土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

タグ:四万十栗とは

秋の四万十川
日本有数の銘川、高知市西部の清流大河『四万十川』へ行って来ました。今回の訪河目的は、収穫の最盛期を迎えた高知県西部の豊かな里山へ、旬の逸品『四万十栗』の今年の出来栄えを見に行ったのです。
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四万十栗とは、四万十川の中流域を主とし、その河川敷などに広がる日当たりの良い斜面で栽培される栗。品種は特定されず、早生から晩生種まで収穫される、里山の豊かな自然と、そこで暮らす人々の気持ちがいっぱい詰まった粒揃いの栗たちなんです。
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時節柄、一年で一番忙しい時期に無理やり頼み込んで、この四万十栗を地域の特産品として今以上に世に広め、地域の活性化に全力で取り組んでいる里山の民のひとり、『しまんと美野里』の佐藤さんに地域を想う熱い心を語っていただきました。

では佐藤さんをご紹介しますね。実は上画像の右側で四万十栗を持っている人なんです。といっても手だけですから分かりませんよね。そこで全身が写っているのが一番上の画像です。私の数少ない女性のお友達なんですね。でもちゃんと写っている画像は本人的にNGなんですって。私は勿論ご本人を知っていますが、はっきりいて人物画像NGはもったいないです(誰が見ても、後でご紹介する黒尊川にも負けない清らかなひとなんですから)。清流四万十川と一緒に写ってもらえば、高知の銘川が何倍にも光り輝く・・・そんな、四万十川とともに生きる女性なんですよ。

里山へ行くと、今でも栗の樹はたくさんあります。
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豊かな河川の象徴たる河畔林の道には、秋になると自然落下する栗や木通(アケビ)が普通に見られます。

でも、現在それらの多くの産物資源には昔のような里山の人々の手が十分に加えられず、その生命力と自然の恵みを借りて毎年、芽を出し花を咲かせ実を成し、そして落葉して山や森の腐葉土を形成し自らの力で循環しているのです。ところが佐藤さんが言うには、「栗は果樹の中でも日光要求度が最も高い」そうなんですよ。ですから高糖度で大きく成長する果実を得るために、人の力は不可欠なんです。

言い方を変えると、今では自然に林や山で自生している栗の樹なんですが、栗ほど人の庇護を請い求めている樹は他に無いと、私は思うんですね。ですからその果実の魅力で、秋になると毎年人に精一杯のアピールをしているのです。

熟成させた栗の糖度は甘く瑞々しいと感じさせる果実より何倍も高く、その重要な要因が日射量や日照時間の確保。つまり、人の手があまり必要でないと思われている栗が、実は人が手を掛ければ掛けるほど産出される栗の品質に大きな違いが生れるのです。

ここでは平地の河川敷ばかりか、ご覧のように作業の大変な急傾斜地で日当たりと水捌けの良い斜面を選び、定期的に草刈りや長い経験に基づいた理にかなう剪定を行い、周期的に古木から新しい樹に移行させています。
豊かな河畔林の構成樹たる栗を、地域の個性豊かな産物資源として人の手により維持管理していくこともまた、豊かな山・川・海の環境維持にとって非常に大切な要因のひとつなんです。

DSC09669この様に秋には何十年も実を成してきた栗も、やがて樹勢が衰えその役割を終える時、生産者の皆さんは感謝を込め自らの手で樹を伐採し、急斜面に横たえ土壌流出を防ぐとともに、豊かな森の助けを借りて自然の中でゆっくりと土壌に戻していくのです。

人が生態系の一員であり続けることで、清流四万十川もまた、全国にその名を轟かす銘川であり続けることが出来るのですね。

そんな里山の生産者さんとともに、若い力を結集して、自分たちの暮らす大好きな里山の活性化に取り組んでいる、『しまんと美野里』の皆さん。
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生産者さんが手塩にかけて収穫した栗を選別し、氷感庫で熟成させ糖度を高めます。栗本来の風味を損なう燻蒸処理は行いません。

そして、こちらで四万十栗の選別をする女性もまたまた美しいです。でも栗の代わりに私を選別されたら、絶対廃棄なんでしょうね。とにかく、ここの里山は美人揃いです。
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さらに、四万十栗を食材とした加工食品の開発を手掛け、高知県内の多くの場所で催事販売に参加し、『しまんと美野里ホームページ』でも情報公開し通信販売に取り組んでいます。地域を愛する想いは清く、とても力強いです。更に地域の個性豊かな産物を軸として、そこに暮らす老若男女が一丸となる姿は美しく、近世における里山のあるべき営みといえる素晴らしい取り組みだと私は思います。
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さて、『しまんと美野里』さんが活躍している地域は高知県四万十市西土佐用井。2013年8月12日に歴代日本最高気温(41.0℃)を記録した、江川崎に隣接した里山なんですよ。
この日も、早朝は14℃しかなかったのに日中は汗ばむような陽気の27℃、朝晩の気温の高低差と、時間帯によって籠る湿気は例外なく上質な作物を育むのです。
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そんな四万十川の中流域で、佐藤さんイチオシの場所が『黒尊渓谷』。四万十川支流で最も清流度の高い黒尊川の流れに沿い、多種多様な植物によって形成される豊かな混生林がどこまでも続いています。

紅葉にはまだまだ程遠い季節ですが、黒尊川の誇る奇跡の透明度には今まで 幾多の清流を見てきた私もすっかり心を奪われました。
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川面から遥か高い林道からも清流の川魚たちの姿がくっきりと見え、近くの民宿には尺を遥かに超える黒尊川のアマゴの剥製が飾られていました。

四万十川といえば清流下りもいいんですが、
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もっと迫力を感じるのが、川幅の広い本流に架かる沈下橋を使って対岸をめざす車での渡河。ここで脱輪してそのまま川へこけると、高い確率でお陀仏なんですって。沈下橋は夜や雨の時、強風の時も絶対に利用したくない、特徴豊かな地域の現役生活道で河川の伝統的文化財なんです。
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そんな高知県西部の桃源郷のような里山で、時を忘れた浦島太郎のように楽しんで帰路に就いた私。
家族への土産は『四万十甘栗』。
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佐藤さんによると、四万十甘栗は特別な品種の栗。以前は甘いけど小さいのが難点でしたが、それを品種改良した「四万十ジャンボ甘栗」という大きめの甘栗が生産されだしたんです。普通の栗も少し低温熟成させると甘くなるのですが、この甘栗は採れた時から驚きの甘さ!...

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ほとんど市場には出回らない幻の甘栗。近日、お披露目の機会がありますので、詳細決まりましたら発信させていただきます。というか、私は皆さんより一足お先にゲットしました。
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そうそう、スイーツ大好きな方にお勧めなのが、道の駅あぐり窪川で販売されている『四万十栗のパフェ風アイス』。価格は500円と、少し他の個性あふれるご当地アイスより高めなんですが、それでも人気はかなりたくさんある全アイテム中№2なんですから、四万十栗の商品インパクトは非常に高いんですよ。

取材日9月30日

里山の旬食材
食品団地に『とびっきりの里山秋の味覚』が到着しました。
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しまんと美野里』さんが、収穫したばかりの『四万十栗』を四万十市西土佐から高知市大津の食品団地まで、持って来てくださったんです。
四万十栗』とは・・・
栗の産地として有名な四国、中でも四万十の寒暖の激しい気候と美しい自然に育まれた四万十の栗は 他にはない大きさと甘さを誇ります。この四万十川上流域を中心とする、日当たりの良い河川堤の傾斜地などで収穫される、びっくりするほど甘く、立派な容姿の栗が『四万十栗』なのです。

四万十川一帯では昔、年間500トンもの栗が取れていたそうなんですよ。それが今では1/10以下に落ち込んでいるんです。四万十川という素晴らしいロケーションに恵まれた地域一帯の里山産業を、以前のあるべき姿に戻すべく『しまんと美野里』さんは、『四万十栗』栽培によって里山を活用した、自然環境維持に取り組んでいるんです。
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しまんと美野里』さんは、毎月・毎月『四万十栗と里山の営み』の想いを、手記にして郵送してくださるんで、私も西土佐の里山に住んでいる気分になり、なによりも里山への想いを共有できるんです。
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今日は更に、特別な機械まで持参してとびっきりの里山秋の味覚四万十焼き栗』を振る舞ってくれるそうなんです。
昔懐かしい、回転式筒状の圧力釜に生の四万十栗を入れ蓋をして密閉、釜ごと回転させながら加熱・加圧するのです。
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穀類膨張機と呼ばれる主に『パットライス製造機械』を応用した『特注焼き栗機』なんですって。昭和のレトロな趣が四万十栗の暖かい香りを辺りへ漂わせます。
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どうです、この四万十焼き栗の色合い。加圧しながらじっくりと煎ることによって、四万十栗独特の甘みが凝縮され、ほくほくでとっても甘いんです。
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特別な告知をした訳ではありませんが、多くの方々が次々に四万十焼き栗を求められて行きます。それも男性がほとんど。でもこの方たち、高知では有名な食通の皆様なんですよ。四万十栗の評判と品質の高さを十二分に証明する一幕でした。
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食品団地に来るといい事あるんです。

ちなみに私はそこで勤めているんですけど・・・
毎日、新鮮な刺激を心行くまで楽しんでいます。そんな私は四万十焼き栗の他、美しい四万十の生栗も手に入れましたから、今日は帰って下ごしらえして、明日は『四万十栗家庭料理』に挑戦です。
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そして今日は『中秋の名月』。

四万十栗は、暦にぴったりの旬食材なのです。この四万十栗、少量なら『しまんと美野里』さんが手配してくれますので、ホームページをご覧になって是非注文してくださいね。

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