日本の内閣総理大臣の書籍を、読み終わった。
いろいろ、考えさせられた。

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(以下、書籍よりの抜粋)
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1945年、第二次世界大戦(太平洋戦争)において
日本は、敗戦した。

1951年、サンフランシスコ講和条約によって
日本は、形式的には、(国の)主権(独立)を取りもどした。

しかし、憲法はもちろん、教育基本法まで
占領軍によって、作られたものだった。

連合軍の最初の意図は、
日本やドイツが、二度と列強として台頭することのないよう、
その手足を縛ることだった。

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1955年、自由党と日本民主党が
恩讐をこえて、合併を果たした。
これには、二つの大きな理由があった。

1.戦争で疲弊した経済力を回復させること。
2.日本が本当の意味での独立を果たすこと。
  (国の骨格である憲法を日本国民自らの手で
   作り出すこと。
   これには議員総数の3分の2以上の賛成が必要。)

これが、自由民主党(自民党)ができた理由である。

それから五十年。
第一の目標のほうは、高度成長によって、ほぼ達成した。
しかし、第二の目標のほうは、後回しになってしまった。

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1960年、
安保条約(日米安全保障条約)の締結の日、
首相官邸と国会は、33万人を越えるデモ隊によって
とりかこまれた。

私の祖父(岸信介首相)は、
「私は、けっして間違ってはいない。殺されるなら本望だ。」
と、死を意識したという。

当時6歳だった私は、祖父に
「アンポってなあに?」
ときいた。

祖父は、
「安保条約というのは、日本をアメリカに守ってもらうための
 条約だ。
 なんでみんな反対するのか、わからないよ。」
と答えた。

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1982年
私の父、安倍晋太郎は
中曽根内閣の、外務大臣に任命された。
私は、父の秘書官になった。

父のテーマは、
「創造的外交」
だった。

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1990年
父の「創造的外交」の成果が得られた。

父は、ゴルバチョフ書記長との会談をきっかけに
日ソ交流を推進させ、最終的には
「日ソ平和条約」の締結と「北方領土返還」をめざそう、
という思索を持っていた。

ソ連は、次の日本のトップリーダーは
安倍晋太郎であろうと見越して、父と会った。

父は、ゴルバチョフ書記長に、提案をした。
「日本国民は、あなたの訪日をまっている。
 来年、桜が咲く4月頃が一番美しいが、どうか?」

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1991年
父は、すい臓ガンに侵された。

ゴルバチョフ書記長は、
ペレストロイカ改革の後、
ゴルバチョフ大統領として、来日した。

父の体は、やせほそっていた。
体を、ふくよかにみせるため
下着を二枚重ね、その間に詰め物をして病院をでた。
父の、最期の晴れ舞台だった。

ゴルバチョフ大統領が父に話しかけてきた。
「私は、約束を果たしました。桜がそろそろ咲きますよ。」

父が逝ったのは、それから一ヵ月後のことだった。
まさに、命を削った、最後の外交だった。

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「政治家は、自らの目標を達成するためには
 淡白であってはならない」

父から学んだ、大切な教訓である。

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私は、「戦う政治家」でありたいと思っている。
「戦う政治家」とは、ここ一番、国家のため、
国民のためとあれば、批判を恐れず行動する
政治家のことである。

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国家を語るとき、よく出てくるのが
「靖国神社参拝問題」である。

しかし、1977年、最高裁で合憲の判決が出ている。

政府としても、1985年、
藤波官房長官の国会答弁で、
「戦没者の追悼を目的として、
 本殿または社頭で、一礼する方式で参拝することは、
 憲法の規定に違反する疑いはない。」

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なぜ日米同盟が必要なのかというと、
日本は、独力で(国家の)安全を確保することが
できないからだ。

核抑止力や極東地域の安定を考えるなら、
米国との同盟は不可欠であり、
米国の国際社会への影響力、経済力、
そして最強の軍事力を考慮すれば、
日米同盟は、ベストの選択なのである。

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日本青少年研究所が
日本、アメリカ、中国の高校生を対象に
調査を行った。

その結果、「私が一番衝撃を受けた」のは
「国に対して誇りをもっているか?
という問いに対して
「持っている」
と答えた高校生の割合は、
日本   50.9%
アメリカ 70.9%
中国   79.4%
という結果だった。

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教育の目的は、志(こころざし)ある国民を育て
品格ある国家を作ることだ。

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現在の日本の憲法解釈では、
米軍は、集団的自衛権を行使して日本を防衛するが、
日本は、集団的自衛権を行使することはできない。

注; 個別的自衛権とは、自国が攻撃された時に、防衛する権利。
   集団的自衛権とは、軍事同盟関係にある国が攻撃された時、
   その国を守るために戦うこと。
   はっきり書けば、アメリカが交戦状態に入った時に、
   日本も軍隊を派遣できる、ということだ。

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(以上で、書籍よりの抜粋、終わり)
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上記に記載した内容が、この本の核心だと、私は思う。
これにより、安倍首相の考え方が、
ほぼ手に取るようにわかった。

彼は、
(占領軍に作られた)教育基本法を改正し、
(自民党結党以来の目標である)日本自らの憲法の制定を行い、
靖国参拝は、(折をみて)行い、
日米同盟を主軸とした外交を今後も続け、重視し、
その強化のために、集団的自衛権を行使する方向に向かう、
ということだ。


また、私は、以下のように感じた。

彼は、
マスコミなどでの対応、返答をみている限り、
非常に、ジェントルマン(紳士的)であり、
中庸の、無難なことを行っているように見える。(見えた。)

だが、実際は、まったく違う。

彼は、右よりの
非常に強い「強固な意志」をもっており
周到な根回しの上に、
自分の達成したいことを
確実に達成していくことだろう。

まさに、
「羊の皮をかぶった、狼」
どころか
「羊の皮をかぶった、百獣の王、ライオン」
のように感じた。

祖父、父、そして彼へと続く、
内閣総理大臣を歴任した、その誇りが、
その血統が、それを物語っている。

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上記の、それぞれの政策について、
私は、いくつかの点で、
彼とは、かなり違う意見をもっている。
(これについては、長くなるので、また別に触れていく。)

しかし
「戦う政治家」であり続けたい、
という、安倍首相のそうした姿勢の部分に関しては、
個人的に、人間として好感を持つ。

そこには、「一貫した哲学」が垣間見れるからだ。