土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

カテゴリ: いこじな独り言

明日からは師走
妻の里山では、北風によってヤマザクラの葉が舞い散っていました。今年、四国に木枯らし1号は吹いたのでしょうか??? 

ご存知ですか、それを発表するのは気象庁で、しかも発表されるのも関東地方(東京)と近畿地方(大阪)と、日本を代表する東西のふたつの人口密集地域に限ったもの。しかもそれと定義される条件は関東と近畿で全く同じではないのです。

木枯らし1号は、地方には当てはまらない現象、春一番のような全国区の気象現象ではなかったんですよ。しかも、10月中旬から11月いっぱいまでと期間まで限定され、稀に条件に当てはまらず発表されなかった年もあったのです。

その乱れ飛ぶ落ち葉に混ざって、まるで竹とんぼかウイングスーツを纏ったように舞い降りて来る青い虫がたくさんいるのです。
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正体はツユムシの仲間、ヒメクダマキモドキ。未だフレッシュなキリギリス科昆虫の一種ながら厳寒期には成虫の寿命は尽き、親が産み落とした卵で越冬するのです。

このバッタ類の色彩パターンには鮮やかな緑色しかない様で、この季節になると環境に溶け込むのに苦労しているみたいです。
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一方で、初冬になっても自らに残された時間を精一杯輝こうとしているのが日々数少なくなっているアカネ属赤とんぼたち。
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その赤とんぼの背後の斜面に、鮮やかな緑色と紫がかった花穂に残る実が目立つ木が初冬の青空に浮かび上がっています。
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鮮紅色に染まり目立つ果柄の特徴は犬山椒イヌザンショウ)のそれ。その色付きは種子を運んでもらおうと野鳥に精一杯アピールしているものだと言われています。
イヌザンショウ










そして澄み切った空気感の中に天一杯広がる青空によく映えています。

ミカン科イヌサンショウ属の本種は落葉低木。
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しかし本株は、斜面の中段に根付いたとはいえ、樹高5メートルにも達していそうなイヌザンショウとしては結構な巨木なのです。
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自家製ちりめん山椒
和の伝統香辛料として我が家でも里山小径で毎秋、季節感を刺激として味わうために収穫してくる山椒
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収穫した山椒を使った白甘鯛の山椒姿煮

しかし犬山椒には、本家たる山椒ほどの香辛性はありません。

今日日、家庭では人と同等の健康管理と、時にはグルメ食を与えられる犬なのですが、昔はイヌやカラスと頭に名の付く植物等は役不足的印象を表現する手法のひとつでした。

それが現在では・・・わが家の場合ならイヌは家族として私より愛されているような…辛うじてカラスよりはマシという地位が私⁈ 娘にはカラスのようにウザいとも・・・つまり妻の里山にあるこの木は犬山椒ならぬ、味の腑抜けた親父山椒 若しくは夫山椒なのです
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しかも、種を落としたあとも、いっこうに葉を落とそうとしない❝しぶとさ❞があなたそっくりと、言いたい放題の妻。

初冬の里山に自身と似た境遇の植物を見つけた11月下旬の昼下がり、イヌサンショウの下で共にもう少し頑張り合うことを誓いました。

朝から暑いです
温暖な高知で、昨日までは冬を迎え入れようと紅葉の名所を巡っていたのですが・・・

平野部ではここ数日、暖かい日が続きこの日はそれがピークを迎えた様で、日向(ひなた)へ出ると朝から掛け値なく暑いのです。
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それはまるで小春日和を遥かに通り越した『小夏日和‼』11月初旬の晩秋から初冬の、風のない穏やかで温かい日が、本州における小春日和。それが同じ日本でも南西諸島ではもう一つ上の段階、
小夏日和と喩えられるのにふさわしい陽気になるのです。今日の高知がまさにそれ。
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里山の田園の夏菫と言われるトレニアも息を吹き返した様に南国の陽射しを浴びています。

そういえば、妻の畑の周りにある土佐文旦の露地畑。土佐文旦は自身の花粉を受粉しても着果しない自家不和合性の果実。着果安定を図るために他の品種の花粉を人工受粉されるのですが・・・
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その役目を担うのが、日向夏と書いて❝ひなたなつ❞とは読まず『ひゅうがなつ』。その果樹か露地であろうがハウス栽培であろうが文旦の傍らには必ず植えられているのです。
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文旦畑の小夏たち

この日向夏を高知では小夏として生産流通させているんですよ。小夏は果汁・糖度に優れる柑橘ながら、酸味も強く画像の様に甘皮を大胆に残すことでより美味しく食すことができます。その独特な食べ方を最初に考案したのが、高知の農業技師さんだったようで私たち高知県民もまた小夏を高知の生産品として愛し続けています。

その小夏を食べるのはハウス物で春、露地物は初夏です。

この田園の一段上にあるのが、女子プロトーナメントの開催される土佐CC。隣接する黒潮CCでは男子
プロトーナメントが開催される、一帯は初冬から初旬にかけては非常に天候に恵まれ、全国に名を轟かすゴルフの聖地なのです。
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でも今年はいずれのトーナメントもコロナ禍の影響を受け中止。それでも平日のこの日、クラブハウス前の駐車場は満杯の盛況ぶりでした。
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土佐CCの高台から望む室戸方面。初冬とは思えない穏やかさです。
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眼下は芸西の海。地元民でありながらここに本格的な定置網が設置されているのを今まで知りませんでした。
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地元の知らないことがいっぱいでも、人はそれに気づかず遠くへ遠くへ行って見たい生き物の様です。過ぎ行く季節を見尽くす前に次の季節を見ようと走り回っていました。
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今年、気付いたことが数多くありました。多くを失ったことで、来年も無条件に同じ季節が同じ心持ちで見られるわけではない事を知り、未知のウイルスと戦う日々で、今までの平穏がそのまま継続されるとは限らないことも体験しました。個としての永遠はいつまでも存在し続けないのです。

でも、精一杯に生きていればただそれで多くの生命もまた少なからず潤う。そんな生き方を人が選択できれば、いつまでも自らが活きる価値を見失う事はなく、私の身を置く場所で日々それを見失うことなく生きていければと望んでいます。

たった二人の翡翠撮影会
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高知市に暮らす高校の先輩をお誘いし、カワセミの撮影会を行いました。高知市は政令指定都市には及ばないものの地方自治法に定める政令による指定を受けた中核市。高知県民の半分近くが暮らす一極集中型の、私の暮らす香南市から見ると遥かに人で賑わう都市なのです。
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ならばとばかりに、この日は秋の花が咲き乱れ、季節の蝶が舞い、無数の鮎が群れる・・・季節の生き物で賑わう、私の活動するフィールドへお誘いしたのです。

どうです、このスペシャルな季節感‼
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清流の堤に咲くフジバカマに群れるアサギマダラ。でも先輩は花にも蝶にも興味のない硬派なのです。
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それならば清流を舞う鮎。

まもなく下流へと降る季節限定の型の揃った群れ鮎の乱舞が目の前に展開されています。
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群れの中には、いち早く婚姻色を発色したマスかと見紛う様な見事を通リ越した不気味な大きさの尺上鮎も見られるのですが・・・先輩曰く鮎は食べるもので見る物ではないそうなんです。
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そんな先輩は、ここへ何しに来たかというと、野鳥の撮影に来られたのです。

早速、ご自身の世界に入って野鳥の撮影。と思いきや二羽のコサギは単に試し撮り。コサギたちに失礼な先輩です。

先輩は鳥の写真を撮影したいといっても興味があるのはたった二種のみ、カワセミとハヤブサだけなのです。
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かといって、ハヤブサの仲間のチョウゲンボウには全く興味を示さず、運よくチゴハヤブサに遭遇したとしても、間違いなくハヤブサとの違いを理解できていません。

そしてカワセミの仲間のヤマセミには少なからず興味をお持ちです。
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ここは私の知る限り、カワセミとの距離が最も近い場所。特に先輩の陣取る場所では、眼下に幾つもカワセミお気に入りのとまり木があり、最も近い枝へ止まればその距離5m以内、前に張られたワイヤーにもよく止まります。
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ここで先輩に変化。態勢を伏せて被写体を狙っています。カワセミが現れたのですね。
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カワセミは正面のワイヤーに止まっています。間違いなくこの距離は、先輩史上最もカワセミとの距離を縮められた瞬間。
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カワセミは直下の河原にも降りるのです。先輩とカワセミの時間は30分ほど続き、その間は、先輩にとってとても素晴らしいひとときだったに違いありません。
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やがて先輩は・・・
あしたのジョーのように燃え尽きて真っ白くなっていました。
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夜須町ヤ・シィパークのオーシャンビューレストラン、マサラ ヤシーパーク店で昼食。直産市場で鮎の開き干物を購入し、今日の撮影会は無事お開きとなりました。

俗世間の喧騒を忘れ、私たちならではの地方暮らしを満喫した高校の先輩後輩の二人でした。

これすら単なる序章なのでしょうか
非常に強い勢力のまま九州に接近し海上すれすれを北上していく令和2年の台風10号。その概要は、発生以前から稀に見る勢力へと発達し日本に甚大な災害を及ぼす可能性があるといわれ続けて来ました。
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不安な夕暮れ
そこには最悪の二文字が幾度となく頭をよぎり、7月の豪雨から復旧しきれていない地域を襲う災害を日本国中が見守り無事を願って夜明けを待ちました。

四国は愛媛と高知の一部が夜間から未明にかけて暴風域に入る可能性があり、全域が大雨に備えなければなりません。高知県では西部と山間部の一部地域が警戒レベル4に相当する避難勧告、その他の地域は警戒レベル3の高齢者等避難開始を含む避難準備が午後早くに防災無線とスマートフォンで通知されました。
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更に昨今は台風の暴風域に入らなくても、その周辺のみならず台風からかなり離れた地域まで竜巻注意情報が発令され急な突風に備えなければなりません。

近年は雨水流出機能に劣る都市部の度重なるゲリラ豪雨といわれる現象、前線が停滞する季節には年々被害が増大する豪雨、さらには数年前から近々必ず上陸するであろうと言われるスーパー台風に備え続けなければならないのです。それは行政のみならず個人にも計り知れない痛手を与え兼ねないエンドレスな消耗戦。

大量生産、大量消費を旨とする低価格化による、負の産業遺産による弊害が一気に噴き出してきた様に思えてなりません。

実際には過去にも存在したスーパー台風。しかしこれからはその脅威に毎年どころか、日本に接近する台風の多くがそうなる懸念があるのです。そしてある意味循環的にも見える新感染症への対応や、短い間隔で繰り返される気象現象への備えは、決して容易いことではないことは、もう既に多くの人々が理解したのです。

かといって、現実に人が長年推進してきたライフスタイルを相当な強い気持ちと一度手に入れた多くの魅力を放棄して新しい生活に臨んだとしても、直ぐに結果が好転することは極めて僅か。

住みにくい環境に悪化していくのも、多くの事物が循環可能な環境に戻していくのも、地球規模でいえば、ある境に至り達するまでは非常に遅い速度でしかないのです。だららといって、今まで通りそれに目を背けていたら、間違いなく自然災害は自然環境が容認できる限度を超えた時点で爆発的に増加するはずです。

そこで限られた人が生き残るのか、より多くの人が様々な境界線を越え手を携えて真の豊かさを追求しようとするのか・・・その選択を現代人は課せられているのです。

真の豊かさとは、もちろん循環可能な生産と消費を可能とする、経済を支える産業の上に追求され向上し、時には全く異なるスタイルでその理念を貫いて継続していくものに他なりません。

今の産業には、自らが提供するサービスを展開すべき環境条件を、誰あらぬ自らが破壊しながらも続けようとする業態か少なくないのです。それがもっとも時代遅れであることに気付かぬままに。

台風10号の記憶
私の年代の高知県人にとって忘れられない台風のひとつが昭和45年の台風10号Anita、それは今回とは違い、夏休みに襲来し現在の四万十市に日中に上陸。高知市内でも50m/sを越える瞬間最大風速を記録したこと以上に、夏季特有の雨台風として甚大な浸水被害を齎したのです。

昭和36年9月の第二室戸台風(18号)時にも生まれてはいたのですが僅か2歳時のことで全く記憶がありません。ですから毎年10号台風が来ると必ず身構えてしまうのです。

そんな第二室戸台風が最発達時888hPa、昭和36年台風10号は910hPa、もちろん海上での事です。今年の台風10号は予測では915hPa、まで発達すると言われていました。
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台風10号HAISHENの衛星画像、9月4日夜のものです。物凄くはっきりとした台風の目が出現、台風本体の発達した雲があまりにも大きいため、すぐそこにまで接近している様に見えます。

しかし、この後も北上中ということもあって速度は15km/h。最も本県が影響を受けるのは3日後の午前中なのです。
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4日午前中の香南市の海岸は、昨日よりも穏やか。先日の波は9号の名残波だったようです。
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しかし午後になると、紛れもない10号のうねりが入って来る様になりました。それよりも、既に河川からの濁水が相当流失し海色を変えているのには驚きました。
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自宅近くの香宗川を見ると山沿いの支流、山北川の方だけが濁流化しています。山の方では既に大量の雨がこの時点で降っているのです。
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高知県西部では暴風雨、中東部では豪雨に対する一層の備えが求められています。そして今年の梅雨期に甚大な被害が連続した九州地方。進路から避けられない島嶼地域は、今まで経験のない台風災害に備えなければなりません。

『いったい日本はどうなるのであろう』昭和に聞いた、開高健さんの夏の闇を暗示するかの如くの言葉を更に時代が進んだ今、より大きな危機として感じています。その言葉の意味は一過性でもなければ、徐々に軽減されていく事でもなかったのです。

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