toshi_tomieのブログ

一般科学に関する独り言

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    2018年02月

    私は奄美群島の沖永良部島の出身です。久しぶりに3泊四日の帰郷し、親戚訪問をしましたが、宿泊した知名町営国民宿舎に、天皇皇后両陛下の写真が掛かって居ました。昨年11月に両陛下は奄美群島巡りをされ、与論島にはホテルがなく、沖の永良部島に泊まって日帰り旅行したので、そのおきえらぶフローラルホテルに二泊されたそうです。

     

    両陛下が宿泊

    両陛下が沖縄や硫黄島など太平洋戦争の激戦地を訪問し、慰霊の旅を続けてこられたことは知って居ましたが、奄美群島を旅行されたことは知りませんでした。

    奄美群島は、戦後、沖縄や小笠原諸島とともに19531225日まで、米軍の統治下に置かれ、住民は本土への渡航が制限され、特産の大島つむぎや黒砂糖の販売の道も断たれ、島民の生活は困窮を極めた歴史があります。

    アメリカ軍の琉球列島米国民政府による自治権制約などの政策や、沖縄戦で疲弊した沖縄本島への資金集中、本土との分離に伴う換金作物や物産の販売経路の途絶などにより、経済が疲弊し飢餓の兆候さえ出てきていた奄美の住民は不満を増大させた。分離直後から始まっていた奄美群島祖国復帰運動は激しさを増し、日本復帰を願う署名は14歳以上の住民の99.8%に達し、ガンディーの運動を真似て集落又は自治体単位でハンガーストライキが行われ、小中学生が血判状を提出する事態も発生した。と言う説明があります。

    この記事を書くため調べ、両陛下が03年、奄美群島が日本に復帰してから50周年を祝う現地の式典にも出席しているそうです。つい3か月前の永良部訪問を知り、奄美の人々への思いに大きく感謝を感じます。改めて、素晴らしい、象徴天皇です。

     

    以下の日程だったようです。

    1日 1116

      皇居(乾門)御出門

      東京国際空港御発 特別機

      鹿児島空港御発 特別機

      屋久島空港御着

      屋久島町総合センター

      屋久島空港御発 特別機

      沖永良部空港御着

      お泊所 おきえらぶフローラルホテル

     

     第2日 1117

      沖永良部空港御発 特別機

      与論空港御着

      百合ヶ浜展望休憩所

      与論町地域福祉センター

      与論空港御発 特別機

      沖永良部空港御着

      お泊所 おきえらぶフローラルホテル

     

     第3日 1118

      花き生産者圃場

      和泊町国頭小学校

      和泊町役場

      沖永良部空港御発 特別機

      鹿児島空港御発 特別機

      東京国際空港御着

     

    泊まられたのは5階だそうで、その部屋は1年間一般客の宿泊を受け付けないそうです。

    我々は2階に泊まりました。

     

    和室14室(和室87室・和室67室)、洋室58室(シングル45室、ツイン10室、トリプル3室)だそうですが、我々が泊まった和室6畳は一人一泊税抜き3,300円でした。

    税抜き800円の朝食バイキングは、鶏飯、カレー、などとてもおいしくお得です。

    今頃なので無料wi-fiです。車で30分の空港までの送迎は無料です。

    糖尿病に絡むいろいろな論文を読んでいます。理解できた範囲でご紹介します。

    今回は、脂肪細胞が作る、レプチンと言うペプチド(アミノ酸がつながった物質)ホルモンがインスリンの効き(抵抗性)を制御している、ことを明らかにした論文を紹介します。東京医科歯科大と京大医学研究科の小川氏と中尾氏の
    2003年の論文です(文献1)

     

    脂肪細胞は、エネルギー源としての脂肪を蓄えるだけでなく、生体における最大の内分泌臓器だそうです。

    脂肪細胞から分泌されるホルモンの一つであるレプチン(Leptin)は、Leptin脳の視床下部に直接作用し、満腹感を作り出し摂食抑制作用があるそうです。また、交感神経を亢進し、エネルギー消費を亢進する様です。これにより、肥満を抑制する様です。

     

    レプチンは視床下部に作用

    小川&中尾氏らは、以上のレプチンの働きを、マウスを使った実験で確認しました。

    一つが、脂肪萎縮して脂肪細胞のないマウス(A-ZIP/F-1)。もう一つが、肝臓でレプチンを作るマウスと脂肪萎縮マウスを交配させて作った、脂肪がないが肝臓でレプチンを作るマウス(LepTg/A-ZIPTg)。

     

    レプチンがインスリン感受性を改善

    脂肪萎縮マウスでは、インスリン感受性(効率)が低く糖尿病でしたが、レプチンが分泌されていませんでした。

    LepTg/A-ZIPTgは脂肪組織はありませんでしたが、レプチンが肝臓から分泌されるので、インスリン感受性は正常でした。

    このことから、レプチンがインスリン感受性に重要であることが明らかになりました。

    肥満マウス(ab/ab)では、脂肪はたっぷりあるのに、レプチンは少なく、インスリン感受性は低かったです。脂肪が多くなりすぎると、レプチンの分泌が抑制されることが分かります。

    脂肪萎縮マウスに、レプチンを少々投与してもインスリン感受性は不良でしたが、大量に投与すると改善しました。

    脂肪萎縮マウスに、脂肪組織を移植すると、インスリン感受性が改善しました。


    この論文から、レプチンなどの重要なホルモンを分泌するので、脂肪はとても重要であり、脂肪を減らし過ぎてはいけないこと。一方で、脂肪が増えすぎると、レプチンの分泌が抑えられるなど悪いことが起きる様であること、が分かります。

     

    ――――――――――――

    (参考文献)

     

    1)

    小川佳宏, 中尾一和

    特集 脂肪細胞とインスリン抵抗性 レプチン (Leptin)

    糖尿病 46 (2003) 9 p. 730-732

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo1958/46/9/46_9_730/_pdf/-char/ja

    今度は、運動することでインスリンの効率が増大することを示す実験結果(文献1)をご紹介します。

     

    1970年に出版された、スエーデンのイエーテボリ大学の研究グループの論文です。

     

    先ず結果を示します。7人のデータの平均値です。血糖値には、トレーニングをする前と後で顕著な変化はなかったですが、

    筋トレ効果血糖値-平均


    トレーニングをすることで、インスリンの分泌量が半分程度になりました。
    筋トレ効果インスリン-平均



    100gのブドウ糖を投与で血糖値が上昇し、それを抑えるためにインスリンが分泌されますが、少ない量で同じ効果が出た、つまり、インスリンの効率が上がりました。

    7人の被験者は肥満ではあるものの、血糖値は高くなく(空腹時に100以下で、食後2時間値が140以下)、糖尿病ではありません。空腹時血糖値に下げるに必要なインスリンが分泌されるだけで良いです。

    この実験によると、運動はインスリンの効率を上げるように、体内を改善する、と言うことになります。

    シリーズ⑤で紹介した実験も同様で、運動をしないと、インスリンの効果が落ちました。

     

    以下で、実験方法を詳しく説明します。

    被験者は、19歳から60歳の女性8人と、19歳と50歳の男性二人。全員が肥満で、体重は、87kgから124kg。運動のテストをすることで改善されると説明され、積極的に協力したそうです。

    運動の試験中に食事制限しないようにと言われました。

    強い運動ができるために、心血管の治療をしていない者、その他の病を持たない者が選ばれています。彼らの通常生活は比較的低活動でした。

    彼らはジムで、指導者の下で、8週間のトレーニングを受けました。

    最初の二週間は、1日4時間、週に5日、残りの6週間は1日3時間、週に三日のトレーニングを受けました。

    トレーニングの強さは個人個人によって異なりました。

    毎回のトレーニングでは、先ず、運動の負荷が変えられるエルゴメーター自転車で、4分間のウオームアップをし、そのあと自転車で、次に、静的、動的な、腕、腹筋、背筋、足の筋肉の筋トレを行いました。

    自転車のトレーニングでは、4分間、全力で漕ぎ、次の4分間は最小負荷で漕ぐ、と言うのを繰り返します。

     

    アイソメトリック筋トレ(静的筋トレ。投,跳のような動きを伴わない,関節を曲げたり伸ばしたりしない、筋収縮運動を中心とする筋トレ。壁や柱などを力いっぱい押したり、一方のヒジを約90度に曲げた状態でその手のひらを上に向け、もう片方の手の平を上からかぶせるようにして合わせて上下から押し合ったり、椅子に腰掛けた状態で両足の足首を交差させ、下になっている方の脚はヒザを伸ばす方向に力を込め、上になっている方の足は下になっている方の足を押さえつけるように力を込める、などの運動)では、歪ゲージを用いるなどの(当時としては)新しく設計された装置を使いました。

     

    アイソトニック筋トレ(動的トレーニング。腕立て伏せ、スクワット、ダンベルなど、一般的筋トレ)では、一分に6回繰り返すと疲れる程度の強さで運動させました。

     

    トレーニングにより最大酸素摂取量は6%向上し、心拍数は5%少なくなりました。胴の曲げ力は5割増え、伸ばす力は1/3増えました。腕力の増加は5-15%でした。体重は平均で3%増えました。

     

    個人個人のデータは大きくばらついています。被験者AEだけは、インスリンの分泌量は、トレーニングにより増えました。最初に示した図では、このAEのデータも含まれています。

    筋トレ効果インスリン-2
    筋トレ効果インスリン-1
    筋トレ効果血糖値-2
    筋トレ効果血糖値-1



     

    ――――――――――――

    (参考文献)

     

    1)

    P.Bjorntorp, et al.,

    The Effectt of Physical training on InsulinProduction in Obesity

    Metabolism 19,(1970) 631

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