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『スターオーシャン』の星の海はさらなる広がりを見せる? スクウェア・エニックス 小林秀一のこだわり【カヤックゲー宣部・畑佐が往く/第3回(後編)】
シシララTV - ゲームニュースとコメント 2017-11-29
スクウェア・エニックスで『スターオーシャン:アナムネシス』のプロデューサーなどを務める小林秀一さん、そしてシシララTVのゲームDJ・安藤武博が登場。マーケティング(宣伝)部門からゲーム開発部門のプロデューサーとして『SO』シリーズをリブートさせた小林さんの、モノづくりにかける想いについてお聞きしていく。
安藤:そもそも、しばらく眠っていてこの先、光が当たるかどうかすらわからなかった『スターオーシャン』という作品をコンシューマでリブートして、そのうえで『スターオーシャン:アナムネシス』というアプリゲームまで立ち上げて軌道に乗せた。これはとんでもないことですよ。
『SOA』のヒットは完全に計算されていたものじゃないんですか? 宣伝戦略とかも自分で考えられるわけですし。

小林:まぁ、『SOA』の宣伝は今でも僕が見ていますからね(笑)。でも、ヒットが計算通りかというと、それは持ち上げすぎですよ。ユーザーのみなさんからの支えもあって、おかげさまで2年目以降のビジョンも見えてはいますけど、最初は四苦八苦していましたから。というか、今でも四苦八苦しています(苦笑)。
安藤:そもそも、まずはコンシューマで『SO5』を作ったところがスゴいと思う。残念ながら売り上げにかんしては大きく成功したとは言えないのかもしれないけど、あのリブートがあったからこその『SOA』だと思うし、そもそもあそこでこばしゅうさんが動いていなかったら、『SO』はそのまま死んでいた可能性も高い。

小林:シリーズのプロデューサーを務めていた山岸さん(※1)が、もう『SO』は作らないっておっしゃってましたからね。

(※1)山岸さん……元スクウェア・エニックス、現モノビットでゲーム開発を手掛ける山岸功典さん。スクエニ時代の代表プロデュース作品に『スターオーシャン』シリーズや『ヴァルキリープロファイル』シリーズがある。

安藤:そう。だから、こばしゅうさんがプロデューサーとして『SO5』を立ち上げるって聞いたときはビックリしましたよ。正直に言うと「そんなことアリなんだ!?」って思った。まず山岸さんにお話ししたんですよね?
小林:もちろん、プロジェクトを立ち上げるにあたって、一番最初に山岸さんに許可をもらいにいきました。そのときは「キミはわざわざ火中の栗を拾いに行くんだね」って苦笑されましたよ。

安藤:正直、風向き的には「今更コンシューマなの?」って時期ではありましたよね。すでにスマホゲームが確固たる地位を確立しかけていた時期だし、リブートするにしたって、だいぶ長いこと眠っていたコンテンツだけに「今コンシューマで発売してもファンは残っていないのでは?」って判断はあったと思うんですよ。

小林:ありましたね。

安藤:プロデューサー陣は多かれ少なかれコンシューマに消極的になっている時代です。みんな、パッケージにビビっている。だから中々前に踏み出せない。PS4とか、ハイエンド機になるとなおのことです。だから二の足を踏んでいるってときに、『SO5』の企画をマーケティングの人間だった小林さんがプロデューサーとして立ち上げた。スクエニのプロデューサー陣は「えっ!?」ってビックリしたと思いますよ。正直俺はビックリした。「マジで『SO』やんのか? こばしゅうさんスゲえ!」ってなった。

畑佐:逆に言えば、宣伝部門から開発部門のプロデューサーとして立ち上がってまで『SO5』を動かしたということは、それだけ勝算があってのことなんですよね?

小林:まさか。はっきり言って、勝算なんてなかったですよ。ただ、『SO』というIPがずっと塩漬けになっているのがもったいなくて。熱狂的なファンがいるコンテンツだとは思っていたので、成功する確約なんてないけど、やってみる価値はあるだろうとずっと思っていました。でも、誰も手を挙げないんですよね。それは安藤さんがいうとおり、コンシューマがなかなか売れない時代背景が大きいから、ある意味当たり前なんですけど。

小林:残念ながら『SO5』はそれ単体では想定していた以上の売り上げを出すことはできませんでした。

安藤:ある意味、想定していたとおりって感じではあるんですかね。

小林:『SO5』は単体だけを見てスタートしたプロジェクトではなかったので、それも踏まえればほぼ想定どおりって感じでしょうか。
『SO5』を動かすにあたり、僕が最初から考えていたのはリソースのマネージメントなんですよ。すなわち、『SO5』で作り出したものを『SO5』単体で終わらせる気は最初からなかったんです。
今の時代にイチからものを作り出すとなると、それ単体で終わらせて収益化するのはかなりハードルが高いと思うんですよ。であれば、そこに割いたリソースはしっかりとマネージメントする。言い方は悪いですけど、うまく「カスタムして再利用する」ことで、結果的にクオリティを担保できるようになるわけです。
リソースは言ってみれば資産なので、培ったものは無駄にならないじゃないですか。それを使ってさまざまな作品展開を考えれば、それだけリスクも軽減できますし、スピード感を持って開発できる。もちろん、あくまでベースなのでそこからより良い物にしていくことも可能です。

畑佐:では、『SO5』を作っている時から、すでに『SOA』の構想はあったということですね?

小林:そういうことですね。『SO5』でつくったゲームエンジン、キャラクターのモデリングデータ、背景などのテクスチャといったリソースを、一部流用する形で『SOA』の初期開発を進めたんです。そのせいでクオリティが下げられないという弊害もありましたけどね(笑)。
小林:さっきの『ヘビーメタルサンダー』ではないんですけど、この『SO』全体のプロジェクトを認可してもらう際、社長の松田に3段論法でプレゼンをしました。

1:眠っていた『SO』シリーズをコンシューマの『SO5』でリブートしてIPを復活させます
2:そうして復活したIPをアプリでも展開して売り上げを出します
3:もしこの展開がうまくいったらさらに作品を展開してシリーズを盛り上げていきます

という内容です。アプリの『SOA』の展開は、松田社長からの指示でもあったんですけどね。
『SOA』はおかげさまで多くのファンの方に支えてもらえていますが、このまま『SO』の人気が続いて、ファンのみなさんからの要望もあるのであれば、次につなげていきたいなと考えています。
ゲームエンジンはトライエース独自のAskaエンジンを用いていますし、モデリングやエフェクト、テクスチャなどもPS4で使えるレベルのものを作成していますので、おそらく続編を作るとなると、すべてをイチから立ち上げた『SO5』とはかかる費用や時間が圧縮できると思います。

ネットの反応

・アムネシスのモデリングSO5と別物ですよね?
・今度こそ面白いもん作ってくれるなら素材使い回しでもええわ
・SO6来るの?
・何人の期待裏切ったうえでこんなこと言ってるのやら
・SO5どんだけ低コストで作ったんだよこいつ
・SO5はマジで酷かったわ
・小林許さんからな


SO5は結局スマホ版有りきだったようですね。

コンシューマーで開発したSO5のリソースをスマホに流用し、それがヒットし想定通りの売り上げになったとのこと。


そして、スマホからの素材を流用することでSO続編を低コストで作れるとのことです。

アムネシスはいまだに人気ですし、SOを知らないユーザーやファンから続編を望む声が高まればSO6のお披露目は割とすぐなのかもしれません。