HiraiKaz

国際派ソニー会長の意外な後悔 「もっと海外体験を」

国際派ソニー会長
35歳の時にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の米国法人の社長になってから、ずっとマネジメントの仕事に関わってきました。18年にソニー本体の社長を退任するまで、20年間も経営陣にいたことになります。現場と比べると、役員はどうしても現実離れしてくる。例えば傘を持たなくなるとか。くだらない例ですが、社員と同じ問題を共有していないということ。大局的に見ればもっと大きい問題ではないかと思っていました。

私の場合、06年にプレイステーション(PS)ネットワークを立ち上げたときは大局的に考える必要に迫られました。ゲームをお客さんに配信するプラットフォームを構築するという初めての試みでした。

当時「量販店に大きな痛手になるからゲーム配信はやりたくない」と社内でかなり言われましたが、私はネットワークを作って、秩序あるプラットフォームを整える必要があると信じていました。

私の判断の根拠となったのが、違法ダウンロードが横行していた当時の音楽業界の姿です。音楽の提供者が正当な収入を得られないので、業界全体が瀕死(ひんし)の状態でした。これは対岸の火事ではないぞ、と非常に危機感を覚えました。音楽もゲームも同じソフトだから、ゲーム業界でも違法ダウンロードの問題はいずれ起こるという確信がありました。環境の変化に対応するだけでなく、ソニーが自らディスラプション(創造的破壊)を起こしていく必要がある。こうして立ち上げたPSネットワークは、今やソニーの売り上げの中核になりました。

他の場所で起きている変化がいつか膝元にも来ると思っておけば、大局観を持って判断できます。そのためには自分の尺度を育てることが欠かせないと思います。

社長を退任した今、私はあらためて自分の尺度を育てる活動を大事にしています。平日の昼間に竹下通りを歩いてみたり、出張でしか行ったことのなかったロサンゼルスで新しい場所を巡ってみたり。一つ一つがとても新鮮で勉強になるし、今までこの何十年間も社会人をやってきて、足りなかったところがあったのを実感しています。若い人たちにも、自分のリアルな体験を大切にしてほしいと思います。社長を退任するまではやりたいことを封印してきたので、今はそれを楽しませてもらっています。会社だけが人生ではないですから。



反応

・やっぱ平井やなあ
・PSNを育ててきたソニー、違法ダウンロード放置してきた任天堂
ここで差がついたんだな
・さすリッジ
・先見性のない連中の言う通りしてたらえらいことなってたな
・やっぱ平井すごいね


平井なくしてPSの未来はなかった(´・ω・`)