数日前のNHKBizスポで、ソフトバンクの孫さんが、何十年という半減期の放射能が怖い、ということを仰っていました。相当に多くの方が、長い半減期の放射能は危険、と言う誤解を持っているようです。

 

放射性元素は、原子数が同じであれば、半減期が長いほど安全です。

(4/17 補足: 人の体内には、半減期13億年のカリウム40が、重さで16.8mg、原子数で2.5兆個の1億倍もありますhttp://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/51940080.html、が健康に全く影響ありません。)
 

放射性元素が何回も放射線を出せる、という誤解が、長い半減期の放射能を怖がる理由と思われます。

(4/18補足:半減期の長い原子核1個は、いつまで経っても放射線を出さない、のです。無限に多くの原子核が有れば、全体を見るといつまでも放射線が出ますがーー。)
放射性元素は、一回核崩壊すれば、二度と元に戻れません。1回しか放射線を放出しません。
放出される放射線の総量は、放射性元素の数で決まりますので、半減期が長いと言うことは、
長い時間をかけて、弱い放射線が出るということです。ベータ線による火傷もありませんし、
DNAの損傷も容易に修復されます。

 

032300:39 のブログ記事「想定内の放射能。政府は風評被害を広めている」http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/51932720.htmlで、主要な核分裂生成物一覧をご紹介しました。良くニュースに出るヨウ素131は、3.1%に過ぎず、その割合は8番目の核種です。もっと量が多い核種がたくさんありながら、放射性ヨウ素が一番問題にされるのは、揮発性が高くて拡散性が高く、人体に取り込まれ易いのが大きな理由ですが、半減期が8日と短いのも重要な理由です。

ウランの核分裂生成物の中で、Sr905.8%Cs1376.2%を占めますが、半減期がそれぞれ28年、30年もあるので、時間当たりの放射線はI 1311/500と弱く、それほど危なくありません。
勿論、如何にゆっくりとしか崩壊しないとは言え、チェルノブイリの様に、撒き散らされる放射能の量が数十
kgにもなれば、その放射線レベルは相当なものです。
冒頭に紹介した孫さん以外にも、ストロンチウムが怖い、セシウムが怖い、という声をいくつも聞きますが、量を忘れての、恐怖です。

 

もしも、ストロンチウム、セシウムによる20年、30年に亘る放射線が健康被害をもたらすレベルであるならば、事故直後数週間の放射性ヨウ素の放射線は猛烈で、多数の人が即死します。実際、チェルノブイリでは、初期に、多数の人が死にました。