国際連合。
1945年、第二次世界大戦の戦勝国が中心となって発足した。
当時の加盟国は51カ国。
2006年現在の加盟国は、192カ国である。

国際連合には様々な問題がある。
最大の問題が、
国連安全保障理事会の
常任理事国である五カ国(米・ロ・中・英・仏)が持つ
拒否権である。

この拒否権を発動されると、国連は、その機能をなくし
まったく動くことができなくなる。
(超大国5カ国の協力がなければ
 国際社会は、協調できない(?)という理由による。)

拒否権の発動回数は

ロシア(ソ連) 122回
アメリカ    82回
イギリス     32回
フランス     18回
中国       5回

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国連の事務総長とは、
総会や理事会などで決定された方針を
実行するための事務局の長である。

だから、
上記の超大国を含む理事会などが決定した内容を
実行するだけの存在にすぎない。
いわれた通りの、仕事をするだけ、だ。

悪くいえば、
うだつのあがらない、中間管理職、にすぎない。

しかし、
ある「決定された内容」を実行するためには
現場では、様々な細かな内容決定が必要であり
(仮に、上からきた方針が、とんでもない内容でも)
世界のために、または、ある国の人のために
自分で様々な配慮をして
実行される具体的なプロジェクトが
まだしも、「まし」なものに変えることができる。

これが、国連事務総長の仕事かもしれない。
世界のために行えること、かもしれない。

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コフィー・アナンは、
1937年生まれ(68歳)のガーナ人である。
妻は、スウェーデン人。

1990年、イラクのクウェート侵攻時に
900人を越える国連職員の人質を
奪還するための交渉を行った。

1993年、ボスニア・ヘルツェゴビナにおける
国連の平和維持活動を指揮。

1997年、国連職員から選出された、初の国連事務総長となる。

2000年、「グローバル・コンパクト」を提唱。
企業に対して、人権・労働基準・環境等の10原則を示す。
(今日の、CSR(企業の社会的責任)のもととなる。)

2001年、国連(全体)とともに、ノーベル平和章を受賞。

2006年、国連事務総長を引退。
近年、アメリカが国連を無視した単独覇権主義行動を
行っていることを、強く非難した。

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コフィー・アナン国連事務総長は
中間管理職であることだけにとどまらず
以前から何度も、超大国アメリカの姿勢を批判し
自分のメッセージをマスコミに発信した。

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最後に
彼の策定した、企業へのメッセージ、
グローバル・コンパクトの一文を紹介する。

「民間企業の持つ創造力を結集し
 弱い立場にある人々の願いや
 未来世代の必要に
 応えていこうでは、ありませんか。」

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「グローバル・コンパクトの10原則」

人権
原則1.国際的に宣言されている人権の擁護を尊重する。
原則2.人権侵害に加担しない。

労働
原則3.組合結成の自由と団体交渉の権利を実効する。
原則4.あらゆる形態の強制労働を排除する。
原則5.児童労働を実効的に廃止する。
原則6.雇用と職業に関する差別を撤廃する。

環境
原則7.環境問題の予防的なアプローチを支持する。
原則8.環境に関して一層の責任を担う。
原則9.環境にやさしい技術の開発と普及を促進する。

腐敗防止
原則10.強要と賄賂を含むあらゆる形態の腐敗を防止する。