75gOGTT75g経口ブドウ糖不可試験)で2時間経過後の血糖200mg/100cc糖尿病とされますが、それを明確に示すデータがありましたので、紹介します。

1971年に出版された、アメリカのアリゾナ州、関節炎、代謝病国立研究所のグループの論文(文献)です。

調査対象者はインディアンのピマ族PimaIndian)で、5歳から74歳までの男1340人、女1571人、合計2911人です。検査は1965-1969年に行われました。

ピマ族は、中央アリゾナのインディアン保存区に住んでいる部族で、他の部族から離れて住んでおり、糖尿病患者の割合が多かった部族です。対象者が多いため、信頼性の高いデータが得られました。

75gOGTTでの2時間経過後の血糖値の、年齢別分布図を以下に示します。男の5歳から14歳では、100mg/100ccに単一ピークを持つガウス分布ですが、

pima若年男

年齢が上がるに従い、
300-400にもう一つの小さなガウス分布がありました。35歳以上になると、第二のピークが顕著になります。
pima高齢男


女性の場も、同じ、年齢依存をしました。

pima若年女
pima高齢女


第一のピークは、男の場合、5-14歳で9865-74歳の129まで、年齢とともに高くなりました。女の場合は、45-54歳の147まで年齢とともに増えましたが、それ以上では大きな年齢依存はありませんでした。

第二ピークは、男で300-400、女で350-450で、明確な年齢依存は見えませんでした。

第一ピークが正常者、第二ピークがII型糖尿病と考えられ、その境界は200mg/100cc強です。

このデータから、75gOGTTでの2時間経過後の血糖値200mg/100ccが、糖尿病の判定基準になって居る様です。

第二ピークは20歳前後から現れ始め、30歳前後で10%位になり、40歳前後以上で30-50%になりました。シリーズ①で紹介したように、日本人の糖尿病患者は60歳以上で20%程度ですので、ピマ族の糖尿病比率が高いことが分かります。

 

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(参考文献)

 

1)

N.B. Rushforth et al.;

Diabetes in the Pima Indians

Evidence of Bimodality in Glucose ToleranceDistributions

Diabetes  20(1971) 756