土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

カテゴリ:高知の自然 > 高知の蜂(ハチ)

ニホンミツバチの陣形
IMG_5130











猛烈な台風の接近する香南市の海沿いで、人の構えてくれた待ち箱に営巣したミツバチが多数、箱の壁面へ出張って、浜辺に次々に押し寄せる激しい波浪の如くウエーブを繰り返しでいます。
IMG_5133









それはスタンディングオベーションにも見え、時に翅を激しく震わしてもいるのです。この行動は紛れもないパフォーマンスなのですが、人の様にファンタスティックを表現するものではなく、威嚇行動なのです。

日本で活動するミツバチは人と共生関係を結び、快適な住み家の提供を受け天敵に備えます。ミツバチの最強天敵は複数種のスズメバチ類
f0b34d80[1]506c2de5[1]






在来種のニホンミツバチは、スズメバチに対し大きな犠牲を払いつつ、自らその難儀を払いのける術を持ち、
f372af2d[1]1ca28930[1]






外来種のセイヨウミツバチの場合は、自力で日本在来の狩り蜂に対する対応力を有していない為、人の庇護なくしては淘汰されてしまうのです。
dc1fff2c[1]









アシナガバチの巣を襲うスズメバチ
スズメバチは温和な花蜂だけでなく、攻撃力に差があれば狩り蜂も襲います。

でもそれには、季節の進行による環境条件の変化と高次捕食者としての法則にのっとた手順があるのです。

狩り蜂が花蜂を襲い出すのは、数多の生命の営みが秋を感じた証でもあるのです。

スズメバチがアシナガバチの巣を襲うのは、実はニホンミツバチの巣を襲うよりもハードルが低いのです。アシナガバチたちは割と容易く営巣放棄をしてしまうのですから。スズメバチの狙いは幼虫なのです。スズメバチの場合、やがては自らより小さい種のスズメバチ類の営巣も壊滅させることも珍しくはないのです。

アシナガバチは、群れていても守るべきものは先ず自身といった現代の政治家タイプ。ミツバチは・・・
15ea89ea[1]
逆に、単体では非力なミツバチは決して逃げません。自らの生命を投げ出し大きなスズメバチを撃退します。同じ立ち向かうにしても、ニホンミツバチのみがオオスズメバチに至るまでの撃退方法を戦術として身に着けているのです。

種の強みは個の強弱ではなく、社会性の基盤の強さと地に根付いた長い学習の繰り返し、もしくは天敵に勝る生物と強固な共生関係を維持できる魅力を持ち続けられる能力を磨くことなのです。
ニホンミツバチは、スズメバチを退ける戦術を持ち、セイヨウミツバチはスズメバチを寄せ付けない戦略を築くことで繁栄しています。

脚光を浴びるマルハナバチ在来種
安芸市の赤野川河畔のビニールハウスが立ち並ぶ田園で、今年最初のクロマルハナバチを目撃しました。3月11日のことです。
IMG_7181













通常、里山低山の環境を好むクロマルハナバチ。私の暮らす地域一帯では、早いものは3月下旬に出現しアセビの花に誘われ、栽培品種ブルーベリーの花が咲く頃には活動の盛期を迎えます。
IMG_7166













この日の午後は20℃近く。日差しが強くウインドブレーカーを着て家を出た私には汗ばむ陽気でした。
IMG_7167













クロマルハナバチが誘われていたのは菜の花。多くのセイヨウミツバチたちと行動を共にしていたのですが、マルハナバチ類はこの一頭のみ。そこで私はこの個体は自然発生ではなく飼育個体であろうと推測しました。

その理由は、ここがハウス栽培の盛んな地域であること。次に近年、今迄トマト等ナス科の施設栽培において用いていた外来種セイヨウオオマルハナバチの農業利用が、外来種による環境圧迫から許可基準が設けられ、その代用受粉昆虫としてクロマルハナバチが推奨され、その生体巣箱が商品化されているんです。

ですから、クロマルハナバチは近年脚光を浴びているんですね。でもこの個体は一般的な働き蜂ではなく、雄蜂なのです。それでもマルハナバチたちの♂は♀に負けずこの様に勤勉なのです。ミツバチとはえらい違いです。

でも、ここまでなら暖冬だったので早めに活動を始めたとも考えられるのです。
IMG_7164















雄蜂であることも飼育個体である推測のひとつなんですね。自然環境下では♀先稼働の傾向が顕著な本種にあって、飼育箱からの出現は雄蜂が早い場合があると聞くのです。

自然界の摂理
IMG_7150













さて、在来種でこの辺りでは普通に活動しているクロマルハナバチですから、農業施設から外へ逃げ出しても問題ないように思えますよね。でも全く無影響とは限らないのです。それはマルハナバチ類もそれぞれの地域で複数種活動していて、微妙な譲り合い(棲み分け)によってあるべき生態系の均衡が保たれているのです。

自然下での増減に人間が少しでも関与した場合、その時点で自然とは見なされなくなります。勿論、商品として入手した有用昆虫を農家さんが故意に放つ理由はなく、閉鎖環境で隔離遮断していたとしても、命あるものはその本能によって拡散を試みることを私たちは強く認識しておかねばなりません。

より微小な人間を宿主とする、生物と無生物の間に位置するウイルスを遮断制御することは、更に大変であることは疑いようもないのです。ウイルスは宿主である動物の行動力を利用し自己複製をくり返し拡散していきます。そしてそれは毒性の強弱により、拡散速度が大きく変化するのです。

最高気温34℃にも負けず
IMG_1590









蜻蛉の逆立ちは暑い日の証拠
そんな猛暑日も寸前の炎天下で屋外取材を敢行してきました。陸上では未だ台風10号の影響もまだ少ない8月12日の事です。
IMG_1574











近くまで来ても、いつ以来だったか記憶がなかったので調べて見ると、去年の秋からずっとご無沙汰だった北川村モネの庭マルモッタン
IMG_1573












私が来た8月12日11:00の気温は既に外気温33℃。それなのに、多くのお客様が入場されていました。さすがにこの時期、大型バスの団体は少ない様ですが、県外のお客様が大半、この日はアジア圏のお客様も多く入場されていました。
IMG_1770










この日の最高気温は猛暑日一歩手前の34℃の予想。でも遥か沖合の台風の影響も少し現れてきたのか適度な風がやむことなく渡っていきます。夏台風の風だと蒸し暑そうに思うでしょうが、森の木立の中を通てくる風は思いのほか涼しく心地よいのです。
IMG_1557









さてモネの庭、夏の見どころといえば水の庭の熱帯スイレン。4月、藤棚のフジの花と呼応するように咲き始める水面の温帯スイレンとは別に、遅れて6月下旬に咲き始めるのが熱帯スイレンです。
IMG_1774










8月はその熱帯スイレンの盛期なのですが、入り口インフォメーションの8月一押しは幸福のブルービーことルリモンハナバチ。実際には、日本にはルービーは日本に複数種存在するんですが、このルリモンハナバチが一番人気、つまり幸福への御利益が多いと思われているようです。最も毛深く花粉を運びそうなところが、縁つなぎを思わせるのでしょうか。
IMG_1483










そしてそんなルリモンハナバチの個体数は毎年増加しているように感じます。

ですから今の季節、モネの庭には幸せを繋ぐブルービーに肖って若いカップルが年々増えているように見えます。因みに私の場合、ここへ30回以上来ても妻と来たのは二度。一度は家族総出で、もう一度は二人できたのですが、その一度も妻のたっての希望によって園内では時間を決めて自由行動。積んできて積んで帰っただけです。

さて、そのルリモンハナバチなんですが、モネの庭ではオミナエシが咲く頃に訪れると先ず空振りはありません。ここではそれだけ個体数が多いのです。
IMG_1551












この日もルリモンハナバチはミゾハギナガバミズアオイ等、複数の花に誘われていました。モネの庭には労働寄生という特殊な生活環を持つハナバチを育む生態系が見事に確立、毎年変わらず維持され続けているのです。
IMG_2172ルリチュウレンジ







全身が瑠璃色の光沢に輝くハバチ
この日は、青色というより全身が瑠璃色のハバチ、ルリチュウレンジが桜の葉で休んでいました。
IMG_1768











そしてこの季節、ルモンハナバチの撮影に最も適した場所は花の庭の噴水池の傍ら。ここに咲くオミナエシに止まるルリモンハナバチが最も撮影し易いのです。その分、人も多いんですけどね。
IMG_1735











気が向いたら丸い噴水池も覗いてみてください。ここには周りの水辺から飛来してきた現在では希少な昆虫、複数のゲンゴロウ類が多数泳いでいます。
IMG_1729









無機質に見えるこの池にこれだけのゲンゴロウがいれば、水の庭のスイレン池にはさぞかし多くのゲンゴロウが潜んでいるのでしょうね。
IMG_1567










実に生態系豊かなモネの庭であることを来るたびに実感します。

蜂には絶好のロケーション
IMG_1164










香南・香美市では4日振りの青空。それでも前日夕方から立ち込めた霧が晴れない朝を迎えました。
IMG_1784










香美市の平野部では既に稲穂が垂れだした水田もあります。毎年、7月下旬には早生品種の稲刈りが始まり8月の第一週には令和最初の新米が流通し出すのです。
IMG_1171










物部川本流
一級河川物部川の上流域、本流の激しい流れに侵食されて出来上がった深いV字谷にも霧が立ち込めています。この本流の川筋が右側に曲がったすぐ先には、物部川治水管理の要、永瀬ダムがあります。
IMG_1173










物部川支流の日比原川
今日も永瀬ダムの少し下流に注ぐ支流、日比原川沿いに林道を上っていきます。
IMG_1183










早朝の霧はAM8:00頃には徐々に収まり、奥物部の山間部に青空が広がりだしました。

この日、日中の気温予測は鹿児島県と同じく30℃越え。ほぼ無風(予報2m/s)で湿度(手持ちの計測機器72%)も高く晴れ間が見えても梅雨らしい一日となりそうです。
IMG_1571









轟の滝駐車場にあるネムノキの花が終わり、替わってムクゲの花が満開です。

このムクゲの花にどっさり来ていたのが複数のマルハナバチたち。
IMG_1519










ところがフヨウやムクゲは花粉の量が多量なので凄い事になっています。
IMG_1541










ですから本来の体毛の模様が分からず種の特定ができない様に見えて、温暖な高知で活動する既存のマルハナバチ類は、僅か5種に絞られるのです。
IMG_1528











クロマルハナバチ

先ずこれは大きさとわずかに確認できる色からクロマルハナバチ。
IMG_1549








トラマルハナバチ

こちらは高知では高地性を示し、平地では見ないトラマルハナバチです。
IMG_1952









7月になると早春にはどっさり活動していたマルハナバチの何れの種も平地で見る事は殆どなくなりました。
IMG_1956










ところが標高400mほどの産地では、夏もこの様に活発に活動しているのです。

そしてこの日は、
IMG_1577










日比原川に架かる橋梁のキイロスズメバチの営巣が業者さんによって駆除されていました。

実は、自然環境下でのスズメバチ類の営巣駆除の一部始終、私は初めて見たのですが、 人が暮らす住宅地内のそれとはちょっと違っていました。

住宅地での駆除は野外でのそれとは異なり、十分な時間をかけ稼働している働き蜂を一網打尽にすべく手順を踏んで慎重に行うのです。
IMG_1579











野外でのキイロスズメバチの駆除もまた、この様に人工の建造物に造られる除巣が多い様です。
IMG_1602










その営巣場所として多い、橋梁の下の営巣はこの様にして駆除されるのですね。
IMG_1587









巣の大きさは、今の季節にしては大きくバスケットのボールくらいはありました。夏から秋にかけては更に巨大化するのです。

駆除の様子を見学した後は、冷気が渡って来る轟の滝の展望台で涼んでから自宅へ帰りました。
IMG_1263










この日も、オオムラサキが雑木林を飛び回っていました。しかしこの日も相変わらず♀の姿は見られず仕舞い。全てが青みの濃い♂ばかりなのです。
IMG_1499
















今度はお弁当を持って訪れ、この景色を愛でたいものです。

家屋周辺の危険な蜂の一斉駆除
5月に大規模なリノベーションを終えた妻の実家。先日は内々でささやかな祝い事を行ったんですが、6月になると複数種の蜂が軒下に営巣を始めました。多くはアシナガバチ類で営巣初期段階なら、近頃はホームセンターで販売している強圧力噴射の殺虫剤でも対処できるんですが・・・
IMG_6801IMG_6804







それがスズメバチ類で、しかも高所となると素人の駆除作業は非常に危険。専門の駆除業者さんに今回もお願いすることに決めました。

駆除をお願いするのは今回も有限会社環境コントロールセンターさん。前回は自宅の庭垣に営巣したコガタスズメバチを駆除していただきました。わが家は、シロアリ駆除もお願いしているんですよ。
IMG_7238










今回も、わざわざ香南市まで出張いただくんで、こちら方面に便のある時に併せて駆除していただくことにしました。

それでも連絡を入れた翌日の午後には早速出張してきれたんですが、たった1日で巣は見て一目瞭然に拡張していました。恐ろしい増幅スピードです。
IMG_7260










今回の営巣場所は、平屋の農機具を入れている納屋。でも石垣を組んだ斜面の側に巣を造っていたので、地上からの高さは4m以上ある軒下なのです。
IMG_7275









しかもこの営巣、コーキング剤で出入り口を塞ごうとしても、外壁が非常に脆くて、ボロボロ崩れていくのです。
IMG_7292















結果、この様な大穴が開いてしまい、蜂の総攻撃を受けるはめに。素人がやっていたら収拾のつかない大事になるところでした。
IMG_7304










結局、環境コントロールセンターさんは、攻撃してくる蜂に対し小一時間も殺虫剤で対処。防護服なしには絶対できない危険な仕事です。
IMG_7306IMG_7309







殺虫剤の噴霧を受け、落ちてくる蜂の中から見つけ出した女王蜂。
働き蜂と比べてみると、
キイロスズメバチ女王










一回り以上は大きいのです。

このスズメバチの種類。軒下に営巣してことで種はある程度絞られて来るのですが、
キイロスズメバチ








この通り、キイロスズメバチなのです。

営巣はよく見るのですが、巣材に直に触ったのは今回が初めて。前記のように思いのほか脆いのには驚きました。
IMG_7352








向学を兼ねて巣を解体してみたんですが、三段の巣で、キイロスズメバチが形成するコロニーとしては、極めて初期の段階。

スズメバチ類では最もコロニー単位での個体数の多いキイロスズメバチにおいて稼働働き蜂は50弱といったところでしょうか。ピーク時の最大数と比較すると2%ほどに過ぎないのです。
IMG_7361











3段巣の最上階が最も発育の進んだ幼虫の部屋。同じ段なら中央の部屋になるほど成長の進んだ幼虫が入っています。
IMG_7356










蛹はいませんでしたが、明らかに他と違う終齢幼虫がいます。
IMG_7389










二段目になると中央部に若干の若齢幼虫、その周りは全て卵。最下段も全て卵でした。

今後秋にかけて巨大な営巣に発展する可能性を持つキイロズズメバチの営巣
その天敵は私たち人間の他、
IMG_5873








ハチクマ
先日ご紹介さいた蜂を専門に狩る猛禽類のハチクマ
IMG_7484









オオスズメバチ
さらに最も一般的な自然環境下での天敵が、この同じスズメバチの仲間のオオスズメバチなんですよ。
IMG_7329IMG_7347







さて、キイロスズメバチと一緒に並べたのはキアシナガバチとその極初期の営巣アシナガバチ類中で最凶暴といわれる危険な蜂なのです。毒量はスズメバチに及ばないものの、保有する大きな毒針が見えています。
IMG_9888











キアシナガバチの発達したコロニー
ところが、コロニー規模ではスズメバチ類より随分小規模に収まるアシナガバチ類でも、これだけの営巣発達を果たした後では、素人駆除は容易ではありません。
IMG_9844











特に相手はアシナガバチ類の最凶暴種、キアシナガバチなのですから

キアシナガバチは緩やかな森林性を示し、開けた住宅地では営巣確率は少ない種。それが里山の民家では普通に営巣するんですね。
IMG_8758









ナシ樹で狩りをするキイロスズメバチ
画像は初夏にナシ樹で餌を探すキイロスズメバチです。オオスズメバチ同様に、主たる獲物は農業害虫、ですからスズメバチ科の仲間は、生態系においては農業益虫としての一面も備えているのです。

狩り蜂との共生を試みる妻
キボシアシナガバチ











営巣の蛹部屋の蓋が特徴ある色彩で美しいキボシアシナガバチ
ですから妻の実家では家屋周りのスズメバチ科の営巣は積極的に駆除しましが、果樹畑のアシナガバチに限って営巣は場所を完全に把握して、作業に支障のない場所にあるものは種によって残しておきます。
829f8743[1]










害虫の青虫類を駆除するキボシアシナガバチ
でも、このキボシアシナガバチ。小型のアシナガバチ類でも、不意に巣に近づくと襲ってくる場合もあります。
IMG_9839










巣を守るキボシアシナガバチの女王
ですから、営巣場所は完全に把握して家族が分かる目印をつけ近くへ近寄らない配慮を十分にします。妻は草刈りをしていて一度、アシナガバチ類に刺され酷い経験をしているのに。殆ど懲りていません。
IMG_7349









と言うことで、今回も恙無く危険な蜂の駆除を終了できました。
環境コントロールセンターのおかげです。ありがとうございました。

このページのトップヘ