「セッション」に続き、ホームグラウンドでの上映が無かったので、昨日の仕事帰りに遠征して「龍三と七人の子分たち」(音出ます)を観てきました。
「アウトレイジ」シリーズ(「ビヨンド」は手放しでお薦めはしないけれど)が私のツボにはまったので期待していたのですが、残念ながら「う〜ん」でした。ツービートとしてバリバリに漫才で売り出していた頃は爺婆を徹底にコケにする毒舌で受けていたし、この映画のテーマも歳をとって引退した元ヤクザが「若いモン」に勝負を挑むという、ある意味爺をコケにしたコミカルなといって良いテーマなのですが、かつてのキレが無い。これはビートたけし(あえて監督名で無く)自身が爺になってしまったからなのかなあ。
最後のドタバタも、そこに至るまでの流れが単純というか安易すぎるし、がっかり感が強い映画でした。もちろん笑えるシーンはたくさんあるので、深く考えずにお笑いを見るためならがっかりはしないかもしれませんが、それだったらわざわざ映画館で観る必要も無いとも思います。
「アキレスと亀」もがっかりだったのですが、どうも北野作品の出来には波があるのか、はたまた私の理解力が弱いのか。少なくとも「セッション」のように魂を揺さぶられるような毒薬性は感じられませんでした。