山本敏晴のブログ

1965年生、仙台出身。医師・写真家・NPO法人宇宙船地球号理事長。元国境なき医師団日本理事。 峭餾欟力師」という概念を提唱。企業の社会的責任(CSR)を推進。世界中で大切なものの「お絵描きイベント」を実施。著書に『世界で一番いのちの短い国』『アフガニスタンに住む彼女からあなたへ』 『国際協力師になるために』、『あなたのたいせつなものはなんですか?』『世界と恋するおしごと』『地球温暖化 しずみゆく楽園ツバル』『「国際協力」をやってみませんか?』など

2009年10月

伝え方、私の手法?、それは「亀は久美子」 5465字

.
明日、「伝え方 〜私の手法〜」という題名で
講演というか、
「地球温暖化防止センター」の職員のための
研修の講師をやることになっている。

うーーん。困った。
困ったので、今、喫茶店でこれを書いている。


・・・

さて、迷いを捨てて、結論から言うと、

「あるメッセージを伝えるには、
 伝えようとしている相手が
 伝えようとしている分野の知識を得ることに

 どの程度、興味を持っているのかに、
 メッセージが伝わるかどうかの80%以上は
 かかっている」

と言ってよいと思う。

で、

「で、伝えたい相手が、
 もし、そういったことに興味のない人である場合、
 そもそも、興味をもってもらうような

 なんらかのエンターテインメント性の強い、
 メディアを駆使して、

 『面白そう、なんか凄い、あの子かわいいー』

 など、なんでもいいから、
 興奮させて、話をきいてもらい、

 何よりも、

 『関心を失って、寝かせないこと』

 が、最も重要だと、私は思っている。」


このために、

私が講演を行う場合、
私のプレゼンテーションの基本は、

1.数百枚の写真を、やつぎばやに出していき、
  世界各国のあらゆる風景や人々を見せてゆき、

2.時折、音楽や効果音などを鳴らして、
  眠気から叩き起こし、

3.基本的には、超絶の早口トークで、
  膨大な情報を相手の脳みそに送っていき、
  一瞬も、あきる暇など、与えない、

という手法をとっている。
少なくとも、講演では。


なお、
3.の早口については、苦情が多く、
特に高齢者の方々から、ついてこれない、
理解するひまがない、などの
お叱りを頂くことが多いのだが、

試しに、数回、ゆっくり講演してみたところ、
やはり、寝てしまう人が増えたので、
結局、今でも、私は早口トークを続けている。

が、
(私自身の)よる年波(としなみ)には、勝てず、
昨年ごろから、
喉頭(声帯)に、ちょっと異常がおき、
声が、かすれてしまうようになった。

(原因不明なので、治しようがない。
 おそらく、アレルギー性の喉頭浮腫だと思うが。
 ちなみに私は、全身アトピーで、喘息持ち。)

で、
最近の私は、ついに諦めて、
ゆっくりしゃべっても寝かせない方法を
模索しているところ・・である。


・・・

あと、次のような意見も、世の中にはある。

「人は見た目が8割。」


これがさらに発展した形の意見があり、


「話をきいて、良い話だったと思ってもらうには、

 6割が見た目、3割が話し方、1割が話しの内容」


と言う人もいる。
(と、ラジオで言っていた。)


うーーむ。

私は、見た目には自信がないし、
話し方は、最悪だし、
内容は・・・思い込みが半分、軟弱路線が半分、かなぁ・・。


ダメじゃん。


が、気を取り直して、自己弁護をすると、


見た目と、話し方、については、
私は、以下の方法で対応している。

一応、その日の聴衆に合わせて、
ある種の「演技」をしている。

どのような講師であれば、
話を聞いてくれるか、ということを予想し、
そのような講師の、
ふりをするのである。


例えば、
「キリスト教系のミッションスクール系高校の『純真な』生徒
の前で話をする場合は、
人道精神にあふれていて、熱血の、
患者さん思いの「お医者さん」
を演じる。

あるいは、
「大企業の社員たちを対象にした研修では、
 ケインズ派、新古典派などの様々な経済学を把握し、
 その上で、環境問題や社会貢献に配慮することが、
 中長期的にみた場合、会社の利益になることを
 理論的に説明しているNHKの解説者」
を演じる。

はたまた、
「小学生の前では、
 動きが激しく、無駄な動きが多く、
 おちつかない、妙な、笑えるおっさん」
を演じる。

など、である。


この、目の前の相手にたいして、
自分の態度を変えることを、
精神心理学の用語で、「ペルソナ」という。

(日本語では、「仮面」である。)

(参考ブログ: 仮面をかぶった少女


このペルソナを付けることによって、
普段では、恥ずかしくてできない行為でも
行うことができ、話せる場合もある。
(限界はあるが。)

で、
私は年間、何十回もの講演を、
小学生から、大学院生まで、
企業でも、地方自治体でも、教会でも、寺でも、
多数のペルソナをつけることにより、
その聴衆に対応している
(もしくは、対応しているつもりになっている)
のである。


まあ、ある意味、我ながら、確たる自分がなく、
・・・あわれなものではあるが・・・(自嘲気味)。


・・・

さて、考えてみると、
私は、様々なメディアを使って
メッセージを伝えようとしている人、ではある。

ざっと見て見ても、

文章の本、
写真絵本、
写真展、
映像作品の上映会、

ホームページ、
ブログ、
携帯サイト、
ユーチューブなどの動画サイト、

授業、
講演、


あとは、

医者として患者さんのカウンセリング、
カメラマンとして弟子の指導、


いれるかいれないか。


ま、入れないとして、
一応、10種類、ということになる。


・・・

多様なメディアを使っている理由は、
以下の点にある。

それは、
うちの団体は、3段階のステージで
人々を啓発していこうと思っているからである。


1.きっかけ
2.最初の一歩
3.本当の考え方の紹介


1.
きっかけ、というのは、
興味のない人に興味を持ってもらうこと、
興味のある人に、もっと興味を持ってもらうこと。

だから、
写真絵本や、映像作品などが、
これにあたる。


2.
最初の一歩としては、
今、その人がいる場所・立場で
すぐできることを紹介する。

例えば、主婦の人が地球温暖化に対してできることとして、
亀は久美子」などを紹介している。

(注: 「亀は久美子」は、文末に紹介する。)

この他、国際協力をやりたい人が、
今、その人のいる場所で、(たとえば学生の時に)
何ができるか、何をするべきかも、紹介している。

これにあたるのが、
ホームページ上の数々の情報掲載である。

(注: 未来の国際協力師たちへ、など)


3.
本当の考え方の紹介は、
最終段階で、どうしても必要になる、難しい話である。

要するに、たとえば、地球温暖化の場合、
まず、それがそもそも本当かどうか、から始まって、
その疑わしい部分を、きちんと知ってもらう。

どこまでが本当で、どこからがウソで、どこがわかっていないのか。

その上で、
どのような対策をたてることが有効で、
どのような対策は、あまり有効でないのか。

そうしたことを、先入観念をすべてすててもらい、
純粋に科学的な明証性のもと、説明することが必要だ。

もちろん、素人にもわかりやすいように
高校1年生ぐらいの学力があれば、わかるように解説する。

本来は、大学院で勉強するような難しい内容を、
高校1年生ぐらいの学力があればわかるように
やさしく解説してゆくのが、私の最大の仕事だと思っている。

これが、私が書いている、文章の本たちであり、
国際協力に関しては、
国際協力師になるために
などがそれにあたる。

地球温暖化や環境問題に関しては、
2010年に出版予定の
「ツバルの真実、地球温暖化を超える衝撃」(仮題)
がそれにあたる。


・・・

と、いうわけで、私は、3段階の啓発をしていくために
10種類ものメディアを使って
メッセージを伝え、
人を育てようとしているのである。

(自分自身の未熟さは、棚(たな)にあげて。)



・・・

最後に、地球温暖化から皆様を救う、
必殺のキャッチコピー、
亀は久美子」を紹介する。


(以下、ちょっと怪しいが、そこは目をつぶっていただいて・・)


・・・


「みなさあーーん。

 どうでしたかぁー、今日の講演はぁー。

 ツバルの状況は、ひどかったでしょう?

 アフガニスタンも、アフリカも、地球温暖化のために、ボロボロです。

 そして、なんと、日本も!

 地球温暖化による海面上昇と、強大化した台風による高潮によって、

 東京・名古屋・大阪などの湾岸の大都市が、水没してしまうかも、

 しれないんですよぉーーっ!


 と、いうわけで、

 世界を救うために、未来の日本を救うために、

 あなたにできることをお教えしましょう!

 主婦である、みなさんにできること、それはっ!

 亀は久美子(かめはくみこ)でしゅっ!」


「??」


亀は久美子の、


 か は、買い物をするとき、ちょっと考えてから買うこと。

     今もっているもので十分だったら、余計なものは買わないこと。
     今もっているものを大切にし、愛着をもって使い続けること。

     そうすれば、ゴミも減ります。
     また、あなたが買わなければ、企業も余計なものを作らないので、
     その分、工場から出るCO2が減ります。

     つまり、買わないことが、一番、環境にいいのです。

     で、
     もしどうしても買う時には、環境に配慮している企業の商品を買うこと。

     どの企業が環境に配慮しているかを知るには、
     NPO法人・宇宙船地球号の
     企業の社会的責任(CSR)ランキングをみてねっ!

     (このブログの最後にURLを掲載)


 め は、目を向けること、関心を持ち続けることです。

     今日、私の話を聞いても、それでお終(しま)い、では
     意味がありません。

     今日の講演をきっかけにして、
     これからテレビのニュースを見たり、新聞を読んだときに、

     世の中のどんな事件も、地球温暖化に関係しているかもしれない、
     世界の貧困の問題・経済格差が広がっていく問題と
     関係しているかもしれない、と思って、
     考え続けることが大切なのです。

     できれば、考える時に、家族や、学校のPTAの方、
     あるいは会社の同僚の人に相談をしたりして、
     まわりにも、同じように考える人を増やしていくことが大切です。

     どうか、ずっと、関心を持ち続け、考え続けて下さい。


 は は、廃棄物のことです。ゴミのことです。

     ゴミは、すでに日本でも大きな問題になっています。
     地方自治体によっては、不燃物を埋める場所がもうなく、
     となりの地方自治体に、高額のお金を払って、
     処分してもらっている所もあるんですよ。

     このゴミを減らすためにも、
     一度買ったものは、なるべく捨てないこと、です。

     愛着をもって使い続ける。
     余計なものは買わない。

     これにまさるゴミを減らす方法は、ありません。

     特に、よくみなさんが誤解されているのは、
     リサイクルに関して、です。


     リサイクルした方が環境に良いのは、アルミ缶ぐらいで、
     少なくとも半分以上のゴミは、リサイクルせずに、
     燃やしてしまったほうが、総合的な環境負荷が少ない、ことが
     わかっています。

     このため、一つ一つの商品について、
     これはどっちが環境にいいのかな、と調べることも必要です。

     少なくとも、リサイクル可能と書いてあるからといって、
     ペットボトルなどの石油から作る商品を、
     ばんばん買うのは、あきらかに誤った行為です。

     ペットボトルは、リサイクルするよりも、燃やしてしまったほうが、
     環境負荷が、4分の1以下であることがわかっています。


 く は、クーラーと、車です。

     エアコンを使う時、日本の環境省は、
     夏は、暑くても28度で我慢しましょう、
     冬は、寒くても20度で我慢しましょう、
     と、言っています。

     なるべく、これらを守りましょうね。

     あと、
     車をもっている家庭では、
     家庭からでるCO2の量が、もっとも多くなる瞬間が、
     車の急発進だということが、わかっています。

     と、いうわけで、
     車には、そもそもあまり乗らず、バスなどの公共の交通機関を。

     どうしても乗る時には、アクセルをあまり踏まないで
     燃費運転に徹しましょう!


 み は、水です。

     車を持っていない家庭で、
     もっともCO2が出る瞬間がいつか、ご存じですか?

     それは、シャワーを浴びている時です。
     ですので、
     シャワーを浴びているときに、
     頭をシャンプーで洗っている時に、
     そっぽを向いているシャワーを、出しっぱなしにするのはやめましょう。

     また、できれば、1日1分、シャワーを浴びる時間を
     短くするように、心がけるといいかと思いますよ。

     お風呂に入るタイプの人は、
     二度炊き(いどだき)しないでも、家族全員が入れるように、
     みんなで、ジャボジャボジャボっ、と、いっせいに入ってくらさいっ!


 こ は、コンセント、です。

     実は、電化製品は、すべて、コンセントがささっているだけで、
     電気を消費しています。

     テレビも、洗濯機も、なんでもそうです。

     ですから、夜寝る前は、すべての電化製品の
     コンセントを抜いてしまいましょう!

     そうすることで、およそ2%ぐらいは、電気代も安くなりますよ。
     で、CO2の量も、減りますよ。

     日本では、いまだに発電の60%以上を、火力発電に頼っており、
     電気を使うたびに、CO2が放出されているのが、現状ですからねっ。


 以上が、亀は久美子っ、です。

 おぼえましたねっ?

 おぼえられない人に、おぼえる、方法を伝授します。


 それは、鏡を見ること、です。

 鏡の中に、「亀は久美子」がいるのです。


 亀は久美子の


 か は、髪

 め は 目

 は は 鼻

 く は 口

 み は 耳

 こ は 心


 です。


 いいですか、

『鏡にうつった「あなた」の中に、「亀は久美子」がいる』

のです。


 亀は久美子、わすれないで下さい。



 か は、買い物。

 め は、目を向ける。

 は は、廃棄物、ゴミ。

 く は、クーラーと車。

 み は、水だから、シャワー。

 こ は、コンセントを抜く。



 鏡をみるたび、これを思い出して下さい。

 鏡をみながら、あなたの顔をみて、
 自分自身に、次の質問をしてみてください。


 『エコ美人になりますか? エゴ美人になりますか?』



 と、いうわけで、皆さん、
 『エゴ美人』になりたくなかったら、
 ぜひ、亀は久美子、実践してくださーーーいっ!


 NPO法人・宇宙船地球号の、やまもと としはる でしたーーっ!」






・・・

補足:

企業の社会的責任(CSR)ランキング、2008(パソコン版)
http://www.ets-org.jp/csr/

企業の社会的責任(CSR)ランキング、2009(携帯電話版)
http://www.ets-org.jp/csr/m/


商品ごとに、市場シェア上位5位までに入る
大企業たちの、環境への配慮、社会貢献の姿勢などを調べ、
それを、ランキングしたサイトです。

当法人は、いかなる企業からも献金をうけとっていないため
信頼性は、抜群です。


買物のおともに、「亀は久美子」・・じゃなくて、
携帯電話でも見られる、CSRランキングサイト、をどうぞ。





ルーマニアの大切なもの 6306字

.
山本  「あなたの大切なものは何ですか?」

マリア 「私の大切なものは、・・・」

山本  「・・?」

マリア 「・・・どこから来て、どこへ行くか、忘れないことです。」


・・・・・

2000年ごろから、徐々にスタートした
当法人の運営する、「お絵描きイベント」。

世界中の子どもたちに
「あなたの大切なもの」の絵を描いてもらい、
かつ、
その子の家までいって家族にインタビューし、

どのような政治・宗教・環境の中で
その子が生まれ育ってきたのかを調べる。

ご両親の職業や、好きな食べ物などについても質問し、
その子の生活、全体の様子を、
なんとか理解しようと努力する活動だ。

その結果、
「どうして、その子が、
 その絵に描いたことを、大切だと思うようになったのか」
を把握し、
それを写真絵本の形で出版し、世に紹介する。

(例えば、カンボジア写真絵本などは、日本で出版するだけでなく
 十数か国語に翻訳し、韓国・台湾などでも出版された。)


世界には193の国連に加盟している「国」と、
10前後の国連に国として認めてもらえない「地域」があるが、

その全てで、
このお絵描きイベントを実施することにより、
「世界の多様性」を表現し、
国や宗教を超えた相互理解を実現しよう、
というのがその主旨である。


最終的には、
(渋谷の文化村などの)ある程度大きな会場で、
世界の全ての国の絵と写真を集めた
巨大な展覧会を実施するのが、
一応、最終的な目標となっている。


・・・

が、
実は、もう一つの目的がある。

それは、
その国の「社会の背景に眠る問題」を
見つけ出すことである。

通常、一つの国において、
最低でも100人以上の子どもたちに絵を描いてもらうのだが、
すると、
10〜20%の子どもたちが、
自分の国にある、問題点についての絵を描くことがあるのだ。

つまり、「その問題点をなくすこと」が大切なことだ、と。


その問題点として描かれるものは、
貧困、紛争、病気、差別、病気、など多岐にわたり、
各国の裏の多様性が、そうして表現されている。


・・・

2005年ごろから、
全世界80カ国以上で活動している青年海外協力隊の方々が
協力して下さるようになり、
エジプトなどから始まって、一気に協力者が増えていった。

2006年に書籍「世界と恋するおしごと 国際協力のトビラ」、
2007年に書籍「国際協力師になるために」、
を出版したことにより、

当法人の存在は、
国際協力をやりたい若者たちに知られることとなり、
この「お絵描きイベント」の認知度も、あがっていった。

その結果、現在では、
常に、10人以上(20人以上?)の協力隊員が
世界各国で「お絵描きイベント」を実施して下さっている状態が
続いている。

(実際は、協力隊の方々だけでなく、
 NGO(非政府の援助組織)や、
 学校の先生なども、協力して下さっている。)


で、世界各国で集められ、郵送されてきた絵や写真の内容が、
ある程度よかった場合、
(その国だけで、1冊の本になりそうだと考えられた場合)

私を含む宇宙船地球号のメンバーがその国を訪れ、
写真撮影と、ビデオインタビュー撮影などを行い、
その国の「社会背景にある問題点」の詳細な取材を
行っていくことになる。


・・・

そのような流れの中で、
ある日、次のメールが来た。

「ルーマニアで、青年海外協力隊として、
 環境隊員をやっているものです。
 お絵描きイベントに協力させてもらえませんか?」

名前を、M君といった。

ルーマニアでは、まだおこなっていなかったので、
私は、二つ返事でOKした。

「お願い致します。」と。

これが、2007年7月のことだった。


・・・

Eメールにて、お絵描きイベントの実施の詳細を説明し、
クレヨンなどの購入費用等の経費はこちらで負担することを
通知し、
さらに、見本として、「カンボジア写真絵本」などを
彼のもとへ郵送した。
「こんな感じでやるんです」という参考のために。


そして、半年が過ぎた。


・・・

2008年3月

しばらくして、M君からルーマニアの絵が送られてきた。

その絵たちは、
想像を絶する、素晴らしいものだった。


この時点で、少なくとも50か国以上で
お絵描きイベントを終えており、
既に、1万枚を超える数の絵が当法人には届いていたが、

ルーマニアの絵たちは、
どんな国の絵よりも、ずばぬけて上手で、
かつ、
なんというか、叙情性(じょじょうせい)のあるものばかりだった。


わたしは、仰天(ぎょうてん)し、
すぐに、ルーマニアに行きたい、行くから、と
M君にメールを送った。


・・・

テレビ局で働いているプロのビデオカメラマンに
ボランティア(無給)で協力してくれる約束をとりつけ、
私は、旅行代理店に、二人分の航空券の手配を頼む。

その他、
ホテル、車、ドライバー、通訳などの手配が必要だが、
それらを全部、この時はM君が手配してくれた。

おんぶ、に、だっこ、の状態であり、
なにからなにまでやって頂き、感謝の念にたえない。


かくして、2008年7月、
我々は、ルーマニアの地へと向かった。

(ここまでで、最初に、M君のメールが来たときから、
 既に1年が経過している。)


・・・

ルーマニアにつくと、
大学生の女の子が、
ルーマニア語から英語への通訳をしてくれることになっており、
また、
現地のコミュニティーを育成する活動をしている
NGOの代表が、車を貸してくれて、かつ、
自ら運転手をしてくれることになっていた。

準備はすべて、万端に整っていた。


・・・

さて、
M君から送られてきた絵は、
120枚ぐらいだったのだが、
ルーマニアの子の描いた絵には、
うまいだけでなく、
決定的な特徴があった。

それはもちろん、絵の内容であり、「テーマ」である。

そのテーマとは、
「過去、先祖、伝統、文化」など
なんらかの形で、「過去に関係するものたち」が
描かれていたことだった。


ちなみにこれらは、
(日本でも、20回以上、お絵描きイベントをやっているが、)
日本の子どもたちでは、まず思いつかないものである。


・・・

どうして、
ルーマニアの子どもたちは、
「過去」にこだわったのだろうか?

素朴な疑問から始まって、
私は、絵を描いた子どもにあって質問をし、
家族にあって、いろいろな話をきく活動を始めた。


その結果わかったのは、ルーマニアの複雑な歴史だった。




・・・・・
・・・・・以下、ちょっと、長文の歴史です・・・・・
・・・・・




ルーマニアのある場所には、もともと
「ダキア人」という民族が住んでいた。

それが、
紀元後106年ごろに、ローマ帝国に滅ぼされ、
ローマ帝国領となる。

このため、
ルーマニア人の起源は、
ダキア人であるという説と
ローマ人であるという説が
混在している。

が、
少なくとも、一度、ローマ帝国領となったことは事実であり、
このことから、
「ルーマニア」(ローマニア、ローマ人の国)
という名前が付いた。


・・・

その後、中央アジアの遊牧民族などの支配を受けていたが、
13世紀ごろから、
ルーマニアを構成する、三つの重要な公国(公爵の国)が誕生してゆく。


ルーマニアは、単純化すると、

1.北西を、「トランシルヴァニア」
2.北東を、「モルドヴァ」
3.南を、「ワラキア」

という。

トランシルヴァニアは、美しい町並みが続く最大の観光地。
モルドヴァは、美味しいワインと世界遺産となった寺院たち。
ワラキアは、ドラキュラのモデル「ワラキア公」で有名。


これらの公国は中世ごろに確立していったが、
完全な独立国ではなく、
周囲の大国の属国となることが多く、
また、戦乱に巻き込まれることが多かった。


理由は、おもにその地理的な要因による。
詳細は、以下である。


1.
ルーマニアは、バルカン半島の中央にあり、
南東に、トルコがあるため、
イスラム教の
「オスマン帝国」(1299-1922年)が侵略してきた時、
その属国にならざるを得なかった。

2.
ルーマニアの、北には、強大な
「ロシア帝国」(1721-1917年)およびその属国たち
が広がっていた。
当時、ロシアは、自国のことを
「第三のローマ」と自称しており、
「キリスト教をまもるために、イスラム教のオスマン帝国を蹴散らすのだ」
と言って、
ルーマニアにたびたび侵攻してきた。

3.
ルーマニアの、西には、
ハンガリー、さらにオーストリアがあるが、これらの地域で
「ハプスブルグ家」(1273年頃-1918年)
が隆盛を極めた時期があり、
「神聖ローマ帝国」(962-1806年)の皇帝に即位し、
周辺国を威圧するなどした。
その際の強大な国力の前に、
ルーマニアは、従属せざるをえなかった。

4.
その他、
ルーマニアは、言語的な分類でいうと、
スラブ語族が多い東ヨーロッパの中で、
唯一、ラテン系の言葉(イタリア語など)
を話す民族であること。

5.
また、キリスト教の教派の一つである
「東方正教会(ルーマニア正教会)」が
主な宗教でありながら、
すぐ西に、ローマ・カトリックを国教とする国が
つらなっており、このため、
キリスト教の内部対立にも
巻き込まれることになる。


以上のような原因によって、
中世以後、

北西の「トランシルヴァニア公国」、
北東の「モルドヴァ公国」、
南の「ワラキア公国」、

という三つの公国たちは、
それぞれが、
オスマン帝国、ロシア帝国、ハプスブルグ家の
いずかについたり、
まとめて滅ぼされ支配されたり、
一時的には自治権を勝ち取ったり、
という歴史を繰り返すことになるのである。


・・・

この、中世の戦乱に登場したのが、
かの有名な「吸血鬼・ドラキュラ」である。

しかし、彼の素顔は、一般に知られているものとは
大きく異なる。


モデルとなったのは、
ワラキア公国(ルーマニア南部)を治めていた
「ヴラド3世」(1431-1476)という公爵である。

彼は、ルーマニアが、
イスラム教のオスマン帝国から侵略された時に、
敵の兵士を「串刺し」にして処刑したことから、
ツェペシュ公(串刺し公)と呼ばれ、他国から怖れられていた。

(この他国からの「恐怖心」により、彼は、のちのモンスター、
 吸血鬼・ドラキュラのモデルとされたのである。)


しかし、ルーマニア側から見れば英雄であり、
自国を守り続けたヒーローであった、
という側面が強い。


ちなみに、ドラキュラとは、ルーマニア語で、
「ドラゴンの子ども」という意味。

彼の父(ヴラド2世)は、
神聖ローマ帝国から竜騎士団の騎士に任命されていたため、
人々は「ドラクル」(竜公)と呼んで尊敬していた。

このため、彼の息子(ヴラド3世)も、
「ドラキュラ」(竜の息子)と呼ばれ、
地元の人々から愛されていた。


これが、伝説の吸血鬼、
「ドラキュラ」の真実の姿である。


・・・

さて、
20世紀の初頭、
おもにハプスブルグ家に支配されていたが、
その衰退とともに、
ルーマニアは独立を宣言する。

1877年、
ワラキアと、モルドヴァが合併して
独立宣言を行った。

1918年、
第一次世界大戦(1914-1918年)の終結とともに、
トランシルヴァニアを併合し、
ほぼ現在のルーマニアの姿が完成する。


しかし、
1940年、ソビエト連邦(1917-1991年)の攻撃にあい、
モルドヴァの一部を奪われる。

1945年、
第二次世界大戦(1939-1945年)が終わると、
ソ連からの強烈な圧力のため、共産主義国家となった。


・・・

以上のように、周辺諸国の属国となり続け、
国土の分割・割譲(かつじょう)を繰り返してきた
ルーマニアは、
その歴史的背景ため、
(それを防ぐために)

中央集権的な、強力な国家体制が必要だ、
と、ルーマニアの政治エリートたちは、
考えるようになる。

(これが、次の不幸を産む、土台になる。)


・・・

1965年、かの有名な、
「ニコラエ・チャウシェスク」(1918-1989年)が
ルーマニア共産党の書記長となり、国家元首となる。

ここから、彼の独裁体制がスタートする。
その背景となったのは、上記のとおりで、
他国からの干渉をゆるさない、超・中央集権体制が
この国に必要だ、と政治エリートたちが考えていたため
だった。

それを考えると、彼が行った政治は、
一方的に悪いことばかりではないのだが、

一般には、以下のようなことが、
悪行(あくぎょう)として知られている。


1.国民の館という世界最大級の建物を建設。
(自分の権力を示すため、莫大な税金を浪費した。)

2.ヒットラーを尊敬し、それを真似した演説を行った。
(机をどんどん叩きながら、「我がローマ民族の優秀性」を説く。)

3.国力は人間の数だとして多産政策をとった。4人以上産むのが義務。
(国民は貧しく、産むと子を捨てたので、ストリートチルドレンだらけ。)

4.上記のため、マンホール・チルドレンが犯罪の温床になる。
(孤児院にあぶれた子どもたちはマンホールに住み、盗みをして生活。)

5.飢餓輸出。国民に必要な食糧なども海外に輸出。結果、国民は飢餓。
(国民の館の建設などに使った莫大な借金を外国に返すため。)

6.秘密警察による、言論の統制。
(朝鮮民主主義人民共和国の影響を受け、徹底的な思想管理体制)


などがある。


・・・

1989年、ルーマニア革命が起こり、
西部の小さい町から起こった暴動は、
全国に広がり、
おおくの民衆の血が流れたが、

最終的に、
チャウシェスクは失脚し、
銃殺された。

(この模様は、テレビやインターネットで
 同時中継され、世界に衝撃が走った。)


一応、これでルーマニアは民主化されたが、
他国の革命後のケースと同じように、
一時期、
政権は混乱し、以前より民衆の生活は苦しくなった。

が、
10年以上たってから、ようやく安定化の兆し(きざし)をみせ、

2007年、ルーマニアは
ヨーロッパ連合(EU)の仲間いりをはたし、
一応、先進国の中に入ることになった。


・・・

以上が、
中世以来、混乱を続けた、ルーマニアの歴史の概要である。

・・・

しかし、
民主化され、資本主義となってから、
生活は、かえって苦しくなった、
という人々もいる。

例えば、こんな意見がある。


「昔は(チャウシェスクの頃は)
 みんなが、ちょっとずつ貧乏だったよ。
 でも、みんなに仕事があり、仕事のない人は、いなかった。
 ものすごく貧乏な人はいなかったんだよ。

 今は
 ものすごくお金もちになった人も、ちょっといるけど、
 ものすごく貧乏になった人のほうが、いっぱいいるよ。
 
 あたしは、昔のほうが、良かったと思うねぇ。」


おおむね、高齢者の方は、このような意見が多い。


逆に、若い人は、次のような感じ。

「自由が一番!
 誰にでもチャンスがあり、
 言いたいことがいえて、
 好きな職業につける。

 ルーマニア革命は最高さ!
 民主化で資本主義・市場経済になってバンザーイだよ。
 EUにも入れたし、おおきなマーケットになって最高!」


思うに、(私見だが)
若い人は、自分が(将来)成功する、と思っているので
このような意見になるのだと思う。

(実際には、
 資本主義社会では、成功するのは、ごく一部の人なのだが・・)


・・・

さて、以上が、ルーマニアの現状である。


このような歴史からの流れの中で、
私は、ルーマニアの子どもたちに聞いたわけである。


「あなたの大切なものは、なんですか?」と。


その答えとして


「過去」

「歴史」

「伝統」

「文化」


などと答えた子どもが多かった。


子どもたちは、何を想いながら、
そんな


「過去につながるものたち」


を絵として描いていたのだろう。



・・ローマ人の国だった、その誇りか?

・・3つの大国に翻弄(ほんろう)された、悲しみか?


・・ドラキュラのモデル・ブラド3世への、敬愛か?

・・ニコラエ・チャウシェスクへの、怒りか?


それとも

・・ルーマニア革命で死んでいった民衆への、祈りか?



繰り返すが、子どもたちの絵は、
信じられないくらい、うまかった。

これまでおこなった50数か国中、
だんとつ、である。


(立ち読みでもいいから、
 是非、この子たちの絵を見てあげて欲しい。
 既に、写真絵本になり、発売されているので。)


・・・


最後に、
私の心に、深く刻(きざ)まれた、

マリアちゃんの
この一言を、再掲する。





「大切なことは、どこから来て、どこへ行くのか、忘れないこと」





















ルーマニア どこからきてどこへいくの (小学館) 2009/04/27出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4097263730/





















・・・

補足1:
上記の、ルーマニア写真絵本が発売された
2009年4月末から5月にかけて
運の悪いことに、メキシコで豚インフルエンザが流行り出し、
それが「新型インフルエンザ」となって日本までやってきた。

このため、
私は、このルーマニア写真絵本の宣伝活動を放棄し、
ほとんど全ての時間を、
新型インフルエンザの情報を集めることに投入し、
それをブログに記載していった。

http://www.ets-org.jp/hosoku/blog_000.html

おかげで、ルーマニア写真絵本の宣伝は、ついにできなかった・・(涙)


補足2:
私は、特に有名人ではないので、
出版した本が、馬鹿売れすることはない。
通常、
出版して、一か月程度は、
大型書店(紀伊国屋書店など)であれば
平積みしてくれるが、
一か月をすぎると、回収され、
もはや店頭で探しても、見つけられないと思う。

よって、それ以後は、事実上、アマゾンでのみ、
本が売れることが多い。

http://www.amazon.co.jp/


補足3:
文章の本である
国際協力師になるために」(第7刷り)
あるいは
世界で一番いのちの短い国」(第16刷り、でも印税なし)
などの
ロングセラーとなっている書籍たちは、
いまだに、店頭に時々並んでいる。

これは、文章の本は、なかなか全部、立ち読みできないからだと思う。
(情報量も多いし。)
だから、そこそこ売れるのだろう。

これに対し、写真絵本は、
3分程度で、ぱらぱらっと「立ち読みできてしまう」ため、
買うまでの行動を起こす人はほとんどいないので、
基本的には、あまり売れない。

が、誰も買わないと、出版社が出版させてくれないので、

もし、私が、この「お絵描きイベント」という活動を
続けることが、多少なり、世の中のためになる、と思うのであれば、
是非、本を買って欲しい。

そうでないと、出版社が、出版させてくれないからだ。

当法人は、1冊の写真絵本を作るために、
(上記したように、1年半ぐらいの時間と)
交通費や撮影機材の代金などで
最低でも250万円以上を投入しており、
それに対して印税は7%程度なので、総額で70万円程度であり、
つまり、
100万円以上の赤字になることを覚悟で、出版しているのである。

当法人としては、それがうちの団体の「存在意義」なので、
赤字になっても別にかまわないのだが、

出版社のほうは、営利活動でやっているので、
赤字になることは許されず、
すると、
「売れない本のシリーズ」は、出版させてもらえないことになり、
お絵描きイベントの写真絵本化が、「途絶」してしまう。

このため、最近は、
複数の出版社に並行して検討してもらうようにしているが、
それでも、かなり厳しい状態だ。


と、いうわけで、当法人を応援している人が、もしもいるならば、
是非、写真絵本のほうも購入して頂きたい次第である。

繰り返すが、それはお金のためでは「全然なく」、
出版を続けていきたいため、である。






・・・

参考リンク:

PENTAX FORUM
山本 敏晴 「ルーマニアの記憶 ・・大切なものは何?・・ 」
http://www.pentax.jp/forum/gallery/20100414/

PENTAX FORUM
オンライン写真展「ルーマニアの記憶 ・・大切なものは何?・・」
http://www.pentax.jp/forum/gallery/20100414/online/index.html

PENTAX FORUM
ペンタックス・フォーラム・アクセス
http://www.pentax.jp/forum/access.html






テロ、テロリズム、その定義は? 8476字

.
2001年の、9月11日に
アメリカを襲った同時多発テロは
「9.11テロ」と呼ばれている。

ニューヨークの世界貿易センタービルと、
アメリカ国防省(ペンタゴン)などが
一気に破壊された、アルカイダによるテロだ。



では、
7月14日にフランスを襲った同時多発テロのほうを
あなたはご存じだろうか?



・・・


フランスでは、国家主席が贅沢の限りをつくし、
貧しい人の生活をかえりみず、増税を繰り返していた。

この国家主席は、
自分の親戚たちと、金持ち層のご機嫌をとるために
金持ち層と大きい会社に対しては減税を繰り返し、

その代り、
貧しい一般の市民に対しては、増税を繰り返した。


このため、貧しい人々の不満は、
社会に蓄積されていた。


この頃、民衆の中で、
演説がうまく、カリスマ性のある人が、
「自由と平等の精神」をうたう「反政府組織」を作った。

お金持ちからも、貧乏な人からも、
同じように、税金をとるべきだ、というのが
「表向き」の主張であった。


この団体の名を、「自由平等団」という。


政府の腐敗ぶりに、
業(ごう)を煮(に)やしていた市民の多くは、
彼の提唱する考えに同調し、
全国各地に、同士が増えていった。


この「自由平等団」は、
一見、貧しい民衆の味方のようにみえるが、
実際は、それだけではなく、
かなり「極端な思想」を持っていた。

それは、
人々の、自由と平等を獲得することが
なによりも重大な事項だと考え、

そのためには、「何をしてもよい」、
と考えたことだ。


具体的には、
その理想を実現するためには、

それを邪魔する、いかなる人々を殺してもかまわず、
いかなる組織や政府を転覆・崩壊させてもかまわず、

かつ、

「理性」を絶対的に重視し、
あらゆる宗教を認めず、(宗教を持つことを人々に許さず)
「無神論」の考え方を最上の思想としていたことだった。


いうなれば、
「自由平等原理主義」の集団だったのだ。


この「自由平等団」は、
全国に、反政府組織を作ってゆき、
かつ、
政府と軍隊内にも、寝返ってくれる人々を見つけた後、
ある日、ついに決起した。


7月14日。


武装した集団が、一気に政府の武器庫を奪い、
大量の武器を入手した。

同時に、全国各地の同調する組織が、
各地の省庁や県庁を襲い、
めぼしい金品を奪い、

自分が借りていた借金の証書などを焼き捨て、
ついでに、
建物に対して、破壊の限りをつくした。

破壊された省庁や県庁の数は、
数十、である。


(すなわち、
 アメリカの9.11テロなど問題にならない、
 全国レベルでの同時多発テロが、
 この日、フランスでおこったのである。)


この自由平等団は、
政府軍の軍隊の一部を寝返らせることに成功し、
同時に、(武器庫から)
大量の強力な武器も入手したことにより、
一気に、首都パリを制圧する。

そして
国家元首のいる官邸を包囲し、
まずは、
彼とその家族を拘束する。


その後、
国民への見せしめのため、
その国家元首と、彼の妻を
首都パリの、ど真ん中の広場で処刑し、

かつ、
キリスト教を始めとする、あらゆる宗教施設を破壊してまわり、

かつ、
この「自由平等団」の考えに従わない国民を
粛清(しゅくせい、殺害)しまくった。


そうして、結局、
この「自由平等団」は
フランスに新政権を樹立してしまう。

(テロ組織の作った、「国家」である。)


国際社会は、この暴挙を許さず、
オーストリア軍や、イギリス軍などが、
フランスに対して侵攻するも、

この狂信的な「自由平等団」は、
徴兵制度を導入し、
大量の軍人を獲得することにより、
結局、
それらの国の軍隊をおいかえしてしまった。


しかし、フランスに
「本当の地獄」が始まったのはそれからだった。


「自由平等団」の中にも、比較的裕福な層と、
比較的貧しい層の市民がいる。

で、政権ができてみたところ、
比較的裕福な層の人たちは、
結局、自分たちが得(とく)をするような政策を始めた。

(要するに、前の政権と、あまり変わらなかった。)

これにより、
比較的貧しい層からの不満がおこり、
クーデターが起きた。

と、思ったら、今度は軍隊が裏切って
クーデターを起こし、

それも落ち付かないうちに、
今度は、
以前の(処刑された)国家元首が好きだった人たちによる
クーデターが起こる、
ということが繰り返された。


すなわち、新しい政権が数年ももたないうちに
どんどんクーデターが起こり続け、
政権が変わり続け、
きわめて不安定な国の状態になってしまったのである。


(もちろん、この間、もっとも苦しんだのは、貧しい庶民である。)


はっきりいえば、この「自由平等団」による
一連のテロによって、フランスの政治体制は
完全に崩壊してしまったのである。


(しかも、この異常な状態は、80年以上も続いた。)





この、
1789年、7月14日、におきた
「自由平等原理主義者」
による
「理性絶対主義」

「宗教を持つことを人々に許さない考え」

集団による
「世界最大規模」の「同時多発テロ」を、



「フランス革命」



というのだ。


後世になり、
この「フランス革命」によって、
人々は、
「自由と平等の精神」を手にいれ、

かつ社会に、
「人権」の考え方が生まれ、
「民主主義」が萌芽(ほうが)した、

もてはやされることになった
「テロ事件」が、これである。







・・・

ま、
流石(さすが)に上記は極論だと思うが、
一つの側面からみた場合、
事実であることに変わりはない。

で、
ここで言わんとすることは、
要するに、

反政府組織や、テロ組織が、
国家を転覆することなどに成功した場合、
(後世になり)
それは、「革命」としてもてはやされ、
テロ組織とはもう呼ばれず、
「正義」を行った「英雄」となる、ということ。

逆に、
国家を転覆することに失敗したり、
その他の目的を達成できなかった場合、
その組織は、
反政府組織、または、テロ組織、という
差別的な名前のまま、終わってしまう、
ということである。


成功すれば、革命の英雄。

失敗すれば、テロ組織か反乱軍。


それらは結果論であって、
本質的に、両者に差はない。


・・・

さて、ここから、
テロ、または、テロリズム、という言葉の歴史を
解説していこう。


そもそも、「テロの語源」は、
上記してきたフランス革命における
「自由平等団」が作った政権による
「恐怖政治」(regime de la terreur)
に由来している。

自分たちの考えに合わない人々を
「政府が」粛清しまくったことから、
そう呼ばれるようになった。

つまり、
テロとは、もともと、
国家が、庶民を虐殺(または弾圧など)することを
言うのである。


こうした、政権側にいる人が、
自国内の国民を弾圧することを
「白色テロ」という。


・・・

レーニン(1870−1924年)は、
上記の「自由平等団」の精神を(一部)受け継ぎ、

国民がみな「平等」の国家を作るためには、
「理性」的な考えが必要であり、
「宗教は邪魔」である、
また、
それを実現するためには
「何をしてもよい」、と考えた。

(共産主義という、「理想国家」を実現するためには
 人を殺そうが、国を崩壊させようがかまわない、
 と考えた。)

このため、
この頃から、国家を共産主義・社会主義に
変革するための、テロが多発する。


これを「赤色テロ」という。


・・・

アメリカも、これと前後して、
各国が、共産主義化していかないように、
(それに対抗するための)
ある種のテロを行ったり、

少なくとも、
いくつかの内戦を起こしている国の中で、
(将来、政権をとった時に)
もっともアメリカの言うことを
きいてくれそうな勢力(部族)に対し、
軍事的な協力を、直接・間接的にしていた。


はっきりいえば、
CIA(アメリカ中央情報局)が
スパイ活動として、さまざまな国において、
共産主義寄りの政府の要人などを暗殺した例は、
数にかぎりがない。

これを、テロと呼ぶのか、呼ばないのか?


・・・

また、テロと言えば、歴史的に最も有名なのは、
イギリスに対する、
アイルランド民族主義者たちのテロ活動であろう。

この活動を行ってきたテロ組織の名前を
IRA、という。
名前ぐらい、聞いたことがあるだろう。

正式名称を、アイルランド共和軍。
Irish Republican Army : IRA

このテロ(または内戦)も、
かなり、ややこしい経緯で起こっており、
簡単にいうならば、

アイルランド北部6州に住み、
かつ、
カトリック系の人々が、
テロ組織を作り、
イギリスからの独立運動を行った、
ということになる。

よって、民族主義と宗教問題がからみ、
(かつ、それ以外の利権あらそいも絡んだ)
多目的な、政治・宗教テロ、
ということになる。


(この、IRAの活動は、
 政府庁舎を爆破するなど、
 いわゆる、みなさんのイメージ通りの
 テロ活動を多数、おこなっていた。
 フランス革命のほうは、
 さすがに、こじつけかもしれないが、
 こちらのほうは、明らかにテロ活動である。)


で、結局、このテロ(?)は、ある程度、成功し、
イギリス政府は、折れて、
1949年に、アイルランドは、イギリス連邦から離脱するなど
ある一定の効果を得ている。

(正確にいうと、
 イギリスの植民地だったアイルランドが徐々に独立してゆく過程で
 イギリスの一部として残されていた北アイルランドを
 既に独立していた(南側の)アイルランド共和国と統合し、
 統一アイルランドを実現させることを目指していた。)

(また、アイルランドが、国としての自治権を持つだけではなく、
 イギリス連邦から、完全に独立することも目指していた。)

(で、後者は実現したが、前者はいまだに実現できていない。)


要するに、このケースも、
フランス革命と同じように
テロが(ある程度)成功したケース
(国家に妥協させ、自分たちの要求をある程度通したケース)
の一つ、と言える。

だから、後世になってしまった現在では、
IRAを、テロ組織と呼ぶのは、妥当ではない。
「国の独立をもたらした英雄」、と呼ぶべきだ、ということになる(?)。


しかし、
おかしな話だと、思わないだろうか・・・??


上記のような状況であれば、
今、テロ組織と呼ばれている人たちは、
もしも、将来、その目的の達成に成功した場合、
後世になってから、
「革命を起こした英雄」
という呼び名に変わる、ということである。

で、そのどちらになるか、
現段階ではわからない、ということ。


・・・

あと、特筆すべきことは、
普通、日本では、
テロリスト、というと
イスラム原理主義者をおもい浮かべるだろうが、

昔の十字軍の例を
ひきあいに出すまでもなく、

キリスト教の中にも「聖戦」
(自分が信じる宗教のために闘って死ねば、
 必ず、天国にいって幸せになれるという考え方)
があり、

よって、キリスト教を信じる人によるテロや戦争も
歴史上では、たくさん起こっている。


・・・

一方、南アジアでは、新型のテロ(?)が起きた。

インド独立の父と呼ばれる
マハトマ・ガンディー(1869年から1948年)は、
「非暴力・不服従主義」をつらぬき、
インドを独立させようとした。

当時、イギリス政府は、
このガンディーの活動を
国家転覆をもくろむ「テロ」と呼んだ。

つまり、
イギリス政府の定義によれば、
暴力を使おうが、つかうまいが、
民衆を扇動し、国家を不安定化させる活動は
テロだ、ということになる。


(と、すると、テロの定義は、なんであろうか?
 一般には、「暴力を使う」反政府的活動、のイメージがあるが・・)


・・・


1970年前後ごろから、
朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)による
韓国国内や、日本国内における、いわゆる
「拉致(らち)」事件が起きる。

その他、朝鮮は、
大韓航空機爆破事件や、ラングーン爆破事件などに
関係している可能性が高い。

(これら件は、朝鮮関係のブログに既に書いた。
 知りたい人は、そちらを読んでね。)


で、こうした、国家が意図的かつ直接的に
他国に対して行うテロを
「国家テロ」という。


・・・

1990年前後から、
「アルカイダ」が登場する。

「イスラム主義」をうたい、
反米・反ユダヤをその趣旨とする。

オサマ・ビン・ラディンがその首長。

欧米の各国やイスラエルにおいて、
省庁、金融機関、軍事施設、大使館、交通機関など
に対して、爆破テロなどを行った。


(ちなみに、余談だが、
 これにより、欧米の政府およびマスコミは、
 「イスラム原理主義」
 という言葉をうみだした。
 それまでは、原理主義といえば、
 キリスト教原理主義のことをさしていたのだが。)


・・・

2001年9月11日、
アメリカで、上記のアルカイダによる
同時多発テロが起こったとき、
ブッシュが、
「これはテロではなく、新しい形の戦争だ」
と言った。

これにより、テロの概念が、また変わりだす。


(要するに、テロと戦争の境目は何か?
 という話になる。)


・・・

2001年10月、
アメリカが、上記の同時多発テロへの報復として、
(アルカイダへのテロ支援国家だと(アメリカが)考えていた)
アフガニスタンに対して空爆を行った。

さらに、
2003年3月、
今度は、テロをアメリカに対して起こす可能性のある国
(アメリカのいう、悪の枢軸国)の一つとして、
イラクに対する、戦争(イラク侵攻)を開始した。


(イラクでは、この戦争により、
 64万人以上の、(武装していない)一般市民が死亡した。)

http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/52061580.html


これらを行ったことで、
こうした、(アメリカなどの)国家による侵略(戦争)こそが
最大の「テロ」ではないか、
という批判も、世界各地(のマスコミ)で起きる。

(日本でも、朝日新聞などが、徹底的に糾弾(きゅうだん)していた。)


特に、
敵となる存在を「テロリスト」
あるいは「テロ支援国家」だと決めつけることにより、

自国の政治・経済に都合のいい政策をとる、
(軍需産業に予算を投入する、
 国内の財政赤字などから国民の目をそらす、等)
などが、実際に頻繁に行われているのが、
現在の国際政治の側面の一つである。


つまり、自分の政権に都合の悪い「弱小勢力を抹殺する」
ために、
国家がプロパガンダ(宣伝・広報・国民の洗脳)のために使う
「用語」が、テロ、または、テロリストという言葉だ、
という側面がある。


もっと、言えば、
テロ、や、テロリスト、という言葉に関し、
なんらかの(悪そうな)イメージを持っている
(私をふくめた)私たちは、

既に、国などの現体制を支配する組織から、
「洗脳」されてしまっている可能性もある、
ということになる。


・・・


さて、
テロとは、いったいなんであろうか、


以下、その参考になるだろうことを
再掲しておく。


自由平等原理主義は、
フランス革命を起こすことが目的だった。

アイルランドのIRAは、
イギリスから独立することが目的だった。

マハトマ・ガンディーは、
インドのイギリスからの独立が目的だった。


さて、
オサマ・ビン・ラディン率いる
アルカイダの目的は、なんであろうか?


アメリカなどでテロを起こしても、
彼の国家を独立できるわけではない。

アメリカ政府の転覆が目的でも
ないであろう。


オサマ・ビン・ラディンは
非常に裕福な家庭に生まれ、
頭脳も明晰(めいせき)な人物であることが
知られている。


彼の望みは、いったいなんなのであろうか?





おそらく、
(ここからは、私の推測にすぎないが)

現在の世界の、最大の問題は、

1.
国連などの国際機関が、
アメリカなどの欧米の組織によって
事実上、支配されており、

2.
特に、国連の安全保障理事会の常任理事国5か国が
拒否権をもっているため、
国連の決定を自在にあやつれること、

3.
おまけに
この5か国は核兵器をもっており、
かつ、
他の国には核兵器を持つな、という
到底、納得できないことを言っていること、

4.
世界の富の半分以上が、
アメリカなどに集中しており、
この資本主義と市場経済のグローバル化による
経済格差の拡大が、
今後もとどまることを知らないこと。


よって、
もしも、オサマ・ビン・ラディンの立場にたって
ものごとを考えるならば、

上記のような
既に、ゆがんでしまっており、
正義もなにもない世界の状況を
叩き直すために、

アメリカに対するテロ活動をつづけ、

1.国際機関への干渉をやめさせ、
2.常任理事国を辞退させ、
3.核兵器を放棄し、
4.資本主義と市場経済の暴走をやめさせる、

ということも、考えられなくはない。


が、
上記は、いずれも、
(現実的に考えた場合、)
絶対、無理である。


アメリカが、そんな選択をするはずがない。
よって、
テロ活動など、行っても、
ほとんど無駄であろうと、私は思う。


が、
上記の4つの、世界の問題たちを、
なんとかしたほうが良い、
と思っているということについては
私は、
オサマ・ビン・ラディンと同じである。

私は、いわゆるテロ活動ではなく、
本を書く、などの方法で、
「世界の人々の意識改革に期待する」
という方法で動いていることになる。


が、
本質的には、同じかもしれない。

イギリス政府の定義によれば、
非暴力の活動でも、
世界や社会の「体制を不安定化」させる
「扇動行為」は、テロリズムに該当するからだ。


つまり、私は、テロリストである、とも言える。


また、
このブログに興味を持ち、
ここまで読んだあなたも、
おそらく、

世界の問題をなんとかしたい、と考えており、
かつ、
そうした行動を、今後する可能性があるわけだから、




あなたも、テロリスト、なのかもしれない。























・・・

補足:
以下に、いろいろな「テロ」の定義を示しておく。

・・・

広辞苑によれば、

「テロリズムとは、
 1、政治目的のために、
 暴力あるいはその脅威に訴える傾向。
 また、その行為。暴力主義。テロ。
 2.恐怖政治。」

・・・

国連大学に集まった学生たちは、
以下のような結論を出している。

「ある理念及び、
 それに基づいた政治的目標を世論に訴え、
 達成する為に計画的暴力を行使する事」

http://www.unu.edu/globseminar/files/shimane06/gsShimane06_Group3.pdf


・・・

アメリカは、次のような定義をしている。


アメリカ連邦捜査局
( Federal Bureau of Investigation : FBI )

http://www.fbi.gov/

「テロ行為とは、
 政治的又は社会的な目的を達成するために、
 政府、民間人またはその一部に対し脅威を与え、
 または威圧することを企図して
 人間または財産に対して
 非合法的な形で武力を行使すること」


・・・

アメリカ国務省
( the United States Department of State )

http://www.state.gov/

「テロとは、
 国家でない団体、もしくは地下活動員による
 計画的で政治的な動機を持つ
 非戦闘員を目的とした暴力。
 通常、事件を見守る一般の人々に
 影響を及ぼす狙いを持っている」


・・・

我が国にも、いろいろあるが、


日本の「警察庁組織令」に、以下の法律がある。

「警察庁組織令」

http://www.lawdata.org/law/htmldata/S29/S29SE180.html

第37〜40条までが、テロ組織に対する警察や公安の
活動内容が記載されいる。

で、その中で
「テロリズムとは、
 広く恐怖又は不安を抱かせることにより
 その目的を達成することを意図して行われる
 政治上その他の主義主張に基づく暴力主義的破壊活動をいう」
としている。


・・・

日本の総務省に、以下の法律がある。

「公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律」
(平成十四年六月十二日法律第六十七号)

http://law.e-gov.go.jp/

この第一条で、
「公衆等脅迫目的の犯罪行為」とは、

公衆又は国若しくは地方公共団体若しくは外国政府等
を脅迫する目的をもって行われる犯罪行為であって、
次の各号のいずれかに該当するものをいう。

(次の各号は、やたら長いが、要するに以下の3点である。)

人を殺傷すること、交通機関の破壊等、爆発物の使用。


・・・

その他、調べれば、いくらでも出てくるが、
結論としては、

テロ、または、テロリズムの定義は、
各国によって、まちまちであって、大きく異なっており、
かつ、
各国の中でも、その省庁などによって、
テロの定義が微妙に異なっている、ということである。


このため、現在、日本では、
各省庁を通して、統一された、
テロに関する定義を作ろうという
動きがある。


それは、ともかく、
本文で述べてきたように、
テロの定義は、非常にあいまいであり、
かつ、
政府やマスコミによる
なんらかの「プロパガンダ」に
利用されている言葉である可能性が高い。

よって、
基本的には、
ある種の差別用語だと考え、
「当事者に配慮した表現(political correctness)」
ではない、
と考えたほうが良い。

要するに、使うべきではない、表現なのだ。


使うべき単語ではないのだから、
その定義を考える必要もない。

もっといえば、その定義など、ない、と言ってよい。


逆にあるのは、何かというと、
各国ごとの法律(国内法)に違反する行為、は存在する。

(その法律が適切なものか、妥当なものかは別にして。)


と、いうのが、私のテロに関する認識である。


これを読んだみなさん、
今後、テロや、テロリズムという単語を使う時には、
注意して、使って頂ければ幸いだ。





人をその気にさせる手 1435字

.
(今回は、まじめな人は、読まにゃいで、ちょんまげ)


今度、秋田県の
「地球温暖化防止活動推進センター」の
推進員の人たちに対して、

人にメッセージを伝え、
そして、その人を動かしてゆく方法を
伝授することになっている。

その翌日に一般公開の講演もあるが。

http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65315383.html

しかしながら、
人を動かす方法について知りたいのは、
むしろ私のほうである。

一応、
喋れ、と言われれば、それなりに喋れないこともないが、
あまり
真面目なことばかりいっても、
聞くほうが寝てしまうだろうから、
「こんな手」は、いかがだろうか?


あ、でも、(一部の)「女性」にしか、効果がない方法だけど・・



・・・


注: ええと、繰り返しますが、以下は、
   真面目な方は、決して読まないで下さい。


・・・

私は、いろいろな大学の医学部から
文化祭などで講演を頼まれる。

先日も、某医学部で、講演をした。

そうしたら、
私の講演の企画の、運営委員の中に、
妙に、かっこいい男の子がいた。

・・・

○田くん:


22歳、男性、医学生。

(将来、お金もち。たぶん。)


顔は、かなりいい。

(昨年の文化祭において、
 ミスター・△△大学を勝ち取った。)


身長、180cm以上。足も長い。


性格、けっこうよさそう。

(人助けや、ボランティアに興味のある子。)


・・・

で、
この子は、私の講演に、いたく感動し、
講演後、
「学生の自分に、何かできることはないでしょうか?」
と、
私に質問をしてきた。

いつもなら、
学生時代にできることは、次のことがあります、
うんぬん、
と、まじめに答えるのだが、

上記の、秋田での講演がひかえていた私は、
ピンと、閃(ひらめ)いたことがあった。



ニヤリ (悪魔の微笑み)



・・・

山本 「じゃあさ、ひと肌、ぬがない?」

○田 「なんでも、やります。」

山本 「学生のうちは、自分で医療活動なんか、
    できないわけだから、
    他の方法で、世界に貢献するしかないよ。」

○田 「はい」

山本 「たとえば、地球温暖化に対する活動とか。」

○田 「はい」

山本 「で、自分で電気を節約したりするのも大事だけど、
    それだけじゃ、微力なので、
    いっそ、大量の人を、そういう行動をするように
    しむけることも、重要なわけだ。」

○田 「はい」

山本 「すると、一つ、君にできることがある。
    それは、何かというと、

    君は、客観的にいって、かっこいい。」

○田 「・・・?」

山本 「例えば、
    ある女性が、ものすごく環境に配慮した生活をするよう、
    がんばって、
    家庭からのCO2の排出量を、減らしたとする。

    で、そのCO2排出量が、普段の生活の半分以下になったら、
    きみがデートしてあげる、というのは、どうかね?」

○田 「えっ・・」

山本 「さらに、4分の1に減らしたら、
    デートで飯(めし)をおごる、とか。

    8分の1にしたら、
    どこにでもいっしょに行く、とか。

    16分の1にしたら、
    なんでも言うこときく、とか。」

○田 「はっはっは。
    それ、おもしろいっスね」
    (○田君は、冗談だと思っている)

山本 「あ、じゃあ、OKね。」
    (山本は、完全に本気である)

○田 「世界のためにできることなら、なんでもやりますよ!(笑)」

山本 「おっけー、じゃ、後でまた、詳細を報告するね。」


と、いうわけで、
まもなく、このブログの上に、この
○田君のポートレート写真を公開予定!


世の女性諸君は、目をキラキラさせて、待っているように。


ふふふっ、
秋田の、
「地球温暖化防止活動推進センター」
の人よ。

これが、人をその気にさせる方法じゃわいっ!




新島はアフリカより遠い? 2565字

.
伊豆七島の一つ、新島(にいじま)での講演を頼まれたため、

東京のJR山手線・浜松町駅から
徒歩数分のところにある
「竹芝桟橋(たけしばさんばし)」にいった。

で、
新島に行く「かめりあ丸」という
割と大きな船に乗るため、
その船の運航会社である
「東海汽船」のカウンター(窓口)にいった。

船の出発が、午後10時だったので、
念のため、
1時間前の午後9時に、ここへ来た。


山本 「あの、新島に行きたいんですけど。」

受付嬢「一泊二日、船中泊になる「かめりか丸」で
    よろしいですか?」

山本 「はい。それでお願いします。
    明日の朝、8時20分に着くんですよね?

受付嬢「はい、そうなんですけど・・・・・」

山本 「?」

受付嬢「条件付き、の、就航(しゅうこう)となります。」

山本 「条件付き?」

受付嬢「天候によっては、島に着かない、ということです。」

山本 「えっ、マジですか?」

受付嬢「はい。」

山本 「えっ、えっ、・・出発もしないんですか?」

受付嬢「いえ。今のところ、出発はする予定です。
    しかし、新島などの各港の状況によっては、
    船が接岸できず、船から降りることができない、
    かもしれないんです。」

山本 「!、まじですか?」

受付嬢「はい。」

山本 「そ、その場合、どうなるんですか?」

受付嬢「そのまま、ずっと乗っていてもらって、
    神津島(こうづしま)で、おりかえして、
    (船が東京に戻ってくる)上り(のぼり)で、
    着港できる場合もあります。」

山本 「そ、それは、何時ぐらいになるんですか?」

受付嬢「港の状況によるのでわかりませんが、
    たぶん、正午の12時ぐらいです。」

山本 (講演は午後1時からだからギリギリ間に合うか?)
   (あ、でも、上りで確実に着港する保障もないな・・)

受付嬢「どうなさいますか?」

山本 「あ、はい。とりあえず、乗ります。」


・・・

かくして、私は、「かめりあ丸」という船に乗った。

この船は、どうも、新島にだけ行くわけではないらしく、
大島(おおしま)、利島(としま)、新島、式根島(しきねじま)、神津島
という順番に寄港するらしい。

で、その後、この船は、「上り」(のぼり)の船に変わり、
上記の島々に逆の順番で戻ってくるようだ。

だから、
もし私が、新島で降りれなかった場合、
神津島にいった後、(東京方面へ)戻ってくる時に、
再び新島で降りられるチャンスがあることになる。

し、しかし、
島の目の前までいっても、
船から降りれない、なんてことが、
世の中にあるとは・・


ちなみに、もう一つ知らなかったことがあった。
この船には、次のようないろいろな部屋の
ランクがあった。

特等
特一等
一等
特二等
二等

で、NPO法人として講演にいくので
とりあえず、ほどほどの部屋を選んで乗船したのだが、
4人部屋で、二段ベッドの相部屋(あいべや)だった。

聞いてみたら、この船は
特等以外は、すべて相部屋、または集団での雑魚寝(ざこね)
である、とのこと。

舟って、ほとんど乗ったことがなかったので
知らなかった・・(汗)。


・・・

翌日、新島で講演のある、この日の天候は、
運悪く最悪で、
秋雨前線と、やってきた台風20号が合流し、
広大な暴風雨地帯を形成していた。

台風の威力そのものは、大したことないのだが、
前線との「干渉」により、強い風が発生し、
海上に強い波が発生していた。

このため、船は揺れまくり、
かつ、
港の中の波も荒れくるい、
かめりか丸が寄港しても、
着岸できない可能性がある、のだそうだ。

と、いうわけで、
ひさしぶりの二段ベッドで横になりながら、
不安な夜をすごした。


・・・

朝6時、
船内放送が、ひびきわたり、

ぐらぐら揺れて、ちょっと船酔いしていた
私の意識を、たたき起こす!


放送 「ただいま、なんとか、無事、
    大島に到着いたしました。

    なお、天候の都合により、
    利島(としま)、式根島へは
    就航(しゅうこう)しないことになりました。

    新島へは、「重い条件付き」の就航となります。」


お、「重い条件付き」の就航って、どういう意味だよ!

聞いたことがない単語や表現がならび、
私は当惑する。

部屋をでて、船員さんをつかまえて、問いただす。


山本 「新島への、重い条件付きの就航って
    どういう意味ですか?」

船員 「ああ。
    とりあえず、新島までいってみるんだけど、
    港の波の様子をみて、
    荒れてたら、あきらめるってことさ。」

山本 「・・新島の目の前まで行っても、
    着岸できない・・かもしれないってことですか?」

船員 「そうさ。
    条件付きの就航だから、しかたないさ。
    天気は、人間の力じゃ、どうにもならないからね。」

山本 「・・・」


既に、
利島(としま)、式根島への就航は、中止になった。

新島での就航は、「重い条件付き」に変更。


もはや、これは、新島で降りられない、可能性の方が高い、
と考えたほうがいい。

私が、講演を、すっぽかしたことは
これまで、ただの一度もない。

が、今回は、初めてそうなってしまう可能性がある。

だって、
下り(くだり)の新島で降りられないなら、
上り(のぼり)でも降りられない可能性が高い。

だって、台風20号は、いまも、刻一刻と
こちらに向かってきているのだから。

(これから条件は、さらに悪化する可能性のほうが高い。)


大島に着いた途端に回復した携帯電話をつかって、
パソコンをそれにつなぎ、
Eメールで、当法人の講演担当にメールを送る。

そして、主催者に状況を通知してもらい、
とりあえず、行けない可能性があることを
伝えてもらう。


このEメールを送ったことで
もはや、私にできることの全てを行ったことになり、
一気に力がぬける。

力がぬけた後に、襲ってきたものは、
強烈な「船酔い」だった。

揺れ続ける波に翻弄(ほんろう)され、
私の体と精神は、大きくゆさぶられる。


も、もし、新島で寄港せず、
おまけに
上りの新島でも寄港しなかったら、

わたしは、
東京の竹芝桟橋に戻るまでの、今から
「14時間」
の間、このまま船酔いを続けなければならないのか!?

(うう、吐きそう・・)





おっ


おえええぇーーーっ



か、仮にも「東京都に所属」する、伊豆七島の新島にいくほうが
アフリカの開発途上国にいくよりも、大変だったなんて・・

うう


で、でも、まさか、21世紀の現代日本に
天気の都合によって、

物資もとどかず、
人も移動することができず、

しかも
目の前までいっても、降りることすらできない島があるなんて
知らなかった・・

(で、結局、合計「22時間」、連続で船に乗ったあげく、
 結局、新島にはつけず、
 おめおめと東京の竹芝桟橋に戻ってしまう可能性があるなんて・・)






まだまだ、人生、未熟です。

また一つ、今日も勉強ちまちた・・


でも、船酔いだけは、勘弁して欲しいです、神様。





おっ


おえええぇーーーっ






東海汽船
http://www.tokaikisen.co.jp/

新中央空港
http://www.central-air.co.jp/




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