私は自分の講演の中で
「本当に意味のある国際協力を考える上で
 最も重要な問題は、間違いなく
 人類の人口増加問題である」
ということを
繰り返し述べてきた。

これが解決できなければ
全ての国際協力は徒労に終わってしまう。

理由は、明白である。
以下のグラフをみて欲しい。

西暦

0000 ***
0250 ***
0500 ***
0750 ***
1000 ****
1250 *****
1500 ******
1750 **********
2000 ************************************************************

これが、人類の人口増加のグラフだ。
一つの点は、1億人を示す。

要するに、イエス・キリストが生まれた
西暦0年、人類の人口は3億人だった。
ところが、その後しばらくは、ほぼ横ばいだったのだが
1750年以降、急に増えて、
2000年に60億を突破、
2006年、現在の人口は、65億人となった。

なんでこんなことになったのかというと
16世紀からの大航海時代、というか植民地化政策と
中国の華僑の進出、そして
産業革命が
その、とどめを刺した形になった。

現在、1秒に3人以上の子どもが生まれており
今のところ、その勢いが衰える様子はない。
あと25年で、人口は80億を突破し、
あと50年で、人口は100億を突破する。

人口が100億を突破すると
食糧もエネルギー(電気)も足りなくなる。

こうした危機感は、
1972年ごろから世界中の環境学者によって
その警鐘を鳴らされており、
2072年までに、人口増加のスピードに
食べ物の供給も、エネルギーの供給も
間に合わなくなる可能性が高い、
と言われてきた。
(参考文献 「成長の限界」)

このため、日本でも
1970年代ごろには、
この人口増加問題が報じられたり、
石油の枯渇を始めとする
エネルギー問題が、マスコミで話題になった。
この一つが、いわゆる
「オイル・ショック」などである。

しかし、その後、
日本では、少子化時代に入り、
「世界の人口増加問題」
よりも
「日本の少子化対策」
のほうが
(日本の視聴者にとって、身近な問題のため)
マスコミで話題になり、報じられるようになった。

また、
石油など、エネルギー源が枯渇してしまいそうだ、
ということを報じると
(資源を大量に消費し、かつ、成長を続けるしかない
 資本主義経済の限界を暗示することとなり)
株価の上昇がとまってしまう、
安定した経済の成長にとって良くない、
(マスコミが社会不安をあおることは好ましくない)
という風潮が世の中を支配し、
最近、あまり話題にならなくなってしまった。

で、
問題なのは、
世界の人口増加問題も
資源の枯渇問題も
まったく解決していないのに
(むしろ、以前よりもはるかに深刻になってきているのに)
マスコミは、話題にしたがらない、
ということだ。

こうしたことが、
私の単なる「思い込み」なのか
それとも、「本当の事実」なのかを
私は、折に触れて確認するようにしている。

(私は、あくまでも、「客観的な科学者」であることを重視している。)

で、
昨日、日本科学未来館、というところに行ってきた。
「65億人のサバイバル」という期間限定の企画展を
行っていたからだ。

以下、そこから得た知識である。

・・・

人口増加に関しては、上記の通り。
あと50年で、100億を突破する。

このため、資源の枯渇は、以下の通り。

石油    41年
天然ガス 65年
ウラン   85年
石炭   160年 (石炭は大気汚染が激しい)

以上がすべて枯渇してしまった後、
電気を作るもとが、事実上なくなってしまうため
以下の技術を、世界の様々な科学者が開発中である。

1.自然エネルギー系
   太陽電池(ソーラーシステム)
   風力発電
   地熱発電
   海岸の波を使用
   バイオマス(微生物)
   水素による燃料電池(FC)
   宇宙太陽光発電をマイクロ波で地上へ
   超伝導
   光触媒

2.原子力技術
   高速増殖炉
   熱核融合炉(ITER)

以上の中で、私が知らなかったのは、
「光触媒」という技術だった。

これは、ちょっと難しいが
酸化ニッケルとランタンを少量添加した
タンタル酸ナトリウムに
紫外線(または日光)を照射すると
まわりにある水(H2O)を、
水素(H2)と酸素(O2)に分解する、というものだ。

これが、なんで素晴らしいかというと
実は、水素(H2)というものが
これからの主力のエネルギーになっていく可能性があり
例えば、石油なきあと、自動車を走らせる方法として
主力になっていくものが、この水素を使用する
燃料電池(Fuel Cell : FC)という技術だ。
すでに、トヨタやホンダなどが、それにより走行する車を
開発済みである。

この、水素(H2)というエネルギー源は、なんと
使用した後も(酸化を受けた後も)
廃棄物として、水(H2O)しかでない、という
環境にとっては、もっとも素晴らしいエネルギー源なのである。

ただ、問題は、その、水素(H2)を作るためには、一般に、
水(H2O)を電気で、分解する必要があり、
そのための電気を、どこから持ってくるのか、
というのが、最大の問題だった。

要するに、水素を作るために、石油を燃やして電気を作り、
その電気で水を電気分解して水素を作ったら、
本末転倒、ということになる。
結局、石油が使われて、CO2が放出されてしまうからだ。

ところが、この
「光触媒」という技術を使えば、
紫外線をあてるだけで、水から水素を作り出せるという。
ま、実際には、
水素と酸素が同時に(まざって)出てくるので
それを分離する技術が別に必要になる、
ということだった。

・・・

で、
上記のような様々な「代換エネルギー」が
実際、どのくらい実用化まできているのかを
私は、昨年、東京電力にききにいった。

その結果は、
上記の自然エネルギーたちを、すべてたしても、
なんと、東京電力が1年に必要な電力量の
1万分の1にすら、ならない、というレベルだというのだ。

要するに、開発している人には、申し訳ないが
ソーラーシステムも、その他のエネルギーも
まだまだ、実用化、というか、
社会で必要な量のエネルギーをまかなうには
ほど遠い、というのが、現状なのである。

・・・

以上の結果より
やはり私は、
人口増加問題も、および、そこから来る資源の枯渇問題も、
もしも
「持続可能な社会・持続可能な世界」
を、みんなで目指そうというのであれば
最大のポイントになってくるものだ、と思う。

よって、今後も、このブログでは
持続可能な社会を実現するためには
どうしたらいいか、という内容を
具体的に、徹底的に検証していこうと思っている。