土佐料理 旬の鰹がゆく!

自然豊かな高知の気候が育む産物を食材とした伝統郷土料理のご紹介です。 自然に触れ、それらを見守りながら地方の環境問題を考え、豊かな自然環境の中で収穫される食材を自身の主観でレポートしながら、旬とは何かを考えます。

タグ:山北みかん

今年の出来具合
秋本番。私の暮らす香南市でも秋の果実が実っています。
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極早生種山北みかんは出荷始まる
そして香南市を代表する果実が『山北みかん』。
7月中旬にご紹介した温室みかんではなく、露地栽培の温州みかんです。
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県道30号線、香宗川沿い平地のみかん畑では早くも集荷が始まりました。糖度を上げ高品質みかんを栽培する“マルチ栽培シート”が敷かれています。今収穫されている山北みかんは、極早生の品種『日南』です。

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人気の早生品種『興津』の場合
さて、いつも山北みかんの取材をさせていただいている篤農家、谷岡さんのみかん山はどうでしょう。
きょうは、早朝からみかん山で打ち合わせの為に待ってくれています。
2012年今年の、山北みかんの出来具合を詳しくお伺いしてみましょう。

DSC08254ところが谷岡さんは既に、来られています。
高知でも朝晩はすっかり涼しくなり、私ツイツイ寝過してしまい土佐時間になっちゃいました。
DSC08245谷岡さん、ごめんなさいね。
篤農家ならではのきめ細かな管理
谷岡さんは草刈りをされています。みかん山を自然循環の中で管理するためには年最低でも三回全面的に草刈りをします。人の入る(人が作物を管理する)山は、こういった管理が行き届き、人と自然の環境バランスが上手く保たれ、里山を形成しています。
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よく管理ができているでしょう
こういった里山環境が人と野生動物の境界線となって、今まで互いに上手く棲み分けをしてきたのです。
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秋の剪定
春のみかん剪定は、以前記事にしましたが、夏出る新芽はどうするんでしょう。
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印をしたのが夏以降の新芽、“とちゅうし”と言うそうです。よく見ると“とちゅうし”は果実の多い樹には少なく、果実が少ない樹に目立ちます。文旦ぽんかんと比べ温州蜜柑は、果実が適量実っていれば、夏新芽は少ないんです。
ですので谷岡さんは今の時期、剪定は行いません。11月には樹の様子を見ながら極少量行います。
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みかんの摘果
山北みかんは5月末と6月中旬ごろの2回、樹自身が結実したばかりの果実を自然落下(生理落下)させます。こうして強い果実が残るのですが、その他にもこの時期長雨が続くと幼い果実はカビに侵され落下してしまいます。その後も発育の悪い果実は生産者が随時摘果していきます。
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山北みかん、2012今年の収穫量
今年は、結実時の天候に恵まれ果実は自然落下(整理落下)と、例年同程度の摘果で乗り切れ収量は昨年より多い見込みですよ。

害虫の被害
みかん最大の害虫は天牛(てんぎゅう)。中でもゴマダラカミキリの被害は驚異です。
ゴマダラカミキリ
害虫被害卵
高知ではゴマダラカミキリの活性期は6月末から7月。幼虫はみかんの生樹が大好物、成虫はだいたい樹の根元、外皮下に卵を産みつけています。
幼虫は、生樹を食い荒らし著しく樹勢を弱らせ、やがてはその殆どを枯らしてしまいます。
DSC08230天牛成虫が出てきたみかん樹の穴。
いすれにしても谷岡さんは、天牛が樹に侵入した時点で当該樹を伐採、植替えします。
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害虫(天牛)対策はこまめな管理がいちばん。草刈りにより天牛の隠れ場所を取り除き、都度点検に回り、侵入されると伐採、植替えを行います。

さて肝心な今年の出来栄え
谷岡さんの山北みかん、品種は高品質で現在最も人気の高い早生種の『興津』。
出荷は11月10日前後と例年並みになりそうです。サイズは出荷当初はSSとSサイズが中心となります。
みかんを見れば分かりますが、小玉のほうが色揚げや熟成が早いんです。

今年は高知では8月に例年の二倍以上の降雨があり、味ののりを心配していましたが、その後ずっと雨量が少なめで、例年通りとても美味しく仕上がって来ています。実は今日でも食べられる位に・・・
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私は頂いて食べました。 山北みかんとしては、まだ少し酸味が勝っていますが爽やかでとても美味、私好みのみかんでしたよ。

今年は春から初夏は好天候が続きましたが、夏の多雨により少しみかんの外観に影響が出ています。
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画像のように外皮に黒点がある果実があります。多雨の年に現われる細菌性の外皮浸潤ですが、ひどい場合は稀に内部の果肉まで浸潤します。

秀品以外の家庭用には、外皮の黒点が入る場合がありますが、果肉の味食感は全く変わりません。

谷岡さんの山北みかん、
出荷まで一か月ほど、又状況を伺いに寄せていただきます。
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谷岡さん、いつも有難うございます。

わが故郷に驚愕の蜜柑あり
山北みかん
高知県香南市山北。11月20日のブログでちょっとだけ触れましたが、今、香南市へ来られると国道沿いのお土産店では、とにかく蜜柑、ミカン、みかんの山。厚手のビニールに入ったものから、化粧箱に入った秀品までこれでもかって言うくらい蜜柑が並んでいます。香南市香我美町山北
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DSC00505団地の脇まで…

でもって、国道を少し山の方へ入ると、これまたいたるところに温州蜜柑の木があり山の斜面から平地の畑までミカン色に染まるくらい。町全体の蜜柑の玉はさて何個って聞かれても想像も付かないほど生っています。

でこの蜜柑の名前が山北みかん。露地の早生種は11月はじめ頃から出荷され、12月20日頃になると、町の色をみかん色に変えるほど、どこでも生っていたみかんが、すっかり消えてしまいます。
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温州みかんの産地は普通、海岸沿いの南斜面に発達。静岡や有田、愛媛もそのパターンです。でも山北みかんは、海岸から少なくても2kmは奥に入ったところ。特に発祥の地に絞り込むと更に海から遠い山と山に挟まれた盆地みたいなところです。

山北みかんの特徴は、薄皮でびっくりするほど甘いこと。食べていて種は全く気にならず無いと同じです。皮(じょうのう)も食感を害することのない薄さ。せとかまで薄くはありませんが、相当なものです。ここの、炭酸カルシウムを含む地層と高知の強烈な日射、昼夜の温度差、こまめな手入れが極上の温州みかんを作り出すようです。

山北みかん、実は旬が年2回あるんです。
最初はお盆のころ、そして2回目が今頃です。夏に出回るのがハウス栽培で今出ているものが露地栽培、通常柑橘はハウス(温室)ものは酸抜けがよく非常に甘く感じますが、山北みかんは露地でもハウスものに負けない、それはすごい甘さ。県外の蜜柑ブランド産地近くに住まわれている方もびっくりされてました。
香南市山北地区
路地みかんと温室みかん(夏の山北風景)

このミカン、よく間違われるのが山北さんが作っているみかんと思われるようで、みかんが欲しい人から『山北さんは今年もお元気ですか』って質問されると『山北産は今年も状態がいいみたい』って答えるので、いつまでも誤解されたママです。

さて、こんなに多く作られ、アッという間に無くなる山北みかん。その中で地元だけが知る秘密の情報をお伝えします。
山北みかんの品種で最も人気の高いのは『興津』。興津(おきつ)はハウスでも露地でも超人気の中手種です。次が『南柑20号』、お買い求めの際は品種をご指定いただいたらいいと思います。味の濃さが違いますから
でもここまでは、販売店のHPに記載しているところもある情報です。

 山北みかんのサイズ比較
通常みかんは小さいものが、味が濃く種が小さくたべやすいもの。しかし山北みかんは大きいサイズでも種が小さく味も濃いため皮が剥ぎ易いL・Mサイズも人気があります。

次に、産地をスポットで絞り込む。とにかく香南市は旧野市町から香我美町に至るまでどっさり山北みかん作ってますから。できれば超極上、食べたいですよね。で、地域としては山北を走る県道30号線の南側の山北からと徳王寺の北寄り、それで南西側の斜面のみかん園。これがヒミツの市民ショーうんちくです。
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 県道30号線より南を臨む        南西に開けたみかん畑

果実の味揚げには、朝日より夕日が重要なんですね。庭へみかん植える時は西陽のあたる所を選んでくださいね。
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美味しい山北みかんの選び方、わかりました
んなこと言っても市外、県外の方まったくわかりませんよね。
でオススメが こだわりの逸品。この山北みかんはその情報に基づいて販売しています。商売してごめんなさい。

でも自信をもってお勧めできる郷土の産品です。一見の価値ありますよ
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西陽を受け黄金色に輝く銀杏、秋の山北は蜜柑とともに黄金に染まる郷です。

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