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3年目を迎えるPS5とPS VR2について、SIE 西野秀明氏に訊く。PS5の生産状況、PS VR2への期待、そして勝負の年

PS5
 今回、PS5の2年間の振り返りと3年目の展望、そして発売を迎えるPS VR2について、SIEの商品企画および開発の責任者を務める、SIE プラットフォームエクスペリエンスSVPの西野秀明氏にお話を伺う機会を得た。

西野11月の初旬にソニーグループの業績発表をさせていただいた中で、7、8、9月の3ヵ月間で650万台超の製造を終えたと報告をしておりますが、12月に入った現在もそのペースを下げることなく製造を続けている状況です。

 船便などで輸送する都合上、生産したものが販売店に届くまでのタイムラグはあるのですが、少なくとも製造の部分ではかなりの量を確保できましたので、今後店舗などに並ぶ数が増えるであろう、というのは自信を持って申し上げられると思います。

――製造が安定してきたのは、やはり半導体不足の改善や先ほどのリスク分散などが功を奏しているのでしょうか。

西野そうですね。ただ、一概に半導体不足が問題だったというわけでもなく、上海のロックダウンも含め、複数の要因が重なることで困難な状況となっていました。この夏からはそれらが改善され、とにかく台数を確保しよう、と思って製造を進めてきましたので、年末年始にはその結果が出てくるかと思っております。日本市場という意味では、11月から供給を増やしており、今月(12月)も継続予定ですし、2023年に入るとさらに状況は大幅に改善する見込みです。

――PS5は転売対策として店頭での抽選販売などが行われていますが、PS5が店頭で当たり前に購入できるようになれば、転売の問題も解消されていきそうですね。

西野まず、生産数が足りなかったことでご希望のお客様に物が行き渡らず、高額転売といった事態が発生してしまったことについては、非常に心を痛めています。今後、安定して店頭に並ぶようにできれば、このような事態は徐々に解消されていくと考えています。

――2023年2月22日に発売を迎えるPS VR2では、抽選応募の際にソニーアカウントに記録されたプレイ時間を条件にする(※)といった対応が取られました。こういった対応をPS5本体にも適用できるとよかったとも思うのですが、それは難しかったのでしょうか?

西野PS5の販売時から、どうすればご希望のお客様に届けられるかという点について販売店さんとできるだけ連携できるように努めてきまして、そういった学びからも、PS VR2のローンチは、できる限りの工夫をさせていただきました。

 現状ではPS VR2の先行予約に関しましては一定のご評価をいただいている一方で、PS5にも同様の対応はできないのかというお声もいただいております。ただ、お客様の利用履歴は、データの保全や安全の問題もありますので、広く使っていくのは難しいところがございます。

西野今回はあくまで予約販売においてソニーストアを通じて購入手続きや商品の発送を行うことで、厳密に予約者様の情報を管理させていただいています。そもそもの原因として、生産数が不足していたことが問題の原因ですので、それを解決できるよう、いち早く数を増やすことに注力し、お手に取っていただきやすい状況を作っていきたいと考えております。

――そうなると、PS VR2の生産数が気になるところですが……?

西野PS5のローンチ時に数が不足してしまいましたので、今回は私どものなかで必要であろうという数字は満たせるように生産を進めております。やはり数が足りないことで転売が発生してしまうと思いますし、その状況は不健全だと思っておりますので、まずは数を揃えていきたいと考えています。

2023年は勝負の年。日本市場軽視との声への印象

――少しきびしい質問になりますが、昨今SIEはワールドワイドでの展開を重視する一方、ユーザーからは「日本市場を軽視しているのではないか」という声もあります。こういった声が挙がる要因や状況をどのように感じていらっしゃいますか?

西野私自身、ハードウェア、システムソフトウェア、プラットフォームの企画、開発に携わっているのですが、多くのメンバーは日本ベースとなっています。そういった観点でも、商品作りには日本のチームも大きく関わっており、「日本を軽視しているのでは」というお言葉には、非常に悲しい気持ちになるところがありますが、ユーザーの皆さまの声は真摯に受け止めたいと思っています。

 PS5の供給に関しては、日本のみならず世界的に供給不足が続いたことに関してご説明が不十分だったというところもあり、そういったご心配から日本の優先度が低いと感じられてしまう部分もあったのでは、と考えております。

――そういった声は届いているが、日本を軽視するようなことはない、と。

西野くり返しになりますが、そういったご不満も、全体的な生産数が不足しているからこそ出てくるものだと思っております。1台でも多く作って日本の皆さまにお届けすることで、そういったご指摘の声から「改善してきたね」といった印象に変えていただけるよう、注力していきます。

――いま、PS5は3年目に突入しました。PS4では発売から3年後にPS4 Proがリリースされましたが、今後の展望についてお話しいただければと思います。

西野2022年度末には累計販売台数が3700万台を超え、プラットフォームとしても非常に重要な時期になってくると考えております。今回具体的なことに関してはお話することはないのですが、来年(2023年)にさらにご期待いただきたいと思っています。

――期待できる何かがあるということですね……! 2023年にはPS VR2もありますし、ソフトでも『ファイナルファンタジーXVI』を始め、期待の新作が並びます。

西野勝負の年になると認識を持っております。PS VR2の発売も控え、日本での人気の高いタイトルも多数発表されていますし、PS5自体についても気軽にお買い求めいただけるような供給の状態にして、潤沢なコンテンツも用意していきます。

 PS5を買いたいと思っていただいていたものの、「手に入らないから、もう諦めようかな」というお客様にもお届けできるように昨年から進めてきた準備の結果が見えてくるかと思いますので、これからもご注目いただけますと幸いです。


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反応

・絶対新型やん
・この流れ
期待しててください→何もないorがっかり
ってパターンだな
・転売需要が終わってPS5の本当の人気が分かる年だろうしな
・具体的な事は言えないが、来年もジム大活躍で悲報が盛り沢山だから期待してね!
・DISCドライブ着脱式のスリムが来年出るのリークされたから
がっかり年末商戦になること必至ですな