土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

タグ:カムルチー

怪魚巨大魚牙魚
このブログでも過去ご紹介したことのある淡水魚です。とっても幸運なことに、今日は陸上で接写できました。それがこちら、
牙魚 (2)












口の中に納まっているのは、この淡水魚を専門に釣る疑似餌です。顔より口がはるかに拡張する肉食魚ですから怪魚です。
牙魚










更に日本の淡水魚で鋭い歯が並んでいる種といえば、スズキ目ドンコ科に分類される珍しい純淡水生ハゼの一種、全長は25cmに達するドンコ Odontobutis obscura くらいしか頭に浮かばないのですが、この怪魚の歯はそんなものではなく牙魚とでも言いたくなる鋭さなのです。直接口に手を突っ込んで疑似餌を外そう・・・なんて勇気は誰も起こらない牙魚なんですよ。

しかも体長も25cmなんて平凡な大きさではありません。
DSC04021











この個体はの体長は50cm代。これでこの怪魚の印象としては大きい方ではないのです。
となると、どこまで成長するかといえば、普通に80~90cm。生息環境が整えば100cm越という記録や新聞報道もあったそうですから『巨大魚』。でも、近年メートル越えの情報は無いんですって。

型は丸太のような円筒形、体色は緑褐色で黄金っぽい個体もいます。体側には丸く黒っぽい斑紋が2列に並ぶのが種としての特徴のひとつ。画像の如く、口は異常に大きく、下顎が上顎よりも前に突き出た受け口、そして鋭い歯が並んでいる
まさに怪魚なのです。

池で小魚を掬っていて水生植物の中から突然、こんな怪魚が出没したら水に入る気になりませんね。
ところでこの怪魚、ご存知だと思いますが日本在来種ではありません。でも近年、都市部の河川で日本淡水魚の生態系を破壊すると大きな環境問題になっている、多種多様な外来魚とは一線を隔する元祖外来魚的存在の怪魚で巨大魚で牙魚といった、怪しいが三拍子揃った淡水外来魚なんです。

ところがこの卓越した生命力を持つ外来魚にも複数の弱点があります。
そのひとつが、アングラーは経験済みなんでしょうが・・・捕食が頗る下手です。水生植物の繁茂する水域へ侵入を容易にする体型は、肉食魚でありながら俊敏な捕食遊泳力を著しく犠牲にした体型に進化しています。
カムルチー (5)











この外来魚の名はカムルチーChanna argus スズキ目タイワンドジョウ科の淡水魚です。雷魚ライギョ)といった方が馴染み深い魚です。カムルチーは鋭い歯で一度獲物に食らいつくと、雷鳴が轟いても放さないといった言い伝えが、日本名『雷魚』も語源由来のひとつとも考えられている獰猛な淡水魚。さらに雷が鳴るような荒天において索餌活動が活性するとも言われています。

日本に生息しているカムルチーは、1920年代前半に朝鮮半島から移入された
Channa argus argus (中国亜種)系統といわれています。カムルチーは、流れが速くなければ水草の繁茂する広い水域に生息でき、鱗が強固で粘膜性にも富み水質変化に強い魚種。更には溶存酸素量が少ない劣悪な水中環境においても、口から吸いこんだ空気を消化器官から吸収し生存可能。魚が生息できない環境でも水域に侵入した両生類・爬虫類・小型哺乳類を捕食し、命をつなぐ怪魚です。
カムルチー (4)












夏季には繁殖期を迎え繁殖に際しては、トゲウオ科魚類と同じく営巣を行います。カムルチーの営巣は雌雄共同で水面に水草を集めて巨大なドーナツ形の巣を作るのです。ですからこのように水生植物の繁茂する広大な水域が、種の継続には重要な生息環境となるんですね。

近年、カムルチーは本来の体長に達する成長を抑制されたり、生態系において競合種となるブラックバスの台頭によって、その生息数は減少しています。日本の淡水域の魚類生息環境は、在来種ばかりではなく,、高い順応性を備えた外来種にとっても悪化しているんですね。

悪食魚三種
秋になると水鳥観察で賑わう石土池。土日には、さらに多くの人々がボート持参でこの池を訪れます。
DSC09475













ボート持参の人々の主目的はルアーでの釣り。ターゲットとするのは、特定外来生物でブラックバスの名で総称(8種11亜種)される魚類。そのうちの一種で高知では最も環境破壊が懸念されている種がこちら。
オオクチバス
DSC09460














種名は『オオクチバスMicropterussalmoides
原産地は北アメリカで通称フロリダバス。全長50cmを越え大きく成長します。世界規模で猛威をふるっている侵略種で、一部の国では生体移入が禁止されています。日本でも各地で意図的な放流が行なわれてきた可能性が指摘されている人気の釣り対象魚で、業界ではこの魚を対象とする、タックルの開発・販売が一大産業となっているほどです。

ブルーギル
オオグチバスと同じサンフィッシュ科Centrarchidae の『ブルーギルLepomis macrochirus がこちら。
DSC09456














原産地は北アメリカ東部。全長25cmほどに留まる分だけオオグチバスよりは環境破壊は軽減されるも、侵入・定着水域においては、既存小型魚類は激減又は撲滅に至ります。

現在、特定外来生物に指定される魚類は14種で、日本においてこの2種を見ない水域は非常に少なくなっています。また特定外来生物でなくても外来生物法によって要注意外来生物に指定されている魚類がこちら。

カムルチー

DSC09442













カムルチーChanna argus は、タイワンドジョウ科に分類される魚の一種。これらの科の総称である雷魚ライギョ)の名で知られる魚種です。日本のカムルチーは1920年代前半、中国亜種を移入したものが各地に定着しています。

当該魚種は最大90cmに及び、ヘビの様な体表紋様。今日紹介の3魚種は昆虫類、甲殻類、小魚を大量に捕食、大型魚はカエルなど水生動物ほか、時には水鳥の雛やネズミなどの小動物まで幅広く捕食します。その中でもカムルチーは凄い特技を持っていて、空気呼吸ができるため、溶存酸素量が少ない劣悪な水環境でも生存できるんです

カムルチーは前述2魚種とは移入目的が異なり、食用淡水魚として養殖目的で移入された魚種なんですよ。でも見かけがヘビみたいで、更に生食に限っては顎口虫症の危険もあるため、まず食用となる事は無く、結局は淡水の巨大魚釣りとして高い人気を博しているのです。

このページのトップヘ