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決算レポート:任天堂(ニンテンドースイッチの天井が見えてきた)

決算レポート
●任天堂の2020年3月期3Qは5%減収、6%営業増益。「ポケットモンスター ソード・シールド」が1,606万本と好調だった他、「マリオカート8」などの旧作が順調に売れた。ただし、前3Qも大型ソフトが2作あったことや前期までのニンテンドークラシックミニの反動で一桁営業増益にとどまった。
●ニンテンドースイッチのサイクルは、業績では2021年3月期~2022年3月期がピークと予想される。次世代機発売は、5Gとクラウドの技術とコストの動きを見定めてからになると思われ、4~5年以上先か。
●今後6~12カ月間の目標株価は、前回の5万円を4万円に引き下げる。

今3Qのニンテンドースイッチ・ソフトは、6,464万本(前年比23.1%増)となりました。自社製ソフトあるいは任天堂が販売権を持つソフトでは、「ポケットモンスター ソード・シールド」(2019年11月15日発売、開発元はゲームフリーク、発売元は株式会社ポケモン、任天堂が販売権を持つ)が1,606万本と大きな数字になりました。「ルイージマンション3」も537万本売れました。「リングフィットアドベンチャー」も217万本売れましたが、付属品(「リングコン」「レッグバンド」)の生産が昨年からの人気による品不足に年明けからは中国の新型肺炎による生産不足が重なり、思うように販売が伸ばせませんでした。

 また、今3Qも旧作がよく売れました。「マリオカート8デラックス」が395万本売れ(うちクリスマスシーズンにおけるニンテンドースイッチとの無償同梱が約80万本)、前3Qの331万本を上回りました(表4)。このほか、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」180万本、「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」197万本など、優良旧作が新作ソフト並みに売れました。旧作は店頭販売時のコストがNAND型フラッシュメモリと格納容器だけ、デジタル販売ではコストはほぼゼロで売上高のほぼすべてが利益になるため(任天堂ではゲームソフト開発費は発売までに経費処理する。このため発売翌年度から開発費負担はなくなる)、業績への貢献度は高いものがあります。

 ハードは、2019年9月20日発売のニンテンドースイッチライトが324万台と順調に売れたものの、ニンテンドースイッチ標準型は757万台(前年比19.6%減)と前年比で減少しました。ただし、両ハードを合わせた「ニンテンドースイッチファミリー」では前年を上回りました。

 ニンテンドースイッチ用ソフトが好調だったにもかかわらず、今3Qの営業利益の伸びは一桁増に止まりました。これは前3Qに「ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・イーブイ」(2018年11月16日発売、前3Q1,000万本、2019年12月末累計1,176万本)、「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」(2018年12月7日発売、前3Q1,208万本、2019年12月末累計1,768万本)の2本の大型ソフトがあったこと、2017年3月期、2018年3月期と好調だった「ニンテンドークラシックミニ」(ファミリーコンピュータ、スーパーファミコンの復刻版)の反動減があったことなどによります。


3.ニンテンドースイッチビジネスは2021年3月期~2022年3月期がピークか

来期2021年3月期は、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」続編、「Metroid Prime 4」などの新作が予定されています。ニンテンドースイッチライトはまだ発売2年目なので、一定の販売効果が期待できます。また、今4Qに予想される新型肺炎のハード、ソフトへの影響分は、来1Qに上乗せになる可能性があります。

 このため、楽天証券では2021年3月期を売上高1兆3,100億円(前年比4.8%増)、営業利益3,600億円(同20.0%増)と予想します。

 また、来期から毎期1~2作、ニンテンドースイッチ発売初期に発売された優良ソフトの続編が発売される可能性があります。すでに公表されている「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」続編や、「マリオカート8デラックス」「Splatoon2」「スーパーマリオオデッセイ」などの続編です。これらの続編ソフトが業績を一定水準に保つ役割を果たすと期待されます。

 ただし2022年3月期は、ニンテンドースイッチ標準型がすでに下降局面入りしていること、ユーザーが飽き始めると思われるため、ソフトも伸びなくなると予想されることから、業績の伸びは鈍くなると思われます。そのため、今回のニンテンドースイッチビジネスは、2021年3月期~2022年3月期がピークと思われます。そしてその後、業績は下降局面に入ると予想されます(これらの動きは、過去のゲームサイクルから予想されることです)。

 なお、2019年12月10日からはじまった中国でのニンテンドースイッチビジネスは、中国ではゲームソフトを1つずつ検閲するため、発売初期のマーケティングが難しく、当面は業績寄与を期待できそうにありません。

 中国のゲームユーザーは約6億人と巨大な市場ですが、その多くはスマホゲームとパソコンオンラインゲームのプレイヤーであり、家庭用ゲーム人口はほとんどないもようです(任天堂によれば、並行輸入と日本などでの購入で中国国内に約300万台ニンテンドースイッチが入っているということです)。今3Qの中国国内での販売台数は数十万台とわずかだったもようです。本格的な開拓は次世代機の時代まで待つことになる可能性もあります。ただし、株価に対する期待効果はある程度ありそうです。


4.次世代機は5G、クラウドの技術、コストの動きを見定めた上で、4~5年以上先に発売か
ニンテンドースイッチの次、次世代機の発売はまだ先のことになりそうです。ハードとともに数多くの優良ソフトが売れているため、今は次世代機を発売しなければならない状況ではありません。

 また任天堂は、5G(第5世代移動通信)とクラウドが家庭用ゲームにどのような影響を与えるかを見極めてから次世代機を発売すると思われます。今は半導体と通信の大革命が始まったところですが、この革命の行く末がどうなるのかを見極めることは家庭用ゲームビジネスにとって極めて重要だからです。次の世代で5Gとクラウドがゲームの世界に本格的に入ってくるときには、4~5年以上先であれば、高性能半導体を使った5Gチップセットやクラウド基盤が今よりも安く調達できると思われます。

 例えば、5年先の2025年3月期に次世代機を発売するときには、その時点での最先端CPUのデザインルールは3ナノまたは2ナノになると予想されます。そこから2世代下がった5ナノまたは7ナノでCPUを作れば、5Gやクラウドで任天堂のゲームソフトを十分早く駆動することができるシステムを構築することができる可能性があるのです。特に、5ナノはビッグノードと呼ばれる生産能力の大きな半導体の技術世代になるため、任天堂にとっては安く先端半導体を調達できるチャンスが到来する可能性があります。

 また、5Gやクラウドによって、クラウドゲームやオンラインゲームが任天堂の世界に本格的に入ってくる場合は、任天堂のゲームシステム(ハードとソフトの関係)も大きく変わり、収益構造も変わるかもしれません。今は半導体・通信革命の行く末を見届けるために、「待ちの姿勢」でいたほうがその後の事業展開を有利に行うことができる可能性があるのです。

 ただしそれまでは、2021年3月期~2022年3月期を業績のピークとして2023年3月期以降業績は下降局面に入ると予想されます。










反応

・任天堂終わったな
・来年ピークアウトするのは間違いないだろ
・ソフトほんとなんもないやん
・ちょっと高すぎるな
もう最後の弾を使うから今後のスイッチには何もソフトが出ないのに楽観的過ぎる数字だ
・証券会社の予想はファンタジー
・まあ森が出てピークアウトはするだろうけどな
任天堂が何か新機軸で大ヒット飛ばさない限り



スイッチ売れてる言っても中国人が買ってるだけだし、ソフトも言うほど売れてないからピークアウトはすでに始まってる(´・ω・`)


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