土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

カテゴリ: 高知の花

ヨルガオは本当にポンと開くのです
それは一連の流れのなか日本舞踊の扇子が鮮やかにぱっと広げられる様に、或いは打ち上げ花火が空中でパンと弾け広がる様に、一瞬の間に咲いたのです。

最初、妻にその話を聞いた時それが俄かには真実とは思えませんでした。捩じれた蕾がぽんと勢いよく落下傘のように開くなどとは。それなら妻が実家のヨルガオの開花を見てちょうだいというので、秋の連休の最終日に見に行ったのです。ヨルガオの観覧には昼食も準備されるという言葉も魅力でした。

ヨルガオの開花時間は大凡16:30だそうで、昼食をいただいて妻の実家の二階で時間まで昼寝していました。長閑な田舎暮らしの連休なのです。最も私の場合は連休は然程関係なく、長閑な秋の隠居暮らしなのですが・・・

秋彼岸の海風を感じ、妻の実家の2階でヨルガオの開花の事も忘れ、気持ちよく昼寝していたら予定より早く妻が呼びに来て開花がいつもより早くなりそうなんだとか。自然の風があまりにも心地よくできればもう少し寝たかったのですが、仕方なく降りて行って玄関の戸を開いた瞬間、正面に設置してあったヨルガオ棚の一輪が、本当にぽんと弾ける様に開いたのです。
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余りにも見事な風景だったので眠気も一瞬にして吹っ飛びました。そして実際には開花の際に音は聞こえない様なのですが、私にはポンと空気が振動したように聞こえた気がしました。

妻は、今日はこの後もまだ2・3輪は開くといい、実際ににその通り開いたのですが瞬時に弾ける様に開いたのは最初の端に見た一輪だけ。後の花も花の開花としては高速で開くのですが、それはNHKの自然番組の録画の早回し程度で、弾けるような瞬時ではないのです。
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つまり、ヨルガオは開花スイッチが入ると他の花よりは随分高速で開くのですが、それは昆虫の一般的な羽化程度の速度。植物でありながら、とても植物的変化とは思えない、どちらかというと動物的な行動を思わせる高速変化なのですが、最初見たシーンが予想を遥かに越えた開花パターンだっただけに物足らないのです。
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そして、ヨルガオの蕾が一瞬にして開くには複数の要因が必須である事に気付きました。蕾が開花に向かっているある一瞬、その時に丁度真正面から風が膨らみかけた蕾の袋の中に入り込めば、蕾は引き金を引くように弾け、花として一瞬のうちに開くのです。

ですから、風は蕾の真正面から丁度のタイミングで吹いてこなければなりません。植物の鼓動と地球の鼓動が同調して初めて劇的な開花が起こるのです。
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そしてぱんと開いたヨルガオの花には、しわ一つないのです。はちきれんばかりの勢いで伸び咲いているのですから。
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妻が今年、実家の庭にヨルガオをたくさん植えたのは、お母さんが昔見たヨルガオの開花の事を懐かしそうに話したからだと。自身もそれを見たいと思ったそうですが、何より春先に少し体調を崩したお母さんの喜ぶ姿を見たかったんだとか。

私も今度、昔見た素晴らしい思い出をなにか一つ妻に語ってみようと思います。多分妻の答えは、❝自分で段取りすれば❞になるのでしょうね。

親子は永遠に親子、夫婦はもと他人。それを懸命に埋める努力が足りなかった私は、せめてこれから先は他人に戻さない努力をしなければならないのです。
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開花直後のヨルガオの花に早速、スズメガの一種ホシホウジャクが飛んできました。

これらは、主たる送粉虫として蛾を誘引したいのです。
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ここへ来た時にはニラの花に止まっていた蝶キタテハが、
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帰る時には蛾の一種キハダカノコに替わっています。

秋は生き物たちが急ぐ季節でもあるのですね。

鎌井谷 猛暑の陣
鎌井谷の草むら、背後に聳え立つのは鎌井谷の堰堤
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そこは今、ちょっとした戦場。さながら長篠の如しなのです。堰堤までの狭間に密に立ちはだかっているのはユリ。
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夏期に開花の盛期を迎える鉄砲百合、よく見ると外来種タカサゴユリの血統も交じっている様です。つまり連合軍なのですね。

なぜこのユリをテッポウユリというかの由来は、西日本特に南西諸島を原産とする球根植物であり花の懐が長い筒状で鉄砲を連想させるというか、昔の人はそう思ったようです。
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更に鉄砲伝来の島、種子島を代表する植物でもあるのです。となると16世紀以前はこのユリは何と呼ばれていたのでしょうね。
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ユリは百合と現わし、女性を意味します。華奢に見えて芯の強い細く長い茎の先に空気抵抗の大きい花を付け風に棚引きつつも崩れることなく揺れる姿を『揺り』。それが鉄砲ということになると、山本(新島)八重が浮かんできます。そして実際に会津ではないものの薩摩には八重咲のテッポウユリ『
咲八姫』なる品種が存在します。

ユリに限らず、植物の防衛力はアレロパシー。それによって、この様に高い占有率を占めようとします。

複数の増殖法を持つユリ。
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実は鎌井谷堰堤の堤頂に一輪だけテッポウユリが根を下ろし花を咲かせています。コンクリートに囲まれたここは今の季節、日中の気温は50℃以上。夕立によって生命をつないでいます。
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自然の中で見る数多の生命は、自身の境遇を恨むことよりも、全身全霊をかけ花を咲かせようとするのです。
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カワセミと
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オニヤンマと

西日本は梅雨明けまじかな様です!
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一級河川 物部川
先週の金曜日7月24日から再び断続的な大雨となっている高知県。

香南市を流れる各河川も再び、不気味な泥色の濁流に変化しました。
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先週の金曜日前までは一週間以上、雨らしい雨は降らず梅雨明けさながらの夏の空が広がっていたのですが、気象庁が梅雨明け宣言しなかったのは、これを予測していたからなのでしょう。
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一面黄金色の水田に対し、空気は真っ白な朝。
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既に収穫期を迎えた稲穂が4日間止まない雨に、連日大粒の涙を流し続けています。

金曜日からの雨を見越し、中には無理して稲刈りの予定を早めた農家さんも見られます。

そう、高知県下でも最も早い稲刈りが行われる地域、南国・香南市の今年の稲刈りは、この雨に促されるかたちで金曜日24日の午前中に始まったのです。

高知の平野部のお米は、本格的な猛暑の影響を受ける前に収穫が始まるのです。そして山間部の棚田で稲刈りが終わる10月中旬まで約3ケ月続くのです。そんな高知のお米は、早生米と温暖化耐性を高めた品種導入にいち早く取り組み、品評会でも最高評価を度々得るなど、近年美味しいお米が収穫できる地域として有名になっているんですよ。
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オクラの花
一方こちらは特産品『おくら』。夏野菜として県内外で重宝される身体にも優しい自慢の野菜です。

こちらは連日、大雨が降ろうが槍が降ろうが・・・雷や槍が降る日にはさすがに収穫を控えるのでしょうが、少々の障害があっても、頑なに毎日毎日❝泳げたいやきくん❞の様に収穫するのです。

おくらの果実は非常に収穫が早く、一日放置すると商品力が失われ❝おくらいり❞どころか二度と日の目を見ないことに。
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トロロアオイの花
オクラの花によく似ているのが別種のトロロアオイの花。トロロアオイは果実ではなく、花を食します。ですから別名『花おくら』、この花はエディブルフラワーなんですね。

もう一種、
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ハマボウの花
淡い黄色ではなく、鮮やかな黄色のこの花、アオイ科フヨウ属の花『バマボウ』。この花も今が花期です。

浜朴の名の如く、内湾に自生し、高塩濃度耐性を高める事で競合種との棲み分けを図って来た植物なのですが、逆に現在ではそれが仇になって人間の開発による環境圧迫を受け、環境省レッドリストによると高知県では特に個体数減少が著しい様で絶滅危惧I類CR+ENに指定される希少種となっています。
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私はこの一株を海の近くではなく、海から数キロ離れた山懐で見つけました。ですから多分植栽でしょう。
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さて、今日の景色や生き物は全て雨にぬれていましたが、今度青空が広がった時、多分それは梅雨明けの合図なのです。
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紫陽花が終わった里山で
梅雨継続中というのに梅雨が明けたような天気が続く高知県香南市。
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ひとつの季節が終わったのを確かめる様に、里山に暮らす人々によって紫陽花の残り花が刈り取られていきます。自然と共に暮らす人々は、過ぎ去る季節の送り人であり、新しい季節の迎え人なのです。
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刈り取られる紫陽花の傍らに鹿の子模様の山野ユリが咲いています。この辺りに自生する鹿の子模様の斑点を有するユリ種はタキユリなんですが・・・
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タキユリは崖百合と漢字で表す通り、急斜面に進出し多数の花を擡げるように花茎をしならせ咲く百合なのです。
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ところがこのユリは斜面に咲きながら真っすぐ青空に向かい直立しているのです。ですからこれは多分、タキユリの基本種(母種)となるカノコユリだと思います。生物分類上の階級を成す、種、亜種、変種。
種、亜種、変種の区分は、形態的変化と生態的特徴を基準としています。
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品種は外観上同一であっても、生育の遅早、成熟の晩早、障害に対する抵抗力の強弱、味や香りの微妙な違い等々を考慮した相違。その区分けは種の群により一様ではありません。
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タキユリ
基本種カノコユリの学名は
Lilium speciosum、タキユリの学名は、Lilium speciosum var. clivorum です。var. と記すことが変種を現わしています。
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7月22日は24節気の第12『大暑たいしょ』今年は未だ梅雨継続中です。

花木を迎えたリョウブ
夏花リョウブが開花期を迎えています。
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この花が咲き始めるのは梅雨の末期。リョウブの白花で梅雨の終わりを感じるのです。例年なら梅雨の晴れ間の日差しが林道脇に差し込むと、アジサイの花を味わっていたハナカミキリが一斉にフレッシュなリョウブの花へと誘われてくるのですが、今年の梅雨は殆ど青空が覗かない日々が続いています。
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ハナカミキリが擬態している蜂類の中、林縁に多数設置している養蜂家さんたちの待ち箱からのミツバチもこの花に来ます。
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昔、リョウブの葉は山菜や非常食として食材活用されていたんですが、今はリョウブのハチミツは高級蜂蜜として極小量流通しているんだとか。
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この日、花を独占しているのはクロアゲハ。上質なリョウブの花蜜を一頭占めなのです。

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