2009年07月26日

田母神敏雄氏講演会ー高知

 元自衛隊空漠長田母神敏雄講演会{参加費1000円)が、7月26日高知市の高知会館でありました。400人収容の会場は有料であるにもかかわらずほぼ満席でした。350人はいました。「話題」の人だけに関心が高いのでしょう。
 講演の表題は「日本人よ誇りを持て」−日本は侵略国家ではない−」でした。

 今日は本来なら夜須での全中ヨット大会の補助員をする予定でした。先週火曜日から左ひざが痛く「変形関節炎」ではないかと心配していましたが、幸い骨には異常はなく、静養してストレッチをしたり、歩いたりしているうちにだいぶ痛みは引いてきましたが、まだ完治ではありません。そんなわけで朝10時から「異質な」考えをされる田母神さんの講演会へ行きました。
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(テレビ高知のクルーも取材に来ていました。) 田母神氏の著作「田母神塾 これが誇りある日本の教科書だ」(双葉社刊・2009年・1300円)も購入しました。購入したら田母神氏がサインをしてくれるとのことでしたので、本を購入。サインをしていただきました。サイン後握手をしていただきました。意外に小柄な人でした。
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 400人収容の会場は350人は来ておりました。主催は日本と郷土を愛する会高知県民の会でした。講演の始まる前に参加者全員起立して「君が代」を斉唱しました。青年会議所時代は会合の前にはよく歌いました。それ以来ではないでしょうか。

 最初に会長である県議会議員の西森潮三氏が挨拶しました。
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「私は県議会でも神道日本の会をしています。戦後日本は敗戦の廃墟の中から経済復興し立ち直りました。しかし歴史認識と日本人的精神がこれからの日本には必要であると強く思います。
 
 安心・安心の社会と言いますと地震対策や防災をみな想定しています。北朝鮮のミサイルや核開発は何を目的としているのか。中国は軍拡をしています。日本は軍備を縮小しています。果たしてこれで日本は良いのか?今日は田母神敏雄さんのお話をじっくり聞きましょう。」と言われました。

 続いて田母神敏雄氏の講演が始まりました。

「危険人物の田母神です。昨年自衛隊を退官して以来マスコミに叩かれまして背が縮んでしまいました。
 わたしが1番申し上げたいのは自分の国を誉めて、誇りを持てと発言したことで公職追放の目に遭うことはおかしいでは言うことです。」

「昭和21年に日本を占領統治していたGHQが公職追放のためのガイドラインをこしらえていました。

1・アメリカの悪口を言う人物

2・日本を誉める発言をした人物  それに抵触したというのです。

 もう1つ私の罷免で大きいのは「村山談話」です。村山富市は「日本は侵略戦争をしたから御免なさい。」と自虐史観の考えが政府を支配しているのです。

「それと大きな問題は、現職自衛官と首相官邸が直接話ができないような仕組みになっていることです。現職自衛官は背広組という官僚組織を通じないと首相官邸に情報が上がらない。
 以前F2戦闘機が墜落したときも、現場から私には5分後報告が来ました。その報告が首相官邸に正式に伝達されたのは1週間後でした。これは自衛隊弱体システムとしか言いようがありません。」
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「このしくみは共産国には政治機関が軍隊を監視するしくみがありますが、独裁国家でもない日本でこのしくみがまかり通っているのです。」

「平成7年に村山談話が公表されました。平成10年に来日した中国の江沢民主席は天皇陛下の前で日本を侵略国家呼ばわりました。実に無礼なことです。その発言を村山談話は誘発したのです。」

「日本人同士であれば、意見が対立してもお互い非を認めれば仲良くなり気持ちが通います。しかし外国との交渉はそうはなりません。こちらも非を認めて誠意をもって謝罪しているから許してくれて友好関係になるか。それは決してそうはなりません。

 中国人は非を認めたらとことんお金を要求してきます。「友愛」で外交は出来ません。
 外国人はは腹黒い。中国もアメリカもそうです。日本だけがお人よし。しかも自虐史観で縛られている。これでは安心・安全は国民に約束できませんよ。」

 田母神氏は自衛官を解任された理由を敗戦後まもなく施行された「公職追放」になぞらえています。また日本政府中枢が「村山談話」を踏襲するあまりに、歴史認識と外交姿勢を弱体化させ、誤った道へ進んでいると警告しています。

「戦前の日本の素晴らしいのは教育勅語。修身もそうです。
 日露戦争直後英国人がロシアに勝利した日本人の精神を研究したら教育勅語がそのバックボーンにあったことを発見しました。そして1908年に世界道徳会議で教育勅語が発表され大好評であったそうです。」

「敗戦後アメリカは日本人の精神と道徳を破壊する日本弱体化政策をいつつか実行しました。それが自虐史観の植え付け、道徳教育の廃止です。左翼教員集団による間違った歴史教育の刷り込みもその1つでした。」

「わたしに言わせれば自民党もだんだん左傾化して、間違った自虐史観で閣僚までが行動しています。私を解任した浜田防衛大臣も、私を批判した石破元防衛庁長官も事なかれ主義であり、日本人の誇りを失った指導者です。」

「自衛隊を動けなくする。弱体化することばかり政府もしています。これではわたしは部下の命を守れないと思いました。それで発言し続けたら公職追放になったのです。」

「日米安保も危うい。日本が他国から攻撃を受けたときに日本を助けるかどうかの判断は大統領にゆだねられる。しかし2ヵ月後にその権限は議会に移る。米国議会はどうですか?昨年も米国下院で日本は従軍慰安婦に謝罪しろという決議をしたぐらいですし。」

「中国や韓国など反日教育をしている日本の周辺国{北朝鮮)も含めてどんどん軍拡しています。日本は軍備を縮小しています。20年前なら中国が何をして来ようが怖くはありませんでした。しかし軍拡を進め来年は原子力空母までこしらえるといいます。

 尖閣諸島の海底油田や実際に日本の領土が軍事占領しても手も足も出せませんよ。アメリカは同盟国だから口出しはしますが、中国が核弾頭を米国本土へ打ち込むぞと言えば、同盟国日本のために米国本土を危険にさらすことをするとは思えません。自国の領土は自国の軍隊が守らずして誰が守るのでしょうか?」

「結局国を守るには抑止力を持つしかありません。アメリカ軍は日本に居座るのは居心地がいいからです。基地で働く労働者の賃金は日本政府が支払っている。基地の借地料は無料に近い。修繕技術に優れた技能者が多いし。

 米軍の基地を縮小し、その半分にでも自衛隊を置いたらはるかに日本の防衛力は向上します。アメリカは自国の軍事戦略で動いているだけですし。」

「また大東亜戦争はまぎれもなく白人帝国主義の植民地支配をやめさせる力になりました。日本がアメリカやイギリス、フランス、オランダを戦争初期に打ち破ったときにアジア各地の独立勢力は喜んだのです。敗戦後インドネシアのバンドン会議へ日本がおそるおそる出席したときに、参加国から日本は感謝されたのです。決して大東亜戦争は侵略戦争ではありませんでした。」

「日本人が自虐史観に陥る原因をこしらえたのは東京裁判です。戦勝国が判事も裁判官まで出している裁判が公正であるはずはありません。米軍による東京空襲や広島・長崎への原爆投下という非戦闘員虐殺行為は審議すらされませんでした。そのことを指摘した米軍士官までいたにもです。」

「また日本人被告の弁護をしたインド人のパール判事は「ハル・ノート」を分析して、これほどの屈辱的な外交文書は見たことはない。自国のプライドをかけてどんな小国でもアメリカに戦争を仕掛けるだろうと言っておられます。
 米国は日本を挑発して先制攻撃させ、ドイツとの参戦する口実をこしらえたかっただけだったのです。」

 また田母神氏は核問題でも発言しています。

「核兵器は使えない兵器であることは誰もわかっている。しかし持っている国と持っていない国が交渉すれば持っていない国の言うことを持っている国が聞くはずがない。核兵器は抑止力で効用があるのです。」

「自前の核兵器を持たないと外交交渉はまともにできません。日本は自国を守るために核兵器も含め真剣に検討すべきです。」

 田母神氏の著作も読みました。そのなかでこう書いてありました。

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「大きな軍隊、強い兵器を増強することによって、初めて国際社会で国は優位を持つことがというパワーポリテックスという現実があります。」(「田母神塾 これが誇りある日本の教科書だ」P193)

 防衛大学を卒業された自衛隊上級将校の本音が聞けた講演でした。大変参考になりました。

 この意見もそうですが、わたしたちとすれば、あまりに防衛問題や外交問題の知識がありません。感情的な議論はすべきではなく、いろんな立場の「異論」を傾聴して判断すべきではないかと思います。
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 8月6日には広島市で講演会をされるとか。田母神氏の発言はひとつの見識であるとは思いますが、リアクションはあると思いますね。

 高知での講演会を聞いていましていくつか疑問がありました。

1つは 「文民統制」という問題。いわゆる「制服組」の存在が首相官邸と自衛隊現場の距離を遠くしている問題。同様の問題の指摘は元防衛長官の中谷元さんも指摘されていました。「アメリカでは軍の幹部が国会へ直接来て議員に報告する仕組みがある」と中谷氏は言われていました。再考の余地はあるでしょう。

 制服組のトップであった守屋武昌事務次官が北朝鮮のミサイルが飛来した時間帯に業者とゴルフをしていた事実もありました。危機管理の仕組みと文民統制のありかたの再検討は必要でしょう。

2つ目は 占領軍政策と東京裁判の正当性。その後の日本の進路についてはどうだったのかの冷静な検証が必要でしょう。アメリカ政府にも、「コミンテルンのスパイが潜んでいた」というミステリーは果たして本当であったのか?アメリカにはNASAもそうですが、相手国のスパイが潜んでいることを前提にオープンに会議をしてそれ以上の成果をあげる仕組みもありましたし。真偽はわかりませんね。

3つ目は 軍事力や核兵器で国の自己主張しないと大国ではないし、「核クラブ」へ入会しないとなめられる。国連の常任理事国にもなれないとか。現実的に日本独自の核開発は技術的には可能ですが、アメリカが許すとは思えません。しかしその論理は結果的に北朝鮮の核開発を認めることになり、対抗して日本も核開発しなければならないことになりますね。

 現実的解決策として田母神氏は著作の中で「NATO諸国のドイツやイタリヤはロシアの核ミサイルの脅威に対し、アメリカから核ミサイルをレンタルして訓練しています。もしロシアが脅かせば黙っていないぞと訓練しているのです。日本もそういうやりかたで敵性国の核の脅威に対抗すべきであると思います。」と言われています。

 本当に「核には核」でしか対抗できないのでしょうか?

 こういう議論になるとあまりにも「情報不足」です。田母神さんの立場の上級自衛官の見識の1つはt理解できましたが、他の自衛官の意見も聞いてみたいです。それと戦争になればテレビに登場する「軍事評論家」の意見も。

 また国政選挙ですので各政党の安全保障・外交問題の姿勢をつき合わせて検討する必要がありますね。軍事論も核問題も「タブー」にせずに冷静に議論すべきであると思います。それには北朝鮮や中国、アメリカ、ロシア、日本政府の関連情報を集めないと出来ませんね。

tosaminken at 17:37│Comments(0)TrackBack(0)

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