数学に「行列」と言う言葉があります。縦と横のマス目に数字が並んだものです。評判の良い店を、“行列のできる店”、と表現します。何行x何列にお客さんが並べば、行列と言えるのでしょう?と茶々を入れたくなりますが、一列でも行列です。
英語では、行がrowで、列がcolumnで、横方向が行で、縦方向に並んだのが列です。
縦と横、どちらが行で、どちらが列か、私は高校以来ずっと、いつも分からなくなっていました。しかし、数年前から始めたスクエアダンス(文献1&2)のおかげで、row とcolumnを間違えることがなくなりました。
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男女のペア4つ、8人一組で踊るスクエアダンスでは、隊形はほとんどの場合に、line かcolumnになります。Lineは横に並ぶ隊形で、columnは縦に並ぶ隊形です。
Circulate という動き(call)がありますが、lineとcolumnで動きが異なります。
通常、columnは、二列ですが、circulateと言われると、左の列の中、右の列の中で前進します(●が女性で■が男性。小さな丸が鼻)。列の先頭にいる人は、くるっと向きを変えて、隣の列に移ります。同じ列の中でも向かい合っている場合があります。その時は、衝突しないために、右肩すれ違いのルールで、通り過ぎます。
4人が1 lineになった二つのlineの隊形のlineで「circulate」がコールされると、内側(centers)の4人と両端(ends)の4人が、別のグループになって回転します。両端(ends)は、大回りをすることになります。対向したlineの場合のcirculateでも、すれ違う場合は、右肩すれ違い、です。
顔が向いた方向に人が並んでいるのがcolumnで、横を向いた方向に人が並んでいるのがline(row)です。スクエアダンスのおかげで、行と列の違いに戸惑うことがなくなりました。
英文は、行(row)方向に文章を書き、漢文(日本語の戦前の書き方)は、列(column)方向に文章を書きます。
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“スクエアダンスのおかげで、行と列の違いに戸惑うことがなくなりました“と書きましたが、実はそうでもないのです。
T-boneと言うややこしい隊形があります。Line とcolumnが混在する隊形です。
顔が向いた方向に同じ方向を向いた(または逆方向を向いた)人がいれば、columnにいることになり、横に、同じ向きに(または逆向きに)顔を向けた人が並んでいればlineにいることになります。
Circulateは、lineとcolumnで動いた後の「体の向き」が異なりますので、自分がlineにいるのかcolumnにいるのか判断しないと動けないですが、咄嗟には判断できずに、非常にしばしば、動きを間違います。
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(参考文献)
1)
2013年07月07日「スクエアダンスと川柳ーーGHQの民主化教育。レクリエーション運動。映画青い山脈」
http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52117470.html
2)
2013年10月01日「盤上ゲームやダンスをする人の痴呆になる割合は、しない人の1/4ーーースクエアダンスの勧め」