toshi_tomieのブログ

一般科学に関する独り言

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    2018年01月

    日中首脳往来「着実に推進」、李首相来日調整へ

    と言う記事が出ました(文献1)。

     

    河野外相は1/28、中国の王毅(おうき)外相と北京の釣魚台国賓館で会談した。

    日中韓首脳会談に合わせた中国の李克強首相の来日と、安倍首相と中国の習近平国家主席の相互往来を着実に進めることで一致した。

    日本の外相の訪中は2016年4月以来。会談は昼食会を含め、約3時間半に及んだ。

    会談の冒頭、王氏は、今年が日中平和友好条約締結40周年にあたることを踏まえ、「両国関係が早急に平常化し、発展の軌道に戻るよう期待する」と表明した。

    河野氏も「首脳往来をはじめ、全面的な関係改善を進めていく中で、信頼関係を強化したい」と応じた。

    両氏は、日中韓首脳会談に合わせた李氏の来日日程を調整することで一致した。

    日本政府は今春の来日実現を目指している。

     

    日中関係に関する、これまでの私のブログ記事のリスト(カテゴリ、「中国」「政治」)を下記に示します。

    私が、日中関係改善の足音を聞いてから(文献19)、すでに3年半、安倍総理が習主席と25分の短い会談をしてから2年(文献16)、が経過はしていますが、着実に良好化しているのは喜ばしいことです。

     

    ―――――

    (参考文献)

    1)

    日中首脳往来「着実に推進」、李首相来日調整へ

    読売新聞 20180128 2231

    http://www.yomiuri.co.jp/politics/20180128-OYT1T50134.html

     

    2)

    東京で第8回日中韓外相会議開催。中国外務省のホームページに12本もの関連記事――日本と仲良くしたがっている中国

    20160827

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52260080.html

     

    3)

    尖閣沖公海で、海上保安庁が中国漁船の6人を救助。中国外務省が称賛――――北風では、人は変わらない。太陽の海上保安庁、有難う

    20160812

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52259124.html

     

    4)

    中国の反日は、なくなるーーー経済が政治を変える。G20の記事からの富江の予測。

    20150907

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52225335.html

     

    5)

    抗日戦勝利70周年記念式典の中国での実況中継テレビの画面いくつかーーー「抗日」でなければ、楽しめたパレード。習近平重要演説で、30万人兵削減を発表

    20150903

     

    6)

    中国の「抗日戦勝利」70周年記念式典(9/3)に安倍首相欠席ーーー当然。欧米が参加していたら、参加していた首相。なんと哀れな安倍晋三

    20150825

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52223546.html

     

    7)

    70年目の広島原爆の日。平和記念式典に、核保有5大国では中国のみ欠席

    20150806

     

    8)

    戦後日本の基本となるポツダム宣言ーーーあまりにもの酷さに唖然。米中英の名誉のため、抹消さるべき。対して玉音放送の格調の高さ。8/15に、日本は、文化で勝利

    20150729

     

    9)

    シールズは、中国を変えるか?--数千年、外敵の侵入、支配で怯えてきた裏返しの「中華」思想?

    20150724

     

    10)

    70年も前の「抗日戦」「勝利」を祝う、悲しさと、式典に安倍首相を招待する非礼ーーー首相の訪中は国慶節(10/1)が適当

    20150712

     

    11)

    日本標的の核ミサイルは、遼寧省に。東京から1500kmの沖縄を攻めるは愚の骨頂ーー沖縄米軍基地は、中東の攻撃にも役立たず、台湾進攻抑制にも、張り子の虎

    20150710

     

    12)

    ロシアでの戦勝70年記念式典に、タカ派の安倍首相が期限直前まで熟考?--日露戦争勝利は、何周年まで祝った?

    20150511

     

    13)

    内戦状態の也(イエメン)から、中国軍艦で、日本人旅行者も一人救出(中国政府からの申し出)ーー中国人629人と外国人279人を移送

    20150408

     

    14)

    中国主導のアジアインフラ投資銀行。参加申請は48国・地域ーー各国に反対工作した米国の誤算は英国の参加。米国協調の日本は見送り

    20150401

     

    15)

    中国のテレビニュース(CCTV13)が、安倍首相の衆議院解散と高倉健さんの死去を大きく報じる

    20141119

     

    16)

    安倍総理と習主席が北京でのAPEC11/10に、25分の短い会談ーー2年半ぶりに日中首脳が会ったことに歴史的意義。国内向けに無表情の習主席の内心はきっと大喜び

    20141117

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52178756.html

     

    17)

    日中関係、両国の思いの温度差ーーー新華社と朝日新聞デジタルでの日中関係の記事の占める割合の比較に見る

    20141109

     

    18)

    北京でのAPECで、日中首脳会談へ--事前に四項目合意。東シナ海の緊張状態に異なる見解、など

    20141108

     

    19)

    日中関係改善の足音ーー領海侵入が減っている尖閣諸島。4月に胡耀邦の長男が安倍総理と面会。5月に高村副総裁が中国ナンバー3らと、7月末に福田元首相が習主席と会談

    20140808

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52163888.html

     

    20)

    「日中は仲睦まじく」王毅外相(3月8日)ーーー知日派列伝。チベットで涙した胡耀邦。天安門広場の断食学生たちの前で声を詰まらせた趙紫陽

    20140618

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52156709.html

     

    21)

    尖閣問題で一触触発の関係の中国を、国際社会で孤立させるべき最悪のタイミングでの安倍靖国参拝。韓国も台湾も米国も欧州も、中国の味方にしてしまった

    20131229

     

    22)

    「静かな靖国参拝。騒ぎにしたのはマスコミ」と、間違い歴史認識の麻生氏ーーA級戦犯合祀の後に天皇親拝なし。戦後政治総決算の大仰な中曽根公式参拝で、中国が公式反発

    20130810

     体を動かさなくなると、インスリンは分泌されても血糖値の下がりが少ない、つまり、インスリンの働きが大きく阻害される、と言う実験結果をご紹介します。

     

    1972年に出版された、テキサス州サンアトニオのUSAF医療センターの研究グループの論文です。

     

    実験は、家族に糖尿病歴がなく、本人も健康な、18歳から22歳の8人の若者です。

     

    6週間、一日1時間の仰向けの運動をさせ、測定し、それを参照(control)データとします。次に、35日間ベッドの上に寝かせます。4人ずつの二つのグループに分け、一つのグループはそれまでと同じ運動をさせ、もう一つの4人は、安静にしてもらいました。

    食事は2600calのダイエット食と260gの炭水化物を与えます。

     

    結果が下図です。

    血糖値は、ベッド生活により食事前の値が増えています。食事により血糖値が増大しますが、35日の安静生活の後で、増大量がより大きくなりました。

    安静の影響血糖値

    一方、食事前のインスリンの量は、ベッド生活の前と後ではっきりとした違いはなかったけれども、食事によるインスリンの増大は、35日間のベッド生活により、2倍になって居ます。インスリンの増加は、ベッドの上で運動しなかった4人の方が多いです。

    安静の影響インスリン分泌量

    血糖値の増大を抑えるべくインスリンが分泌されますが、ベッド生活により運動しなくなることで、インスリン分泌量は大きく増えたにも関わらず、血糖値はより大きいです。

    つまり、運動不足で、血糖値があがり、それを抑制すべくインスリンの分泌は大量に増えたのに、血糖値の抑制は極めて不十分でした。

    運動不足は、インスリンの効率を大きく低下させます。同じくベッド生活をしても、一日僅か一時間の運動でも、インスリンの効率低下が軽減されます。

     

    ――――――――――――

    (参考文献)

     

    1)

    R.L Lipman, et al.,

    Glucose Intolerance During Decreased PhysicalActivity in Man

    Diabetes 21,(1972) 101

     75gOGTT75g経口ブドウ糖不可試験)で2時間経過後の血糖200mg/100cc糖尿病とされますが、それを明確に示すデータがありましたので、紹介します。

    1971年に出版された、アメリカのアリゾナ州、関節炎、代謝病国立研究所のグループの論文(文献)です。

    調査対象者はインディアンのピマ族PimaIndian)で、5歳から74歳までの男1340人、女1571人、合計2911人です。検査は1965-1969年に行われました。

    ピマ族は、中央アリゾナのインディアン保存区に住んでいる部族で、他の部族から離れて住んでおり、糖尿病患者の割合が多かった部族です。対象者が多いため、信頼性の高いデータが得られました。

    75gOGTTでの2時間経過後の血糖値の、年齢別分布図を以下に示します。男の5歳から14歳では、100mg/100ccに単一ピークを持つガウス分布ですが、

    pima若年男

    年齢が上がるに従い、
    300-400にもう一つの小さなガウス分布がありました。35歳以上になると、第二のピークが顕著になります。
    pima高齢男


    女性の場も、同じ、年齢依存をしました。

    pima若年女
    pima高齢女


    第一のピークは、男の場合、5-14歳で9865-74歳の129まで、年齢とともに高くなりました。女の場合は、45-54歳の147まで年齢とともに増えましたが、それ以上では大きな年齢依存はありませんでした。

    第二ピークは、男で300-400、女で350-450で、明確な年齢依存は見えませんでした。

    第一ピークが正常者、第二ピークがII型糖尿病と考えられ、その境界は200mg/100cc強です。

    このデータから、75gOGTTでの2時間経過後の血糖値200mg/100ccが、糖尿病の判定基準になって居る様です。

    第二ピークは20歳前後から現れ始め、30歳前後で10%位になり、40歳前後以上で30-50%になりました。シリーズ①で紹介したように、日本人の糖尿病患者は60歳以上で20%程度ですので、ピマ族の糖尿病比率が高いことが分かります。

     

    ――――――――――――

    (参考文献)

     

    1)

    N.B. Rushforth et al.;

    Diabetes in the Pima Indians

    Evidence of Bimodality in Glucose ToleranceDistributions

    Diabetes  20(1971) 756

    食前に乳清(ホエープロテイン)を摂ることにより、インスリンと消化管ホルモンGLP-1分泌が倍増し、食事による血糖値上昇が半減したという実験結果を報告した論文(文献1)を紹介します。

    2014年の論文で、イスラエルのテルアビブ大学の研究です。

     

    乳清(文献2)とは、チーズを作る際に固形物と分離された副産物として大量に作られる蛋白です。ヨーグルトを静かに放置しておくと上部に液体が溜まる事があり、これも乳清です。

    英語ではWheyで日本ではホエープロテインとして売られ、筋肉トレーニングで疲労、傷ついた筋肉の栄養補給用サプリメントで、筋トレの必需品です。

     

    被験者は、Ⅱ型糖尿病15人です。

    15人を二つのグループに分け、半分に水に溶かした50gホエーを飲ませ、残り半分には水だけを飲ませ、30分後に353kcalの朝食を与え、インスリンなどを30分置きに測定しました。

    2週間後に、もう一度測定を行いましたが、今度は、先にホエーを飲んだグループは水だけをのみ、水だけ飲んだグループはホエーを飲ませました。

     

    血糖値の時間変化が図1です。

    空腹時(朝食前)血糖値126 mg/dL (dL=100cc)以上が糖尿病型とされますが、被験者は糖尿病患者で、食事前の血糖値はそれ以上になっています。

    食事により血糖値が上がり、一時間後にピークに達しますが、朝食の30分前にホエーを飲んだグループ(白抜き印)の血糖値上昇は、水だけのグループ(黒塗り印)の半分以下になって居ます。

    ホエーによる血糖値抑制

    血糖値の上昇によりほぼ0であったインスリン濃度が増えます(図2)が、ホエーを与えられたグループの量は2倍強でした。

    インスリンの変化

    インスリンの分泌を促進する作用のある消化管ホルモンGLP-1の分泌量(図3)は、GLP-1の変化ホエーの食前摂取により3倍近くになって居ます。前にiがついているのは、損傷されたGLP-1を示し、tは、全量であることを示します。GLP-12/3位が損傷しましたが、どういう原因でGLP-1損傷するかを私はまだ理解していません。

     

    血糖値低減対策として体重を減らすべく、私は運動を始めました。脂肪は減らしてしかし、筋肉は減らさないようにと、プロテインを飲み始めましたが、インスリン分泌促進効果があるらしいのは、一石二鳥、です。

     

     

    ――――――――――――

    (参考文献)

     

    1)

    Daniela Jakubowicz et al.;

    Incretin, insulinotropic andglucose-lowering effects of whey protein pre-load in type 2 diabetes: a randomised clinical

    trial

    Diabetologia (2014) 57:1807–1811

     

    https://link.springer.com/content/pdf/10.1007%2Fs00125-014-3305-x.pdf

     

    2)

    乳清

    wikipedia

    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%B3%E6%B8%85

    血糖値とは、血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度で、空腹時に110mg/cc以下、75gの経口糖投与2時間後(あるいは食事2時間後)の値が140m/cc以下が正常値で、

    それぞれ126以上、200以上が糖尿病「型」とされています(文献1)。

     

    次の三つが、糖尿病三大合併症とされています(文献2)。

    1. 神経障害

      手足の血行が悪くなり、神経障害が起きる。

      しびれや感覚のにぶりなどに始まり、悪化すると壊疽(えそ)を起こし、下肢切断の危険も生じる。

       

    2. 網膜症
      血行障害から眼底の血管がつまって視力が低下し、悪化すると失明状態にいたる。 

      3.腎症
      高血糖のために腎臓のフィルターがつまり、血液のろ過がうまくできなくなり、悪化すると人工透析が必要となる。

     

    これらは、毛細血管に障害が起きるなどの原因で発症し、糖尿病罹患後、数年を経て発症し、徐々に悪化する様です。

     

    そのほかに、

    動脈硬化が進行し、脳梗塞、心筋梗塞、などを引き起こす。

    抵抗力が弱まり、感染症がこじれやすくなる。膀胱炎、腎盂炎、皮膚炎、歯肉炎などが重症化する。

    そうです。

     

    血糖値が高くなると、下記の症状が起きる様です(文献3)。

     

    200mg/cc前後

         自覚症状ナシ

     

    A.

    300mg/cc前後

    煩渇多飲(のどが渇き水を大量に飲む)

    多尿症(尿の量が増える。トイレの回数が増える)

    大食症(空腹感に襲われ、大食する)

    眠気に襲われる

    倦怠感を感じる

    異常に痩せる

     

    B.

    500mg/cc 以上

         嘔吐する

         意識がなくなる

         昏睡状態になる

     

    ―――――――

    参考文献

     

    1)

    糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告

    「糖尿病」 Vol.55 (2012) No.7 p.485-504

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo/55/7/55_485/_pdf/-char/ja

     

    2)

    糖尿病の合併症

    すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 20084月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

    http://www.minamitohoku.or.jp/up/news/konnichiwa/200804/clinic.htm

     

    3)

    血糖値の数値で見る~500以上で現れるさまざまな症状

    ヘルスケア大学

    http://www.skincare-univ.com/article/010565/

    昨年秋に、“糖尿病患者 初の1000万人 16年、高齢化・肥満増で”と言うニュースがありました(文献1)。

    国民の多くが罹患している疾病は国民病と呼ばれます。

    米国では肥満や生活習慣病などが国民病と見なされています。戦前の日本では結核が国民病で、現代日本においては、がん、糖尿病、花粉症、腰痛などが国民病と見なされます。腎臓病、肩こり、歯周病、うつ病なども国民病と形容されることが多い様です。

     

    数年前から予備軍であった私ですが、中国で糖尿病と宣言されました。漸く危機感を持ち、血糖値の改善に努め始めました。せっせと運動をしていますが、糖尿病についての勉強も開始しました。自分のメモ代わりに、分かったことを、糖尿病シリーズとしてまとめていくことにしました。自分用のメモが、もしも皆様のお役にも立てば幸いです。

     

    先ず、定義です。

    “糖尿病患者 初の1000万人”の“糖尿病”は、ヘモグロビンA1c測定値のある者のうち、6.5%以上の者、で、正確には、“糖尿病が強く疑われる者”です。

     

    その人数の推移(文献2)を図1に示します。確かに年々増えています。

     

    糖尿病患者数の推移

    ただ、その年齢分布(文献3)の推移を見ると、殆ど変化していません。図2に示すように、40歳から増え始め、60歳以上では、20%以上が、HA1c>6.5%です。

     

    糖尿病患者の年齢分布

    つまり、生活様式が変わったから“糖尿病が強く疑われる者”が増えたというよりも、日本が高齢化しているから、と言えそうです。ただし、米国の日系移民の糖尿病有病率は日本の2-3倍だそうですので、主に生活習慣によって発症することは確実です。

     

    血糖値を抑えるために、薬を用いたり、インスリン注射を行っている者の割合を図3に示します。“糖尿病が強く疑われる者”の年齢依存とほぼ同じで、60歳以上の男性では、10数%です。この数字の高さは意外でした。

    血糖値抑制薬使用者の年齢分布

    ーーーーーーーーー

     (参考文献)

    1)

    糖尿病患者 初の1000万人 16年、高齢化・肥満増で  

    日経新聞 2017/9/21 19:10

    https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21H9V_R20C17A9EA2000/

     

    2)

    平成28 年 国民健康・栄養調査結果の概要

    厚生労働省 

    http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou_7.pdf

     

    3)

    平成28年 国民健康・栄養調査報告

    厚生労働省 平成2912

    http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h28-houkoku.pdf

    スーパーで買い物すると、野菜の高いのに驚きます。中国で2元、3元(数十円)でキューリ数本、ピーマン数個、ジャガイモ数個を買っていましたが、中国での半分くらいの小さなピーマンが三個で、なんと100円!

     

    図1に、キャベツの東京中央卸売市場での小売価格の推移(文献1)を示します。12月中旬から急激に高くなり、年明けには昨年の2.5倍です。

    キャベツ価格の推移


    今冬は、他の野菜も軒並み高くなっています。生育時期だった昨秋に産地が長雨や台風に見舞われ、生産量が大幅に減っているためで、来月には価格は落ち着く様です(文献2)。

     

    野菜が高いねと話した食事時、キャベツの巻きが悪いらしい、と言う話が出て、どう言う仕組みで巻くんだろう、なぜ巻くんだろう、と興味が出て、調べて見ました(文献3)。

    キャベツ

     

    キャベツ、ハクサイ、結球レタスなど、葉が巻いている野菜は、結球性蔬菜と呼ばれるそうです。

     

    葉が巻くのは、光屈性による運動の様です。

    光屈性は、オーキシンと呼ばれる、植物の成長(伸長成長)を促す作用を持つ植物ホルモンの一群によって行われるとのことです。下図は、その一つIAAの構造式です。


     

    オーキシン分子構造

    レタス、白菜を暗い所に置くと、葉が立ち上がり、葉による太陽光の遮ぎりの少ない葉の裏面(球の外側)の成長が葉の表面(球の内側)より大きくなって、丸まるとのことです。

     

    光屈性

    オーキシンの量が(伸長率で評価)、葉球では球の外側で多く内側で少ないこと、葉が広がる外葉では逆になって居ることが測定で確認されています。葉っぱの伸長率の分布

    良い結球の形成には、葉数が増えること、葉が立つことが重要ですが、葉の生長点に花の芽ができると葉の数が増えないそうです。キャベツ、白菜では低温により花ができ、レタスでは高温日が多いと花成するようです。

    昨秋は長雨や台風に見舞われて日照不足でしたから、オーキシンの生成量が少なくて、光屈性が十分起こらず、巻きが十分にならず、売り物になる結球が成長せず、生産量が減ったのでしょう。

     

    下図にレタスの生育過程を示します。10日の「増分」が示されています。

     発芽から
    4050日で結球が始まり、5060日で収穫期になる様です。先ず葉の数が増え、次に根が重くなり、球の肥大が盛んになり、収穫期近くには葉数の増大が次第に少なくなり、根は、発達が殆ど止まる様です。

     

    レタスの生育過程

    結球性蔬菜では葉の分化速度が速く、生育の最盛期(レタスの場合、発芽から40~60日)には、1日に1-2枚の葉の分化をする様です。新葉は球の内側にできる様です。

     

    尚、光屈性は、1880年にダーウィン親子が記した「植物の運動」と言う本の中で紹介された古くから知られた植物の運動です。

     

    イネ科植物が芽生え時に覆っている子葉鞘を使い、青色光が屈光性を引き起こすこと、光の受容部位は子葉鞘の先端に存在し,屈曲する部位は先端より下であることを紹介しているそうですが、光の入射方向に対応して植物等の成長方向が変化する性質が光屈性と呼ばれ、化学物質に反応して曲がる化学屈性、重力屈性、水分屈性と言う屈性があります(文献5)。

     

    ―――――――

    参考文献

    1)

     1.「キャベツ」の卸売数量と価格の推移 (29.3/1)

    (東京都中央卸売市場)

    http://vegetan.alic.go.jp/kakakugurafu/youkeisai.pdf

     

    2)

    白菜が650円…葉もの野菜高騰、来月には落ち着く?

    20181130935

    https://digital.asahi.com/articles/ASL1D46TXL1DULFA00Q.html?_requesturl=articles%2FASL1D46TXL1DULFA00Q.html&rm=247

     

    3)

    レタス,ハクサイはなぜ巻くか

    加藤徹 高知大学農学部蔬菜園芸学教室

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/12/12/12_12_844/_pdf

     

    4)

    オーキシン

    Wikipedia

    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3


    宝島社の「仏像と仏教」と言う本をチラチラ見ていて、ふと、中国文明の日本への伝来は、朝鮮半島を経由しておらず、むしろ、日本から朝鮮半島に、中国文明が流れていったのではないか、と思いました。

     

    仏教の開祖になるシッダールタは、紀元前463年4月8日に現在のネパールで誕生、と言う説明から始まります。

    インドで生まれた仏教は、北は、紀元前二世紀にガンダーラに伝わり、シルクロードを伝って紀元前二世紀から紀元4世紀の間に中国に伝わり日本に紀元540年前後に伝わります。南は、紀元前3世紀にセイロンに伝わったあと、日本への伝来よりかなり遅い紀元7世紀にジャワ、紀元8世紀にカンボジアに伝わった様です。

     

    仏教の広がり

    これを見て分かったのが、中国の後漢のあとの東晋の時代(318-420)に、仏教が百済に伝わっていますが、満州南部から朝鮮半島北部を領土とした高句麗に伝わったのが372年であり、ほぼ同時であり、朝鮮半島を南下して日本に伝来してはいないことです。

     

    昨年6月に、蘇州、南京を旅行して実感したのが、上海周辺、長江(揚子江)流域が、中国文明の中心と言うことでした。黄河文明も、青島のある遼東半島から西に広がる地域であり、北京は、ずっと、中国文化の北縁でした。大連のある遼東半島が中国であった時期はそれほど長くはなく、朝鮮半島を南下して中国文明が日本に伝来する、と言うことはあまりなかった、と思われます。

     

    中国文明の日本への伝来は、蘇州、上海から、あるいは、山東半島から、の海上ルートで行われたに違いない、と考えました。

     

    日中交流の最も密であった、遣隋使(600年から)、遣唐使(838年まで)の航路を見ると、

    遣唐使の航路

    蘇州から、沖縄、奄美を経て、九州沿岸を通って博多へのルート、蘇州から直接博多へのルート、山東半島の登州から黄海を渡って、朝鮮半島沿いを伝って博多へのルートで行われた様です。

     

    最初に743年に渡航を計画した鑑真が何回も遭難し、遭難により失明までし、6回目の渡航でやっと754年に来日できたことから分かるように、当時の小舟で荒波を渡るのは極めて危険でした。朝鮮半島を南下する陸路があったならば、陸路で中国文明が伝来していたならば、海洋ルートは使わなかったはずです。

     

    朝鮮半島から中国文明が日本に伝わったのではなく、海上ルートで博多に伝わり、そこから朝鮮半島に伝わった、と考える方が、素直、です。

     

    沖縄、奄美が、奈良時代の超先端地域だったでしょう。

     

    というようなことを、徒然に、考えました。

    4/30での天皇陛下の退位が決まり、今年が、平成最後の年になります。
     

    昨年もいろいろな出来事がありましたが、その一つは、将棋の藤井聡太四段の公式戦29連勝でした。14歳2か月の史上最年少で四段のプロになっての最初の対局が、それまでの記録を持っていた加藤一二三九段だったのも、歴史の妙でした。10数連勝から大きな話題になり、将棋ブームが盛り上がりました。

    その年に、羽生善治氏が、7つの大タイトル棋戦すべてで永世の称号を獲得できたこと。囲碁界でも、井山裕太氏が7大タイトルの再制覇を成し遂げました。お二人とも、本ブログで一度ずつ取り上げた(文献1,2)、私の好きな棋士です。

    囲碁、将棋両方のファンである私にとっては、とても嬉しい一年でした。

    AIの進歩は著しく、容易ではないとされてきた囲碁でも、世界トップを打ち負かすがニュースになったのは一昨年です。昨年元旦の記事に、私も囲碁ソフトを買い、完敗したこと、報告しましたが(文献3)、今年は、ノートパソコン上で動くソフトでさえ、プロ棋士が勝てない、と言っています。ソフトに教えて貰いながら、昔の棋力を取り戻し、さらに上達できればいいな、と願う、元旦です。
     

    中国政府の外専千人計画に選ばれ長春で働きます、と三年前に報告しましたが、その三年契約は昨年6月末で終了しました。7月から、今度は長春理工大学の予算での雇用で、再度三年、研究を続けることになりました。今度は年に10か月以上中国滞在、と言う縛りがないので、中国滞在は年に半年、と言うことにし、日本でゆったり過ごす時間を取りました。と言っても、学生の面倒を見る時間を減らすわけにはいかないので、メールでの連絡は、年中無休です。中国での生活では必須になって居るwechatを使っての、無料video通信は便利で、女房も、中国で仲良くなった元学生と楽しく話しています。便利な世の中になったものです。

    世の中の進歩についていくのは大変ですが、教えてくれる若い学生がいるのは助かります。

    この年齢になっても、研究面で飛躍を考えています。

    皆さまも、まずは健康でありますように、そして、仕事、趣味を十分楽しまれることを祈ります。

    ―――――――

    (参考文献)

    1)

    20130824

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52122531.html

     

    情熱を持って続けるって当たり前のことと思っていた。でもこれが、果てしなく難しいこと。同じペースで走り続けていけるって、一番の才能、と気づいたーー棋士、羽生善治

     

    2)

    20160420

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52252609.html

     

    井山裕太氏、囲碁界史上初の全タイトル奪取の七冠達成

     

    3)

    20170101

    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52267348.html

     

    囲碁ソフトに完敗----体力の衰えは、何とも情けない。だが、頭脳は、衰えていない


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