土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

タグ:シマアジ料理

ブログネタ
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旬のシマアジ料理
土佐湾に青物の季節がやってきました。そのなかで今日ご紹介するのは『シマアジ』。有用魚種が多いアジ科の中で最も美味と評判の高い高級魚ですから、当ブログでも今まで何度かシマアジ料理はご紹介してきました。そんなシマアジの旬は夏がら秋
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シマアジの新子
ですから、9月のシマアジは旬まっただ中の『旬鮮魚』なんです。更に黒潮流れる高知県では、冬12月がシマアジの産卵期。そんなシマアジの当歳魚(孵化後一年以内の稚魚や若魚)が、秋になると30㎝800g近くに成長し、身質・食感ともアジ科の王者として十分な品質になってきます。更にこのシマアジの新子は、まとまって入荷する場合も多く、とっても安価に手に入る季節。それが9月なんですね。
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天然活き締めのシマアジの調理
そんな高級魚シマアジの新子を9月ならではのお買い得価格で3尾、高知市弘化台の卸売市場で購入してきました。魚体は27cm500g程の活き締め天然物です。ですから購入直後は、身が生きた状態で結構柔らかいんで、午後まで置いて硬直した頃に調理したんですよ。そちらの方が美しく捌け、料理しやすいんです。
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どうです硬直後のシマアジ。若魚でも鮮度管理された個体はこの身のしまり具合。切れ味の良いさっぱりとした旨味はシマアジの新子ならでは。
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ですから、先ずは若魚には似つかわしくないタタキに調理してみました、自慢のタタキ工房で‼ タタキといっても肉厚の薄い天然魚の上、小型魚体ですから表面を軽めに炙っただけなんです。
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ところが、鮮度抜群なので、思った以上に身が縮れてしまいました。皮目に切り込みを入れておけば良かったんですけどね。
炙った直後この片身だけ、冷凍庫で10分程冷やし身を急速に締めます。
シマアジタタキシマアジたたき






もう片身は熱いうちに切り揃え、盛り付けるだけ。期待した以上に上質なタタキになりそうです。
シマアジ塩タタキ (2)







この鮮度この身質ですから先ずは、迷わず塩タタキ旬のシマアジ塩タタキ先ずは本日の鮮魚家庭料理、一品目の完成です。
本当は、季節の酢ミカンをあしらいに添えれば良かったんですが・・・。
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そして2品目は、土佐特産の柚子酢をブレンドした柚子ぽん酢でいただくシマアジ新子のたたき』。こちらは高知の家庭では必需品、様々な料理にちょっとずつアレンジしながら使う万能調味料ですから、高知の魚好きたちには家庭の常備品なんです。
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柚子ぽん酢でいただくシマアジのたたき
食材たるシマアジ本来の味、その素材の旨味が更に引き立つ高知の伝統調味料、柚子ぽん酢。塩たたきと比べどちらが旨いかというより、産地の旬鮮魚は無理にどちらかひとつを選ぶ必要なんて全くないんです。一尾600円位と、とってもお買い得なんですから。

そして、シマアジの新子を食材とするなら、
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刺身盛りも絶対“姿造り”。とびっきりの旬鮮魚が、とっても豪華に飾り付けでき、ボリューム感も増します。更に新子ならではの、飽きが来ないさっぱりとした旨味は、刺身でいただくシマアジの若魚ならではのもの。
シマアジ刺身







ボリューム感ある天然活き締めシマアジの姿造りが本日の3品目。
そして、最後の料理はわが家の家庭料理では定番の煮付け。
シマアジ 姿煮







シマアジの姿煮で4品目。3尾のシマアジ新子をフル活用しました。でも、家庭料理らしく不細工です、新子とはいえ盛った皿が小さ過ぎましたね。
このシマアジの姿煮、もちろん温かい内に、ほくほくの身をコク深い煮汁に漬けて味わうのも良し。一晩冷蔵庫で寝かし煮凝りを形成させて、煮汁ジュレを身の上に乗せいただくのも乙なもの なんですよ。

鮮度の良いシマアジの煮付けは、もともと冷めても全く臭みを感じず、更に高知特産の生姜(ショウガ)が煮付けの味を適度にしめるのです。

そして、今日の家庭のシマアジ料理はこれで終わりではありません。
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最後の締めにシマアジ茶漬け
。つまり今だけ限定食材、シマアジ新子で5品目も楽しめたんですね。家族5人で旬のシマアジ新子3尾を使って都合2千円弱の代金で上がりました。季節の旬鮮魚を心ゆくまで堪能しての価格ですから、上出来じゃないでしょうか。わが家は、魚大好き家族ですから。

極上の秋食材
昨日の魚はアジ科海水魚の一種、縞鯵シマアジ)学名 Pseudocaranx dentex 。亜熱帯・温帯海域の沿岸部に生息する大型の回遊魚なんです。
シマアジ









大衆魚的印象の強い同科魚類の中で、成長した天然物は日本食食材としてアジ類だけでなく、全魚類中最高級の食材として扱われるんですよ。
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大衆魚アオアジマルアジと刺身
突出する評価の高さは、青物の至宝ともいわれる食材の旨味と、非常に漁獲量の少ない天然魚の希少価値に由来しているんです。
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鮮魚評価の高い魚種ですから、古い養殖の歴史(高知では養殖物をコセアジといって食材差別化しています)も併せ持つ高級魚です。
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日本近海に分布するアジ科の沿岸魚でありながら、成魚は全長1m(全長122cm・体重18.1kgの記録あり)に達し体高が高い長楕円形で扁平体型。体色は背側が青緑色、腹側が銀白色とまさに青物の特徴を有しています。
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若魚は体側中央に縦線黄色帯が目立つものの、成長とともに不鮮明化します。また鰓蓋中央部・胸鰭のすぐ上に、ギンガメアジロウニンアジ様の目立つ黒斑が一つあります。
DSC03457シマアジはマアジ・アオアジに比して目は小さく、脂瞼はありません。成長とともに吻は眼径よりも長く前に突き出し、様相が狼に似ることから、巨大に成長したシマアジはオオカミ(オオカミウオではありません)と呼ばれます。唇は厚くても膜状の吻部皮はアジ科魚類の特徴が現れ、前に突き出すことができると同時に、強烈なパワーと相まって破れ易く、このことが釣りによるシマアジ漁獲の大きな障害となり、希少価値を更に高めているのです。

シマアジの旬
DSC03472シマアジの旬は晩夏から秋口ですから今、まさに旬!市場価値が最も高い魚体は1~3キロ位の若魚(大都市での市場価格は、天然物で時に1尾で1~2万円、養殖物でもキロあたり2000円~3000円)で、瀬戸内の鯛のような身の締りが演出する触感、同時にアジ独特の青物的コク深い旨味を醸しだすんですよ。脂も上質、真に極上の旬食材なんです。
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天然シマアジの若魚
秋になると、室戸や土佐清水、宿毛の漁港では、500g~700gのシマアジの若魚がまとまって水揚げされます。

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わが家のシマアジ料理
私がゲットした天然シマアジの価格。実は、市場での購入価格1.6キロで3,000円以下でした。掘り出し物は、早起きと足で稼ぐんです。漁獲がたまたま多ければ、この価格で幻の旬食材が手に入るんですね。狙って確実にゲットできる訳でもないのが又嬉しいんですね。

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