姿寿司の味わい方
姿寿司といえば『鯖の姿寿司』、多くの人がそう思っているのでしょうが・・・
高知の場合は強ちそうでもないんです。
じゃあ、何の魚を使うんだ‼ といわれると、その季節最も美味しい魚。つまり旬の魚を使います、普段使いの場合。
その他にも、料理として姿寿司を供する特別な用途があれば、それは別。祝い事には、それ用の姿寿司を作ります。
【祝い料理として供される甘鯛姿寿司】
今は、祝い事があればケーキが一般的なんですが、昔は米飯がその用途を果たしていたんですね。赤飯やちらし寿司というように。私の子供の頃は、誕生日にもケーキはありませんでした。でも全く問題はありません、私の子供たちには、イベントごとにそれに合うケーキを準備していますし、何よりそんな環境に育った私が街のケーキ屋さんのお手伝いまでしているんですから。
でも、我が家で作るケーキは限られた種類だけ。ところが姿寿司は、多分和食料理店よりどっさりの種類を創ります。そういう意味では我が家は昭和的な家庭料理生活で、四季を暮らし楽しめているんですね。そして、長男も和食料理を幅広く提供する地元企業に就職してくれました。我が家の食文化は継承されるみたいです。
さて、そんな我が家が秋から初冬にかけて最も自慢できる姿寿司がこちら。
【カマスの姿寿司】
秋風が吹くころに沿岸で水揚げが増えるカマスを使った姿寿司。中でも味のしっかりした秋から翌年の春までを旬とするカマスの種類『アカカマス』を使います。
高知ではまだまだ暖かい日もあるこの季節、『カマスの姿寿司』は季節にぴったりの味わい。甘味のある上品な旨みはどことなく爽やかで青物にはないもの、川魚を思わせるような食感を酢で締め味わうことで、この魚の食材価値を頂点まで高める優れた料理。我が家はカマスは寿司に限る‼ と自負しています。
そして、南国土佐でも寒さが本格化してくる季節、コク深い味わいを求めたくなる季節には
【厳寒期には脂の乗り切った鯖姿寿司】
地のゴマサバを使った鯖の姿寿司。万人が姿寿司=鯖と認めざるを得ない圧倒的な食材価値が、この季節水揚げされる鯖の身には詰まっているんです。
昭和に育った人間には、これ以上の食材、料理法はない‼ と思わせる季節の逸品が『鯖の姿寿司』。といっても決して過言ではない・・・全国各地の産地の民は皆、そう思っています。
それを家庭料理で普段使い出来るのは、産地の特権、至福のひと時。使わない手はないのです。
ところが、そんな無敵の姿寿司『鯖の姿寿司』にも、如何ともし難い食材としての限界期があるのです。高知では2月末から順次産卵期に入るゴマサバに変わって、
早春には、アジを姿寿司にします。余りにも強烈なインパクトを持つ鯖の姿寿司の余韻を残し引き継げる食材をアオアジ(マルアジ)に託すのですね。いくら鯖が上手かったといっても、ゴマサバの場合それは2月の末まで、3月にはその期待は無理なのです。でもアジもそれの代用では決してありません。
【アジの寿司】
それほどまでに脂の乗った時期、産卵期前のアジは美味しく、しかも深い旨みは酢に合うのです。
そんなアジを楽しみ、アジの旨みに陰りが見え出す頃、ここで川魚の登場です。
【夏の姿寿司は鮎】
夏を代表する旬の魚はアユ。爽やかな季節感をこれ以上演出できる魚はないのです。
その季節は初夏から初秋まで。年に一度は味わいたい『ふるさと天然鮎の姿寿司』です。
いかがでしたか、春夏秋冬の家庭料理。我が家ではそれを次世代に伝承させる旬の味のひとつが寿司なんです。
地域独特の家庭料理、皆様も大切にしてくださいね。
姿寿司といえば『鯖の姿寿司』、多くの人がそう思っているのでしょうが・・・
高知の場合は強ちそうでもないんです。
じゃあ、何の魚を使うんだ‼ といわれると、その季節最も美味しい魚。つまり旬の魚を使います、普段使いの場合。
その他にも、料理として姿寿司を供する特別な用途があれば、それは別。祝い事には、それ用の姿寿司を作ります。
【祝い料理として供される甘鯛姿寿司】
今は、祝い事があればケーキが一般的なんですが、昔は米飯がその用途を果たしていたんですね。赤飯やちらし寿司というように。私の子供の頃は、誕生日にもケーキはありませんでした。でも全く問題はありません、私の子供たちには、イベントごとにそれに合うケーキを準備していますし、何よりそんな環境に育った私が街のケーキ屋さんのお手伝いまでしているんですから。
でも、我が家で作るケーキは限られた種類だけ。ところが姿寿司は、多分和食料理店よりどっさりの種類を創ります。そういう意味では我が家は昭和的な家庭料理生活で、四季を暮らし楽しめているんですね。そして、長男も和食料理を幅広く提供する地元企業に就職してくれました。我が家の食文化は継承されるみたいです。
さて、そんな我が家が秋から初冬にかけて最も自慢できる姿寿司がこちら。
【カマスの姿寿司】
秋風が吹くころに沿岸で水揚げが増えるカマスを使った姿寿司。中でも味のしっかりした秋から翌年の春までを旬とするカマスの種類『アカカマス』を使います。
高知ではまだまだ暖かい日もあるこの季節、『カマスの姿寿司』は季節にぴったりの味わい。甘味のある上品な旨みはどことなく爽やかで青物にはないもの、川魚を思わせるような食感を酢で締め味わうことで、この魚の食材価値を頂点まで高める優れた料理。我が家はカマスは寿司に限る‼ と自負しています。
そして、南国土佐でも寒さが本格化してくる季節、コク深い味わいを求めたくなる季節には
【厳寒期には脂の乗り切った鯖姿寿司】
地のゴマサバを使った鯖の姿寿司。万人が姿寿司=鯖と認めざるを得ない圧倒的な食材価値が、この季節水揚げされる鯖の身には詰まっているんです。
昭和に育った人間には、これ以上の食材、料理法はない‼ と思わせる季節の逸品が『鯖の姿寿司』。といっても決して過言ではない・・・全国各地の産地の民は皆、そう思っています。
それを家庭料理で普段使い出来るのは、産地の特権、至福のひと時。使わない手はないのです。
ところが、そんな無敵の姿寿司『鯖の姿寿司』にも、如何ともし難い食材としての限界期があるのです。高知では2月末から順次産卵期に入るゴマサバに変わって、
早春には、アジを姿寿司にします。余りにも強烈なインパクトを持つ鯖の姿寿司の余韻を残し引き継げる食材をアオアジ(マルアジ)に託すのですね。いくら鯖が上手かったといっても、ゴマサバの場合それは2月の末まで、3月にはその期待は無理なのです。でもアジもそれの代用では決してありません。
【アジの寿司】
それほどまでに脂の乗った時期、産卵期前のアジは美味しく、しかも深い旨みは酢に合うのです。
そんなアジを楽しみ、アジの旨みに陰りが見え出す頃、ここで川魚の登場です。
【夏の姿寿司は鮎】
夏を代表する旬の魚はアユ。爽やかな季節感をこれ以上演出できる魚はないのです。
その季節は初夏から初秋まで。年に一度は味わいたい『ふるさと天然鮎の姿寿司』です。
いかがでしたか、春夏秋冬の家庭料理。我が家ではそれを次世代に伝承させる旬の味のひとつが寿司なんです。
地域独特の家庭料理、皆様も大切にしてくださいね。