土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

タグ:コノシメトンボ

りす茜

香南市の溜池、秋になってもこの池の赤トンボ勢力は変わらすネキトンボが強い占有率を示しています。そんな中、今日は一頭だけ別種赤トンボを発見
リスアカネ (3)









ぱっと見、コノシメトンボ。でも翅の先端に褐色の斑紋発色が、体表の発色と比して、薄いように思えます。リスアカネでしょうか・・・

同様な特徴(翅の先端に褐色の斑紋)のある良く似たアカネ属がノシメトンボ、コノシメトンボ、リスアカネ
ノシメトンボDSC03214







〖左:ノシメトンボ 右:コノシメトン
DSC03086













ミヤマアカネ
先端部から少し離れ赤褐色の斑紋帯があるのがミヤマアカネです。

捕まえて形状比較分析により同定してみましょう。
リスアカネ (4)










体長40mm程、雄で顔面に眉班(ビハン)はありません。
当該種はノシメトンボよりもひと回り小型で、コノシメトンボかリスアカネみたいです。両種は、ほぼ同大かリスアカネが若干小さい程度です。
DSC03427









リスアカネの雄は腹部の黒斑があまり発色せず背面までは回り込まず、第7節~第9節の下部にある黒斑が繋がっているように見えるのが特徴。腹部全体の形状はノシメトンボのように細く直線的で、コノシメトンボよりやや華奢に見えます。
リスアカネ















ぱっと見ただけでは雌の同定は更に難しく、リスアカネの顔には眉斑がないことで区別します。ご覧のように、翅の先端の褐色斑もノシメトンボ、コノシメトンボと比べると薄く、褐色部分の面積も狭いことが多いんですよ。
コノシメトンボ♂3
コノシメトンボ♂成熟個体は、胸部斑紋が確認できないほど発色】
コノシメトンボ♀
コノシメトンボ♀特徴的な胸部斑紋】

これら三兄弟は胸部側面の斑紋の形状でもで区別することができます。リスアカネは胸部側面の3本の黒条のうち、中央の1本が両端の2本より太くて少し短く、上端までわずかに達しません。しかし、まれにノシメトンボのように上端にまで達している個体変異があらわれることがあるんですって。
DSC03584DSC03587







全ての特徴が当てはまるのかリスアカネ、ミッション(同定)完了です。


学名 Sympetrum risi risi で和名がリスアカネ。リス科の栗鼠(リス)ではなく、スイスのトンボ学者に由来するものです。

リスアカネの特異な習性と生態
アカネ属赤とんぼの中で最も薄暗い環境を好む種なんですって。でも今日は温かい(気温29℃)にも拘らず日向にいます。この溜池のように低地の周囲を樹林に囲まれたような閉鎖的な池沼を好み、ヒメアカネ同様遠くまで移動することはなく、羽化後も羽化水域の近くに留まり摂食活動を行います。


北国の雌はナツアカネやアキアカネのように腹部背面の赤化する個体変異が現れることがあります。更に成熟が進むと雌雄とも翅の先端だけでなく、黄昏ヤンマのように翅全体がやや褐色を帯びてくるんですよ。
リスアカネ













画像のように成熟した雄は水域近くに陣取り殆ど止まったまま。飛翔力に準じた狭い縄張りを持ちます。反面非常に強い占有行動を示すため、他の大型の赤とんぼが侵入を許さず、果敢に激しく他種を排他します。

産卵は基本、連結打空産卵ですが雌が単独で産卵することもあります。不思議なことに水のある場所には産卵せず干上がった土壌に産卵します。

ですからこの溜池では多分産卵は見られませんね。

小熨斗目蜻蛉

コノシメトンボは体長38~45mm程、翅の先端に黒褐色の斑紋があります。
コノシメトンボ1
アカネ属赤トンボの中ではやや大きめ、名前のとおりノシメトンボに似ていますがよれよりは小型で、体型はやや太めです。
ノシメトンボ









トンボ自然公園のノシメトンボ
私の住んでいる近辺ではコノシメトンボはかなり生息していますが、ノシメトンボは見ません。

コノシメトンボ雄の尾部上付属器の先端はマユタテアカネのように若干、上に反り返っています。雌は顔面の額上部に小さな眉状班がありますが雄にはこの眉状班がありません。名前の由来となっている熨斗目模様と呼ばれる腹部の黒斑は♂はノシメトンボと比べると極端に少ない種です。
コノシメトンボ眉状斑
コノシメトンボ♀の特徴的眉状班】
コノシメトンボ♂
コノシメトンボ♂には眉状班がありません】

コノシメトンボは7月上旬頃から羽化、高知では12月上旬頃まで見られます。平地から低山地にかけての人によって整備された水田などで見られ、プールにも飛来します。
コノシメトンボ3コノシメトンボ♀
香南市人工池のコノシメトンボ♂・♀】
コノシメトンボ生息地コノシメトンボ産卵池
コノシメトンボ生息地と産卵池:香南市

成熟した雄はナツアカネ同様全身が赤化、翅を見ないとなかなか識別できません。
コノシメトンボナツアカネ
コノシメトンボ                    ナツアカネ
雌は成熟しても背面の橙色が濃くなる程度です。
コノシメトンボ♀2

成熟後はよく移動・分散し、縄張り意識は弱く本種ばかりで群れを形成することも少なく、他種の群れに本種が少数混じっていることが多い。他の赤とんぼ種と比較すると、地面や丸太などの平らな面にへばり付くように止まる習性が強く現れます。

コノシメトンボ4コノシメトンボ5

ノシメトンボとは大きく異なり、連結打水産卵を行う。特に本種は何もない明るく開けた広い水面を要求する傾向があえいます。秋になるとプールでも産卵、プールにヤゴがいたらコノシメトンボであることが多いほどです。 産卵は雌雄が連結したまま行うことが多く、時に雌が単独で行うこともあります。
コノシメトンボ産卵ノシメトンボ連結打水産卵


近似種との同定

翅の先端が褐色に発色する種類にノシメトンボ、リスアカネがあります。

ノシメトンボコノシメトンボ♂
ノシメトンボ                    リスアカネ
翅の先端の褐色斑は通常コノシメトンボが最も濃く、黒色に近い色をしています。でも3種とも未熟期には薄く、老熟が進むと次第に褪色するため、翅での識別は微妙です。
リスアカネ1リスアカネ交尾
リスアカネ♂と交尾

コノシメトンボ雄は成熟すると顔面、胸部、腹部まで濃い赤色に発色、リスアカネは腹部のみが橙色を帯びた赤色に変化し、ノシメトンボは腹部に暗赤色がさす程度にしか赤化しないため、簡単に見分けることができます。

コノシメトンボ6
コノシメトンボ♂の発色】
また、これら3種は胸部側面の斑紋の形状がそれぞれ異なるので区別することができます。コノシメトンボの特徴は、胸部側面の3本の黒条のうち、前から2本目が途中で後方に折れ曲がったのち3本目に合流し、ひらがなの「つ」の字を傾けたように見えます。
コノシメトンボ♀
コノシメトンボ♀特徴的な胸部斑紋】
コノシメトンボ♂3
コノシメトンボ♂成熟個体は、胸部斑紋が確認できないほど発色】

コノシメトンボ7
人とともに暮らすコノシメトンボ、可愛がってくださいね。

このページのトップヘ