大雑把に見てモクズガニの♂は2極端で、♀より小さいか大きいかなのです。つまり傾向的には♀は個体差が少なく平均して中型なのですね。ですからこれだけ規格外に巨大な、ある意味異常個体の♀はそうはいません。
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モクズガニは一度に数多くの匹(杯)数を調理するので調理経験があればその傾向は判るのです。上画像で言えば中央に縦4杯が♂
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その脇の2杯が♀なのです。滅多に見ない大型個体だけで♂と判断したのではなく、産卵期に激しく汽水域を徘徊するのも♂なのです。♀を探しているのですから。つまり♀は♂をただ待ち続けるのです。

でも今日の主題は、遠くから見たモクズガニの雌雄識別ではありません。
もう一度、冒頭のモクズガニに戻って・・・
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このモクズガニの蟹爪、左爪は大きく毛むじゃら。モクズガニ本来の爪形状です。ところが右爪は小さくまるで甲幅半分くらいのカニ種たるベンケイガニの鋏の様。

その真相は再生途上の爪一式(爪先・親爪・ボンボリ・爪下)なのです。相当前に、天敵もしくは力量の勝る競合種との間でひと悶着あったのです。その時、身を守る
ために攻撃が集中した右爪一式を、自ら脱落(自切)して命を長らえることが出来、今ここにいるのです。

これら動物の自切は節足動物以外に爬虫類でも知られていますよね。そしてやがて再生芽が芽生え段階的に再生に向かうことも。でも甲殻類と爬虫類では、その再生メカニズムが同じではないのです。

その前に、淡水蟹と思われている多くの蟹は殆どが回遊蟹で幼体期は海水域でしか生存できず、浮遊生活によってより広域に放散することで栄えてきた蟹たち、日本の純淡水蟹は唯一サワガニだけに限られているのです。

閉鎖血管系訂正解放血管系で私たち脊椎動物たちとは大きく違う循環機能を司る体液構成の特殊な蟹たちは、回遊性があればその体液組成条件で塩分濃度変化に順応し恒常性を保たなければなりません。その恒常性を維持する体液が生命を守るためにやむを得ず自切に至った場合でも体外へと失われないように、自切部位は関節単位ではなく、一見よりダメージが大きいような部位一式で欠損するようになっているのです。
トゲアシガニ 再生芽











歩行脚に見られる再生芽
その本体との欠損部位には、自切と同時に膜で内部組織が外部環境に直接晒されないように保護されるんです。爪だけでなく歩行脚も自切脱落させる場合は一式なのです。

その後、欠損した部分には再生芽が芽生え、脱皮とともに劇的に元に似た形状に戻り、概ねの機能回復に至っています。しかし一度の脱皮では明かに小さな爪脚や歩脚になるのです。

つまり、単数回
の脱皮では完全再生には至らず、このモクズガニはその復元過程にあるのです。欠損後に行う初回の脱皮での再生はリハビリ過程に相当し、複数回の脱皮でより完全な機能回復を果たせるんですね。このように欠損時は少なからず生活に影響を受ける自切行動であっても、これら動物においては生きるための知恵、種に与えられた個体としての責務を全うするための能力で、一時的に手足を失うことは織り込み済み、想定内なのです。

左右一対の爪や多数ある脚はパーツでしかなく高い再生能力によりやがて機能回復できるんですから。

逆に言えば、種によって概ねの脱皮回数は決定されており、脱皮は成長によって促される生理現象であって、再生を主目的として行われるものではありません。ですから再生を前提とした脱皮は起こりえず、種として最後の脱皮を終えた甲殻類に再生による機能回復能力はないのです。

さて、モクズガニの場合は、蟹身より蟹味噌が貴重ですから、爪や脚が少々欠損していても許されるのですが、身が貴重な蟹の場合は大ごとです。
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蟹料理専門店で宴席へ座す場合には爪・脚の数は要チェックですね。蟹会席の宴会席には集合時間より早く行って、万が一欠損があればさりげなく隣りへ座るのです。今年はズワイガニが高騰していますからね。
ツガニ汁












土佐のツガニ汁
さて、そんなモクズガニを見ながら、今年もそろそろモクズガニ料理の終わりを感じるのです。
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ツガニ鍋
去年までは吉川の天然色市場でモクズガニが安く手に入ったんでどっさり食べれたわが家のモクズガニ料理。
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ツガニ雑炊
天然色市場が休止中の今年は、一度しか食べられていません。

来年の調達法、今から計画しておきます。

春に登場する節足動物世界最大種
今日ご紹介するのは、現存する節足動物世界最大種です。その幅は4m、20kg近くになるとか。でも、陸上では歩けません。ですから、水を張って浅い生け簀に入れておいても逃げません。
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一年の殆どを深海で暮らす海の生物(水深150-800mほどの深海砂泥底に生息)が、春先は産卵活動の為に30~50m程度の浅海に移動して来て、このように捕まってしまうのです。
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30年位前までは、春先に漁港へ行くとこの巨大生物が無造作に転がっていたり、漁師さんにお願いすると簡単に譲ってもらえました。

それを持ち帰り、玄関の中へ放置しておくと家族が帰って来て腰を抜かすほど驚く姿が面白かったものです。
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でも一度やると二度とやりません。

持って帰るのも大変なら食べるのが結構大変ですから。はっきり言って、身も蟹味噌も旨い!とその頃は思いませんでしたから。つまり例えただでいただいてきてもいただいてきても、労力に見合う価値があるとは思えなかったのです。

その正体はコレ。十脚目短尾下目
クモガニ科タカアシガニ属の高脚蟹タカアシガニMacrocheira kaempferiんです。
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タカアシガニは、近年はこうやって活で流通していきます。しかも末端価格が結構スゴイんです。
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試しにタカアシガニ値段とかで検索してみてください。驚くべき価格で通販されているのです。まるでカブトムシの最大種ヘラクレスカブトムシみたいな価格なんですよ。
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この週末にはタカアシガニが天然色市場にも登場

しかも産地となる漁港では名物料理として売り出されているところもあるとか。

生きた化石と言われる魚たちが今も自然界に生体として存在しているように、タカアシガニの古いタイプの蟹として異彩を放つ神秘性を秘めています。
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地元でのタカアシガニ販売価格は3.000円と微妙

タカアシガニには確実にファンが増えているようなんです。実際に、産地が地の産物に愛情を注ぎ、誇りを持って育て上げた食材や創りあげた名物料理は数々存在するのです。

ですからタカアシガニも今は、昔の記憶だけでザッとしたことは言えない代物になっています。この前記事にしたウマズラハギ的に。
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初めて見たタカアシガニの腹節

近年、漁獲量が減少しているタカアシガニには漁期が設定(9月から翌年5月中旬)され、6~9月の中頃までは水揚げされる産地へ行っても食べられないのだとか。

てすから、個人的にはホッコリしないと記憶に残っている食材なんですが・・・毎年、香南市の漁港では春分の前後になると水揚げされているんで、一応高知の美味しいカニのジャンルには入れています。
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しかもこのタカアシガニ、前記の如く水揚げされる産地の陸にファンが押し寄せるのですが、タカアシガニのファンは人間だけではない様です。ご覧の様に、多数のエボシガイが付着していますから。

そのエボシガイも、カイという名前がついていても節足動物エボシガイ科の甲殻類で軟体動物ではありません。仲間に好かれ慕われるということもまた、素晴らしい個性ですよね。

しかも、タカアシガニとエボシガイの関係は、べっっっったりと付着していても寄生関係でもないのです。

付着された蟹は明らかな不利益を被っておらす、エボシガイ自体は蔓状の脚(蔓脚)を激しく動かしプランクトンを自ら捕食し、生きる為に必要な栄養分を蟹から補給していないのです。

エボシガイは雌雄同体でありながら、自家受精は行わず他の個体に精子を渡し受精するため、一度付着するとしてこんな風に高密度になるんでしょうね。

相手が生体とは限らすいろんなものに付着するエボシガイ。ところが多数種いるエボシガイにおいて、必ずという訳ではないんですが・・・蟹に付着する種も相手はきめているようで、ワタリガニにはコスジエボシ、タカアシガニにはヒメエボシというのが一般的コンビ関係なんだそうです。

ところが、このカニとエボシガイの関係。一見、密接に触れ合った関係に見えて、やがて来る蟹の脱皮に際しては一方的に解消される関係なんでしょうね。でも、エボシガイもカニと交渉して運命を共にしている訳ではないので、文句言える筋合いではないのです。

ちなみに大型のエボシガイもまた、人にとっては食べられる食材なんですよ。

2017年のカウントダウン
一年納めの行事カウントダウンイベント‼ 私の場合はこれかな、というもののご紹介です。それが『モクズガニの食べ納め』。食べ物で来ることが私らしいですって。自分でも自覚はしています。
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でもモクズガニの場合、今年の在庫が尽きましたから年が明けて早々に食べたくても、高から2018年の晩秋までは食べられないのです。
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自家製ツガニ汁の真空パック

今年は冷凍してあった『ツガニ汁』の真空パックも茹でガニを加えた『土鍋雑炊』にして早々に食べてしましましたし。
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自家製土鍋ツガニ雑炊

残り少ない本年は、従兄が冷たい沢に漬ばけて活かしてくれていた5匹のモクズガニが最後になってしまいました。
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この日はそれを茹でモクズガニにして食べたんですよ。ちなみに最後に残しておいたのは全て♀。ですから内子は秋よりも発達し、川泥を吐かせた中腸線は臭みも雑味も無く、素晴らしい蟹味噌に変わっていました。
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心配していた痩せ具合も見られず、素晴らしい活かし方をしてくれた従兄弟に感謝です。

モクズガニを川蟹として敬遠する方々は多いと聞きます。勿論、加熱は海蟹以上に十分注意して行わなければなりませんし、使用した調理器具の洗浄も完全にしなければなりません。

でもそれらは、家庭で二枚貝を料理して食す衛生規範に準じていれば問題はないのです。それが出来れば、多分外で食すより何倍も美味しく、驚くほど割安にモクズガニ料理を堪能することが出来ます。

大丈夫ですよ、かくいう私だって結婚した頃にはモクズガニが気持ち悪かったのですから。義父に毎秋、無理やり食べさされる内にすっかりモクズガニの虜になってしまいました。その魅力は妻以上なのかもと真剣に思っています。

そんなモクズガニに今日を置くと、しばらく会えないのです。毎日傍らにいる事が当たり前の妻と、毎年限られた期間しか相まみえることの出来ないモクズガニ。決して妻が蟹以下ということではなく、いつも普通にいてくれるものが損をするのです、新鮮さという意味で。

勿論、いなくて途方に暮れるのは絶対妻。ではあるのですが、モクズガニのいない秋も、どんなに寂しいものなのか・・・。言っときますが妻よ、私をモクズガニの熱烈な信者にしたのは、外ならぬあなたの父です。

渡りと回遊
動物で渡りと言えばイメージは長距離の季節移動をする鳥類。人は自身の暮らす地域で様々な渡り鳥の移動を見て四季を感じます。
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日本には、季節環境の変化により繁殖(世代交代)を重ねながら、定期的に長い距離を移動する蝶『アサギマダラ』がいます。この蝶もまた渡り鳥に肖り渡りを行う蝶と言われます。

ところが、海の中を季節環境に応じて、最適な餌場や繁殖場所を求め、定期的に長距離を移動する海洋生物は魚類の場合『回遊魚』。クジラの季節移動も回遊と表現されます。

ところが蟹の場合は、海洋生物でありながえあ渡り鳥ならぬ渡り蟹と呼ばれる蟹たちがいるのは広く知られた事実でもあります。蟹の分類において甲殻類にはワタリガニ科に属する比較的大型の蟹たちが存在するのです。

海で生まれ、成長すると汽水域への侵入を積極的に行うワタリガニ科に属する蟹たち。発生初期の段階ではプランクトン生活を行い海流に任せて適度に放散するも、それは自主的な行動によるものではなく、成長してひとたび底生生活にはいると、大した移動は行わないのです。
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タイワンガザミ♀
そんな蟹たちが何故、渡り蟹と呼ばれるかというと、身体形状が特別なのです。菱形で扁平な体と、大型で挟む力の強い頑丈な鋏脚。第2脚から第4脚までは普通のカニとあまり変わらない脚をしているも、第5脚に渡り蟹の所以が現れます。
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脚の先が「遊泳脚」と呼ばれ平たく変形して櫂状を呈しているのです。海底を安定的に歩行するのには不向きでも渡り蟹たちは、この遊泳脚を使って海中をすばやく泳ぐことができるのです。
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シマイシガニ
砂地で波静かな内湾や入り江でボートを浮かべ釣りをしていると、船べりへ上等な渡り蟹たちが泳ぎあがってくることがあります。

その姿が、昔の陸上交通の延長として水面を短距離でつなぐ『渡し舟』ににているんですね。これが渡り蟹の名前由来といわれており、決して長距離間を季節移動、つまり回遊する蟹ではないのです。
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そして、ワタリガニ科の多くのカニは、日本でも西日本から南西諸島にかけての暖海では貴重な水産資源。非常に美味しい蟹揃いなのです。
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特に第5脚の「遊泳脚」を可動させる筋肉が非常に発達しているのがワタリガニ科の特徴。鮮度の良い活蟹を蒸していただくと、身の甘さも、ほくほくとした食感も最強かも!

しかも産地たる香南市の物産市場では甲幅15cm位の渡り蟹の活蟹たちが、一杯200円で売られています。まさに最強‼
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エガニとタイワンガザミ
この辺りで最も高価なワタリガニ科のエガニ(ノコギリガザミの各種)もここでは、700~1,000gの大型で1,000円ほど。

でも、残念なのは価格が特別でも食べ放題とはいかないのです。入荷量が安定していませんから。安い物にはそれ相応の理由があるのですが、品質の問題ではなく足繁く通って掘り出し物を見つける楽しみは、いくらでも膨れ上がるのです。

香南市天然色市場で買った謎の蟹
11月中旬の週末、香南市吉川の天然色市場で活蟹を2匹買いました。
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何れもが甲幅15cm近くある大型ワタリガニ科の活蟹。氷の上に置かれ仮死状態になってますが、僅かに動いており紛れもない活蟹なのです。

右側はワタリガニ科ガザミ属のタイワンガザミのメス。タイワンガザミはガザミ属の南方種で外来種ではなく、この辺りには普通にいるのです。というかこの辺りで獲れるワタリガニは圧倒的にタイワンガザミが多いのです。
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因みにこれが昨年ここで購入したタイワンガザミの雌雄。とことん青いのがオスで、地域によっては青蟹とか青手とも呼ばれます。
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旬は水温の下がる季節。夏は産卵期でもあり、活性が高まり脱皮も多い季節。
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身入りがよく美味しいのは秋に深場に戻る頃から内子が充実する冬なんです。
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そしてもう片方のカニ。私は当初、特大のイシガニだと思っていました。

ですから、購入する際にはこのイシガニと(タイワン)ガザミ一緒にいくらと尋ねたのです。とにかく甲がスベスベで大きいイシガニだっとは思ったんですがあまりにも色彩が異様だったんで、個体差の多いイシガニの範囲内だと思ってしまったのですね。

そんな影響もあってか、タイワンガザミは左右とも鋏が欠落していたこともあり、2匹で税込み300円。驚くべき安価でした。
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イシガニは北海道南部以南・台湾・中国沿岸に分布するワタリガニ科。潮間帯から浅海にかけて生息し、エガニ同様に内湾に多い。甲幅 普通6cmほどで10cmに達するものも稀にあります。甲は暗緑色で,不規則な淡色部があるが,個体によって変異があり,青色ないし紫色を帯びることがあるのです。

ところがイシガニの場合は種の特徴として額縁、前側縁とも鋭い突起は 6歯に留まっているのです。しかるにこの個体の甲の前側縁の突起数は9歯あるのです。

甲の前側縁に九つの突起があるのはワタリガニも同じ。ところがワタリガニの甲は特徴的で、横長の菱形で最後の突起は横に長く突出しています。

エガニ(ノコギリガザミ)の特徴と種類
高知で『エガニ』と呼ばれるワタリガニ科ノコギリガザミ属のノコギリガザミ各種も、眼から甲の両側縁に突起が各9歯、正面側の額に6歯あります。このノコギリそっくりのキザギザをもってノコギリガザミなのですから。

しかし、エガニにしては紫色の光沢が強く、何よりエガニの場合は鋏がは左
右で歯の形状が大きく違います。

これは左右で鋏の用途が違う為で、一方は餌を砕き潰す為の大きな歯、もう一方は餌を引き裂いたりちぎったりする細かい歯になっているのです。ですからより強い力を込める粉砕機能を持つ太い歯の鋏が大きく発達し、通常エガニの鋏は左右の大きさが異なっているんですね。

何はともあれ、先ずは食べてみようと蒸す準備をしたんですが、常温で持って帰ったために活蟹たちが覚醒しており、危なく挟まれるところでした。
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更に蒸す
酒がありません。そこで妻の飲んでいる赤ワインで蒸しました。

そんなこんなでうっかり画像を残せなかったのですが、この2匹の活蟹はともにメスでした。

加熱してみると完全にエガニでしたね。
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内子も十分にあり、甘い蟹身も詰まっていました。
一方、タイワンガザミは
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内子は少なめでしたが、味は非常にまろやか。更に甘い蟹身も十分に詰まっていました。ワタリガニ科の蟹たちの場合、鋏の身は身が良く締まっており、甲の鰓の下にある身とは食感が全く違いますが、甘みは絶対に甲の中にあり脚を動かし支える身の方が強いのです。

さて、このノコギリガザミ。鋏脚や歩脚に黒い網目模様が現れていない事、さらに第4・5歩脚にも網目模様がみられません。更に以前記事にしたトゲノコギリガザミよりは正面側の額の棘状突起が明らかに丸みを帯びています。

この辺では最も個体数の少ない、私のblogでは初登場のアカテノコギリガザミではないかと思うのですが・・・

昔は、ノコギリガザミは一種のみとされ、今でも種によって価値が大きく変わるものでもないようです。ところが、エガニをこよなく愛する食通さんの中では、アカテノコギリガザミの味は三種の中では最も劣ると言われる方も。

私は明確に種を意識して食べ出したのはつい最近のことで、しかも自身の同定が正確かどうかも不明なんですが、これがアカテノコギリガザミなら確かにその通りだとも思いました。しかし同じ種であっても、雌雄・食す季節・成長度・産地によって微妙に違う大自然の生き物たちですから、同種であっても全く同じ味わいでないのが普通なのです。

ですから美味しいものに巡り合ったときには数多くの感動と感謝が生まれるのではないでしょうか。

他のノコギリガザミの種類はこちら>>>

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