土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

タグ:オバボタル

香南市の沢蛍
香南市では毎年、5月末になるとホタルの話題が漏れ聞こえてきます。そのホタルの話題とは、今年はどこが一番多くとんでいるかなんですね。当たり前のことですが、蛍を見るのは夜で、約一秒間隔で点滅する青黄色く小さな光が空中にゆっくり漂う様を目で追い、初夏の風情を楽しむのです。
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香南市平野部の水辺で見られるホタルは二種類、『ゲンジボタルLuciola cruciata』と『ヘイケボタルLuciola lateralis』です。ちなみに日本には幼虫が水中棲息するホタル(日本産水生ホタル)は3種存在しにおこり一種は体長1,5㎝位とゲンジボタルに似た、琉球列島の久米島だけに棲息するクメジマボタル(カワニナ捕食のホタル)
がいるんですよ。遺伝子解析ではゲンジボタルから分化した種とされています。

この二種は幼虫が水中生活をする種。幼虫は肉食で淡水巻貝を捕食するんですが、ゲンジボタルがカワニナ、ヘイケボタルはモノアラガイの他タニシも捕食します。2種のホタル幼虫はそれぞれの捕食巻貝の棲息域によって棲み分けをしているんですよ。

ですから、ゲンジボタルは水の流れの絶えない沢や渓流に棲み、ヘイケボタルは水田回りの灌漑溜池でも発生します。ゲンジボタルはヘイケボタル以上に清水を好むというのは、幼虫の捕食する巻貝の棲息水域の違いにも影響されているんです。

ゲンジボタルとヘイケボタル(オス約10mm、メス12mm)の違いは、皆さんゲンジボタルのほうが大型ということを知っています。両者の大きさの違いはヘイケボタルに対しゲンジボタルの体長は1,5~2倍。でも、同種でもメスはオスより大型なので、個体によってはそれほどの違いに感じない場合もあるのです。

そんなゲンジボタルとヘイケボタルが暗闇で飛んでいても、発光パターンだけで見分けることも不可能ではないですよ。ヘイケボタルの明滅間隔は約1秒間隔でゲンジボタルはその倍の間隔と長いんです。ところが、ゲンジボタルの発光のパターンには、西日本と東日本で地域変異性が現れ、西日本のほうが発光のテンポが速いので、これまた微妙。発生期間はヘイケボタルが長いのですが、勿論その期間の殆どは両種重複しています。

私が、いつもトンボ観察をする香南市の沢一帯は、ゲンジボタルとヘイケボタルの両種が生息できる環境にあります。ですから昼間にそれを実証に行くと、
ゲンジボタル










ゲンジボタル
こちらがゲンジボタルです。前胸部の地色がピンク色で、中央に十字架形の黒い模様が特徴。の十字架模様が学名cruciataの由来なんです。
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ヘイケボタル
ヘイケボタルの前胸部、地色がピンク色の部分の、中央にある黒い模様には様々なパターンがあります。
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ゲンジボタルのメス
ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルのオス、メスは、発光器で見分けることができます。オスは第6腹節と第7腹節、メスは第6腹節のみが発光器になっています。

その他、近頃有名になっているのが、小型(体長7mm)でも成虫の発光力豊かなヒメボタルLuciola parvula。幼虫も陸生で陸生の巻貝を捕食する森林のホタルです。
森林のホタルといえば、
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オバボタル
こちらは、クワガタムシを観察していると、よく見かけるオバボタルLucidina biplagiata 。成虫昼行性の著しいホタルです。そしてホタルの形はしていても発光力に乏しく、殆ど無名の種です。オバボタルの幼虫は、雑木林の落ち葉が堆積した腐葉土の地表近くに棲み、巻貝でなくミミズが好物とか。

さて、昭和後期になると日本各地の多くの水辺から、ホタルたちは姿を消しました。河川の汚染や河畔林の減少により餌とする淡水巻貝が激減したり、河川の護岸工事によりホタルが蛹化できなくなったりと、原因は数多くあります。そんな中、現在では、ホタルの棲息域と隣接する農作物栽培地では環境に配慮して、自然の生態系を重視することによって、収穫物の付加価値を高める取組みや、日本人に愛されるホタルの棲める環境で、地域興しを推進する取組みも行われ、ホタルの復活した水域は数多くあります。

でも、記事中で書いたように、ホタルには地域に順応して地域変異が形成されているのです。今では、遠く離れた地域から種苗を移入することで、地域在来種との遺伝子撹乱が問題視されています。

夏を待つ渋川トンボ公園
5月末、とびっきりの沢へ行ってきました。
渋川トンボ公園












この沢は渋川トンボ公園DSC02094












あの丘を越えた谷間一帯に、人によって整備された沢があるんです。
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もともと大規模な砂防ダムの環境整備のために作られた谷間に、複数の水路が引き込まれ人工の沢を形成。この人工的に計算され創り出された自然は防災と、特別なヤンマ(蜻蜓‎)のために整備された環境なんです。

そしてここでは、毎年7月初旬に渋川トンボまつりが行われ、多くの子供達が里山の自然体験を楽しむのです。そのころには、沢まわりの雑草も綺麗に刈り込まれているんですよ。
でも、この特別なヤンマ(蜻蜓‎)が沢をどっさり飛び回りだすのは、まだ3週間くらい先。

今日、沢でみつけたトンボは
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カワトンボ
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ヤマサナエ。いずれも春の沢トンボ、すっかり性成熟しています。

清流の沢といえばホタル。
オバボタル












これはオバボタル。成虫は昼間も活発に活動、ほとんど発光が目立たないホタルです。
林縁のササ類の生える場所には
ゴイシシジミ












黒斑紋を散りばめた翅が美しいゴイシシジミ。幼虫がササなどに付くササコナフキツノアブラムシを食べる(日本種の蝶の中で唯一、幼虫が完全な肉食性)、ですから笹の葉っぱに止まっているんです。

水辺にどっさり集まっている蝶
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イシガケチョウ
です。
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沢の水を飲みに、どこからともなく集まってきます。
林道を高速で飛び回るタテハチョウ。
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アカタテハ
と、赤みの弱いヒオドシチョウ

まだまだ、どっさりご紹介したいんですが・・・とりあえずENDです。
明日は植物編でやってみます。

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